(あっ、敦賀さんだ!)  
社に蓮の上がりの時間を聞いてから、マンション前で意気込んで待っていたキョーコは、  
ポルシェから降り立った長身の男の表情に、急に青ざめた。  
(え? つ、敦賀さん、だ、だだだ大魔王が降りてきている……! い、いきなり?!)  
わけもわからず反射的に土下座を繰り出そうとするキョーコの腕を掴み、蓮は微笑んだ。  
「おや? 女の子がこんな遅くに、何をしているのかな……最上さん?」  
(ひぇえええ。こ、今度は似非紳士スマイルが……っ!)  
「社さんが、突然音信不通になって心配してたそうだけど? でも何事もなかったようで良かったね?」  
一歩、二歩と詰め寄られ、その恐怖に当初の目的も忘れかけたキョーコは、  
それでも蓮の仕草を一瞬まじまじと見つめてしまった。  
「え。どう、したの?」  
蓮も気がそがれたか、キョーコの熱い視線に歩みを止める。  
「あ、その、敦賀さんって普段から優雅というか優美というか、すごいな、と思いまして」  
「は?」  
キョーコは訝しがる蓮に向かって、事情を話し始めた。  
一通り話を聞き終えた蓮は深いため息をついた。  
「それで、俺を待っていたのか」  
「は、はい。すみません。突然断りもなしに訪ねてしまい……社さんまでにご迷惑を。すぐに思い浮かんだのが  
敦賀さんしかいないと思い、その。私夢中で、敦賀さんの貴重なお時間を考えてなくて」  
しょぼしょぼと俯くキョーコは、蓮の嬉しそうな微笑みには気がつかなかった。  
「こんな夜分に大変申し訳ないのですが、図々しいのはわかっているのですが、  
敦賀さんのモデルの姿勢を学ばせて頂きたいんです。あ。ビデオでも構わないんです。  
お借りできれば帰ってから自主練をして……」  
「自主練で一日二日でどうにかなるものでもないと思うけど」  
すっぱりと言い渡されて、キョーコはがっくりと肩を落とした。  
「そ、そうですよね……でも、私」  
「おいで。風邪を引くよ。今夜は夜通しで君の望む姿勢を、とりあえず基本からでも身体に叩き込もう」  
蓮に手を引かれポルシェに乗ったキョーコは、そのまま地下駐車場へと降り、蓮の部屋へと招かれた。  
 
「気にしなくていいよ。俺は普段から睡眠時間は短いからね。今度は最上さんに、  
俺の時間と身体を貸してあげる番だね。どうぞご自由に」  
自分の非常識さに身を小さくするキョーコに、蓮はミルクたっぷりのコーヒーを入れて出迎えたが、  
その後に続く特訓はスパルタそのものであった。  
鬼教官にめげることなく、キョーコも必死で仲居姿勢をしないようにと努める。  
「無理に今までの姿勢をしちゃだめだと思い込むより、君が理想とする人を思い浮かべたほうが  
リラックスしてできるはずだ」  
キョーコは、先日出会ったモデルのほのかをイメージした。  
(ほのかさんって、すごく艶っぽい人で格好いい人でこう、かな?)  
「いや、最上さん。ちょっと意識しすぎ、かな」  
再びおトイレ我慢ポーズになっていたキョーコに、蓮は苦笑した。  
蓮は打ちひしがれるキョーコの背後に立って、腰の位置、手の位置、立ち方と、大きな手を回し直していく。  
「落ち込む暇があったら、この姿勢を動かさない」  
ふるふると震えるキョーコの腕を掴み、顎に手を添える。  
「あ」  
蓮の動きが突然止まり、キョーコは首を傾げて頭上を見上げた。  
困ったように赤面している蓮が、キョーコを見下ろしていた。  
「どうし……」  
問いかけて、キョーコは気がついた。蓮の手が自分の右胸に置かれていることを。  
モデルポーズに集中していて、蓮がどこに触れているのかを意識していなかった。  
しかし。  
(いやぁぁあああ。思いっきり触られている!? しかも敦賀さん、その沈黙は何ですかぁあ?!  
もしや、あまりの貧乳に引いている?! どう慰めようかと思案している?!)  
己のトラウマに塩をぬり込むようにして叫んだ。  
「敦賀さぁあん。こんな不浄なものに触らないでくださーい!」  
「え。……不浄? 触り心地のいい、可愛らしい胸だと思う、けど」  
と素朴な感想を言って一向に胸から手は離れず、何だか目も据わってきている。  
頬と頬が触れそうに近くなってきている。息が熱い。蓮を怖い、と思った。  
「そ、そんな変な憐れみをかけないでください! ええ、もうどう取り繕っても貧乳なんです!  
誤魔化しようがないほどないんです! 未緒の衣装だって肌の露出がないからいいものの、   
どうせ、どちらが背中かわからないんですよっ。しかもしかも  
アイツには鷲掴みにされてさんざんこの上ない嫌味を嘲りを浴び、あー思い出したら――え」  
そして混乱していたキョーコは、自らの発言で地雷を踏んでしまっていることに気がつかなかった。  
 
