クチュクチュ、クチュクチュ、チュクッ、チャプッ  
 
そろそろ大丈夫かな?  
 
 
―約10時間前―  
 
「ただいま。」  
 
シーンと静まりかえったリビングのドアを開け、いつも通りに声をかけてしまった事を後悔した。  
 
今日から一ヶ月も居ないんだったな…  
 
キュウッと胸が締め付けられる気がしてシャツの胸元を握り締めた。  
 
「キョーコ…」  
 
プルッと頭を振りバスルームへと向う。  
 
キョーコは初主演の映画が決まり、地方ロケへと出かけて行った。  
それも意気揚々とニコニコ笑って、蓮と離れる事など大した事では無いかのように…  
 
「俺が想う程キョーコは俺のっ」  
思わずついて出た言葉を飲み込み唇を噛んだ。  
 
熱いシャワーを浴びながら気を落ち着かせる。  
 
主演映画が決まって喜ばしい事じゃないか、キョーコの評価が上がって順風満帆言うこと無しだろ?  
 
目を閉じ知らずと溜め息を漏らしながら、手探りでシャンプーを手に取った。  
 
「ん?間違えた…」  
 
フワリと鼻孔を擽るその香りは、いつもキョーコが使っているシャンプーだった。  
 
『あっ…ダメです。髪をっ洗ってくれ…ん、あぁん…じゃなかったんですかぁ?』  
 
途端に夕べのキョーコを思い出す。  
朝が早いと言われたが構わず抱いた。  
キッチンで、リビンクで、ベッドで、そしてバスルームでも、  
何度か許してと言われたが朝まで離さなかった。  
 
一ヶ月分だと言って散々抱いたにも関わらず、シャンプーの香りごときで躰が反応し出している。  
 
シャワーを止め、手に取ったシャンプーを自身に塗り付けゆっくり撫で回す。  
 
「ぁ…キョーコ、上手だよ。」  
 
キョーコの手の動きや唇、舌のザラつきにヌメリ感、口腔内の感触を思い出す。  
もう完全に立ち上がった楔から溢れた粘液と、シャンプーが合わさりクチュクチュと音を立てている。  
 
『んっつゅる賀さん気持ちイ?』  
「はぁ、凄くイイよ。」  
 
以前キョーコから攻められた時から、必ず愛撫される箇所へ手を伸ばす。  
 
熱く燃える自身の下にある二つのまろみ、ここを攻められると弱い。  
左手でそっと触れ、キョーコがするように優しく揉みしだく。  
 
「んぁ…キョーコそこはダメだよ。」  
『うしょっ敦賀さん1番好きなトコでしょ?』  
 
やわやわと揉みしだいた後、一つずつ口に含み舌で転がし吸われるのが堪らなく好きだった。  
 
片方を手に取りキョーコの口腔内を思い出しながら、手の中で転がし  
はち切れそうな程に高まった楔を激しく扱きあげた。  
 
「あっふ…そんなに吸っちゃっダメ…だ。」  
 
額を壁に押し付け、更に激しく扱いた。  
 
「もっ…クッよ。あぁっキョーコ、キョーコ!」  
 
壁に向かってタップリと精を放った。  
 
乱れた息を少し整えシャワーのコックを捻り、冷たいシャワーを頭から被る。  
 
「何やってんだ俺…」  
 
キョーコの居ない部屋に帰った時より、なお切なさが増した気がした。  
 
パジャマに着替えベッドへ向かう。  
寝るにはまだ早い時間だったが、一人でリビンクに居るのが耐えられなかった。  
 
ドアを開け今朝と変わりなく、寝乱れたままのベッドに倒れこむように横なった。  
まだハッキリと布団やシーツから、キョーコの香りがした。  
 
ドクンッと胸が鳴る。  
布団を掻き抱いて顔を押し付け、胸一杯にその香りを吸い込んだ。  
 
「キョーコに会いたい…」  
 
愛しい人の香りに包まれ、思いの外あっさりと眠りに着くことが出来た。  
 
「んっふぁ〜」  
あのまま眠っちゃったのか…けど、いい夢だったなぁ〜  
 
夢の中にキョーコが出てきてくれた。  
しかも自分の願望にまみれた、随分とエロティックな夢だった。  
 
毎晩こうだったら、一ヶ月我慢できるかな?  
 
ベッドから出ようとした時、何とも言えない不快な感じがした。  
 
「なん……嘘だ…ろ?」  
 
見ると下着はもちろんパジャマに布団カバーまで、大きな染みが着いていた。  
 
こっこのネバネバ感に、この臭いは…  
 
 
「もしもし、おはよう。」  
【おはようございます。】  
 
「今、大丈夫?」  
【はい、大丈夫です。私も今電話かメールしようと思ってた所なんですよ。】  
 
朝から敦賀さんと話せて嬉しいと、キョーコはご機嫌だった。  
他愛もない会話を暫く続けたが、意を決して聞いた。  
 
「あのさ、ちょっと教えて貰いたい事があるんだけど…」  
【敦賀さんが私にですか?なんでしょう?】  
 
「染抜きってどうすれば良いの?」  
【どうされたんですか?】  
 
「いやっそのー、コッコーヒー溢しちゃって、染みになっちゃうんじゃないかと思ってさ。」  
【えっ!火傷とかしませんでしたか!?】  
 
「あぁ全然大丈夫だよ。」  
【はぁ良かった。でもコーヒーの染みだったらクリーニングに出した方が…】  
 
「えっと、そのぉ…」  
 
電話を掛ける前に考えた作り話をキョーコに伝える。  
 
【ベッドの上で飲んだり食べたりなんて、お行儀が悪いですよ。  
もう、敦賀さんたら悪いコ、めっ!】  
 
 
キョーコ曰く染みの部分を揉み洗いし、洗濯機にかければ良いそうだが…  
 
クチュクチュ、クチュクチュ、チュクッ、チャプッ  
 
そろそろ大丈夫かな?  
落ちなかったらどうしよう。  
だってコーヒーじゃないしなぁ…  
やっぱりコッソリ捨てた方が良かったかな〜  
って、ホントに何やってんだ俺…  
 
 
洗面台に手を突っ込み、二十歳にして夢精の後を片付ける。  
この男、日本で一番イ イ オ ト コ  
 
 
「キョーコ、早く帰ってきて…」ポソッ  
 
 

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