シャワーを終えて寝室に入ると、ガウンだけを身につけたキョーコがベッドで待っていた。  
 俺は髪をタオルドライしながら歩み寄り、キョーコの横に腰を下ろす。  
 深い口づけをかわしながら考えるのは、明日から3週間会えなくなる彼女のこと。  
 今晩はたっぷりキョーコを補給したいと思っているから、普通のセックスで終わらせる気はなかった。  
「今日は新しいことをしてみたいんだ」  
「楽しいことですか?」  
「もちろん」  
 キョーコは嫌がるかもしれないけどね、と俺は心の中で付け加えた。  
「これをつけてみて」  
「アイマスク?」  
「そう。目隠しでセックスするんだ。見えない分、他の感覚が過敏になって気持ちいいはずだよ」  
「それは楽しそうですね」  
 これから何をされるのか想像もしていないであろうキョーコは、嬉々としてそれで目を覆った。  
「それから、もう一つ。特製の衣装を身に付けてもらいたいんだけど……」  
 ガウンをはぎ取りながら、さりげなさを装って提案してみる。  
「私が自分で着た方がいいですか?」  
 しばらく会えないとわかっているキョーコも、今日はなんだか大胆だ。  
 何をされるのかわからずとも、声には期待感が漂っている。  
 アイマスクを取ろうとする手を制し、俺は「持ってくるね」と言い残して準備を始めた。  
 
 有線をクラシックチャンネルに合わせ、音量を上げる。  
 落とされていた照明をすべて点灯させて、枕元のランプをベッドに向ける。  
 三脚を立ててビデオカメラを固定し、キョーコの全身が映るように角度とレンズを調整する。  
 RECボタンを押して赤いランプが点灯したのを確認すると、  
 俺はナイロン製の赤い縄を持って、大人しく待っている彼女の傍らに膝をついた。  
 
 縄の中央で作った輪が首の真後ろにくるようにして前に垂らし、  
 寄り合わせて鎖骨、鳩尾、割れ目のところで結んでいく。  
 足の間をくぐらせて、再び背中でも一定の間隔をあけて結び目を作る。  
「敦賀……さん?」  
「ごめんね、もうちょっとかかりそう」  
 ネットで調べた通りにやっているが、なにぶん初めてなもので、  
 何度もシミュレーションしたにも関わらず手間取ってしまう。  
 何をされるのかと不安がるキョーコをなだめつつ、  
 俺は縄の先を首の後ろの輪に通して前と後の縄を交互にクロスさせ、  
 彼女の躰にいくつもの菱形を刻んでいった。  
 
「できた」  
 初めてにしてはきれいに仕上がった亀甲縛り。  
 強調された乳房がなんとも言えない卑猥さを漂わせる。  
 両腕は後ろで組ませて自由を奪い、2本目の縄を使って、  
 ふくらはぎと太股がくっつくように折り曲げさせた足をぐるぐると巻いた。  
 両脚を繋ぐ縄は首の後ろを通ってピンと張り、下半身にM字開脚を強制している。  
「キョーコ、すごくきれいだよ」  
 縄が食い込んで、怪しい艶をたたえた陰部が煌々と照りつける照明の下に晒されている。  
 いつもはなかなか見せてくれないキョーコの恥ずかしい処を全開にして、俺はゴクリと唾を飲んだ。  
 男を知ってだいぶ経つのに、俺が頻繁に穢しているのに、そこはまだきれいなピンク色で……。  
 
 犯しまくって、汚してやりたくなる。  
 
 
「や……。敦賀さん、これは……なに?」  
「緊縛。キョーコが逃げられないように縛ったんだよ」  
「しば――」  
 いまさらジタバタと身をよじって逃れようとするキョーコを押さえつけ、  
 買ったはいいが、使いたいと彼女に言い出せずにいたおもちゃを取り出した。  
 
 キョーコと肉体関係を持つようになってかなり経つが、  
 彼女は最近までローターさえ入れさせてくれなかった。  
 見た目には嫌悪がなくても、異物が侵入してくることに怖れを抱いていたらしい。  
 俺のには早々に慣れてくれたのに、それよりも小さな無機物がダメというのが納得できず、  
 つい先日、俺は眠っているキョーコのナカにローターを挿れた。  
 セックスを教えた時と同じで、彼女ははじめこそつらそうにしていたが、  
 飲み込みの早い躰はすぐに快楽を覚えてくれた。  
 だが、ローターはナカにすっぽり入ってしまうので物足りない。第一、画にならない。  
 俺ので苛めてもいいけど、気持ちよすぎてこっちの理性までもが飛んでしまう。  
 だからグロテスクなおもちゃに犯されたキョーコが、  
 ぐちゃぐちゃに壊れていくところをじっくり見てみたいと思っていた。  
 
