社はここ数日、ある人物の顔色をうかがいながら過ごしている。  
その人物とはもちろん、敦賀蓮。  
基本的には誠実、紳士。いつも爽やかな笑顔で相手を虜にする、文句なしに完璧な男。  
社に対してもそうなのだが、最近なんとなく機嫌の良し悪しを読めるようになってきた。  
そしてここ数日。社にはわかるが蓮は機嫌が悪い。  
しかも日に日に悪くなっているような気がする。  
 
(もしやキョーコちゃんとうまくいっていないのかな…)  
 
そんな心配をしていたのだが----。  
今日はキョーコと蓮が共演しているドラマの撮影日。  
病院が舞台で蓮は医者、キョーコは脇役の女性看護士。  
スタジオでの撮影もあるが、今日は実際の病院での撮影をまとめて撮っている。  
さきほど廊下の隅でふたりがこそこそ話しているのを見かけたが、  
相変わらず仲は良さそうで喧嘩しているとも思えない。  
セットを変えるため休憩時間になり、社の元へと戻ってきた蓮に話しかける。  
 
「なあ、蓮。なんか悩んでるならお兄さんに言ってみな?」  
「なんですか、急に?」  
「相変わらずそんなすっとぼけた笑顔でごまかそうったて、俺にはわかるんだぞ。  
 お前ここ数日、なんかストレス溜めてんだろ」  
「…ストレス、ですか…」  
「そうそう、ストレス。なんでも溜め込むのはよくないぞ?」  
「そうですか。んー、そうですね。溜め込むのはよくないですね、そうします」  
「へ?」  
「アドバイス感謝します、社さん」  
 
あっけに取られる社を残し、蓮は笑顔でどこかに行ってしまった。  
 
その数日前、蓮のマンション。  
夜、借りてきた映画をふたりでソファに座って見ながら、蓮はキョーコの髪や耳をいじっていた。  
 
「ん…もう敦賀さぁん、くすぐったいですってばぁ」  
「この映画、期待はずれだね」  
「そうですけど、でもこの女優さんはステキです。ん、もぉ、ダメですっ」  
 
蓮は首すじにキスを落とし、服の下から胸へと手を伸ばす。  
 
「いいだろう?」  
「ほんとにっ…今日はだめ、です。ダメな日なんです」  
「俺はかまわないよ」  
「私がイヤ。ぜーったい、イヤです。我慢、してください」  
「どうしても?もう5日も我慢したのに」  
 
おでこにキスをしながら説得する。  
 
「ん…ダメ。どうしても我慢できないなら、敦賀さんだけでも…してあげますけど…」  
「うーんそれは嬉しいけど…でもきっとそれだけじゃ我慢できなくなるな」  
「じゃあおあずけ、です」  
 
くすくすと笑うキョーコに胸が弾む。  
最近こんな調子で蓮はすっかりペースを奪われている。  
 
「明日は?」  
「明日はモー子さんとこにお泊りするんです。モー子さんのおうちって、大家族なんですよ!  
 にぎやかで、ちょっとにぎやかすぎたりもしますけど、でもすっごく楽しいんです」  
「そう…それは楽しみだね」  
 
…こうも目をキラキラ輝かせる様子を見せられては行くなとも言えない。  
蓮は女友達にすら嫉妬してしまった自分が情けなくなり、気付かれないように小さくため息をついた。  
 
「敦賀さん、怒ってます?」  
「…いや、怒ってないよ。明日会えないのが淋しいだけ」  
「1日だけですよ。明後日、夜に事務所で待ってます」  
 
にっこり笑うキョーコを見て蓮の胸がきゅっと締まる。  
 
(まったく…毎日がこんなじゃ心臓が持たないな)  
 
