それは本当に偶然だった。
ロビーの一角に、見慣れた華奢な背中と、
その先には忘れようったって忘れられない、
印象的な長身の「抱かれたい男No.1」・・・(とマネージャー)
・・・いつ見ても心底かっこいいよなぁ・・・
キョーコちゃんと敦賀さん?えらく意外な取り合わせ・・・でもないか。
今ドラマで共演してるんだもんね。
でもせっかくだからキョーコちゃんにちょっと声を掛けていこうかな?と思って
様子をのぞいていると。
「・・・でも・・・私・・・少しでも 何か 敦賀さんの力になりたくて―――……」
・・・え"???
一瞬で真っ白になってると、敦賀さんが・・・
なんかもう今まで全く見たことの無い、光り輝いてる微笑みを浮かべて・・・
「お弁当のついでに、できればもらいたいものがあるんだけど・・・
・・・君の 今夜の 時間と身体――……」
・・・まさか。
キョーコちゃんが、普通に頷いてるーーー?!?
あの、どんなに仕事帰りに誘っても絶対に靡かないキョーコちゃんが。
どうして?なぜ?そういう関係??
・・・な会話じゃなければそんな表情でもないなぁ・・・
マネージャーさんの方がはしゃいでるんだけど、なんでまたどうして??
?マークを頭の上にたくさん浮かべて呆然としていると、
彼ら&彼女は別れてそれぞれ歩み去った。
・・・何か見てはいけないものを見てしまった気がする。
でも、キョーコちゃんはなんか平然としてたしなぁ。
一体なんだったんだろう?
考えるとどんどん恐い考えになりそうなんで、
彼女の特に意識してなさそうな表情を信じて
後は考えるの止めとこう・・・あ"。
・・・彼女に声かけるの、すっかり忘れてた・・・