 この日のために用意したのは、俺のよりも少々劣るサイズのバイブレーター。  
 挿入を潤滑に行うためのローションで濡らして、  
 根本で2股に別れたうちの大きい方を潤みはじめたばかりの蜜壺に押し込み、  
 ブラシ状になった小枝を陰核に当てた。  
「ひゃぁあぁぁっ……ん! ナニこれぇっ!? つるがさん? つるがさんっ!?」  
 未知の『何か』の感触に驚き、キョーコの声は怯えを孕んでいる。  
 おもちゃの経験がほとんどない彼女には、少し早かったかもしれない。  
「これはバイブといってね、キョーコの大好きなローターを少しだけ大きくしたもの、かな。  
 スイッチを入れるから、心おきなく気持ち良くなっていいよ」  
 スライダーを操作すると、バイブはヴイィィィンと振動を始めた。  
「ひゃぁ……ん、やぁ、やぁ、やだぁ……んぅ! いやぁぁ、やめ、いやっ、も……やめてぇっ!!」  
 振動数を変えながら、腰をくねらせて悶える姿を愉しむ。  
 バイブを飲み込んだ淫らな穴から、だらだらとよだれを垂れ流すキョーコ。  
 縛り上げていく課程を収めたカメラを手に持って、どろどろになった彼女の秘部に近づけた。  
 こんな可愛い姿を一時のもので終わらせるのはもったいない。  
 こうやって残しておけば、キョーコがいないときにも愉しめるしね。  
「気持ちいいんだろう? 下のお口は正直だよ?」  
「やだ、やだ、やだぁ、はずかし……。見ちゃ、ヤあぁ……、ん、んぅ、やはぁ……っ」  
 バイブがヴヴヴと震えながらキョーコを啼かせる。  
 その激しい振動と、異物を排除しようとするキョーコの内部の動きによって、  
 大きく縦に揺れながら外に押し出されていく。  
「好き嫌いは良くないな。これもちゃんと愛してあげて」  
「――――んぅ!!」  
 キョーコのナカから追い出されようとしていたバイブを、俺はもう一度ぐっと押し込んだ。   
 
「ひゃぁ、……ぬいてぇ。これ、やぁっ。はげし……すぎぃっ! あぁっ――」  
 俺はキョーコに寄り添うと、深い口づけで声を封じた。  
 右手で優しい愛撫を与えながら、左手はバイブを持ってキョーコの局部を抉り続ける。  
 もちろんカメラはベストショットが撮れる位置に置き、彼女の媚態を余すところなく記録していく。  
「ん――、っ――――!」  
 触れあう唇の隙間から漏れる苦しげな声も、俺の嗜虐心に火を付けるだけ。  
 涙の雫が伝う頬を舐め、熱い吐息でくすぐった耳の奥に先端をすぼめた細めた舌を突き入れる。  
 耳朶を噛み、獣になった気持ちで喉笛を甘噛みしてから、舌で稜線をなぞっていった。  
 
 縄で嵩増しされた二つの膨らみの頂では、桃色のものが屹立していた。  
 俺は体の下から回した手で一方の乳房を掴み、もう一方に実った果実を口に含んだ。  
 ちゅばちゅばと吸い付き、舌で転がし、歯を立てる。  
 それだけで、敏感な彼女の躰はビクビクと反応してくれる。  
「あぁっ、……るがさんっ、あぁ、あぁっ……ん。だめぇっ、痛……たぁッ、やあぁ」  
 言葉だけを聞けば嫌がっているようにも思えるが、キョーコが本当に拒絶する時とは反応が違う。  
 これは感じているときの言葉。  
 恥ずかしがり屋の彼女は、自分から快楽を求めたりはしない。  
 表面上は嫌がっているフリをして、もっと乱れたいという本心を覆い隠している。  
 本音を暴くためには、もっと追いつめて、余計なことを考える余裕を失わせる必要がある。  
 だから今日はいつもより少しだけ乱暴にするが、  
 これも愛するがゆえの行為だと思って受け入れてくれ、キョーコ。  
 
 俺はバイブを抜き差ししつつ、キョーコのイイところを探した。  
 本来の活動に専念できないクリブラシに代わって指先で花芯を嬲りながら、  
 嬌声のあがるポイントを攻める。  
「はぁんっ……、そこっ! そこもィイっ。ふわぁぁ……、しげき、つよすぎっ。  
 だめぇ、こわれ……るぅっ」  
 Gスポットを執拗に刺激し続けると、キョーコの下半身がぶるぶると小刻みな痙攣を始めた。  
 小さな絶頂を何度か経て、さらなる高みを目指すべく、執念深くそこを攻略していく。  
「すごっ、もう……なにも、かんが……られなっ! イっちゃうぅぅっ!」  
 少しずつ大胆になっていくのは、追いつめられてきた証拠だろうか。  
 それとも、目隠しされたことで、素直になっているのだろうか。  
「イっていいよ。今日はキョーコの可愛い姿をたくさん見たいからね」  
 彼女の理性を壊してしまうべく、俺は乳房と陰核と陰唇、キョーコの感じる3箇所を同時に責めさいなんだ。  
 
