「今日は寒いなぁ…」
敦賀さんの部屋での待ち合わせにも慣れて、ご飯も作ったし、お風呂も沸かした。
後は、いつも忙しい部屋の主を待つだけ…。
待つのは慣れてるから別にいい。ちゃんと、今日帰ってくるってわかってるだけ、いい。
アイツを待ってる時は、いつ帰ってくるかもわからなかったから。
「ま、過去の事だし」
今は凄く幸せだし。今更、思い出したところで何もないけど。
「何が過去の事なの?」
後ろから、敦賀さんの声…。
きっと、キュラキュラした紳士顔で笑ってるんだろうけど、後ろを振り向くのが怖い。
「アイツの事、思い出してたの?」
後ろから、私を抱きしめる敦賀さんの声は、もの凄く優しい。優しいけど…。
「い、いえ…、あの」
しどろもどろになる私の体をひっくり返して、
「ん?」
って、詰め寄ってくる敦賀さんは、やっぱりちょっと怒ってるみたい。
「……、お、思い出しましたぁ〜」
こ、怖い。オーラはキラキラしてるのに。顔は凄く笑ってるのに。すっごく、怖い。
「どうして今更、アイツの事思い出す必要があるんだ…」
はぁ、とため息をついて少し拗ねた顔する敦賀さん。なんだか少し、可愛いと思ってしまった。
「ご、ごめんなさい」
敦賀さんを待つのが凄く幸せだなぁって思って、と背中に手を回す私を、きゅうと抱き締めてくれる。
「アイツの時は、こんな幸せな気持ちで待つことなかったから…」
そう言った私に、キスをくれる敦賀さんの唇が冷たい。
「…そっか」
キョーコが今、幸せだと思ってくれてるならいいや、と敦賀さんは笑う。
「手、冷たいですね。服も…」
私の頬に触れる敦賀さんの手に、私の手を重ねた。
「お風呂、沸いてますよ?ご飯の前にあったまってきたらどうですか?」
見つめる私の唇を捕らえて、深く口付けた後、
「キョーコがあっためてくれる?」
って、お姫様抱っこしてくれる。
敦賀さんって、細い割には力強い。抱っこするのだって軽々だし…。
うっとりと、敦賀さんの胸に抱かれていると、ベッドに下ろされた。
「ひゃ、冷たいっ」
私の服の中にスルリと手が入り込んできて、体を撫で回される。
あっためるって、そう言う事…?
「あの?敦賀さ…、んっ」
ご飯まだですよーって言おうとしたけど、舌を絡めとられて、言えない。
「んっ、んっ」
するすると這い回る敦賀さんの手が、だんだんと熱を帯びてきて、体が、あったかくなってくる。
ブラのホックが外れて、やわやわと胸を揉まれた。
敦賀さんが体を撫でたり胸を揉んだりするだけで、私の中が熱くなる。もっと触って欲しくなる。
敦賀さんの首に手を回して、手を入り込ませ易いようにした。でも、触ってはくれない。
「…はっ、んっ」
吐息がもれる。体が熱くなってくる。柔らかい敦賀さんの唇や、ねっとりとした舌が気持ちいい。
やわやわと胸を揉みしだいて、胸を先を掠める敦賀さんの手がもどかしくて…。
もっと、触って?敦賀さん。
触って欲しくて、敦賀さんの手が胸の先に当たるように、体をくねらせた。
指先が触れる。けど、敦賀さんは胸の先をよけて、胸を揉むだけ。
もどかしい。もっと刺激が欲しい。いっぱい触って欲しい。
「んっ、…あぁ」
首筋にキスを落として、鎖骨まで舌が這う。
片方の手がスカートの中に入ってきて、太ももを撫で回す。
お腹の中が熱い。もっともっと触って欲しい。撫で回すだけの刺激じゃ足りない。
いつから、こんなにやらしくなっちゃったんだろう…。
敦賀さんに触れられるのを期待するだけで、ヒクンと中が疼くのを感じた。
まだ触られてもないのに、熱い。もじもじと体が動く。熱くなる。もっと、刺激が欲しい。
もっと、もっと……。
「……ぁ、触って…?」
「触って欲しいの?」
もどかしくて耐えきれなくなった私を覗き込む敦賀さん。わかってるくせに、わざと訊いてくる時の目をしてる。
「……触って欲しい、です」
「どこを?」
キスを落として唇に舌を這わせながら、敦賀さんが言った。
全部、触って欲しいけど…。
「…む、胸」
なんとなく恥ずかしくて、いつも最初に触られる所を口にする。
「触ってるけど?」
いじわる。さっきのじゃ物足りないってわかってるくせに。
スカートの手も私の胸に滑らせてきて、やわやわと揉む。敦賀さんの手の中で形を変えて、先に触れられるのを待ってる。
「…そ、それじゃなくて」
「どこ、触って欲しいの?」
「む、胸の先…」
「これ?」
両方、一緒に摘まれて、背中にぞくぞくと快感が走った。
お腹の中が一気に熱くなって、中からじんわりと何かが溢れだしてくる。
「あんっ」
「これ?触って欲しかったの。すごいね。触ってもないのにコリコリしてる」
「あっ、言わないで…、んん」
指で摘んでぐりぐりとこねられると、体中が熱くなった。
ため息のような声がもれる。敦賀さんの渇いた指先が気持ちいい。
