今、俺はキョーコと同じドラマに出演している。  
彼女と付き合いだしてからは初めての共演で楽しみにしていたが、まさかこんなことになるとは思ってもいなかった。  
 
周りの男の目が気になる。彼女を見るその目に恋愛感情は含まれていないのか、いちいち探ってしまう。  
 
 
中でも俺が一番危険視しているのは古賀という男。  
俺よりは3つ年上で、俺より先輩。甘いマスクの上トークも上手いらしく、特に奥様方に人気があるようだ。  
そんな男が、キョーコの元恋人役としてキョーコと日々親しくしている。  
気にならないわけが無い。  
 
 
そんなことをいつものように考えていると、スタジオの入り口でまた二人が仲良く話しているのが見えた。  
「えっ!?古賀さん、お料理なさるんですか?」  
「うん。結構色々つくるよ。最近はクッキーとかパウンドケーキとか・・・あとは・・・」  
「ふふっ。お菓子ばかりじゃないですか〜。」  
・・・俺だってキョーコの為なら料理くらいするさ。  
「京子ちゃんはどんなの作るの?」  
「私はですね〜。昨日は鮭のホイル焼きとか作りましたよ!」  
「へぇ〜、いいね!食べてみたいな〜。」  
・・・それを食べていいのは俺。他の男になんか食べさせやしない。  
 
このまま耳を傾けていても俺にとっては何一つ楽しいことは無いので、高ぶった気持ちの勢いに任せて二人の間に割って入ってしまおう。  
「最上さん、今休憩中だよね?読み合わせ付き合ってくれない?」  
「・・・!い、いいですよ!」  
俺の不機嫌に気付き、ビクッとはしたものの引き受けてくれた。  
敦賀蓮のイメージを落とさないように、二人の関係を感づかれないように、古賀さんへのフォローも忘れない。  
「すみません、古賀さん。楽しそうにお話していたところ悪いとは思ったんですが、急ぎなもので…。京子さん、お借りしますね。」  
本当はこんなこと言いたくないけど、しょうがない。  
「いえ、いいですよ。じゃあ、京子ちゃん、また撮影の時ね!」  
 
 
誰にも見られないように俺の楽屋に入ると、俺は壁にキョーコを押し付けた。  
「随分と仲良くしてるみたいだね?古賀さんと。」  
おそらく今、俺はキョーコがよく言っている“似非紳士スマイル”を浮かべていることだろう。  
「だ、だって、一緒のシーンは沢山あるし。それに、優しいし、悪い人じゃないし・・・・んんっ!」  
放って置くと古賀のことを褒めちぎりそうな口を、俺は強く塞いだ。  
俺以外の男の話なんて、して欲しくない。  
口紅が落ちる程その唇を強く吸い上げ、口腔内に舌を侵入させる。深く、奥まで。  
角度を変えるたびにピチャリ、ピチャッと湿った音が響き渡る。  
「んっ・・、んはっ・・・ぁ、んん・・・っ」  
唇を味わい、舌の暖かさを味わう。絡め取れなかった唾液が、口の端から零れ落ちてゆく。  
俺はそれを丁寧に舐めとるとキョーコの首筋を尖らせた舌でツツッ・・・となぞり、手は胸へと這わせていた。  
 
「ちょ、敦賀さんっ!ダメです、楽屋ですよ、ここ!!」  
「関係ない。俺はキョーコとの関係がバレるといけないからって社さんに監視されてるのに、古賀さんだけ堂々と喋れるなんて。こうしてキョーコを補給しないとやっていけないよ。」  
「そんなことっ・・・、ひゃぁっ・・・!」  
何か言おうとするキョーコを遮るように、俺はブラウスの下からブラジャーを外し、抜き取った。  
薄いブラウスの下には既に遠慮がちに起立したピンクの突起。柔らかな胸をやわやわと揉みながら、それを指の間で挟んだり摘み上げたりすると、途端にキョーコの口から甘い声が漏れ始めた。  
 
「ぁ、ぁん・・・っ、んぁ、ぁあ・・・」  
「もう感じてるの?本当にキョーコはココが感じやすいんだね。」  
「やっ、ちがっ・・!ね、敦賀さ・・・っはぁ、家に帰ってか、ら・・・、ねっ?」  
「このままじゃ撮影なんかできないよ。キョーコは平気なの?」  
「へ・・・っき、じゃっない、けど・・ぉ、ここじゃ、ぁぁんっ・・・!」  
 
誰かに見られるのを危惧してか拒否しようとするキョーコの下半身の割れ目を強く擦りあげた。  
ショーツ越しにでもはっきりわかるくらい濡れているそこ。言葉とは裏腹に俺を受け入れる準備は出来ていた。  
中指で強く上下に擦り、その上でプクリと主張している突起を親指の爪で突付いた。  
緩急を付けて摩る指と、弾いたり押しつぶしたり突付いたりする指の刺激でショーツは溢れ出る蜜でビショビショになっていた。  
スカートを汚さないように、と片腕で巻き取りながら甘い嬌声と敏感な反応を楽しむ。  
 
「・・ぅん、ぁっ、ぁ、っはんっ・・・、そんな、にっ、しな・・でぇっ・・」  
「今、もっと気持ちよくしてあげるからね。」  
本当はもっと指で苛めたかったけど。  
なんて思いながらも俺は天を向いている自身に避妊具を被せ、一気にキョーコの中へと入っていった。  
最初は少し屈んで挿入したが、突き上げと同時にキョーコの身体を浮かせ腰を掴み上げる。  
 
「ぁぁぁん・・・!ひぁ、・・っぁん、ぁん、っん・・んぅっ」  
「っキョーコ・・・、凄く絡み付いてくるよ。欲しかったんだね・・・っ」  
「っぁ、やぁ・・ん、いわな、っでぇ、あぁ・・っん、ひゃぁぅ・・・っ、ぁあ、ん、んっ、っはぁ」  
リズム良く突き上げたり、グリュグリュと掻き回したり、ギリギリまで引き抜いて一気に奥まで・・・。  
互いの息遣いと淫らな水音だけが直接脳髄に響いてくる。  
そんな空間の中で、俺たちは快楽に溺れ、絶頂の波に攫われるのはすぐだった。  
 
「もっ、だめぇっ・・!敦賀さっ、ぁん、んっ、つよくっ、やぁ・・、つよ、く、してぇっ・・!」  
「っく・・、キョーコ、キョーコ・・・!」  
「ひやぁぁぁ・・ぁぁあんっっ・・・」  
 
 
 
 
行為の後の乱れた息を整えながら衣服を元通りに直していると、床に座り込んでいたキョーコから抗議の声が上がった。  
「もうっ!誰か廊下通ってたらどうするんですかっ!・・こ、声も、抑えてなかったし・・・」  
「んー・・・。大丈夫だよ?(たぶん)」  
まるで気にもしてないかのような俺の言葉に溜息を吐く彼女の髪を撫でながら言った。  
 
「あんまり他の男と仲良くすると、いつでもするからね?」  
「なっ!もう楽屋でなんかしませんからね!」  
「じゃあ、セット裏とか・・・?」  
「もっと駄目ですっ!」  
 
 

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