俺は女子高で化学を教えている。
教師になって数年、手を抜くことも覚えてきた。適度にやって、適度に楽しむ。
そうやって肩の力を抜いてこの職業を楽しんでいる俺だが、生徒にはまあ人気があるほうかもしれない。
放課後には何人か生徒が集まってきて、他愛のないお喋りをするのが日課になっている。
「先生、彼女とかいるんですかぁ?」
「いるよ、いっぱいね」
「うわー先生ってば女ったらしー」
さすがにロリコンの趣味はないから生徒に異性としての興味はないが、こんなくだらない時間も嫌いじゃなかった。
「さ、ほらほら、暗くなるからもう帰った帰った」
生徒を追い出し、教科書をトントンと揃えた俺の視界に影がさした。
顔を上げると、髪を三つ編みに結い眼鏡をかけた小柄な生徒が目の前に立って俺をにらみ付けていた。
「えっと…最上さん?どうかした?」
「先生、いい加減にしてください」
「え?」
何の話かわからず呆けている俺に、彼女は少し興奮した様子で声を荒げた。
「毎日放課後に生徒をはべらせて下品な会話をなさって、それが教師のすることなんでしょうか」
一瞬虚を突かれた上、それも確かに正論で、俺は子供相手に思わずムッとしてしまった。
時々彼女に射抜くような目で見られていることに気付いてはいた。
「下品、ねえ。でもこうして俺は生徒と交流を深めてるんだよ。君には気に食わないかもしれないけど…
…ああ、それとも――君も会話に加わりたかったのかな?」
軽い気持ちで意地悪を言って、次はなんと言い返されるのかと構えていると、
彼女は俺の言葉にポンっと音でも立てそうに一瞬で真っ赤に顔を染めた。
予想外の反応に拍子抜けして唖然とした。
「あ…いや、ごめん、図星だった、かな…」
「…っ!」
彼女は赤くなったままキッと俺をにらんで、逃げるようにカバンをつかんで教室を出て行ってしまった。
しまった、重ねて意地悪を言うつもりはなかったんだが…
失敗したな。小さくため息をついて教室を出ようとしたら、花柄のハンカチが落ちているのが目に留まる。
そっとポケットにしまい、俺は教室をあとにした。
翌日、彼女は学校に姿を見せなかった。
彼女のクラスの子を捕まえて聞いてみたら、「風邪で休んでいる」とのこと。
俺のせい、かな。
柄にもなく浮かんできた罪悪感。
恋の話に大げさにはしゃぐ女生徒たちとばかり話していたせいか、あんな純粋な反応を返されるとは思わず、
真っ赤になった彼女の顔が昨日から頭をちらついて離れない。
自分のせいで学校に来づらいのも可哀相だし、落し物もあるしな。
無理矢理な理由をつけて、彼女の家に行ってみることにした。
調べた住所の家は閑静な住宅街にある一軒家。
母親が手入れしているのだろうか、玄関先には可愛らしい花が並んで植えてある。
チャイムを鳴らすと、しばらく間があって、玄関のドアが控えめに開かれた。
恐る恐る顔を出したのは彼女自身だった。
「敦賀先生?!」
「あー…昨日のこと、謝ろうと思って」
俺の言葉に彼女は目を見開いた。
そして少し逡巡したあと、
「…あの…どうぞ、入ってください」
と俺を招き入れてくれた。
案内された彼女の部屋は可愛らしい小物やぬいぐるみが並んでいて、
無機質な部屋を想像していた俺はなんだか意外な気がした。
お茶を持ってきた彼女は髪をおろし、眼鏡もしていない。
真っ白な前開きのシャツに短いスカート。なんだか調子が狂う。
いや…正確には昨日、この子の赤面した顔を見た時から…すでに俺の中で何かが動き出していた。
彼女はコトンとテーブルにお茶を置き、自分はベッドに腰掛けた。
「えっと…ご両親は?」
「私、父と二人暮しで…父はいつも遅いんです」
「そう…」
彼女の言葉に、突然二人きりという状況が強調されてきて、なんだか意識してしまう。
ガキじゃあるまいし、何を考えているんだ俺は。
「あの、先生…」
