コミクス15巻参照のことの妄想SSです  
 
「どうした……?…もう逃げないのか…?」  
 
右手に伝わる体温はまるで氷のようだ。  
 
…あ………か…身体が  
動かない…………  
 
長く尖った爪…背中から伝わる気配も……この人は…ホントに人間なの??  
 
 
「…逃げないんなら…料理…始めるけど…?」  
 
スウッと身体を這って手が登ってくる。  
頬に触れた指先がますます身体を凍らせる…  
 
…ドク…ッ……ドクン…ッ……ドクン…ッ……ドクン…ッ  
 
 
一瞬よぎった顔は  
 
憎んでも憎みきれないはずのアイツだった………  
 
「…別に…関係ないな…不破のモノだろうがなかろうが…  
彼女に限っては…」  
 
戦慄、と言うのはああいうことだろうか。  
 
急に動かなくなるの………  
思考も…身体も…  
 
あの男に真正面から見据えられて  
…触れられたら…………  
まるで…凍るみたいに………!!  
 
冗談に聞こえない……  
今日…ショータローが一緒にいなかったら  
私…どうなってた…?  
 
もし…今度  
あの男と会ったら  
私   どうなるんだろう…  
 
「もしもし?最上さん?  
最上さんだよね?そこに居るんだろ?  
どうした?」  
 
 
 
「敦賀さん………」  
「え?」  
 
私…なんだか…怖い……  
 
 
思わずかけてしまった敦賀さんへの電話を、なんとかごまかして切った後も、身体の震えは止まらなかった。  
気がつかれてませんように。  
 
今まで会った人の中であんな男はいなかった。すごく怖い。  
捕われてしまいそうで…  
 
 
 
………そう思っていた。  
そしてまさに恐れていた事態が今………  
 
 
 
必死に逃げてきたのに、  
「呼んだ?」  
 
ありえない。なんでこんな…  
 
「…どうした…?もう逃走は終わりか…?  
もっとボロボロになるまで追い回してから喰らいつきたかったのに…」  
 
怖い  
身体が震える…っ  
 
「どうして私が狙われなくちゃいけないんですか!!?」  
 
「…覚えてないのか?言っただろ  
不破のモノならなんでももらう」  
 
「私の命は私のものよ!私はアイツのモンじゃないわ!!」  
 
そうよ  
もうアイツに自分の総てを捧げてた家政婦じゃない!!  
 
…く…っ  
口元に冷ややかな微笑いが浮かび目がうす紫色に光る。  
 
「…向こうはそう思ってないみたいだけどな…  
まあいい。  
不破がアンタのことをどう思ってるかなんて関係ない  
 
…そう言ったはずだ」  
 
ガッ  
 
腕を捕まれ引き寄せられる  
自分の意志も  
抵抗も  
 
何もかもが無駄なように棒立ちになって  
悪魔の前に捧げられた生け贄になった私がいた。  
 
 
 
 
 
…っ  
今………私……一瞬ショータローを………  
 
 
…そんな    まさか  
よりにもよって  
 
アイツに助けを求めるなんて!!!!!  
 