「あぁっ――――!」  
 ひときわ高く啼いてキョーコは達した。  
 気を失ってぐったりした躰。  
 下半身だけがビクンビクンと跳ねている。  
 可憐に咲き誇る牡丹の中央には、震え続ける男性器を模したおもちゃが突き刺さったまま、  
 あふれる蜜がライトに照らされていやらしく光る。  
 もちろん、バイブを彼女のナカに挿れたところも、蹂躙しているところも、すべて記録した。  
 今までこの俺が自慰行為なんて冗談じゃないと思っていたが、  
 この映像をおかずにすればキョーコの感触を思い出しながらイけるかもしれない。  
 ……あくまでキョーコに触れられないときの非常食としてだが。  
 
「愛してるよ、キョーコ……」  
 抵抗のなくなった躰を愛撫しながら、俺は手に持ったカメラでキョーコの全身を舐めるように映した。  
 しっとりと汗がにじんだ肌はぴったりと貼りついてくるようで心地良い。  
 弛緩した全身にくまなく口づけを落とし、服に隠れてしまう場所にはしつこいほどに所有の証を刻んでいく。  
 無数の花びらを散らしたかのような鮮やかな鬱血が白い肌に映える。  
 これを見るのは俺の特権。  
 キョーコは俺のもの。  
 この躰は俺だけが知っていればいい。  
 本当はこの部屋に閉じこめて、存在そのものを独占してしまいたい。  
 それが叶わないから、せめて筐体の中にだけでも『永遠』が欲しかった。  
 
「ん……ぅ」  
 醜い心を持った野獣の腕の中で、捕らわれの眠り姫が目を覚ました。  
 キョーコはいつものように俺にキスを求めようとしたが、縛られているため身動きできずに足掻いて終わった。  
「はぁん、つるが……さん。これ、ほどぃてっ……」  
「だめ」  
「じゃあ、せめて、アイマスク……」  
「それもだめ」  
「じゃあ、……じゃあっ、ナカに、挿れたものを……」  
「いやだ」  
「やぁっ、っつ、っふぅ……、もうヤメ……っ!」  
 あいかわらずキョーコの恥部ではバイブが暴れている。  
 ピストン運動でさらに深い場所にも刺激を与えてやると、キョーコの嬌声はさらに熱を帯びていった。  
「ひゃぁっ、はぁっ、ひゃあぅ……んっ。やだぁ、またィっちゃうぅっ!」  
「今日は何度でもイっていいよ」  
 バイブの振動数をMAXにしてナカを掻き回す。  
 イイところに当たるたびに、大きく開けっ放たれた口から俺を煽る甘い声が漏れた。  
 ……たまらない。  
 力を入れれば折れてしまいそうな細い四肢。  
 俺を悦ばせるために女らしさを増した躰。  
 かけがえのない至高の存在である彼女を、お姫様のように大切に扱ってあげたいとは思うものの、  
 それ以上にこみ上げる貪り尽くしたいという欲望には勝てなかった。  
「訂正。今日はキョーコの限界までイカせるから……」  
 やめてと言われても止まれないから、覚悟して。  
 
「やぁっ、とめて……、それ、ぬいてぇっ。やぁあ!」  
 攻め続けていると、これまで感じてよがっていたキョーコの態度が急変した。  
「どうしたの、キョーコ? まだイキ足りないだろう?」  
「やだやだやだっ! ぬいて! はやく抜いてっ」  
「だからどうしたんだ? 理由を言ってくれないとわからないよ」  
「でちゃう! おしっこ、もれちゃうよぉっ! 早くぬいてぇっ」  
 切羽詰まっていくキョーコの声。  
 俺は止めるどころか、いっそう激しく彼女を攻めたてた。  
「あ――――っ……!」  
 悲鳴とともに、キョーコは尿道口からぴゅぴゅっと透明な液体を飛ばした。  
 