「『アイツ』とやらは『鷲掴み』にしたんだ……へぇ? どんな風に?」  
「え、あの?」  
蓮の手は、右胸ばかりか、左胸をも包み込んでいた。  
声の含みから硬く握られそうな気配だったが、そっと撫でる様子に更に困惑する。  
「モデルの人は、胸が小さな人も多いんだけど」  
「えっ……あっ」  
服の上からキョーコのブラを押し上げた。右の肩紐が脱げ落ちるのがわかった。  
(こ、これってモデルに必要、なこと?)  
蓮が衣服ごしに、胸をまさぐってくる。  
小さな膨らみを下から持ち上げられ、二つの尖りが布地に何度となく擦られ、キョーコは息を呑んだ。  
(やっ、やぁ……っ)  
恥ずかしい声が漏れそうで唇を噛む。  
後ろから羽交い絞めにされて身動きできない。それ以上に、今まで味わったことのない感覚に、  
キョーコは立っていることもままならなかった。  
蓮は無言で片手で乳房を回し乳首を摘み、空いた片手をスカートの下からしげみ付近へとのばした。  
「最上さんは腹筋、……鍛えているの? すべすべしてる」  
(あ、まさか、……し、身体検査! 女優としてあるまじき体型をしていないか、とか?)  
疑問がなかったわけではない。けれど、男性免疫がなく蓮を崇拝するキョーコは、  
突然訪れた人生初の愛撫にあり得ない多大なる誤解をしたまま、その後、蓮がする行為にされるがままになった。  
 
「あっ、な、……何?」  
蓮は、キョーコが朦朧としながらも自分の指の動きに、唇の動きに反応を示していると感じていた。  
スカートはたくし上げられ、白いレースの下着は膝下に引っかかっている。  
太ももからは透明な雫が垂れ、匂い立つ秘処は蓮の右手を受け入れている。  
背後からくちゅくちゅと音を立てるように動かしてやると、キョーコは蓮の腕にしがみ付きながら、  
小刻みに自ら蓮の指先に花芯を押し付けようとさえしていた。  
「んぅっ、……やぁっ」  
もどかしそうに首を振る。ブラは左肩に吊り下げられているだけで、シャツも脱ぎ捨てられ、  
小さく揺れる胸の先をあらわにしている。そこをついばむと、キョーコは涙目で蓮を見上げた。  
「笑わない、で……笑わないで、くだ、…んっんっ、ぁあっ……」  
「笑ってないよ? 『あいつ』にはどこまでさせたの?」  
「…え? こんな、恥ずかしい、こと……、初めて……な、んっぁっ」  
「初めて、なの? こんなに乱れて?」  
姿見の前に立たせると、キョーコは顔を背けた。  
辛うじて服は身体にまとわりついているものの、片足を上げていて紅潮した恥部が丸見えだった。  
「ぃやっ、見ないでっ……こんなの、私じゃな……っ」  
しかし蓮の指が挿入される度に、初めの苦痛の声はなく喘ぎ声をあげるばかりになっている。  
「君のココ、どうしてヒクヒクしているのか、わかる? 乳首も赤く腫れて、すごくいやらしいよ」  
微笑む蓮にキョーコは首を振る。  
「わから、ないぃ、そんなの、見ないでぇっ」  
「ちゃんと見て。身体に記憶しないと。クーにも言われているんだろ?」  
キョーコは意地悪な笑顔をした似非紳士にも、今自分を支配している快楽にも抗えず、ゆっくりと頷いた。  
 