背中のジッパーは簡単に下りて行く  
身体は動かなくてされるがままだ  
 
いやだ  
こんなの  
このままこんなやつに好き勝手にされるなんて  
 
「…アンタ、不破と寝てたんだろ?  
アイツじゃあろくなセックスしてないよな」  
 
ク…ッと笑ってワンピースの背中から差し入れた手が下腹をさする  
そのまま登って胸の膨らみに触れた  
 
 
「…や……っ」  
 
「あんた胸小さいな……貧相なブラしちゃって  
芸能人なんだからもっと気を使えよ」  
 
クック…笑いながら胸をさする。  
 
屈辱だ  
なんでそんなこと言われなきゃいけないのよ  
ぐるぐる怒りが沸き上がるが青ざめた身体に血の気が戻らない  
 
「心配するな……最上級に可愛がってやるよ  
不破なんかもう、思い出せなくなるくらいにな」  
 
首筋に唇を這わされて、  
はじめてこの男の体温らしきものを感じたとき  
ゾクッと背中が跳ねた  
 
身体に一瞬電気が走ったみたい  
 
「………ぃやっ………やだ…っ  
やめてよ…っ!!!」  
 
やっと言葉を吐き出せた  
腕を振り払おうとあがくがうまく動かない  
 
「逃げられると思ってンの?…案外バカだな  
逃がす訳無いじゃん…………」  
 
ピィィィィーーーー  
 
ワンピースが尖った爪の先で裂かれた  
 
「…っつ」  
 
胸元に走る紅いスジ  
 
爪は布地だけでなく、私の肌にも傷をつけた  
 
首筋にも爪を突き立てられ、軽くなぞられただけで紅くスジが走る  
 
「アンタの紅い血……残らず啜ってやるよ  
もう何も残らないくらいにズタズタにしてやる」  
 
そういうと首筋にくちづけた  
紅い血が唇を染め  
残らず嘗めあげる  
 
ほんの少し、男の体温が上がった気がした  
 
「……んっ……ぅ……や…っん…」  
 
ワンピースはもう腰に引っ掛かっているだけだ  
粗末なブラはとっくにあの爪で引き裂かれ  
 
私は後ろから抱き締められたまま  
胸を愛撫されている  
 
やわやわと持ち上げるように揉みしだかれ  
それと同時に首筋の血を吸い取られるように耳から鎖骨のあたりまで  
唇で愛撫されてる  
 
冷ややかな態度と裏腹のゆっくりとした愛撫に  
声が漏れてくるのが押さえられない……  
 
感じるのはイヤだ  
いっそ暴力的に奪われた方がまだマシだったかもしれない  
こんな…こんなので感じてしまうのは絶対にイヤ  
 
女の身体であることを  
敦賀さんに愛されて  
女の喜びを知ってしまった身体であることが  
こんな屈辱を招いてるなんて………  
 
「………!!!!っ…ひっ………ぅ…っ!」  
 
ツプ…っ  
胸の固いつぼみに尖った爪が食い込む  
思わずのけ反った頭を抱え込まれ  
男の唇が私のそれに重なろうとした  
 
必死に顔をそむけ  
 
「……も…っ……好きにしなさいよ  
…や…るならさっさ…と……はっ……  
ズタズタにしたらいいでしょ…っぅ…」  
 
あんたなんかに  
たとえ身体を奪われたって  
そんなことであんたなんかにつぶされたりしないから…っ!!  
 
クックック…口の回りを血で染めた悪魔が笑う  
 
「まだ気力が残ってるの?意外…  
バカだなあ…それじゃあただ単にあんたが泣き寝入りしたらすんじゃうじゃん。  
…オレがしたいのはそんな生易しいことじゃないんだよ」  
 
首筋をぎゅうッと絞められる  
息が……できない………っ!!  
思わずあけた口に指がねじ込まれる  
舌先が爪に触れて血の味が滲む……  
 
「…アンタ…不破をかなり憎んでるん…だろ…?  
何されて そこまで憎んでるのかしらないが  
つまり…不破と同じくらい憎まれれば  
アンタ 俺のためにも  
熱くなってくれるんだよな…?  
………だったら 腕にヨリをかけて  
不破以上に酷い事………してやるよ………」  
 