「つるがさんのばかぁっ! だからやめてってゆったのに……。もぅ……ヤだ、さいてーっ」  
「お漏らしするキョーコも可愛いかったよ」  
 くすくすと笑いながら、俺は顔にかかった潮を拭った。  
 無味無臭なその液体は尿とは別のものだが、キョーコにはその区別がついていないのだろう。  
 彼女に潮を吹かせるのは初めてではないものの、キョーコのうろたえぶりは何度見ても飽きない。  
 自分が失禁したのだと思い込んでいる様子が可愛らしくて、俺は自然に笑みを浮かべた。  
「むーーーっ!! 今日のえっちはこれでおわり!」  
「だーめ。まだ俺がイってないだろう。キョーコばかりが愉しんで終わりなんてずるいよ」  
 これだけで解放したりはしないよ。  
 俺はまだナカにさえ挿れてないのだから。  
「そろそろバイブだけじゃ足りなくなっただろう? 欲張りなキョーコに俺のもあげるよ」  
 
 俺は痙攣を続けるキョーコの躰を裏返した。  
 腰を抱えて持ち上げ、バイブが抜けないようにしっかり押さえつける。  
 そして俺はキョーコの愛液を自身に塗りつけ、待たされ続けて立腹しているソレをお尻に押し付けた。  
「――――!!」  
 キョーコは呻いた。  
 慣らされていない菊門にいきなり挿入されて、苦しむ顔が俺を煽る。  
「っ痛! ううっ、ひゃあっ!!」  
 ずぶずぶと欲棒を飲み込んでいくお尻を開発したのも、もちろん俺。  
 この部屋でキョーコが処女を喪失した日、泣き出されて一度は諦めたはずだったが、  
 その後も何度か彼女に頼み込み、徐々に慣らしていったのだ。  
 今ではここも立派な性感帯。積極的に両方で相手をしてくれるまでになった。  
 さっすがに同時に、というのは初めてだが。  
「すごいね、キョーコ。二本も刺さってるよ」  
「はぁ、はぁ……、はぁぁん、んふぅ……。つるがさん、くるしっ、ひゃぁ……っぁん!」  
 バイブでぐりぐりと膣内を掻き回す。  
 その動きと細かな振動とが、薄い壁越しに俺のものにも当たってくる。  
 キョーコの内側にある細かな小突起がざわめくように動いて、  
 相乗効果で天国に誘われているかのような快感が得られる。  
「……っイイよ!! 最高っ!」  
 キョーコ本人に自覚はないだろうが、彼女の躰は前も後ろも名器だった。  
 恋人がこんなにも卑猥な躰を持った女の子だなんて、つくづく俺は果報者だ。  
 抱いても抱いても、飽きるどころかもっと離れたくないという想いが強くなる。  
 症状はまるで薬物中毒。  
 キョーコと繋がっていると、脳内麻薬に侵されて冷静な判断ができない。  
 先走りと腸内の分泌物でなめらかに動けるようになり、俺は激しい抽送でキョーコを啼かせた。  
「んんっ……。やぁっ、裂けるっ、こわ……る。つるが……さっ、も、や……て、やめてぇっ」  
「まだだよ。俺も早く……イきたいんだ」  
 半ばまで抜いたそれをもう一度深く押し込む。  
「ひぃぃっ――っ!」  
「ああっ! ィイっ、キョーコっ!!」  
 悶えるキョーコを無理矢理犯しているようで、いつもよりも余計に興奮する。  
「も、むりぃっ! くるしぃっ、やぁぁんっ。きついのォッ!!」  
「もう少しでイクから、それまで、ね?」  
「やぁっ、もうだめぇ、がま……できなっ――」  
 先に達してしまったキョーコを追うように、俺も彼女のナカで果てた。  
 
「ごめんね。優しくしてあげられなくて」  
 俺は名残の白濁液を始末して、ぐったりしているキョーコに詫びた。  
 無理な体勢を長時間強いると血の巡りが悪くなるので、惜しみながらも四肢の戒めを解くことにする。  
 脚に巻いていた縄をほどき、両手も拘束から解放すると、白い肌にははっきりと縄の痕が残っていた。  
 緩めに結んだおかげで擦過傷ができていないのは不幸中の幸いだが、  
 芸能人は体が資本だと言っておきながら、危うく彼女の商売道具に傷を付けるところだった。  
 反省した俺は、赤い線を消すために鬱血している手足をさすった。  
「やぁん! くすぐったぃ……」  
 マッサージしているだけなのに、キョーコは身をよじらせて逃げようとする。  
 乱暴にされるのは嬉しいくせに、優しくされるとくすぐったくて耐えられないなんて難儀な躰だね。  
 まあ、だからこそ、俺も心おきなくイロイロ試せるんだが、さすがに今日はやりすぎたかもしれない。  
「大丈夫? どこか痛いところはない?」  
「平気です。私も、気持ち良かったから……。  
 見えないと、次に何をされるのかわからなくてドキドキしますね。クセになりそうです」  
 嫌われても仕方ないと思っていたのに、キョーコの口をついて出たのは、  
 俺の予想に反して好意的な感想だった。  
 まるで、遠回しにもっとして欲しいとねだっているような……。  
「次は何をする?」  
「敦賀さんにおまかせします。こういうのって、わからない方が楽しいですから」  
 どうやら彼女は怒ってなどいない様子。  
 それどころか、もしかして悦んでいるのか?  
「そろそろこっちの穴も可愛がってあげようか」  
 バイブを引き抜いて愛液を滴らせた淫唇に先端を埋めると、  
 そこは熱を帯びていて、ぎゅっと俺を締め付けてくる。  
「はい、よろしくお願いしますっ」  
 キョーコは可愛らしくそう言って、俺の首にすがりついてきた。  
 
