『スイッチ君には先生の素晴らしさがわかってないようだから教えてあげるわ。  
今すぐにオカルト研究部の部室に来てちょうだい』  
 結城さんからそんなメールが届いたのは、ボッスン、ヒメコと水神氷見子の  
事務所へ行った翌日の事だった。  
 どうせ二日後には彼女と対決するのだから、本当に水神氷見子が偉大な  
占い師だと言うならば落ち着いて構えていればいいものを。  
「……なんかまたスイッチから黒いオーラが出とるで」  
「あさっての水神氷見子との対決の事でも考えてんじゃねーの?」  
 二人は暢気に兜だの朝顔だのを折り紙でこしらえているがこんな挑戦的な  
メールを受け取ってしまってはこのまま混じる気にもなれない。  
 望む所だ、とメールに返事をして立ち上がった。  
「帰るのか?」  
『そういうわけではないが……遅くなるようだったら先に帰っててくれ』  
 結城さんも頑固だ。あそこまでオカルトに傾倒している彼女の事だ、一筋縄  
ではいかないだろう。  
 
「いらっしゃいスイッチ君」  
 禍々しい、としか形容のしようのない扉を開けると黒いローブを着た結城さんが  
そこに立っていた。今日は他の部員はいないようだ。  
『その不気味な格好はどうにかならないのか? 怖いんだが』  
「この服を着ることでより一層霊感を高めることが出来るのよ」  
『君のその妄信も二日後には打ち崩されるわけだがwww』  
 オレの言葉には耳を貸さずに結城さんは『占いの館』と書かれた札のかかった  
カーテンの向こうにオレを導いた。素直に従い、椅子に座る。  
「あのあと水神氷見子先生にあなたたちについて聞かれたわ」  
『そうやって個人情報を集めて占いが当たっているように見せかけるのだな。  
よくある手だw』  
「別にそんなにたいした事は話していないわ。ただ同じ学校にオカルトの事を  
信じられない頭の固い同級生がいるというだけよ」  
 話しながら結城さんが部屋のあちこちに置かれたろうそくに火をつける。  
『何をしているんだい?』  
「先生に教わったのよ。スイッチくんがオカルトの事を信じられるようになる  
と言うおまじないよ」  
『君の言うおまじなというのは漢字で書くほうじゃないのか?』  
 おまじない、というかわいらしい雰囲気は目の前にいる彼女とは到底結びつかない。  
 呪いがいいとこだ。  
「それじゃあ始めるわ」  
 ろうそくから甘い香りが立ち上るのだが、部屋の雰囲気のせいかどうも怪しい  
ものにしか感じられない。どうせ雑貨屋で売ってるような香りつきキャンドルだとは  
思うのだが。  
『ちょwwwwwwwwww』  
 こちらに向き直った結城さんがいきなり黒いローブに手をかけて脱ぎ始めた。  
『征服はどうしゅたんだ』  
 白いシンプルな下着姿の結城さんに動揺してしまった。彼女の体型に別に魅力など  
感じた事などないのだが……不覚。  
「先生がこうしろと言っていたのよ」  
 いつもは青白い肌もろうそくの炎に照らされて少しはマシに見えるのも  
その原因だろうか。動揺を悟られないように慎重にタイプする。  
『本当に水神氷見子がこうすればオレがオカルトを信じるようになる、と言ったのか?』  
「ええ。スイッチ君が私の思い通りになるって」  
 思い通りになる、という言葉の意味にものすごく差があるようだったが  
さすがにオレの口からは説明しづらく迷っていると、結城さんがオレの体をじろじろ見ながら  
動きを止めた。  
『どうした? 迷うくらいならこんなくだらないまじないなんて中止してくれないか』  
「迷ってなんかいないわ。ただ……この次は服を脱がせないとならないのだけど。いいかしら?」  
 
 この辺で止めないと取り返しがつかない事になる。が、口から出たのは裏腹な言葉だった。  
『ふん、所詮こんないかがわしいまじないなどでオレの信条が変わるはずもないddddd』  
「その言葉後悔させてあげるわ!」  
 くわっと目を見開き、結城さんがまずオレの首からかけているノートパソコンを外した。  
彼女の手に渡ると壊れそうで怖いのだが、水晶玉などくだらないアイテムが置いてある  
机の上に置かれたのでほっとする。  
 そしてがばっとベストに手をかけるのだが、ちらちらとこちらの様子を窺っている様子で  
こちらも落ち着かない。  
 それでもどうにかベストもシャツも取り払われて、オレは上半身裸の状態になった。  
 しかし、上半身裸の男子生徒と下着姿の女子生徒がこうやっているというのは  
まずいのではないだろうか?  
 見つかった場合分が悪いのはこっちだ。  
「鍵ならスイッチ君が来た後にかけておいたわ。先生が邪魔されないような環境にしろ  
って言うので」  
 オレの目の動きに気付いて結城さんが言う。そりゃよかった。それはともかく  
なぜ彼女はオレの膝の上に座って頬を寄せてくるのだ?  
「こうすれば大丈夫って先生が言っていたのだけど……他になにかあったかしら?」  
 傍から見れば恋人同士のような体勢を取りながらあくまでとぼけた事を言う結城さんに、  
オレの苛立ちは限界に達した。  
「きゃ……!」  
 雰囲気作りのためにしいているのだろうか、毒々しい紫色のじゅうたんの上にオレは  
結城さんを押し倒した。  
「何をするのスイッチ君」  
 結城さんの声は震えていたが、ここで後に引くような余裕はなかった。  
 ブラジャーを無理やりずらすと、ささやかな膨らみが現れた。  
 仰向けの体勢にしてしまったせいでただでさえ痩せぎすな体がますます貧相に見える。  
 しかしその頂上に夢中になって吸い付いた。見た目に反して充分柔らかい。  
「ちょっと……スイッチ君、いやっ……」  
 押し返そうとオレの頭を押さえる手がどんどん弱まっていくのにつれて、乳首もつんと  
固くなっていく。  
 そこを舌でつつくと、彼女はさらに体を震わせた。空いている方の胸にも手を伸ばし、  
力を込めないようにして揉む。  
「あ……あっ」  
 胸は小さい方が感度がいいというが、確かにこうして控えめに声を漏らす彼女に関しては  
間違いではないようだ。  
 白い乳房を円を描くように舐める。  
 柔らかい感触の中心にぽつんと固いものがあるのが面白くて、しばらくそこを舐めたり  
噛んだりを中心にいじる。  
「いや、スイッチ君、いや……」  
 