あけられたままの口に男の舌がねじ込まれた  
 
「………むっ……は…ん…っ…ぅむ…っ…は」  
舌がからめとられる  
吸われるままに男の口にまでのばされる  
 
噛み切ってしまえ!と思ったのに、  
まるで生き物のようにうごめく舌は  
私の舌をからめたまま縦横無尽に口の中を動き回り、気が遠くなっていく  
 
心臓がバクバクと鳴る  
 
あきらかに何かがおかしくなりはじめていた  
 
断続的に送られる胸への愛撫から来るやるせなさは  
何度もいじめられる乳首からにじみ出る血と同時に  
ゆっくりと私のからだから快感を引き出していた  
 
こんなものはキスじゃない  
だけど…まるでこの男の舌からは  
総ての理性を吹き飛ばす媚薬でも分泌されているように  
 
だ液が私ののどを通っていくたびに、身体が熱くなっていく  
 
「…ぷ…ぁっ………は…っぁぁ…っ…あ…ん…っは……」  
 
やっと男の唇が離れたとき  
体全体に力が入らなくなっていた  
「…ふ…ぁん……は…っ…ああん…」  
 
首がぐらぐら揺れる…力が入らない…  
正面をむかされ首を支えられ片手で乳房を愛撫され  
 
 
「……無理矢理やるのは…簡単なんだよ  
アンタの方から感じて、焦がれて、欲しがるようにしないと……」  
 
もう一度意外なほど熱い舌に胸の血をなめとられた  
 
「…ひ…っ………」  
 
そのまま乳首を含まれ吸い上げられる…  
 
「ひ…ゃっ…ぁっ…ああんっ…やぁっ!!」  
 
悔しい  
背中が反り返る  
気が遠くなる  
男が吸い上げ、転がす度に  
身体の奥の方から熱く何かが溶けてくるのがわかる  
 
こんなのはイヤ  
 
 
いや  
怖い  
 
私の身体はどうなっちゃうの…??  
 
「…い・やあ…っ!…やめてぇ…っあっ…やあああ…っ」  
 
涙が出る  
助けて こんなのいやあ!  
 
…助けて………!!!  
 
…ショー…タ  
 
 
 
 
ピィィィィィィ  
 
「ああああっ…!!いやっ!あぁっ…はっ…ぁんんんっ…」  
 
ガクガクガク  
 
いつのまにか下がっていた男の手は太腿の内側をさすりあげ、  
ストッキングを引き裂いた  
 
容易く捕らえられた唯一の下着は  
もう爪に引き裂かれて断末魔の悲鳴をあげる  
 
その先にあるのは…  
守ってくれるモノのない   
…………屈辱の液体で溢れる「女」だった…  
 
「く…っ…キョーコ…  
泣いてるのは目だけじゃないぜ?  
ココも…ほら…俺の指をこんなに濡らしてる…」  
 
目の前に透明なぬるりとした液体にまみれた指を見せつけられる  
 
こんな…屈辱って…………!!!!  
 
「…や…っ…ちがうぅっそんなの…ちが…っ……むっううっ…?」  
 
口の中に濡れた指を押し込まれてのどの奥に爪が当たる  
吐きそうになる  
 
 
噛みついてやる  
噛み切って……………ッッッッ!!  
 
そのまま続けて胸を吸われ嬲られ  
 
「んんんっ…んっ…む…んんんっ…ううっ」  
力が抜けた瞬間  
枯れ葉が積もった地面に倒れこんでいた  
 
「…ぐ…っ…む…ぅぅんっ…むぅ…っ…ふ…むぅっ…んんんんっ」  
 
声がつまる  
もう片方の手が花芯に触れる…  
尖った爪が熱くなった一番敏感なところをつついた  
 
「っむぅううっ!!!んんんっ!!」  
 
涙がどっと溢れた  
身体が跳ねる  
 
ビクビクビクッ  
 
あきらかに駆け上がっていったモノは快感以外の何ものでもない  
脳天を突き抜けたようになって一瞬気を失いそうになる  
 
 
 
…イってしまった…の…?私……???  
そんな…っ  
 
涙で滲む目の前に舌舐めずりをする悪魔が笑ってみせた  
 
 
口の中から指がはずされる  
たっぷりの唾液に糸をひく…  
……………いつのまに  
思わず反射的にその指を吸っていたのだ…私…  
 
 
 
 
その手で頬をなぞられ顔に塗りたくられ  
涙と唾液でぐちゃぐちゃになった私の顔を見て  
 
「まだだ…まだとどめは刺してやらないよ  
お前がその口で欲しいというまではな…」  
 
紫色の目が一瞬金色に光って獣の目になったような気がした…  
 
「はっ…あああっ…や…あああんっ…ひ…っああっああっ…も…や…あああんっ…ひあっ…っ!」  
 
もうどれぐらいたったのかわからない  
すごく長い気もするし  
あっという間のような気もする  
 
私はもう気が狂いそうになってきていた  
 
イかされたのはあの一度だけ  
 
だけどそのあとずっと  
男の舌でずっと  
私の中をえぐられ、啜られ続けている  
 
一番敏感な部分にはなかなか触れてこず、  
舌で犯され続けているようだ  
気のせいか人より長いんじゃないかと思えるこの男の舌は  
意外にも奥深くまで中に入り込んで縦横無尽に動き回る………  
 
