「キスしてください」  
こんなはずかしいお願いをするなんて・・・、とうつむいたまま  
顔をあげることができない。  
 
昼間の撮影失敗の後、いうことができなかったお願い・・・。  
それを今、相談の為に訪れた敦賀さんのホテルの部屋で意を決して  
してみた。  
不意に冷たい空気に私は恐る恐る顔を上げ、その冷気を発する人の  
顔色を伺った。  
「・・・すみません、敦賀さん」  
謝ると、大魔王のような冷たい瞳から一瞬悲しそうな・・・、胸が  
ズキンと罪悪感で抉られる様な瞳に変わった。  
「演技のためか・・・」  
底冷えするような声でつぶやく。  
「・・・・・・」  
私は何も言えなくなった。  
「君は演技のためなら、好きでもない男とキスできるんだ」  
「・・・っあ!!」  
ゆっくりと敦賀さんが夜の海が見える窓辺に立ち、私に背を向け  
てしまった。  
(私は・・・なんてことを言ってしまったんだろう)  
後悔してももう遅い。敦賀さんはもう私のことなど無視するんだろう。  
敦賀さんに相手にもされなくなった自分を想像してブルっと身体が  
寒気に震えた。  
 
身の程知らず  
なんて・・・、なんて浅はかな私。  
もう死んでしまいたいくらいの後悔しかない。  
 
「申し訳ございませんでした・・・かえ・・・ります」  
滲む涙を堪え、なんとか謝り敦賀さんの部屋を出ようと、ドアのぶに  
手をかける。  
「帰るのかい?俺でよければ協力するよ」  
いつの間にか窓辺にいた敦賀さんが私の手首を掴んだ。  
「イタッ・・・」  
そのまま痣ができるんじゃないかというほどの力で敦賀さんの  
胸に引き寄せられる。  
「演技の為ならなんでもする最上さんに敬意を表して俺も協力  
することにしたよ」  
身も凍るような笑み  
「イヤッ」  
思わず私は拒絶するように敦賀さんを突き飛ばそうとした。  
でも私なんかの力ではビクともしない。  
「酷いな・・・最上さんのお願いをかなえてあげようとしてるのに」  
今度は夜の帝王のようななまめかしい空気が敦賀さんを纏う。  
「決壊させたのは君だ・・・」  
そう聞こえたような気がした・・・。  
そしてそのままベットに押し倒される。  
「いゃぁぁ・・・」  
敦賀さんが全体重をかけて私にのしかかってくる。  
そして噛み付くような乱暴な接吻  
 
嵐のような接吻に私は頭がついていかない。  
ただ・・・ただ思うのは敦賀さんに見放されたことだけ。  
 
「ごめんな・・・さ・・い」  
接吻の切れ間に何度も誤っても敦賀さんは許してくれなかった。  
 
そのまま服を脱がされ、そのまま身体を貫かれる。  
「残酷な君でも・・・」  
痛みに意識が遠のく中で敦賀さんの声が聞こえたような気がした。  
「離さないよ・・・、君の気持ちが俺になくても」  
 

楽天モバイル[UNLIMITが今なら1円] ECナビでポインと Yahoo 楽天 LINEがデータ消費ゼロで月額500円〜!


無料ホームページ 無料のクレジットカード 海外格安航空券 解約手数料0円【あしたでんき】 海外旅行保険が無料! 海外ホテル