長い長い眠りから覚めたような気がした。
目を開けても相変わらず視界は真っ暗で、
ベッドに緊縛された両腕が私の自由を奪う。
一糸纏わぬ姿でアイマスクと猿轡をはめられた光景は、
とんでもなく淫猥だろうと思う。
唯一動く両脚の間に、深々と突き刺さる男根を模した玩具。
細かい振動と、中で暴れまわる感触に、何度果てたかわからない。
ガチャッ……ガチャガチャ
玄関の開く音がした。
敦賀さんが帰ってきたのだろうとボンヤリ思う。
小さかった足音が、だんだんとこちらへ向かうのがわかる。
側でピタっと足音が止んで、それからギシっ……とベッドが沈んだ。
敦賀さんが腰を掛けたのだろう。
押し黙ったまま、きっと私の恥態を観察してるに違いない。
…何か言ってください……
そう叫びたいけど、口元の拘束がそれを阻んだ。
次の瞬間、突如として私の中心に射さったバイブが勢いよく抜かれた。
まるでシャンパンの栓を抜くように、留まっていた愛液が一気に噴き出した。
声をあげる代わりに、私の全身がビクビクと跳ねる。
「……抜くときも気持ちいいんだ?」
その様子を眺めていた敦賀さんが、クスクスと笑った。
そしてまた、ズプッと音を立ててバイブを挿しこむ。
奥にあたると、まるで脳天まで貫かれたように響く衝撃。
その余韻に浸る間もなく、バイブがゆっくりと引かれていく。
膣壁を擦るように、ぐちゅ、ぐちゅ……という音を立てゆっくりと。
私の中のヒダが、バイブに絡み付くのがわかる。
「そんなに絞めちゃダメだよ、最上さん……」
敦賀さんが耳元で低く囁く。
その声にすら欲情してしまいそう。
「猿轡はそそるけど、最上さんの可愛い声を聞けないのは
ちょっと残念だったかな。」
……そうですよ……いつもみたいにおもいっきり声をあげたいのに……意地悪。
「だけど、いつもよりずっと感じてるね。」
そう言って出口付近まで抜いたバイブをまた埋めこむ。
それに合わせて、私の腰も自然に動いた。
こんなにいやらしい姿の私を、敦賀さんはどんな目で見てるんだろう。
……ううん、でもそれはなんとなく想像できる。
いつも敦賀さんは、私の恥ずかしがる顔や
気持ちよくなっている顔をすごく愛しそうに眺めるから。
それから私が高まっていくにつれ
敦賀さんの目も虚ろになって……。
アイマスクで遮られたこの両目では
いまの表情を窺い知ることは出来ないけれど。
あ…………。
バイブを抜き射しする動きが速くなった。
私はいやいやと首を横に振ったけど、
敦賀さんはお構い無しに攻め立ててくる。
何度も突き上げられる快感に耐えようと、思わずつま先に力が入る。
でも………「イっていいよ」敦賀さんのその一言で、
私は今日何度目ともわからない絶頂を迎えてしまった。