「敦賀さんの……が、入って…んぅっ……あっ、いゃっ」  
美しく磨き上げられた鏡面の前で、天井を向いた蓮のモノに、キョーコはゆっくりと身を沈めていく。  
まるで自分からねだっているようで、羞恥心が絶えず胸に去来する。  
けれど脈打つソレに、キョーコは恐れと僅かな高揚を感じていた。  
「動いてみて?」  
キョーコは、蓮の腕に掴まりながら中ほどまで、蓮を受け入れた。  
「……いっ、あっ……」  
赤い血が、蓮と繋がった部分から流れ落ちた。  
「最上さん、……痛く、ない?」  
掠れた蓮の声に、キョーコは彼の顔を覗き込んだ。  
見たことのない切なそうな瞳で、心臓が苦しくなった。  
蓮の首筋に触れ、頬を傾ける。  
どちらからともなく、唇に触れていた。  
「い、や」  
閉じたまぶたから、涙がぽろぽろとこぼれ落ちる。  
「俺のことを、軽蔑した?」  
頬を歪める蓮に、キョーコは大きく首を振った。  
「……怖、い、怖い、こんな、の、こんな気持ち、い、や」  
蓮の胸板を軽く押しやり、声を震わせる。  
「だって、どうしよう、敦賀さんは、私の、尊敬する人なのに……っ!」  
「尊敬する人なのに――?」  
「敦賀さんが、他の女の人にも、こんな、こんないやらしい事してたら、嫌だって、私」  
息を継ぎ、素直な感情を一気に吐き出した。  
「恋なんて、したくなかったのにっ!」  
 
「あぁんっ……、いやぁっ、いやぁっ、……こんなぁっ、とまらな、いっ」  
蓮が耳元で「俺と恋に落ちて?」と囁き、キョーコの狭い器官にねじ込んでくる。  
キョーコには信じられなかった。  
鏡の中で恍惚と耽る蓮と自分の姿。数時間前の自分なら唾棄していた痴態。  
蓮の膝の上で、深く繋がって淫らに身体をゆさぶる。  
キョーコが上下に動くと、蓮がかすかに咽元で呻く。  
己の痛みを気にするよりも、彼の淫靡な声が聞きたかった。  
理性などなかった。貪欲に蓮を求めていた。  
「もっと、なの……っ、もっともっともっとちょーだいっ、敦賀さんが欲しいのっ」  
「いいよ。君の、奥に、何度でも、俺を、コレを、食べさせて、あげる」  
四つんばいにさせ、蓮は後ろからキョーコを突いた。  
「どう? 俺のは、君の下のお口に合うかな?」  
蓮の腰の動きに、キョーコの目は焦点を失いかける。  
「あぁぁっ、い、やぁ……っ、そんな、激し、……いでぇ……あっあっあっ、壊れ、ちゃうっ、  
壊、してっ、いっぱいいっぱいいっぱい入れてっ、敦賀さんの、敦賀さんの美味しいよぉっ」  
鏡に映る二人の姿は、さらに獣じみてきて、キョーコは顔を真っ赤にして目をかたく閉じた。  
口を開けっぴろげにして、嬌声をあげ、蓮に細い腰を差し出す姿。  
普段は紳士な蓮が、キョーコを喰らおうと、強く何度も突き上げてくる。  
「……が、さん? 気持ち、……い?」  
蓮が眉根を寄せ、吐息を漏らすのを見て、心が躍った。  
「君が、欲しいよ、もっと、俺に、君のすべてを見せて? 君の気持ちいい顔は俺だけにちょうだい?」  
キョーコはかすかに頷き、床に落ちたスカートを握りしめた。  
 