蓮はますますキョーコに夢中になっていく自分を感じていた。  
 
そして2日後。  
互いに仕事が終わったあと事務所で落ち合い、駐車場へと向かおうとしたところ…  
 
「おねえさまぁあああああっ!!蓮さまーーーっ!!」  
 
勢いよくマリアが走り寄って来た。  
 
「マリアちゃん、ひさしぶりね。元気だった?」  
「ほんと久しぶり!2週間もお姉さまたちと会えないなんて、マリアもう限界だったわ」  
「大げさねえ」  
 
微笑ましい光景に頬を緩めていると、その後ろから社長が現れた。  
 
「お、ちょうどいいところに!これからマリアと食事に行くんだ。おまえらも行くぞ」  
 
----こうしてこの日もふたりきりの時間は奪われた。  
食事のあと、お前は飲みにつきあえ、と蓮は社長に連れまわされ、  
遅くに帰ったときにはキョーコはすやすやと無邪気な顔で眠りについており、  
朝に蓮が目を覚ましたときにはすでにキョーコは仕事へ出ていて姿はなかった。  
 
そしてその日の午後、撮影現場の病院。  
休憩時間になりキョーコが廊下を歩いていると、突然腕を引かれて口を塞がれ、  
そこにあった部屋に引きずり込まれた。  
呻き声をあげ腕を振り解こうとすると、耳元で優しく囁かれた。  
 
「キョーコ、俺だよ」  
「…敦賀さん?!」  
 
蓮はゆっくりと腕を離し、ドアの鍵をかけてキョーコを部屋の奥へと連れて行く。  
どうやらここは備品倉庫かなにからしく、棚がいくつも並んでいる。  
電気をつけていないので薄暗く、小さな窓から光がわずかに漏れる。  
 
「もう!びっくりしたじゃないですか!…もしかしてストーカーじゃないかって…襲われたかと思って…」  
「ごめんごめん。こうでもしないと、なかなかふたりっきりになれないから」  
「そんなことありません!今夜だって会える予定でしょう?」  
「夜までなんて待てないよ」  
 
蓮はキョーコを引き寄せ唇を奪う。  
キョーコは一瞬驚いて身をひいたが、蓮の強引なキスに素直に応じる。  
 
「…もう…淋しがりやさんですね、敦賀さんは」  
「キョーコは違う?会えなくて平気?」  
 
耳たぶを軽く噛み、耳元で囁きながら考える。  
 
(これじゃまたキョーコのペースだな…)  
 
「ん…平気じゃないです、けど…今朝、敦賀さんの寝顔で充電しましたから」  
「俺はそれくらいじゃ足りないよ。それにこの格好、すごくそそる」  
 
蓮はナース服のボタンを外しにかかる。  
が、キョーコは慌ててその手を掴んで止めた。  
 
「だめですよ、撮影まだあるんですから」  
「まだ時間あるよ、鍵もかけたし」  
「だーめ。もう、我がまま言わないでください」  
「無理だよ、もう我慢できないんだ」  
 
嫌がる手を振りほどき強引にボタンを外すと白いレースのブラジャーがのぞく。  
蓮はそれをずらして胸を露出させ、貪るように吸い付いた。  
 
「だ、だめ…!ダメですってばっ、そんなに吸ったら…痕がついちゃうっ…!」  
「ここならいい?固くなってるところ」  
 
蓮は突起をちゅぱちゅぱと音を立てて吸い付き舌で転がす。  
 
「んっ!だめぇ、ダメ…で、す…!そんなこと、したら…敦賀さ、ん…我慢、できなくなっちゃうで、しょう?もぉ…」  
 
制止を無視してもう一方の手で残る乳房を揉みしだく。  
止めようとする言葉もしぐさも、すべてが蓮の欲望を煽る。  
理性が完全に吹っ飛んでしまいそうになったとき、突然ガチャガチャと鍵が開けられる音がした。  
 
蓮は顔をこわばらせて焦るキョーコの手を引き、一番端の棚の陰、部屋の一番奥に逃げて壁際にキョーコを押し隠す。  
部屋に入ってきたのは女性看護士ふたりらしく、入り口の棚から物を取り出しながら話す声が聞こえた。  
 
「ねえ、撮影やってるの見た?」  
「見た見た!!本物の敦賀蓮見ちゃった!写真撮りたいなあ。でもダメだよね」  
 
ふたりは急ぐ様子もなく楽しそうに話している。  
奥にはやってきそうにないと踏んだ蓮は、再びキョーコへの愛撫を再開した。  
 
驚いて手をつかもうとするキョーコの唇を塞ぎ、左手で胸を撫でながら、  
右手でスカートをずりあげてショーツの中に手を入れる。  
そこはすでに充分濡れており、溢れる蜜を掬い取って蕾にくるくると塗りつける。  
キョーコは小さく首を振り拒否して身をよじらせていたが、  
何度も強引にいじっていると、やがてその動きは指に合わせて自らこすりつけるものへと変わった。  
 
