久々に揃って仕事が早く終わり、ふたり揃って蓮の部屋で食事を堪能後。
TVの旅の宿特集に見入っている蓮。
「キョーコさんキョーコさん、ちょっと質問が」
「はいはい蓮さんなんでしょう」
食事の後片付けを手際よくしながら適当に相槌をうつキョーコ。
「ラブホテルって行ったことある?」
ガチャガチャガチャ、と皿を落とす豪快な音。
「大丈夫かい?・・・ってなんでそんなに怒ってるのかな」
「敦賀さん!敦賀さんは行ったことあるんですか!」
「いや?ないから聞いてるんだけど」
「だ、だったら私があるわけないじゃないですか!
私は敦賀さんとしか、そ、そういう…ことはしないんです!侮辱です!」
「ああ…いや疑って言ってるんじゃないんだよ。一度行ってみたいなあ、と思ってさ。今度行かない?」
「ななな何言ってんですか!行きませんよ、絶対に!
…だいたい敦賀さん、ご自分がどれだけ目立つかわかっていらっしゃらないんです。
すぐに敦賀さんってバレて噂になるに決まってます」
「ひどいなー人をキリンみたいに。帽子でもかぶってればバレないと思うけどなぁ。行こうよキョーコ」
「行ーきーまーせーん。私はそういう…ふしだらな所には行かないって決めてるんです」
「面白いらしいよ〜いろんな服が置いてあって自由に着たりできるらしいし。きっとお姫様にも変身できるよ」
「……そ、それは…いいえ、そんなの嘘です。私を騙そうったってそうはいきません」
「嘘じゃないんだけどな。いろんなおもちゃも売ってるらしいし」
「嘘です。そんな場所におもちゃなんか置いてあるわけがありません」
「本当だって」
「嘘です」
「信用ないなあ」
「嘘に決まってます!」
「じゃあ嘘かどうか確かめに行こう」
「ちょ、ちょ、ちょっと待っ…離してくださいっ!!」
結局連れ去られるキョーコであった。