 うわごとの様に繰り返す言葉には耳を貸さず、下の下着も剥ぎ取った。  
 慌てて彼女はそれを阻もうとするが、もう遅い。一糸纏わぬ姿が晒される事になる。  
 隠そうとする手を押さえつけて脚の間に指を差し込んだ。  
「んっ!」  
 高い声に自分でも驚いたのか、みるみる頬を染める。普通の少女のような姿が新鮮だ。  
 脚を閉じられていては手を動かしづらいので、無理やり開かせた。ついでに脚の間に入って  
閉じられないようにする。  
 アダルトサイトでしか見た事のないような光景に自然とオレの息も荒くなった。  
 勢いに任せて指を乱暴に往復すると、結城さんが体を捩じらせて抵抗した。  
「いたっ、痛いわスイッチ君!」  
 痛みを与えるのはオレの本意ではない。力を入れないように指を往復する。結城さんが  
手をつかんで止めようとしてくるが、たいした障害にもならない。  
 いやらしい水音と、控えめな喘ぎ声が怪しい部屋に響く。  
 そのまましばらく楽しんでいたが、突起の上を指が掠めると結城さんがひときわ  
体を震わせる事に気がついた。  
「あ、駄目っ」  
 腕にかけられた手に力がこもるが、構わずに溢れる蜜をすくっては潤滑剤として  
突起に塗りつける。  
 びくびくと快感に耐える彼女の黒髪が汗で張り付くのがまた悩ましい。  
 表情も普段の恐ろしいものからどこか夢うつつなものとなっている。  
「あっ」  
 彼女の反応を見ながらオレは中にゆっくりと指を沈めた。中はきつかったが、  
特別痛がる様子はなく入った。  
 そしてそのまま出し入れする。  
「……っ」  
 無意識にだろうが、床に着いた足に力を込めてオレの手から逃れようとするので  
のしかかるようにして押さえつけた。  
 ちょうど目の前に薄い耳たぶがあったので本能のままに舌を這わせる。きゅ、きゅっと  
結城さんが吐息を漏らすのに合わせて中も収縮する。  
「スイッチ君、スイッチ君……!」  
 耳元で囁かれると、オレ自身の体にもゾクゾクと快感が走る。こうして結城さんの  
体を触っているのもそろそろ限界だった。  
 一旦覆いかぶさっていた体を起こし、ズボンを脱いだ。不思議そうにオレの動きを  
見ていた結城さんがその瞬間慌てて視線をそらすのが面白い。  
 緊張した表情を浮かべる彼女に言葉をかける代わりに頬を撫で、オレ自身をねじ込む。  
 熱くぬるぬるしたものが締め付けてくる感触にすぐさま達してしまいそうになるが我慢する。  
「はぁ……ああ……」  
 顔をしかめる彼女がこれ以上痛がらないようなペースで腰を動かす。  
 やがて表情が和らいでいくとともに、いつの間にか背中に回された手が快感に  
耐えるように握られているのがわかった。  
 
「あっ、あ、あぁ……っ」  
 オレのほうもどんどん我慢しきれなくなって抽送のスピードも速くなっていくが、  
それに合わせて結城さんの声も切羽詰ったものになる。  
 そしてひときわ大きく結城さんの体がはねた頃、彼女の中が不規則に締め付けてくるのに  
合わせてオレ自身の欲望を放った。  
 
 
「……まだ痛いわスイッチ君」  
 服を元通りに着なおして、学校を出たらもう外は真っ暗だった。  
『君がくだらない呪いなどするからだ』  
 口では普段どおりに言いかえすものの、さすがに罪悪感が消えない。結城さんが  
何もわかっていないのをいい事に卑怯な事をしてしまったみたいではないか。いや、  
実際そうかもしれないが……。  
「くだらなくなんかないわ! 明後日には水神氷見子先生の素晴らしさにひれ伏す事になるのよ!」  
『そんな妄言はオレが打ち砕いてみせる!』  
 そうだ、元はといえば水神氷見子が元凶。まずはそっちを反省させなければ。  
 普通じゃなくなったケンカ相手になんて興味は持てないのだから。  
 
 
終わり  
 

PC用眼鏡【管理人も使ってますがマジで疲れません】 解約手数料0円【あしたでんき】 Yahoo 楽天 NTT-X Store

無料ホームページ 無料のクレジットカード 海外格安航空券 ふるさと納税 海外旅行保険が無料! 海外ホテル