(もう少し、かな)  
 
蓮は音がしないようにゆっくりと中指をキョーコの中へと入れ、手前、向こう側、と向きを変え、  
壁をまさぐるようにいじって再びゆっくりと抜き、また蕾へ液を擦り付ける。  
そしてまた…。ゆっくり、何度も執拗に繰り返す。  
キョーコは眉をひそめ、必死に蓮の首にしがみついて快感に耐えている。  
 
(最近の君は我慢強いから、もっと苛めてあげないと陥落しないよね)  
 
「握手くらいしてもらえないかなー。他は誰見た?」  
「京子がナース服着てたの見たよ。けっこう似合ってた。  
 あの子ほら、清純そうだから天使のナース、ってかんじだったよ」  
「童顔だもんね。私らより似合うかも」  
「ハハハ、私たち清純ってかんじでもないかー」  
 
ふたりは笑いながら部屋を出て行く。  
最後に再び鍵をかける音がして部屋に静寂が戻った。  
キョーコは塞がれていた口を離して苦しそうに息をする。  
 
「…敦賀さんっ!」  
「ぬれぬれだね、キョーコ。感じてた?」  
「…っ…もう、声、出ちゃうかと思っ…やぁ…」  
 
蓮は指を二本に増やし、今度は大きく穴を広げるように回し始めた。  
 
「すごいね、どんどん溢れてくるよ、キョーコの中。  
 清純な天使のココはこんなにいやらしい音を立ててる」  
 
くちょ、ぬちゅ、と大きな音が部屋に響く。  
キョーコはハァハァと息を荒げ、目はうつろになって蓮を見上げている。  
 
(そろそろ落ちたかな。---もう、逃がさないよ)  
 
不敵に笑って追い詰める。  
 
「ゃあっ…やだぁ…ちが、うもん…私じゃなく、て…敦賀さんがっ…いやらしいの…!」  
「そうかな?じゃあ試してみる?」  
 
指の動きを早めて激しくかき回すと、くちゅくちゅくちゅ、とさらに淫らに音が鳴る。  
 
「やっやだっ!!だめっ!ぁああっ…ん、んぅっ!や、や、やだぁ、あ、あ、んっ!!」  
「ほら、こんなに大きな音を出して、びちゃびちゃにしてどんどん垂らして。  
 ほんとにいやらしいのはどっちだろうね」  
「あ、あ、んんっ!ん、ぁん、やだ、やだきちゃうっ、つる、が、さんっ!あ、あぁっ」  
「どうする?やめてあげてもいいんだよ?」  
「やだっ、や…ごめんなさ…いやら、しぃの、私ぃ…っ!私の、ほぉ…なのっ、ん、ぁんっ!  
 いいっ…いいの、気持ちイイっ!や、やめない、でぇっ!あ、あ!」  
 
蓮はキョーコが逝きそうになったのを見て直前で動きを止めて、最後の追い込み、と焦らしにかかった。  
 
「もう俺を焦らしたりしない?」  
「…ぁ…じ、じらして、なんか…」  
「嘘。焦らしてただろう?」  
「だってぇ…だってそのほうが敦賀さん…いっぱい…激しいから…っ」  
「わざと待たせたんだね」  
「だって…いつも敦賀さんばっかり…意地悪なんだもの…やだぁ…はやくぅ…!」  
 
待ちきれずに自ら指を求めて動くキョーコの腰をつかんで戒める。  
 
「こらダメだよ。約束してから」  
「なんですか…なんでも…なんでもするからぁ…はやく続きっ…!」  
「もう焦らしたりしない?」  
「しないっ…しませんから!」  
「ほんとに?」  
「ほんとに!本当に…なんでもするっ…なんでも言うこときくから…ゃあ…はやくっ逝かせてえ…!」  
「いい子だ、約束だよ」  
 