 手足は自由にしたものの、彼女の躰はまだ赤い縄模様で装飾されている。  
 俺は縄で強調された乳房を揉みながら、キョーコの最奥を目指した。  
 咲き誇る花弁はバイブに散々苛められたことと縄の食い込みによって、強烈に俺を締め付ける。  
「ああぁ……、すごっ! つるがさんの、おっきくて、熱ぃ……!!」  
「キョーコのナカも、すごいことになってるよ。よほど欲しかったんだね」  
「やぁ、はずかし……こと、言わな……で」  
「どうして? 俺を欲しがってくれてるみたいで嬉しかったんだけどな」  
「ほし、のは、ほんとぅです。つるが……んのこと、だぃすき……だから」  
「俺も、愛してるよ。ふぅ、っ……ん、気持ちイィっ!」  
 
 ここ最近、ヤリすぎたせいかキョーコの膣口は緩くなっていた。  
 俺のサイズにあわせて広がっだけだと思えば嬉しくもあるが、  
 開発にとりかかった頃の強烈な膣圧が失われたことは、自業自得と知りつつも物足りなく思っていた。  
 それがどうだろう。  
 何度もイカせたことで、俺自身を喰い千切らんばかりの勢いで絡みついてくる。  
「キツっ……。咬みつかれてるようだ」  
 内部の三段締めとミミズ千匹の感度もあいかわらず良くて、奥は奥で最高に気持ちいい。  
 俺は暴走しそうになるのをこらえ、クッションをせきれい台がわりにあてがって、  
 ちょうどいい角度を探しながら『の』の字を描くように腰を動かした。  
「あっ、あっ、あっ! そこもいいっ」  
「ここ、は?」  
「んふぅ……っ! ソコも、好きぃ!!」  
 俺の理性を試すかのような可愛らしい嬌声。  
「いけない子だね。こんないやらしい躰になって、俺を離してくれないなんて」  
「つるが……んのが、きもちィイかられす! あぁっ、ひゃぅう……ん」  
 キョーコも俺で感じてくれている。  
「バイブと、俺の、どっちがいい?」  
「もちろ……つるがさんの……。だから、はぁ、あっ、もっと、おくに! 奥に来てぇ!!」  
「はいはい。お姫様のお望み通りにいたしましょう」  
 キョーコに望まれるまま、俺は子宮の入口を貫かんばかりに突き上げた。  
 
 俺たちは小休止も挟まないで幾度となく互いを貪り合い、力尽きてハアハアと息を切らした。  
 全力疾走した後のような倦怠感と達成感が全身を覆っている。  
 だが、欲望というものは限界を知らない。  
 時間切れのその瞬間までキョーコと躰を繋げていたい気持ちは揺るがなかった。  
 一旦引き抜いて、あふれ出したものを片づけると、俺の頭は次のプレイのことで一杯になっている。  
 
「もうアイマスクを外してもいいよ」  
 キョーコの手が目元に伸びた。  
 長い間暗闇に閉ざされていた目が周囲の明るさに慣れるまで、何度もまばたきを繰り返す。  
 そうしてキョーコの目に最初に映ったのは、ビデオカメラを回している俺。  
「――――!?」  
 口をぱくぱく開けてキョーコがカメラを指差す。  
「表情が硬いよ。もっと笑って」  
「いつから……」  
「ん?」  
「いつから撮っていらしたんですか?」  
 キョーコは青ざめた顔で俺を問いつめた。  
 まあ、予想していたからこそ目隠しをさせたんだけどね。  
「最初からだよ」  
「さ、最初からって! もしかして、縛っているところとか、バイブでイカされるところとか……全部ですか?」  
「そう。キョーコがおもらししたところも、ヒイヒイよがっているところも全部撮ったよ」  
「消してくださいっ!」  
 カメラを回し続ける俺にしびれを切らし、キョーコはそれを奪おうと手をのばしてくる。  
「キョーコが帰って来たらね」  
「今すぐです!!」  
「キョーコと会えない3週間のお楽しみを俺から奪うの?」  
 何も掴めていない手が空中で止まった。  
 しばらく会えない俺のことを気にかけていてたらしく、彼女はもうカメラを奪おうとはしなかった。  
「私の目の前で消してくださいね?」  
「それはもちろん。本物の方が何倍も楽しめるからね」  
 もちろん、キョーコの前で消すのはコピーだよ。  
 マスターは永久保存版として大切に保管するに決まっている。  
「で、後で消すからもっと撮っていい?」  
「嫌ですっ」  
「撮らせて?」  
「……かわりにこの縄をほどいていただけますか?」  
「よく似合ってるから、だめ」  
「…………」  
 俺に何を言っても無駄だと悟ったのか、キョーコはため息をついて口を閉じた。  
 
