ある日、執行部の部室。三年はまだ授業中、椿は視察とかいって何処かへいってしまっているらしい。  
部屋には、菊乃と美森が二人残されている。ふと、菊乃が美森の方を見やると、どうやら彼女は宿題と格闘中だということが見て取れた。  
時々、こめかみに手を当てたりしながら悩んだりしている様子は同性から見てもなかなか可愛らしく見えてしまう。ちょっとからかってやろうと席を立ち後ろに回る。  
肩をたたき、ちょうど振り返ると人差し指が頬に当たるようにしてみる。  
いとも簡単にかかってしまう美森、  
「もうっ、デージーさんったら、ひどいんですからっ」  
「美森ちゃんが警戒しなささ過ぎなのよ」  
若干拗ね気味の美森をさらにからかってやりたくなる。  
「美森ちゃんは、いいわね。可愛くって、おっぱいも大きくって、私が男なら、あなたにメロメロになっちゃうでしょうね。一回ぐらい揉んでみたいわね。女の私でも」  
「そうですか…それなら私にもデージーさんの身体触らせてくださいよ」  
 
「ちょっと、何言ってるの美森ちゃん。冗談に決まってるでしょ」  
「あら、デージーさん知らないんですかー、こういうことって、女同士でやった方が気持ちいいって聞くじゃないですか…それにこの前うちのメイドが教えてくれたんですよ。どうやったら気持ち良くなれるか」  
「だからって、そんなことできるはずないじゃない。第一、私には好きな人がいて…」  
「知ってますよ、デージーさんは安形さんのことが好きなんですよね」  
美森は菊乃の耳元へ囁きかける。菊乃は身体が密着して、胸が押し当てられているのを感じる。  
それに…美森は続ける。  
「私だって、椿君のこと好きなんですから」  
美森は頬を赤く染めながらも上目遣いで菊乃を見つめる。  
「でも…一回ぐらいやってみたいと思いません?そういうこと…」  
菊乃は返す言葉が見当たらず黙ってしまう。自分より一回り小さな美森を見ていると何だか堪らない気分になる。何というか、母性と加虐心を揺さ振られるのだ。しばらく黙って美森を見つめる。  
すると、美森はたどたどしい手つきで、菊乃のシャツのボタンに手を掛け始めた。  
美森ちゃん、声を掛けられて美森の手が止まる。  
「いいわよ、でも、一回だけだからね」  
美森は菊乃に可愛らしい笑顔を向ける。菊乃もそれに釣られて思わず笑顔を返す。  
 
 
「まずは、私がデージーさんを気持ち良くして差し上げますからね」  
美森は菊乃の背中をゆっくり撫で回す。菊乃に気持ちいいような、こしょぐったいような複雑な感覚が走る。徐徐に手を胸の方に動かしてゆく。  
「デージーさんのおっぱいって、何だか素敵ですよね。私、お母さんのおっぱいぐらいしか見たことないもので、こんな綺麗なおっぱい見るの初めてで」  
そう言いながら、美森は菊乃の乳房を弄す。乳首をつまんだり、吸い付いたりする。  
 
菊乃は自分の乳首を吸う美森を見ていると、まるでこの娘は小さな子供のようだ、と感じる。勿論、性的な快感は感じてはいるのではあるがそれ以上に美森を愛らしく思う感情が強くなる。  
菊乃は美森の頭を撫でてみる。そういうことをされるのが好きな性分なのか、美森は菊乃の方を、もっとして欲しいとおねだりするような目で見つめる。  
それを見て、菊乃は思わず美森を強く抱き締める。美森もはじめは戸惑ってしまっていたが、すぐに菊乃を抱き返す。  
互いの密着した身体から温かみを感じあう。  
「デージーさんの体あったかい…私こうしているだけで幸せ……」  
 
 
しばらく抱き合った後、美森の手が菊乃の身体を撫でながらスルスルと降りていって、菊乃の秘部へと辿り着く。  
美森は少し戸惑いながらもゆっくりと菊乃の膣にほっそりとした中指を入れてみる。そこは、すでに愛液で濡れ美森の指を温かく迎えいれた。  
美森が指を動かすと菊乃は快感の余り声を漏らす、  
「デージーさん、気持ち良いですか?」  
美森は普段見せない恍惚とした表情を見せる菊乃に尋ねる。  
「うん…」  
顔を赤らめながらも菊乃が答える。  
「そうですか…良かった、私、デージーさんに満足していただけなかったら、って不安で……」  
美森は指を動かす速さを徐徐に速めていく。くちゃ、くちゃという音が部屋に響く。  
 