「ああ、昨日はごめん、意地悪を言うつもりはなかったんだ。そのことを謝りたくて。あと、忘れ物」
テーブルに彼女のハンカチを置く。
「そんな、よかったのに…それに…」
彼女は俯いて、小さな声で「当たってましたから」と続けた。
「え?今なんて…」
「なっ何度も言わせないでください!…っ…私、いつも羨ましかったんです…先生と仲良くお喋りしてる子たちが…
だから先生に本当のことを言われて…恥ずかしくて…だから先生は悪くないんです」
素直に気持ちをぶつけられて、今度は俺のほうが柄にもなく照れる番だった。
「そう…俺のこと、好きなの?」
「…はい」
思わず抱きしめてしまいたくなり、身体が熱くなる。
ガキじゃあるまいし、と頭の中で自分を叱咤するが、
目の前にいる少女の細い手首、首筋が、俺の中の悪魔を呼び起こすかのように煽ってくる。
「俺は…教師である前にひとりの男なんだ。
君はきっと勝手に俺のことを美化して、その偶像相手に恋をしているんだよ」
「そんなことありません!」
「本当に?じゃあこんなことされても平気?」
立ち上がって彼女をベッドに押しつける。
肩を押さえつけて上から見据える俺に、一瞬怯んだ様子の彼女だったが、強い瞳で見つめ返された。
「はい」
「はい、って…何を言っているかわかってるの?」
「わかっています。先生がずっと好きだったんです。先生にだったら何をされても構いません」
驚いている俺に彼女は続ける。
「…いいえ先生…教えてほしいんです、お願いします…」
俺の中で真っ黒な欲望が湧いてきて、ぐらりと視界が歪んだ気がした。
それは俺の中で、教師という立場を保とうとする理性の糸が、ブツリと切れた瞬間だった。
「じゃあ…キスは?初めて?」
「はい…」
「舌、出して?」
言われたとおりに突き出された彼女の舌に、ちゅっと音を立てて吸い付く。
ちゅ、ちゅ、と何度も吸い上げ、舌先で彼女のそれを左右になぞる。
されるがままに懸命に舌を伸ばす彼女の口の脇からは唾液が伝い始めた。
それを丁寧に舐めとりながら両頬をつかみ、口の中に侵入し貪るように味わっていると、
彼女も徐々に応えるように舌を動かし始めた。
「うっ、んっ…あぅっ、んぅっ…先、生…?」
「ん?」
「これも…キス、なんですか?」
「そうだよ、これが大人のキス」
「んんっ…」
ちゅぱちゅぱと続けながら、片手でシャツのボタンを外す。
ブラジャーをずり下げ、姿を現したピンクの頂上を指先でこまかな動きで弄ってやると、
そこはピンと固く主張し始めた。いい反応だ。
「あっ、先生っ…私、おっぱい小さいから、恥ずかしいっ」
「大きさなんていいんだよ、ほら見てごらん、乳首がたってきたね。
すごいな…こんなに上を向いて、どうやら最上さんは…かなり淫乱な子みたいだね」
「先生、ひどいっ」
きゅっと唇を結んで怒る顔もなかなかいい。
「じゃあ次は…最上さんはもうやめたい?」
「いえ…もっと…知りたいです、先生」
まあとりあえず聞いただけだけどね。
俺の中でもう止めようなどという気はとうに消え去っていた。
スカートを腹の上までめくりあげると真っ白なショーツがまぶしく現れる。
その布を溝から臀部の割れ目へと食い込ませると、その中央の部分が小さく濡れている。
食い込ませた布を上下に揺すってみるが、彼女はぎゅっとシーツを鷲掴みして抗いもせずじっとしている。
そっと手を伸ばし、濡れた少し上をこすってやると、今度はビクンと大きく尻を跳ね上げて反応した。
「あぁあっ!…せ、先生?今の、なに?」
逃げるように跳ねる彼女の腰をぐいっと引き寄せ続けてこすり続ける。
「どんな気分?」
「あ、あ…なんか、うずうずして…こんなの初めてでよく、わかりません…」
「気持ちいい?」
「はい、多分…ぁあ、ん、なんか、くるし…声、出ちゃう…」
「声出してごらん、もっと気持ちよくなるから」
俺が、だけどね。
彼女は言われた通りに声を出し始める。