 四つん這い、おすわりのポーズで上目使い、膝立ちして上半身だけをひねった振り返り……。  
 恥じらうキョーコに様々な格好を強要するのが楽しくて、深夜のビデオ撮影は思いのほか盛り上がった。  
 被写体が魅力的だから、いくらでも撮り続けられる。  
 俺は名カメラマンになったつもりで、体育座りからM字開脚に移るようにと指示を飛ばした。   
「足を広げて、そう、指で開いて奥までよく見えるように」  
「やです……」  
「見せて」  
「だめ、はずかしい……」  
 涙目になってキョーコはやめて欲しいと訴えるが、  
 俺はすでにキョーコの躰を全部知っているのだから、彼女が何を恥ずかしがっているのかわからない。  
 嫉妬深い俺が他の男に見せたりしないのは、言うまでもないことなのに……。  
 だから俺はキョーコが何を言っても、聞く耳を持たなかった。  
「キョーコがいない間にセックスしたくなったらどうしようかな?  
 一応、俺は抱かれたい男ナンバー1だから、相手をしてくれる女性はいくらでも見つかるよ。  
 我慢できなくなったら、他の女性を抱くかもしれないね」  
 キョーコを知ってしまった今、他の女で満足できるとは到底思えないが、  
 そんなことまで気のまわらない彼女は蒼白になった。  
「そんなの、や……です!」  
「じゃあ開いて」  
 脅しが利いたのか、キョーコはそろそろと脚を割り、両手でそこを広げる。  
 俺はカメラを近づけて秘肉開きをフレームに収めた。  
「いいよ、次は指を入れて」  
「…………」  
 何か言いたげな沈黙の後、キョーコはVサインで肉壁を押さえて、  
 もう一方の手の指を小さな穴にあてがった。  
 ずちゅっと音を立てて細い指が飲み込まれていく。  
「これでよろしいですか?」  
「動かして。そう、上手だよ」  
 恥じらいながらののろのろとしたピストン運動が始まる。  
 キョーコは俺の顔色を窺いながら、「もういい」と言われるのを待っている。  
 でも、まだだめだよ。  
 キョーコと会えない期間を乗りきるには、もっと過激で淫靡な姿を記録しないとね。  
「指、増やして」  
「え? や、やだ。……もう、むり」  
「聞こえなかったの? 指を増やしてと言ったんだよ」  
「その顔はひきょ……」  
 何とでも言ってくれ。  
 今日の俺はキョーコを貪り尽くすと決めたのだから、こんなものじゃ済まさないよ。  
 
