レイノは四六時中、怨キョを懐に入れて、離さない。
他人に見えないのをいい事に、レコーディング中でも、気が向けば、怨キョを愛撫する。
「お前、そうやっていつもちょっと顔出してろよ。……いつでも口が吸える」
怨キョがおずおずとレイノの首元から顔を出すと、レイノは怨キョを見つめながら、唇をペロリと舐めた。
レイノの垂らす唾液を、陶酔した瞳で、コクコクと飲む怨キョ。
「……俺の唾液、上手いか?」
くちゅくちゅと唾液を互いの口で往復させる。
「化けもンのくせに、何でケガするんだよ」
痣になった怨キョの腹をさすりながら、レイノが心配そうに話しかける。
「……痛いか」
怨キョは無理に、首を横にふる。
「ウソつけ」
いいながら、怨キョの腹を何度も舐める。息があがり、感じ入った様な表情になる怨キョ。
「最初の一発が避けきれなかったからな……」
怨キョの髪を優しく撫でながら、腹をさすっては舐めてやる。その行為が、セクシャルなモノになってくる。
「こうして、ずっと舐めていてやるよ……」
頬を染め、痙攣しだす怨キョ。
「気持ち、いいか?」
微笑むレイノも次第に息が上がって来る。怨キョの全身がレイノの唾液でドロドロになっても、しゃぶるのを止めない。
撫でて、擦っても擦っても、全然触り足りない。
もっともっと、この小さな生き物を可愛がりたくて、抱き潰してしまいたくて、頭がおかしくなりそうだった。
……やべえ。頭から、かぶりつきてぇ……
怨キョの身体についた、ショータローが付けた痣を見て、一瞬、どす黒い表情になる。
「……奴には、制裁を加えないとな」
2日後の夜、怨キョが、レイノが何もしていないのに、頬を染めて息を乱して腰を振っていた。
「……どうした。何を喘いでやがる」
その怨キョの異変に、レイノはある事に気付き、怒りで怨キョを抱き潰しそうになった。
怨キョは苦しそうに、せつなそうにレイノの顔を見つめている。
「キョーコ、が、誰かに抱かれているのか……。キョーコと繋がってるもんな……お前、
それで一緒に犯されて……」
レイノは、無性に腹が立っていた。
「ちっ、てめー、気持ちよかったら、誰でもそうやって腰を振るのか。入れる穴なんてないクセに」
怨キョは泣きながら、訴える様に首を横にぶるぶると振り、手を伸ばしてレイノの顔に抱き付く。
レイノは目を見開き、怨キョを抱き直すと、激しく口付けた。
「キョーコがどいつに犯られてるのかしらないが、お前は、オレだけに感じてたらいいんだよ……。
オレが、忘れさせてやる」