<その1>
これ前に夏にアイスクリームであったけどフルーツバージョンで。
蓮がシャワーを浴びて出てくると、キョーコがブドウを食べている。
じゅるっちゅぱっ、ちゅっ、ごくっ。
「敦賀さん?何か私の顔についてます?」
「キョーコそれは…いやらしいよ」
「はぁ?!ってちょっと敦賀さんっ、ダメです、手がベタベタだし!」
「それもまた…」
「な、なに言ってるんですか、あ、いやんっ」
<その2>
ある日、帰ってきた蓮は指に包帯を巻いている。
「どうなさったんですか?!!」
オロオロと慌てふためくキョーコ。
「あ、これちょっと……骨折したんだ」
「骨折?!」
大変です、動かしちゃダメです、と世話を焼くキョーコ。
着替えも身体を洗うのも、食事も夜のアンアンも全部蓮には何もさせずに甲斐甲斐しくお世話。
「キョーコ、すごーく有難いけど、人前では世話しないでくれるかな?特に社さんの前で」
「どうしてですか?」
「んー…恥ずかしいから」
いつもなら見せ付けたがるのに変だな、と一瞬思ったが、そういうものか、と納得したキョーコ。
1週間ほど経った頃、楽屋でふたりきり、キョーコは持参したお弁当を食べさせてやっていた。
「はい、あーん」
「ん…美味しい」
「次はどれ食べますか?」
「じゃあ卵焼き」
再びあーん、と口を開けさせたところで社さん乱入。
「キョーコちゃん…そんな甘やかして、お兄さんは見ていられないよ。れーん…お前も――」
「だ、だって敦賀さん、骨折なさってるんですよ!」
「骨折ぅ!?」
「え?……えぇぇっ!?」
キョーコは「嘘ついたんですか!」と顔を真っ赤にして怒るが
突き指して、初日はホントに痛かったんだよ、
だってキョーコが優しいから嬉しかったんだ(´・ω・`)ゴメーン
と子供みたいな蓮。
何も言えなくなって結局許しちゃうキョーコ。