全てが初めての彼女に教えるという行為はなんだか予想以上に面白いもので、俺は次第に夢中になってきた。
「あっあっ…ほんと、せんせぇ、気持ちいいっ」
下着の染みはどんどん広がっていく。
「じゃあ…中を調べてみようか」
脱がせると粘り気の液がつつっと糸をひき、部屋の明かりに照らされて光る濡れた恥部がさらけだされた。
溢れている液をすくい取り、ぷっくりと膨らんだ突起に塗りつける。
「ああんっ!そこ、そこ…っ」
「ここはね、クリトリスっていうんだよ。感じるのかな、最上さん?」
「感じる?気持ちい、ってこと、ですか?…感じますっ、すごく、感じる…んふっ…あんっ」
ツンツンと先を突付き、またぐるりと転がすように、そして押しつぶす。
彼女はビクリと跳ねたり、あるいはうっとりと目を閉じ…初めての快感に酔いしれるように溺れ始めていた。
「自分でしたことないの?」
「自分、で?」
本当に何も知らないんだな。
「そう、自分でしても気持ちいいんだよ。やってごらん」
「ここ、ですか?」
「そうだよ、その、ちょっと尖ったところ」
「あっ、んっ、こんなの、あったなんてっ」
「最上さんがいやらしい気分になって興奮したから、大きくなってるんだよ」
恐る恐るいじりはじめた右手。
左手は膝の下に入れて広げ、恥部を大きくさらけ出させる。
「あっあっ…感じるぅ…すごくっ、んっ、クセに、なっちゃい、そうっ」
快感に目覚め始めたばかりの彼女は初めての感覚に没頭し始めたのか、指の動きを早めていく。
だがまだまだ我を忘れるには早い。
思わぬ逸材に興奮が高まってきた俺は、彼女の手をつかんで押しのけその真珠にしゃぶりついた。
「あぁあっ!や、やだ先生っ、そんなとこ、きたな…あぁっ…な、舐めちゃだめっ、だめぇっ!」
汚い?とんでもない、彼女の汚れを知らない清純な少女。おまけに従順ときてる。
左手でシャツから覗く胸をもみしだきながら、右手は溢れてとまらない蜜壷に入れ込んだ。
初めての異物に膣肉が俺の指を拒絶する。
が、すでに濡れまくって滑らかにすべる肉壁は、その一瞬の抗いを最後に受け入れ始めた。
同時に陰核を舐めあげる舌は、じゅるじゅると卑猥な音を響かせる。
「あんっ!先生っ、なに、してるのぉ?やだ、あっあっあっ、なんか、入ってっ…、も、先生の口、汚れちゃうっ、」
「汚くなんかないよ、すごく美味しい。
…今ね、最上さんのおまんこを指でかき回しながら、クリトリスをしゃぶってるんだよ。言ってごらん?」
「わ、私の、おま、こ、指でっ、あぁんっ!」
「ダメだな、もう一度最初から」
「あっ、あっ…んっ、私のっ、おまん、こっ、先生の指がっ、かき回して、意地悪してるっ、やぁっ、はぁんっ!」
「それから?…んっ…」
「くり、とりす?お、おしゃぶり、してます、ぁあっ、あんっ、せんせっ、これ、何の音?」
「最上さんがあんまりいやらしいから、熱いこの部分からトロトロのジュースが出てきてるんだよ。
すごい音がしてるね…ぐちゅぐちゅ言って。もっといっぱいえっちなことしてくださいって叫んでるみたいだ」
「うんっ、あんっ…してっ、もっと、してっ?」
卑猥な言葉を強要されているという自覚がないのか、全てに素直に従い口にする。
まったく…次からはいかに恥ずかしいことを言わされているのかを教えなければ。
そのほうが苛めがいがあるというもの。
すでに次の授業を考えている自分に気付いて思わず苦笑いがこぼれる。
「やだっ、せんせ、なんか、あっ、熱いっ、あっあっ…あぁああああっ…っ!」
乱れる様子に思わず激しくかき回してしまったせいか、
彼女は高い声を上げてビクビクと身を跳ねあげながら絶頂を迎えた。
「…はぁ、んぁ、いま、の…」
「イったんだよ、最上さん」
「あ…私…イった…ん、ですか?」
「そうだよ、気持ちよさそうだったね」
「先生…」
「ん?」
「も、一回…してくれますか?」
「あっ、また、さっきのっ!」
