キョーコの最近の悩み、それは――
毎日のように、朝起きると自分が半裸状態になっていて、蓮がしがみついて胸に頬をうずめるように寝ていること。
バスローブで寝た日はもちろん、パジャマでしっかりと前のボタンを留めて寝たはずの夜でも、朝起きるとすっかりはだけている状態なのだ。
引き剥がそうにもしっかりと両腕を回されほどけない。
それを『敦賀さんったら子供みたいでかわいい』などと思える朝もないわけではないが、
しっかりと吸い付かれた状態だったり、くっきりと何箇所も吸い跡が残っていたりするからたまらない。
イヤなわけではないが、朝から恥ずかしいやらなんだか変な気分になるやら、
とにかく起きた瞬間から混乱状態になるのは勘弁して欲しいと頭を悩ませる。
「つ、敦賀さんっ」
引き離すのを諦め、蓮を起こすことにしたキョーコ。
しかし蓮は幸せそうに胸に擦り寄り起きる気配はない。
しかも擦り寄るたびに、尖ってしまっている頂きに蓮の唇が触れそうになり、なんだかドキドキし始めてしまう。
「敦賀さんってば!」
朝からひとりで欲情し始めてしまう自分に頬が熱くなる。
寝ているときまで天然いじめっ子の本領発揮の蓮にキョーコはくらくらと眩暈を覚え、
そして蓮がようやく起きた頃にはベッドを出ないといけない時間で。
キョーコは火照った身体に悶々としながらマンションをあとにするのだった。
終わり。