蓮が、揺れる小さな膨らみを揉みしだき、ストロークをゆっくりにして、肩口に舌を這わせる。  
「いやぁっ、そこは、い、やっ、いやなのぉっ」  
大きな手で、胸ばかりを執拗に弄ってくる。  
平均よりもない胸、薄いのに、誰かと比べられたくない。  
腰をゆらめかせ、キョーコはいやいやと抗議をする。  
けれど、蓮は二つの先端をくりくりと丁寧にこね回したり、軽く引っ張ったりと  
キョーコが蓮自身を締め付けるのに合わせて、愛撫を繰り返した。  
「ずっと触ってみたかったから、好きにさせて?」  
「そん、な、敦賀さん、ばかり、ずるい……っ」  
やめさせようとキョーコが訴えると、蓮は、抜き差ししている蓮自身を、後ろ手に触らせた。  
熱くて、硬くて、別の生物のようで。  
「これが君の中に、入ってる。君が煽るから全然おさまってくれない」  
「やぁっ、こんな、大きい、のっ」  
キョーコは顔を真っ赤にして、蓮自身を締め付けていた。  
「んっ、君の身体はどこも感じやすくて、心配になるよ。他の男に触らせてはダメだよ? 特にここは」  
乳首をつねり上げると同時に、腰を回してキョーコの中をえぐる。  
「いっ、そこ、……だ、めぇっ、ぁっ、ぁあんぅっ、ぁあんっ、だめぇだめぇぇっ」  
「駄目? どこが、駄目?」  
「い、いや、わか、んな」  
蓮が微笑みかけ、耳打ちした。    
「そ、そん、なぁっ……」  
高ぶったモノするりと抜きかけると、キョーコは泣きそうになって、哀願する。  
「いやっ、お願いっ」  
蓮が視線で、キョーコを促す。キョーコはもじもじと腰を動かす。  
「…お、おね、がいぃ……抜かないで、食べたいのっ、意地悪しないでっ、意地悪しちゃいやぁっ、  
キョーコのいやらしいオ○ンコに、蓮のオチンチ○ちょうだいっ、お願いっ……くださいっ」  
満足げな蓮が、抜きかけたソレをまた打ち付ける。  
「あぁっ、敦賀、さ、いいよぉっ、キョーコの、キョーコのオ○ンコくちゅくちゅなってるぅっ」  
「……俺、もっ」  
正面に向き直り、胸の先端を吸い上げる。丹念に舐めて、か細い身体中にキスを降らせる。  
「俺の印。消さない」  
「ぁあんっ、ん、奥まで、きて? きて? いっぱいにして?」  
キョーコが開いた股に、楔を埋め込むように蓮は身体を沈めた。  
「ぃっ、ぁあっ、コレ、ダメ、私の、私のなのぉっ……!」  
脚を持ち上げ深く深く、差し込む。  
「おく、で びゅくびゅくいって、ぁあっ、つるぁ、さぁっんっ」  
蓮の吐精と同時に、キョーコは意識を失った。  
 
 
「…………ごめん。結局、全然、モデルについての勉強になってなかった」  
気絶したキョーコをベッドまで運び、添い寝していた蓮は目覚めたキョーコにうな垂れてみせた。  
シーツの隙間からキョーコは、紅潮した顔で、もぞもぞと動いた。  
キョーコのおねだり通り、蓮はキョーコの中に入ったままだった。  
精液が太ももを伝わっている。  
「で、も……んっ、た、ぶん色っぽい女性の姿勢はできる、かなと、思います、けど」  
おそるおそる意見すると、蓮は吐息をついた。  
「それは、……困る、かな」  
うごめくキョーコの中に、蓮は小さく呻き、これから変貌していくだろう彼女の姿に危惧した。  
蓮はカーテンの隙間からもれる朝日に目を細めながら、社が電話を掛けてくるまで、  
キョーコを啼かせたいと起き上がる。  
「ぁああっ、こんな、……も、明るいのに……っ」  
「俺には、朝も昼も夜も関係ないけど、……こんな俺は嫌い?」  
「…き、き、嫌いな、わけ、なぃ……じゃ、…ですかっ、嫌いな人にはこんな」  
「――え?」  
にっこり笑う蓮に、キョーコは膨れてみせた。  
「す、……き、一番に、大好きですっ、だからっ」  
「うん、俺も……だから、……ごめんね?」  
「ぁあっぁっ」  
蓮の求めに、キョーコは可愛らしい喘ぎ声で応えた。  
 
 

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