さわさわとくすぐられるように撫でられて、時々、きゅう、と摘まれる。
その度に、中がムズムズするのがわかった。
「…あっ、んん」
気持ちいい…。いっぱい触って欲しい。指だけじゃなくて、もっと…。
高ぶっていく私の体は、もっとたくさんの刺激を求めていく。
指でしてもらったら、今度は…。
でも、そんな事、恥ずかしくて言えない。言えないけど、して欲しい。
胸を弄んでいる敦賀さんの唇は、私の唇に重ねられる。
舌を差し込まれて応えると、ちゅ、と擦れた音がした。
違うの。キスも好きだけど、今触ってるところをして欲しい。もじもじと、腰も動いてしまう。
「んっ、んっ」
気持ちいいけど、もっと…。
「…はっ、もっと…」
唇を付けたまま、うわごとのように言葉がもれた。
「もっと?」
敦賀さんも、唇は付けたまま。片手でスカートの中の下着を脱がせた。
でも、脱がせただけで、何もしてくれない。スカートが汚れないようにたくしあげて、また、胸を手を戻した。
「んっ、……あ、もっとぉ…」
我慢できない。胸も、中も、全部触って欲しい。
「やらしいね」
唇を離して、私を見下ろす敦賀さんの顔は、物凄く楽しそう。
でも、そう言われて、私の中はじんじんと痺れたように熱くなった。
「やぁ、…いわないで」
でも、言われると感じちゃう。恥ずかしいのに、中はきゅうきゅうと収縮して、じんじんと熱い。
「…もっと、触って?全部…」
我慢できずに、もっととねだった。敦賀さんは、更に楽しそうに笑う。
「全部?どうして欲しい?」
訊かないで、そんな事。わかってるくせに。
もっと…。もっと、もっと、もっと。
「胸だけじゃなくて、下も触ってぇ?指だけじゃなくて、お口もっ…。
いっぱい、いっぱい、してっ」
こらえきれずに、物凄く恥ずかしい事を口にした。
カァと顔が火照る。お腹の中が一気に熱くなる。恥ずかしい事を口にしたのに、私、感じてる。
「キョーコ、やらしい」
「やぁ、いわないでっ」
嘘。もっと言って?敦賀さんに恥ずかしい事言われるの、凄く感じる。
「ここ、凄く濡れてる…」
「いやぁっ、ああんっ」
割れ目を撫でられて、はしたない声を出した。
「あっ、あっ、んっ」
口で胸を捕らえて、指で茂みの奥の粒をいじられる。
甘い、電流のような快感が、背中を這いずり回って、痺れたように熱い。
刺激される度に、中がヒクヒクと疼くのがわかった。
胸の先を舌でぐりぐりと押しつぶされて、時々、きゅ、ときつく吸われる。
指先でひっかけるように、つぶを擦りあげられるとたまらない。
「あんっ、ああ、いっちゃ…」
達しそうになる。なったのに、敦賀さんは指先を離して、いけないくらいの強さでゆるゆると刺激し始めた。
「…ぁ、んんっ」
どうして?イきそうだったのに。
敦賀さんは、散々、私を高ぶらせるくせにイかせてはくれない。
「…っ、敦賀さっ、も、イかせてぇっ!」
イきそうになる度に懇願するけど、
「まだ、だぁめ」
って、とりあってくれない。
ひどい。ひどい!敦賀さん。こんな意地悪するなんて…。
また、高ぶってくる。ぐりぐりと粒を押しつぶされて、中がヒクヒクする。奥が熱い。
胸の先も、茂みの奥の粒も敏感になってて、じくじく痺れてるみたい。今度こそ、イかせて欲しい。
「あっ、ああんっ、あっ、あっ、敦賀さんっ、きちゃっ…」
じりじりと高ぶったところで、また、せり上がってきたものを逃すように力を抜かれた。
「……っ!どぉして、そんな、ああんっ、意地悪するのぉっ?」
涙混じりに憎まれ口をたたく私を見て、敦賀さんは意地悪く笑った。
「いっぱい焦らしたら、キョーコはいっぱい俺の事求めるだろう?」
アイツの事なんか考える余裕がないくらいにね、って…。
怒ってる。怒ってたんだ。アイツの話をした事…。
だからってひどい。こんな意地悪するなんて。
「でも、いっぱいおねだりする可愛いキョーコを見たことだし、そろそろ俺もキョーコの中に入りたいから」
イかせてあげるね、って笑って、敦賀さんは指先でひっかけるように粒の皮を押し上げて、ぐりっと押しつぶした。
「やっ、ああああんっ!」
急に与えられた激しい刺激に、目眩がするくらいはじけた。体がビクビクと震えて、目の前が真っ白になる。
真っ白になった私を確認して、敦賀さんは大きくなったものにゴムを被せた。
中が、ヒクついて、熱い。
まだ、指も入れてないのに、敦賀さんのが欲しい。
中から溢れ出したもので、トロトロになってるのがわかるくらい、濡れてる。
「…敦賀さん、欲しい…」
「さっきイったばっかりなのに?」
敦賀さんは先端を割れ目に当てて、上下にこすった。その度に、擦れた音がくちゅくちゅと響く。
「中っ、熱いの、…敦賀さん。敦賀さんが、欲しいの」
早く、早く。待ちきれない。腰を進めて入ってきて欲しい。
「いやらしい子だね」
「やぁ、意地悪しないでっ、…早くっ」
敦賀さんのを頂戴…?