 寝室にキョーコの荒い息づかいといやらしい音が反響する。  
「つるがさ……。も、ほんとに、ダメぇっ」  
 俺のに慣らされたキョーコのそこでは3本の指が踊り、  
 ひくつく襞の隙間から漏れる空気で、くぽっ、くぽっ、と鳴り続けている。  
「もしかして彼氏の前なのにおならをしてるの? はしたない娘だね」  
「ちがぅ……もん。つるがさんのせぃ、だも……。はぁん! これ、もぅ、やめたぃ……です」  
「キョーコ、芸能人はカメラが回っている間は泣き言を言わない。これ、鉄則だよ」  
「……ひゃぁ、でも、むりぃっ……」  
「そんなに嫌?」  
 涙目でこくりと頷くキョーコ。  
「じゃあもうやめようか。明日も早いしね」  
 俺がカメラを置いてガウンを拾い上げたとたん、キョーコはふるふると首を振った。  
「まってください。こんな状態では、ねむれません」  
「だって、これ以上したくないんだろう?」  
「……そういういみでは……」  
「何? どんな意味?」  
「ちゃんと、最後までイカせてください」  
 キョーコはあれだけ広げるのを渋った脚を全開にして、俺を誘った。  
 艶やかに濡れた淫唇がひくひくと蠢く。  
 今すぐ挿れてしまいたい衝動に駆られたが、彼女の方から求めて欲しいと考えていた俺は  
 もう少しだけ様子を見ることにした。  
「バイブを使えば? 気に入ったんだろう、ソレ」  
「――――!」  
 冷たく言い放つと、キョーコは青い顔で固まってしまった。  
 ん。ちょっと追いつめ過ぎたかな。  
 だが、何も言わずに待っているとキョーコはベッドの上に座り直し、両手をついて頭を下げた。  
「ごめんなさい。もうわがままなんて言いません」  
「どうしたの? いきなり?」  
「私が言うことを聞かないから怒ってしまわれたんでしょう?」  
 小さく首を傾げて、潤んだ瞳で見上げてくる。  
 そういえば、彼女にはマイナス方向の妄想という持病があったな。  
「怒っているわけじゃないよ。キョーコがお願いを聞いてくれないと、気持ちよくしてあげられないんだ」  
 そう言って、下半身を見るようにうながした。  
 俺の凶器は半勃ちの状態で、キョーコをよがらせるには強度が足りない。  
「さんざんキョーコのナカで暴れたから疲れてるんだよ。欲しいならこれを元気にしてあげて?」  
「はいっ」  
 ご褒美が欲しくてたまらないキョーコは、悦んで俺のものに飛びついた。  
 
 キョーコは前も後ろも名器だが、それに負けないくらい口遣いが巧みだった。  
 キスも上手になったし、口でのご奉仕はあっという間に昇天させてくれる。  
 教えた覚えはないのだが、俺の顔色を窺いながらどこが良いのかを瞬時に悟ってイイところをはずさない。  
 今もカメラと俺と俺自身にかわるがわる目を向けて、「どうですか?」と言いたそうに見上げてくる。  
「ん……。すごくいい」  
 脚の間に顔を埋めるキョーコの髪を撫で、顔の輪郭をなぞった。  
 膨らんだ頬の内側には肥大化した俺の先端があり、  
 彼女はそれを愛おしそうに口に含んでしゃぶっている。  
「おいし……?」  
「んっ」  
 しゃべれないキョーコはにっこりと微笑んで返事に代えた。  
 付け根を覆う茂みをかきわけてやわやわと陰嚢を揉みほぐし、両手で包み込むように棹をしごく。  
 裏の筋を舐め上げ、キスするようにすぼめた唇の間から小さく舌を出して、鈴口の割れ目を挑発する。  
 やばい。気持ちよすぎて早くもイキそう。  
 表面に浮かぶ血管がビクビクと波打ち、絶頂が近いことを訴えている。  
「固くなりましたね。そろそろ挿れてもいいですか?」  
「まだだよ。キョーコの口にご褒美をあげてない」  
「もうっ! どうせなら下のお口にくだ――」  
 彼女が文句を言い終わるよりも早く、口を離す隙を狙ったように白い粘液が空中を舞った。  
 
「やだぁっ! せっかく元気になったのに」  
 顔中に俺の飛沫を飛び散らせたままキョーコが嘆く。  
 キョーコがしごきあげた俺のものは、本日何度目かもわからない放出を終えて再びうなだれてしまった。  
「もう一回してくれる?」  
「当然です。私は諦めませんから! でも、その前に顔を洗ってきます」  
 精液でベタつく顔が気持ち悪いのか、キョーコはベッドから身を起こそうとした。  
「待って」  
「……?」  
「それはタンパク質でできているから肌にとてもいいんだよ。  
 顔パックだと思って、せっかくだからこのまま続けよう」  
「本当ですか? 初耳なんですけど……」  
 さあね。適当に言っただけ。  
 だけど顔射なんて滅多にさせてもらえないのだから、もう少し見せてくれてもいいだろう?  
 汚れたキョーコも可愛いよ。  
 俺はキョーコの手を掴んで引き寄せると、そのままベッドに組み敷いた。  
 
 キョーコの口に自身を咥えさせ、俺は彼女の下の口とディープキスをした。  
 体格差のせいで背中を丸めなくてはいけないのがつらいが、  
 それが苦ではなくなるほど彼女のもてなしは贅を極めた。  
 たっぷりの蜜が溢れて喉を潤し、雌の臭いが鼻腔をくすぐる。  
 蠢く襞は早く欲しいと雄弁に物語っていて……。  
 現金な俺の分身はキョーコの口内でビンビンに膨れ上がった。  
 