美森が指を引き抜くと同時に菊乃の膣から蜜があふれる。再び指を菊乃の股間に潜らせ、今度はクリトリスを摘む。美森が擦る度に菊乃は身体をビクン、ビクンと震わせる。  
「んくっ、はぁっ、はぁ…美森ちゃんっ、もっとして…」  
美森は手を休めることなく菊乃を責め立てる。  
「美森ちゃん…私、もう、んあっ、んっ、んっ」  
菊乃の身体が震え、硬直をみせる。ピュッ、ピュッ、と菊乃の秘部から大量の液が飛び出す。菊乃は達してしまったのだ。  
「あ、あの、デージーさん…満足していただけましたでしょうか?」  
美森はおずおずとした調子で尋ねる。菊乃はオーガニズムの余韻に浸って黙っている。  
「やっぱり、こんなことするべきじゃなかったんでしょうか……」  
美森は不安そうな顔で菊乃の顔色を伺う。  
「大丈夫よ、美森ちゃん。私、別に不機嫌だから黙ってたわけじゃないから」  
美森の表情が晴れる。菊乃はその顔を見て、こんな愛らしい娘が快楽に溺れてきってしまっている顔を見てみたいと思った。  
美森に不敵な笑みを見せると、美森は無邪気な笑みを返してくる。  
「美森ちゃん、今度は私の番ね」  
 
 
菊乃は美森を抱き寄せる  
 
 
菊乃は美森の腕を開かせる。  
「美森ちゃん、さっき私のおっぱいのこと綺麗って言ってたけど、美森ちゃんのはもっと魅力的だと思うよ。その前にも言ったけど本当に女の私でも一度触ってみたかったもの」  
菊乃は美森の乳房をすこし強めに揉んでみる。美森は顔をしかめる。  
「ごめんなさい、ちょっと強すぎたかしら」  
「いえ、別にそこまでは」  
菊乃は力を調節してゆく。美森が気持ち良さそうな表情になると、今度は乳首を責め立てる。捏ね回したり、甘噛みしたりと執拗なまでの責めに美森は声を挙げて喘ぎ始めた。その可愛らしい声に、ふと、菊乃に加虐心が芽生える。  
美森の呼吸を苦しめる為に菊乃は美森の唇を奪いにかかる。舌を入れ込み口内も責める。唇を離すと互いの涎が絡み合って糸を引く。美森は息をゼェゼェと荒くして、顔を紅潮させながら潤んだ瞳で菊乃の方を見る。その表情が菊乃の加虐心に火に油を注いだ。  
 
菊乃は先程より強い力で美森の胸を揉みしだく。  
「んあぁっー、あっ、ああっ」  
美森はただただ自身に訪れる感覚に喘ぐことしかできない。菊乃の指が美森のなかに侵入してくる。先程とは打って変わって菊乃は美森の秘部をやさしく愛撫する。  
美森の身体に異変が見られるやうになる。顔はこれほどにまでないほど紅潮し、身体は震えが止まらない。  
 
美森は菊乃に声を振り絞って話し掛ける。  
「あの…やめてください…このままじゃ私……」  
菊乃はまるで何も聞こえなかったかのように美森の秘部をなぶる。優しく、そして時に激しく美森の性感帯を刺激する。  
 
 
「いやぁっー、あぁー」  
そう叫ぶと同時に美森は絶頂に達し、潮まで吹いてしまった。  
菊乃も驚きから手が止まる。美森を見ると羞恥心からか泣いてしまっている。その泣き顔は菊乃の加虐心を鎮め、母性を呼び起こした。  
菊乃は美森を抱き抱え、  
「ごめんね、美森ちゃん。して欲しいことは何でもしてあげるから許して」  
と言う。美森はそれを聞いて、まるでお気に入りの玩具を与えられた子供のように泣き止む。  
「本当ですか。なら、今度は恥ずかしくないように私の家でやらせてください。そうしたら許してあげます。」  
笑顔で菊乃を見つめる。  
ふふっ、菊乃は思わず笑ってしまう。この娘は本当に可愛い。  
「いいわよ、それなら。美森ちゃんが満足できるなら。それより早く服着て、片付けちゃいましょう。椿君や会長に見られたら大変だわ」  
「はい、そうですね。そうしましょう」  
 
 
 
あなたの心を椿君から奪えなくとも、身体は奪うことができる。私の心をあなたに捧げられなくとも、身体で尽くすことはできる。こういう関係なかなか素敵じゃない、美森ちゃん。  
菊乃は自分より一回り小さな母性と加虐心を揺さ振る女の子にそう思った。  
 

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