ありえないくらいに  
 
イキそうなのに  
イケない………  
 
ずううっとそんな状態が続いて  
 
体中から吹き出す汗にウエストのあたりにまだ絡まってるワンピースも肌に張り付き  
身体のあちこちに枯れ葉がくっついて  
 
私は何かにつかまりたくても虚しく枯れ葉をかき分けるだけ…  
 
涙はずっと出続けているけど  
 
今はもう、逃れたいのか  
悔しいのか  
 
 
……………早く楽にして欲しいのか  
 
もう  
 
もう何も考えられなくなってきていた…  
 
 
「ひあああああっ…あああっ…やあああっ…!!!もう…おねがい…っやめてええっ…」  
 
イキそうになる…っ  
頭の中がスパークして  
全身の毛穴がひらいて汗が吹き出しそうに……  
 
「い…ッ…イク…ッ!!!あああああっ…いくゥッ!!」  
 
アア  
イッチャウ!!  
ラクニナレル!!!  
ハヤク  
ハヤク!!!!  
 
瞬間、舌がはずされる  
総ての動きが止められて、また、不完全燃焼のまま…  
 
身体は震えてくる  
涙がぶわっと吹き出す  
 
「い・やアアああ!!!…もう…っ!!もういやああ!!!!…死んじゃううううう!!!!  
こんなの…いやあああ!!!」  
 
モウナニモカンガエラレナイ…………  
 
イカセテ  
オネガイ…!!イカセテエエエ!!!!  
コノママジャ シンジャウ  
キガクルウ!!!!!  
 
 
…口からこぼれ落ちてこないのは最後の理性だろうか  
 
 
これほど女の身体であることを呪う日がくるとは  
 
タスケテ タスケテ  
コワレルマエニ  
コワレル…  
 
…心の中の声が聞こえたみたいに男が笑った  
 
「言えよ  
楽にして下さいって…  
コレでとどめを刺して…って…」  
 
私の手を導いて  
男のソレを触らせた  
 
 
アア  
コレヨ………!!  
コレガホシイノ  
 
別の意志を持った生き物のように私の手は男のモノをさすり出した  
 
口が開く  
口の中はもうカラカラになってる  
息が荒くなってくる  
 
 
ホシイ  
 
コレデワタシヲメチャメチャニシテ  
ワタシノナカニ  
グチャグチャニ  
コレデ  
モット  
イカセテ  
イキタイ  
 
………ホシイホシイホシイホシイ  
 
 
 
 
…………………  
こんな卑劣な男の好きにされるのはイヤ!!!  
 
 
 
……………最後のプライドで歯を食いしばった  
 
男が笑う  
 
「見上げたもんだな  
ココまできて食いしばるか  
見直したぜ、キョーコ  
………………認めてやるよ、あんたのプライド」  
 
意志と関係なく動いていた私の手を男は自分からソレからはずした  
 
イヤ  
ダメ  
ホシイノ  
 
一瞬はっとした私の目の変化を見逃さなかったように  
ゆっくりくちづけてきた男は  
 
「…だから  
ココから先は俺の自由にさせてもらうよ  
キョーコ  
『お前の意志とは関係無しに』、だ。  
それでいいだろう?」  
 
バサッ  
 
コートを跳ね上げると  
枯れ葉が舞い上がり  
マントのように男といっしょに私を包み込んだ  
 
目の前が真っ暗になったと思った瞬間  
 
熱い楔が身体を貫いた  
 
「やあああああああっっっ!!!!」  
 
貫かれた一瞬で  
燻っていた火が体中を駆け巡り真っ白になって気を失った  
 
満たされた身体と  
この世のものとは思えないくらいの快感と  
 
 
 
最後の砦を打ち砕かれた絶望と  
 
 
 
 
「…ふ…ッ…アアッひああああッ!!!…ああんっひッ一…あああっ…んうッンんんッ  
!!」  
 
揺すぶられてこねくりまわされて  
身体を引き裂かれそうなくらいの衝撃と  
噛みつくように歯を立てられて乳房もその頂きも爪と舌とはで傷だらけになりながら  
 
喰われた小動物のようにのたうちまわる  
 
「やあああっ!やめてエエえっ!!いやあああ!!!こんなの…ッ!!アアああっいやアアッ…!!」  
 
イ…ッックウウウウウ!!!!!  
アアアアアア!!!!  
イイイッ!!!  
 
