東京クレイジーパラダイスという、少女漫画がドラマ化されました。  
私は司という元気の有り余る女の子の役をもらっています。  
それもただの女の子ではなく、  
両親の方針で男の子として振る舞っているんです。  
やっぱりヒズリ先生は正しかったんだわ。  
だってこんな女の子現実にはいないもの。  
先生のレッスンがなかったら、ホントに私、「見たことないからできません」  
って言っていたかもしれない。  
相手の竜二役は私と同じ新人俳優だし、  
監督も初めて会う人だから、気軽に相談できないもの。  
あの人にさえも。  
あの人。敦賀さん。  
一番大切な人。  
出会った頃は本当に意地悪で大魔王で、なんてイヤミな人なんだろうなんて思っていたけど、  
段々本当のやさしさに気づいて、  
お付き合いを初めてからは益々その魅力にひきつけられた。  
私が不安な時は仕事の合間をぬって電話をくれて。  
誕生日や記念日には必ずお祝いをしてくれて。  
本当に、いい人。  
敦賀さんに愛されて、幸せ。  
ただ、なんてゆうか、ちょっと夜の帝王はまだ苦手で…。  
まだまだ慣れない。  
だから、敦賀さんにも役作りの相談はできなかった。  
だって、敦賀さん演じる総領深角とのえ、え、えっちなシーンで悩んでるんだもの!  
そんなこと口にしようものなら、もう………あぁっ考えるだけで顔がほてっちゃう!  
 
そんな事を考えていると、後ろから敦賀さんが抱き締めてきた。  
裸の胸が背中にあたって、服を通して熱が伝わってくる。  
「久しぶりに俺の部屋に来たっていうのに、なに一人で百面相してるの?」  
「つっ敦賀さん!お風呂早かったですね!」  
敦賀さんの吐息を耳に感じながら慌ててそう言う。  
「だって早くキョーコとこうしたかったから。」  
抱き締めたまま、うなじにキスをしてくる。  
「や。だめですっ明日収録があるのに…っ」  
「あぁ、いよいよあのシーンだよね。本当に抱いてしまわないように気を付けないといけないな。」  
「な!!?」  
「あ、もしかしてその事考えてた?」  
「な!そ!?」  
そんなことあるわけないじゃないですか。  
そう言おうとした唇は敦賀さんの唇によって塞がれていた。  
舌をからめ、角度を変え、奥まで溶けていく。  
キスだけで、体の奥がジュンとなっていく。  
キスの甘さに浸っていると、突然敦賀さんが提案をしてきた。  
「ねえ、明日のリハしよっか。二人で」  
予感的中。  
いつもの私だったらきっと断っている。  
だけど私のからだにはもう火がついていて、どうやら簡単にはしずまってくれなさそう。  
それに、演技の参考にもなるし。  
自分の中で色々と言い訳をしてから、小さな声で一言「はい…」と囁いた。  
 
よりリアルにするために。明日の衣裳に似せて着替えをする。  
タンクトップにつなぎを着て。  
下着の代わりにさらしを胸にまいた。  
敦賀さんも髪が短いだけで深角と同じ格好。  
 
そして私は司になる。  
 
「・・・やれやれ・・・服までボロボロだ・・・」  
深角は司に片手を噛まれ、血を流しながらそう呟いた。  
「まるで野生動物だな」  
司は息を荒くしながら「・・・ふん」と彼の血を吐き捨てる。  
「頼みもしねーのに余計なこと教えようとするからだ!!はははは!ざまーみやがれ!!」  
勢いよくタンカをきったものの、  
深角は竜二の似顔絵を使って巧妙に司をだまし、その体を組み伏せた。  
司の必死の抵抗もかなわず、その首筋に口付けられる。  
「・・・無駄だよ・・・・・・逃がしてあげない・・・」  
 
演技を続けながら、私は敦賀さんの圧倒的な演技力に驚いていた。  
(さすが敦賀さん!深角になりきっているわ。でも、このままひきずられたりはしない・・・・・・・・・きゃぁぁっ!??)  
 