 このいやらしい隙間を俺ので塞いでしまいたい。  
 そんな欲望に支配され、ガバッと身を起こして体の向きを変える。  
「挿れていい?」  
 愛していたものをいきなり取りあげられて驚くキョーコに尋ね、返事も待たずに入口に押し込んだ。  
「んもぅ! 勝手なんだ……はあっ、そこ、ひゃぁっ!!」  
「ごめんね。待たせた分も可愛がってあげるから」  
「ぅん……。あぁ、ああぁ……っ! はあぁぁん、んっ、んっ、はぁんっ!」  
「寝かせないから、覚悟、してね」  
「んんっ! もっと、もっとくださいっ。あっ、あっ、ぁあぁぁんっ。  
 ひゃぁっ! つるがさんの……おっきくて、ひゃ、ふぅっっ! あつい、……っぁああん!!」  
「ね。せっかくだから、今度はキョーコが撮って」  
「え……。やだ、そんなの……」  
「俺はキョーコを気持ちよくするのに専念するから。ね、キョーコ?」  
 強引にカメラを手渡して、俺は彼女の両足首を掴んだ。  
 脚を持ち上げてV字に開かせ、彼女の方に傾ける。  
 そこに膝立ちした俺のものを挿入すると、結合部がキョーコにも丸見えになる。  
 出入りするところを見せつけることができるこの体位は、最近の俺のお気に入りだった。  
 だが、せっかくの絶景なのに、キョーコはカメラをそこに向けようとしない。  
「どうして俺の顔を撮るのかな?」  
「つるが……さんが、ぁんっ! きも――んふぅっ! きもち、よさそ……だから」  
 キョーコはまだコレの使い道がわかってないらしい。  
 ビデオ鑑賞の最中に自分の顔なんて見たら、興醒めしてしまうだろ。  
 仮にそれで興奮したらナルシストじゃないか。  
 今やっていることは棚にあげて、俺はそこまで変態じゃないぞと内心で毒づいた。  
 
「繋がっているところを撮って」  
「はぁっ、んふぅっ……! も、……ぅぶん、とった、でしょ?」  
 俺がおねだりすると、キョーコはふるふると首を振って拒んだ。  
「へえ? キョーコはもう満足してるんだ?」  
「あ、やだ、やあっあぁぁんっ!! ごめ……なさぁあっ! やめちゃだめぇっ」  
 わずかに声を落としてすごむと、彼女はビクッと怯えて焦りだした。  
 肉棒が暴れている場所にちらりと視線を向けるが、きゅっと唇を噛んで目を背けてしまう。  
 醒めた目で見下ろす俺には、キョーコの中でせめぎ合う羞恥心と快楽への渇望がはっきりと見えた。  
 よし、もう一押し。  
「ここはいつも隠れている場所だからたっぷり楽しみたいんだよ。  
 しかもキョーコの一番美味しいところでもあるしね……。  
 そうだ。ただ撮ってもつまらないから実況してみて。その方が燃えるかもしれないよ」  
「じっきょ……したら、つづけて、くださいますか?」  
「キョーコが嫌だと泣いても続けてあげる」  
 覚悟を決めたキョーコからは、恥じらいが消えていた。  
 本当にキョーコは荒々しく攻められるのが好きだね。  
 キョーコを啼かせるのは俺も大好きだから、嗜好も躰の相性もバッチリで嬉しいよ。  
 
 キョーコは俺の言ったとおりにカメラを結合部に向けた。  
 熱に浮かされたような表情で、視界に映るものを忠実に言葉に変えていく。  
「……、わたしは、いまっ、つるがさんの、ぉっきな、お、おち……んに、犯されて、ます」  
「俺はキョーコのナカにお邪魔してます。キョーコは気持ちいいのかな?」  
「はい……。とっても、きもちイイです」  
 うっとりと頬を染めて感じている顔が淫靡だ。  
 腰の動きを変えてみる。  
「今はどうなってる?」  
「わたしのナカを、つるがさんの……が、か、かきまわしてますっ」  
「キョーコはこれを咥えるのが本当に好きだね。もっといる? それとも……」  
 俺のものが奥に当たるようにぐっと脚を引くと、抜き身の剣は彼女の鞘にすっぽりおさまった。  
「ひゃ、あぅぅっ! ほしっ……です。いっぱ、くださ……」  
「じゃあ、これからキョーコのココを蹂躙するよ。準備はいい?」  
「はぁぃっ! わたしのあそこを、ぐちゃぐちゃにしてくださぁいっ!!」  
 とろけきった表情の彼女にはもう、かけらほどの理性も残っていない。  
 俺はキョーコの痴態に満足し、さらに激しく腰を振った。  
 粘膜が擦れるいやらしい音と嬌声と息遣いとが寝室を満たし……。  
 
 
 そして……  
 俺たちはビデオカメラに見守られながら飽くなき衝動に身をゆだね、  
 鳴り響くアラームに遮られるまで互いの躰を貪り続けた。  
 
 

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