私の脚をM字に目一杯広げて、敦賀さんは腰を進めてきた。
「あ、あ、あ、ああああっ」
奥まで到達した瞬間に、私の体が跳ねる。
「入っただけなのに、イったの?」
「だって、敦賀っ、さっ、が、いっぱい、焦らしたからっ」
中が熱くて仕方なかった。早く、入って欲しかった。
私の中は、敦賀さんを離さないようにきゅうきゅうと締め付けてる。
「キツいね、キョーコの中…、そんなに欲しかった?」
「ああっ、欲しかっ、たのっ!いっぱい、し、て、欲しかったのぉっ」
ずりずりと中を擦られるの、たまらない。中が、熱い。
「いっぱい焦らされて、意地悪されて感じたんだ。いやらしいね」
「…っ、やぁっ、いわないでぇっ、あっ、あっ、ああんっ」
嘘。もっと言って。敦賀さんにいやらしい事言われるの、好き。すっごく感じるから。
「どうして欲しい?」
「胸、触りながらっ、あっ、中っ、いっぱい、擦って?」
「じゃあ、自分で脚広げて?」
言われた通りに、膝の裏に手を入れて、自分で脚を開いた。敦賀さんの両手が胸に伸びてきて、胸の先を摘む。
「ああんっ、それっ、きもちいっ…、あんっ、奥まで、きちゃうぅっ、あんっ」
ぐっ、ぐっ、と敦賀さんが入ってくる。
その度に、私の口からはいやらしい声が出ていく。
「これ、こうやって、摘まれるの、感じるの?」
「あんっ、かっ、感じちゃう、のっ、きもちいっ、ああんっ」
「キョーコ、今、凄くやらしいカッコしてる。服も乱れて、自分で脚開いて、俺のをくわえ込んでる」
「やぁ、ああんっ、いわなっ、でっ、ああっ」
「言われて、感じるくせに」
敦賀さんの言葉に、中がきゅうって熱くなった。見透かされてると思うと、恥ずかしいのに、気持ちいい。
胸の先をぐりぐり弄びながら、奥まで抉るように入ってくるのが、たまらない。
私、凄く感じてる。敦賀さんにいやらしい事、言われて。
「あんっ、あんっ、ああっ、あっ、あっあっ、んんっ、きもちいっ」
凄く、いやらしい事いっぱい口にしたのに、感じてるんだ…。
ホント、いつからこんなにやらしくなっちゃったんだろう。
中が熱くて、敦賀さんので擦られる度に、濡れた音が耳に届く。高ぶってく。
「もぉだめっ、もっ、敦賀さっ、だめなのっ、ああんっ、いっちゃ」
「また?キョーコは淫乱だね、…っ」
「やぁっ、いっちゃっ、ああああぁぁぁっ!」
体がガクガクと痙攣する。意識が真っ白になる。ぎゅうって収縮する中で、敦賀さんがビクビクと跳ねてるのを、感じた。
「いじめっこ…」
シーツの中でふてくされる私の頭を撫でながら、敦賀さんは微笑んでる。
「ごめん。キョーコが幸せって言ってるのは信じてるよ」
ちょっと意地悪したくなったんだって、悪びれずに笑う敦賀さんは何だか憎めない。
「ほら、一緒にご飯食べよう?せっかくキョーコが美味しく作ってくれたのに、キョーコがいないと意味ないよ」
って、私の手を引く敦賀さんは、いつもの優しくて紳士な敦賀さんで…。
「仕方ないですね。体もあったまったみたいだし…」
アイツの事は何とも思ってないみたいだし、いっぱい気持ちよかったから、まぁ、いいかな、と思った。