「イきそう?」
「はぁっ、んっ、イクっ、イク、よぉっ」
「いいよ、イってごらん、先生見ててあげるから」
「ああっ!はぁんっ、見て、せんせ、見てぇっ!イクっ、いっちゃうのっ!あっ、あっ…っっ!!」
結局その日は指と舌で、彼女を何度も悦ばせた。
それから数週間後の学校、放課後。
俺は薄暗い準備室でファイルの整理をしていた。
ガラガラと向こうでドアが開く音。足音は俺の近くまで来て立ち止まる。
俺は資料に目を落とたまま話しかけた。
「最上さん、今日は補習の時間はなかったはずだけど」
ちらりと目の端で見ると彼女は学校でのいつものスタイル…眼鏡におさげ姿。
顔を赤らめ、もじもじと足をすり合わせながらスカートを握りしめている。
「遅くならないうちに帰りなさい」
「先生…見て…?」
スカートをめくりあげた彼女を見て、驚いた俺は目を見張った。
「下着は…どう…した?」
「先生のこと考えてたら…びしょびしょになってしまって…それで気持ち悪くて、脱いできたんです…」
あらゆる快感を徐々に教え込んでいるのは確かに俺だが――これは期待以上だ。
俺はもしかしてまたとない素晴らしい素材を手に入れたのかもしれない。
「先生…あれ、してくれないと…私…どんどん溢れてきて…止まらないんです…」
パタンとファイルを閉じて棚に直した。
「仕方ないな、今日は予定外だけど…特別だよ」
彼女を棚に押し付けて、太腿に伝う愛液を下から上へと拭き取ると、
ビクンと身体を跳ねさせて嬉しそうに俺を見上げる。
「お願いします、先生」
ゆっくりと指を入れると、彼女の言ったとおりにそこは蜜で溢れかえり、ちゅぷちゅぷと水音を立てながら絡み付いてきた。
この数週間、始めは中指を入れるだけでぎゅうぎゅうと締め付けていた彼女の蜜壷は、
指からローター、そしてバイブへと徐々に慣らされて次第に欲張りになってきた。
正直彼女を弄るたび、俺は興奮を抑えるのに必死だ。
だが最初に彼女の中へと侵入する時は、ぜひそのまま彼女を絶頂へと導きたいと考えていた。
そのためには時間を惜しまない、と。
しかし彼女の煽るような淫らな姿を目にして耐えるのは至難の業で、
俺はその扇情的な痴態をまぶたに刻み込み、毎夜その姿を思い出しながら欲望を放つことでバランスを保っていた。
「最上さん、今日は…満点を取ったらご褒美をあげようか?」
「あ…ん…ごほうび?」
「そう…もし最上さんがこれから、声を出さずにいられたら…そのときは先生のモノをあげようね」
「ほんと?」
「ああ、本当だよ。ただし、満点だけどね」
バイブの大きさにも慣れ、その卑猥な動きにも悦び始めた彼女は最近、俺の肉棒にも興味を示していた。
「じゃあ、テスト始めるよ」
「んっ」
1本じゃとても足りないと求めるそこに、ふたつの指を押し込んでいく。
唇を強く噛みしめ、目をぎゅっと瞑り快感に耐えようと必死な様がたまらない。
今夜のおかずのためにしっかり観察しておかなければと、彼女の動き、表情とひとつひとつを脳裏に焼き付ける。
手前、向こう側、そして奥に、と指を膣の中で躍らせると、
俺の手のひらはぬめった彼女の膣液でベタベタになってきた。
「…っ、んっ…」
息を止めているつもりらしいがそれも構わず、鼻腔からは押し込められた吐息が漏れる。
「手加減はしてあげないよ」
そう言って激しくかき回すと、残念なことに彼女はあっさり陥落してしまった。
「んぁああっ!あっ、あぁんっ!」
「落第だね、まだまだだ」
「あっあっあぁっ、だって、せんせ、の、指、すごいんだもんっ!」
「俺じゃないよ、最上さんがすごくいやらしいんだ。教えがいのある生徒だね」
「ほんと、ですかっ、嬉しいっ、あぁっ、あぁあっ、せんせ、あっ、もっと、教えてくだ、さいっ」
俺が自分のモノを彼女の中に突き入れる日もそう遠くはないだろう。
その時を楽しみに思いながら、俺はこの秘密の課外授業に没頭していった。