ガクガク揺すぶられる度に快感が駆け上がっていって  
絶対にいやだと思ってる自分と  
犯され、満たされ、快感に狂う自分とが  
心を引き裂いていく  
 
裏返され  
お尻を持ち上げられ、一気に貫かれた  
 
後ろから獣のようにに犯され  
 
そのことでなお免罪符を得たように  
身体の奥から駆け上がる炎のような快感に翻弄され続ける  
 
「あああっ!!いやあ!!!!だめええっ!!あああっっっんっ!!」  
 
イイッ…スゴイイイイ!!!!  
イアアッ  
モット…!!!モットイカセテ!!!  
アアン……!!ッイ………イクゥッ…!!!イッチャウウウウウウ!!!!!  
 
ガクガクガク  
 
背中が何度も電気を通されたみたいに反り返る  
 
何度も何度も昇りつめて  
グチャグチャになる…  
 
いっそこのまま死んでしまえばいいんだ  
汚されてしまった私  
こんなやつに好きにされて  
あまつさえ快感まで感じて  
 
クックックック  
男は息を弾ませながら楽しそうに笑った  
 
「…楽しみだなあ…  
変わり果てた姿になったアンタを  
不破が一体どんな顔して見るのか考えると  
さすがに顔色変えるだろう…  
 
曲みたいにパクられて使いモノにならなくなったからって  
すぐ新品に作り直すって訳にいかないんだから…」  
 
…………なに…?…それ……パクった…て…  
 
気が遠くなりながら  
ショータローの顔が浮かんだ  
 
「盗まれるスキを作る  
不破が悪い………」  
 
「盗られたくなきゃ細かい出来にこだわらず  
さっさとモノにしてしまわないからだ…………」  
 
 
 
 
 
…………ショー…タロー  
 
 
…ショー…………  
 
 
 
!!!!!!!!  
 
 
 
ッドザーーーーーーー  
 
 
枯れ葉が殺気で舞い上がり、森全体がゆらいだ  
 
気がつくと男を突き飛ばして  
枯れ葉の舞う中で男を見下ろしてる自分がいた  
 
かろうじてまとわりついてるワンピースを  
ゆっくり身につけながら  
目の前にいる男を睨み付けた  
 
「………すごい殺気だな………  
仲の悪いふりしててもやっぱり  
幼馴染みが陥れられるのは許せないか」  
 
「…許せない…  
…そうね…許せないわ………」  
 
そうだ私は何をやってるんだ  
このまま死んでしまえばいいですって???  
 
アイツに敗北感も絶望感も味あわせていないというのに  
 
こんなやつに  
私の十何年もの思いを断ち切られるなんて冗談じゃない!!!  
 
「あなたと私じゃ天と地以上に違うのよ  
アイツを負かしたいと思う経緯も気持ちの大きさも何もかも!!  
あなたみたいな娯楽程度のウスっぺらい気持ちの人に  
アイツは絶対渡さない!!  
 
 
アイツは私の獲物よ!!!」  
 
 
この感情だけは誰にも消せない  
誰にも譲れない  
 
この身体に受けた屈辱がなんだって言うの?こんなもの犬に咬まれたも同じよ!  
 
絶対にアイツのことだけは譲れない!!  
 
 
………あの時  
助けて欲しいと願った時にアイツの顔が浮かんだのは………  
 
 
 
…………何でもなかったのよ。より憎い感情が渦巻いていたから  
…いえ、もとはと言えば、こんなのにまとわりつかれることになったのもアイツのせい!!  
 
 
 
 
 
そして  
意外にも助けに来たらしいアイツ  
監督もいっしょだったおかげであの男はおとなしく退散したのだけれど…  
 
どう言い繕いようもない姿で結局何をされたのかは一目瞭然だっただろうけど……  
何とか隠してくれることになったけど…  
 
あの男を追いかけていって話をつけてきたから安心していいと言ったアイツ………  
 
 
…………………………何で来たのよ。  
…どうして…  
 
私のことなんてほっとけばいいじゃない!  
やめてよ!!  
 
これ以上アンタにどう返していいかわからない借りなんか作らせないでよ!!  
 
 
 
 
口に出すのもいやなのに  
あの時浮かんだアイツの顔に思わず口をつきそうになった言葉を  
封印するんだ。  
 
 
もうアイツは敵でしかないのだから。  
 
 
 
FIN  
 

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