「てめーーーーーーっどこに手ェ入れてやがるーーーー!!」  
(ちょっ!ほんとにどこに手を入れてくるんですか!!)  
深角は片手で司の両手を捕らえたまま、もう片方の手をするりとタンクトップの中に忍ばせてきた。  
さらしでかたくまかれた胸の、その先端を弄んでくる。  
(やぁぁぁんっ、このままでは完全に敦賀さんのペースに巻き込まれてしまうっ)  
「お・・・俺は若桜じゃねぇぇ!!俺を若桜の代わりになんかしやがったら  
今すぐ死んでやる!祟ってやるーーー!!」  
ひとしきり叫ぶと、深角の手が止まった。  
「・・・OK・・・君は「司」じゃない・・・」  
(え?ここは「若桜」っていうとこなのに・・・)  
「キョーコにはキョーコ仕様で・・・司より、サディスティックに愛してあげるよ・・・」  
「ちょっ!敦賀さんタイム!ストップ!カーット!」  
演技を中断し、体を離そうとするが、  
敦賀さんの腕が私に絡みついてはなしてくれない。  
敦賀さんはいつものように夜の帝王な顔になると、  
「ダメ・・・」と小さく微笑んだ。  
 
服を脱がせ、さらしをずらし胸をあらわにする。  
抵抗しようとするとキスをしてきて、その度に何も考えられなくなってしまう。  
どんどん高まっていく二人の熱を感じて。  
溢れ出していく蜜を全て飲み干されて。  
お互いの体液を味わいあう。  
敦賀さんは最近避妊をしない。  
そのままの熱が私の体の中に溶けていく。  
深く。挿して。  
いまあなたの体を捕らえている。  
呼吸が揃う。  
奥まで。奥の奥までの一体感。  
このまま二人がひとつになれればどんなにいいだろう。  
そして解き放つあなたのすべてを、  
「っあぁっ・・・・・・も・・・・・・きてぇっ・・・・・・」  
あなたのすべてを私にください。  
 
 
翌日。  
「やぁ最上さん、久しぶり。今日はよろしくね。」  
テレビ局近くまで一緒に車で行き、一旦分かれて別々に現場へとやってきて、  
再会した一言目がこれ。  
白々しい!  
あんなに昨日しておいて。って少し思ったけど、  
あのまま夜の帝王でいられても困るのも事実。  
平静に。冷静に。  
今日は最後まで司を貫き通すわよ!オー!  
 
監督との打ち合せを終え、カメリハもなんなく終了。  
いよいよ本番がやってきた。  
敦賀さんの方をちらりと見ると、いつも通り穏やかに微笑んでいる。  
これなら心配していた事も起こらなさそうね。  
 
「よーい、アクション!」監督の声で撮影が始まり、  
私は見てしまった。  
一瞬で夜の帝王に変わった敦賀さんの、その微笑を・・・  
 
終わり  
 
 
 
 
(後日談) 
 
とあるLMEマネージャーの日記より抜粋  
 
○月×日  
今日も●の撮影は順調だったな。  
●子ちゃんとの仲もうまくいっているみたいで、お兄ちゃんは一安心だ。  
ただ・・・・・  
役になりきっていたのか?  
なんとなく●の手が必要以上に●子ちゃんに密着していたような・・・・・・  
●子ちゃんがものすごく艶っぽい表情してたような・・・・・・  
なんとなく腰が上下運動していたような・・・・・・  
気になるが、お兄ちゃんは気のせいだと思っておくよ。  
でも、これを社長が見たらどうなるかな。  
俺、クビになっちゃったりしないよな・・・・・・?  
 
 

テレワークならECナビ Yahoo 楽天 LINEがデータ消費ゼロで月額500円〜!
無料ホームページ 無料のクレジットカード 海外格安航空券 海外旅行保険が無料! 海外ホテル