褒美とでもいうように動きを激しく再開し、キョーコは悲鳴にも似た声をか弱くあげて崩れ落ちた。  
 
蓮は達したキョーコを支えて立たせ、もう一度壁に押し付けた。  
キョーコは息を荒げて艶のある表情で蓮をにらみつける。  
 
「…っ……敦賀さんの…えっちぃ…」  
「どっちが。…入れていい?キョーコが欲しいよ」  
「ん…でも…衣装、シワになっちゃう…」  
「また焦らすつもり?」  
 
さわさわと軽く太ももを撫で上げながら、キョーコの眼をのぞきこむ。  
 
「もう…。一回だけ、ですよ?」  
 
キョーコは自らスカートをめくり上げ、ショーツをすす、と下ろして足を片方抜く。  
そしてそのまま片膝を立てて蓮を誘った。  
 
「きて?先生…」  
 
蓮はすでに我慢の限界になっている自分のモノを取り出しキョーコの誘う恥部にあてがう。  
一気に貫いてしまいたいのを抑え、ゆっくりと溝をたどり入り口で小さく抜き差しを繰り返す。  
 
「キョーコ…俺を操縦しようなんて十年早いよ」  
「んぁあっ…ゃ…意地悪、しない、でぇ…っ」  
「欲しい?」  
「あ…んぅ…ほ、欲しい…っ…欲しいです、すごく…」  
「どうしても?」  
「どうしてもっ…たまんない、のぉ…欲しくて、たまんない…!ゃだ、欲しい…我慢、できない…」  
「しょうがないな」  
 
蓮は今まで溜めこんでいた欲望を一気に吐き出すように激しく突き上げた。  
 
「ああっ!!!」  
 
ぐっ、ぐっ、と奥まで突いては一旦ぎりぎりまで抜き出し、また突き上げる。  
 
「ぁあっ!やっ!あっ!ゃだ、だめ!そんっ…なに!激し、すぎっ…!」  
 
振動に合わせて喘ぐキョーコの声が高まる。  
 
「…っ…激しいのが…よかったん、だろ?」  
「そうっ…だけ、ど…!あっ…だ、だめっ…こん…なのっ、初め…てぇっ!こ、壊れ、ちゃうっ!」  
「壊れて…キョーコ…っ!狂ったキョーコでも、愛してるから…っ」  
「い、いやぁっ…そん…そんなのっ…やだ、どうし…どうしよう、ヘン、へんに、なっちゃ…うぅ!」  
 
キョーコの中が次第に締まり、瞬間が近づくのを感じて蓮は動きを早めた。  
 
「あっ、ゃあ、やだっ、きちゃ、きちゃ、ぅうっ!あ、んっ、あぁ!だ、だめっ…!いっ…イっちゃう!」  
「っ…すごいね…キョーコの中…!いいよ、イッて…っ」  
「あ、あ、んっ!ん!ゃあ、あ、あ、ぁあああっ、ああぁぁっっ---!!!」  
 
ガクガクと震えてキョーコは脱力し、蓮はそれを受け止めた。  
 
「清純な…天使は、すごく淫らなんだね。知らなかったよ」  
「…つ…つるがさんの…せいです…つるがさんが…こんなにしたのぉ…」  
「もっともっと、淫らにしてあげるから。覚悟するんだよ」  
 
蓮は何度もキスを貪った。時間の許す限り、長く、深く。  
 
 
「あれ?まだ撮影始まらないんですか、社さん」  
「え…?あ、ああ、なんだか小道具に手間取ってるみたいで…」  
 
社はさっきとは打って変わって機嫌の良い様子の蓮に驚く。  
 
「蓮…なんかあったか?何か…いいこととか…」  
「なんですか?おかしな人ですね、社さん」  
 
くすくすと笑う蓮はどう見ても上機嫌。  
社は狐につままれたような心境だった。  
 
「まあ…蓮が元気ならいいんだ、うん…」  
「ああ、そうですね、いいことがあったというより」  
「なに?」  
「社さんのアドバイスに従ったんですよ。溜めこむのは良くないですね、やっぱり」  
 
ありがとうございました、とにっこり笑って撮影に向かう蓮。  
社はさっぱり訳がわからずしばらくそのまま首をひねりつづけていた。  
 

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