愛している、なんて言葉。私にはまだ、早いと思ってた。  
愛している、なんて言葉。私には、重たすぎると思ってた。  
「んっ、んんっ、あああっ」  
私の中に入ってくる敦賀さんの、圧迫感に目が眩む。  
こうやって、二人繋がる行為はまだまだ恥ずかしくて、慣れない。  
でも、私を見下ろして満足気に微笑んで、慈しむような目を向ける敦賀さんを、  
見られる事が嬉しくて、私は何度も何度も敦賀さんを受け入れる。  
「好きだよ」  
「あっ、んんっ、私も、好き」  
人を好きになるのは怖かった。  
愛して愛して、また捨てられてしまうのが、怖かった。  
敦賀さんを好きになってしまって、物凄く戸惑った。  
でも、自分の心に嘘はつき通せなかった。  
「好きだよ」  
何度も、そう言ってくれる敦賀さんの言葉が、私の心も体も熱くする。  
「ああっ、わっ、私もっ…」  
どれだけ口に出しても足りないくらい、敦賀さんが好き。  
日増しに強くなる思いは、私の心から溢れ出して、言っても言っても伝わりきらない。  
どうしたらもっと伝わるんだろう?  
こんなにあなたが大好きなのに……。  
こうやって体を開く以外に、好きと伝える以外に、他に伝えられる方法はないかしら。  
 
「んんっ、んっ、つ、つるが、さっ…、好きっ」  
手を伸ばしてしがみつく私を、腕の中にすっぽりと閉じ込めて、  
「愛してるよ」  
と、敦賀さんが囁いた。  
そんな言葉、私なんかに使っていいの?  
そんな大きな言葉。  
でも、嬉しくて涙が出てしまう。  
愛してるなんて言葉、まだ早いと思ってたのに。重すぎると思ってたのに。  
私の、大きくなりすぎた気持ちを伝えるには、それしか思いつかない。  
「んっ、ああっ、敦賀さんっ、好きっ、好き、です、……愛して、ますっ」  
口に出した瞬間、物凄く嬉しそうな表情の敦賀さんを見たら、  
私の気持ちが伝わったのだと安心した。  
ああ、私はなんて人を好きになってしまったんだろう。  
優しくて、格好良くて、時々凄く激しくて、言葉でも態度でもどんなことでも、愛されてると実感させてくれる。  
あったかい気持ちで心を満たしてくれる。  
そんなあなたを……。  
「愛しています」  
 
 

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