――何が起きたの…?
敦賀さんへチョコあげないのかとか…ショータローに聞かれてて…
そこでなんで突然アイツがキスしてくるの…?
「…がみさん!最上さん?大丈夫?」
石化したキョーコがようやく気がつくと目の前に蓮のドアップが。
「…はっ!大丈夫です!意味が分からなすぎて時間が止まってたみたいです
ちょっと!バカショー!なにすんの…」
「ごめんね、ちょと黙っててもらえるかな?」
食ってかかろうとするキョーコを止め、蓮が尚に向き直る。
「君にとっては幼なじみかもしれないけど、ここは彼女の仕事場であって、待機しているとは言え仕事中なんだよ。
君が何を考えているかは知らないけど、少なくとも彼女の仕事の邪魔になるような事はしないであげてくれるかな?
それと…後学のために教えてあげるけど…
そもそもね…キスって言うのはこうやるんだよ」
と言い終わるか言い終わらないかのうちに蓮はキョーコを抱き寄せ…唇同士がそっと触れ合わされた。
――うわーん!やっぱり敦賀さん怒ってたんですねー!
でも…皆さんが見ている前でこんな事したら…た、大変な事にっ!
キョーコは蓮の胸板に腕をつっぱらせ抵抗を試みるも、やんわりと腕を蓮の首にかけるように誘導されてしまった。
蓮が左腕でキョーコの腰を抱き、開いた右手で耳からうなじを優しくなでながら舌を絡ませていると、だんだんとキョーコの頬が上気してくる。
さっきまで目を開いたままキスをされ、回りの状況をなんとかして蓮に伝えようとしていたキョーコも、トロンとした表情を浮かべ体の力も抜けきってしまっていた。
――気持ちよすぎて、なにも…考えられない…。
「…っはぁっ」
キョーコの唇から恍惚のため息が漏れ二人の間に銀色の糸が引き、ようやく唇同士が離れた。
一人で立っていられなくなったキョーコを軽々と片手で支えながら
「お勉強になったかな?バカショー君?」
と濡れた唇で蓮が言い放った。
「くっ…」
――俺の時には石になってたのに、敦賀連の時には腰砕けかよ。
目の前で自分がしたよりも遙かに濃厚なラブシーンを披露した蓮に対して、流石の尚も負けを認めざるを得なかった。
認めたくなくとも、悲しい事にキョーコの表情が物語っている。
「仕事の邪魔をした事は謝る…悪かったな」
キスの事には触れずに尚はそう言うと、足早にスタジオを後にした。
「監督!準備が出来たところ申し訳ないのですが…」
現実に引き戻す蓮の声で、ようやく衝撃の現場の空気が動き出した。
「…は、はい!」
「未緒と嘉月のシーンを後回しにできませんか?」
「で、出来ると思います」
「最上さんが先ほどのあまりにショックな出来事に、とても演技できる状況ではないので…
1時間ほど時間をもらっても大丈夫ですか?」
「わ、わかりました。じゃあ京子さんフォローは敦賀君に任せて百瀬さんと大原さんだけ先にお願いします」
「すみません。お願いします。」
言い終わるやいなや、蓮は腰の抜けたキョーコをいわゆるお姫様抱っこにし、振り返る事もなくスタスタと楽屋へと向かっていってしまった。
そんな蓮の後ろ姿を冷や汗をかきながら見つめる男が。
――れ〜〜〜〜ん!オマエなにをしでかしてるんだよ〜!
お兄ちゃん的にはグッジョブなんだけどさぁ。
…社長に報告しなきゃ…
携帯を取り出しながら蓮を追うようにスタジオの外へ出る社の姿があった。
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「大体ね、キョーコに隙がありすぎるからあんな事をされちゃうんだよ。」
「ごめんなさい…」
蓮は正気を取り戻したキョーコを後ろからきつく抱きながら、楽屋の鏡の前に立ちキョーコの耳元で責めた。
鏡越しからでもキョーコがガックリと肩を落としかなり落ち込んでいる様子が見て取れた。
そんなキョーコに軽く苛立ちを感じながら、言ったそばから隙だらけになったうなじに蓮は舌を這わせた。
「っはぁ…」
「本当に反省してる?早速隙だらけになってるよ」
蓮はキョーコに軽く首をかしげさせ、チュッチュッと軽く音を立てながら時折軽く歯も当てながら首元から口元へと自分の唇を移動させていく。
「つ、敦賀さんの前だからですよっ」
「へぇ…本当…に?」
「んふぅ…本当です!
そもそもアイツにキスされたっって言ってもびっくりしすぎてよく覚えてませんしっ!」
「……そう」
ふっと周りの気温が下がったような気がした。
――あっ!ヤバいっ!敦賀さんのイラツボ付いちゃった!?
鏡の中にはキョーコの肩にあごを乗せ、絶賛大魔王様降臨中で微笑むの蓮の姿が。
「そう…アイツにキスされてキョーコは全く感じてなかったんだね」
「はいっ!勿論です」
「じゃあ確認しようか」
蓮はそう言いながらキョーコの衣装のブラウスのボタンをプチ、プチと一つずつ外していく。
「敦賀さんっ!まだ撮影が…」
「知ってるよ。でもキョーコが感じてなかったか確認するだけだし。
まさか仕事中にここでセックスするとでも?」
「…っ!」
キョーコの頬が期待が混じった羞恥で赤く染まる。
蓮はブラウスのボタンを全て外し、小振りな膨らみを包む布を両手で同時に押し下げ、ピンと立った頂を晒した。
「…ふーん…乳首立ってるけど…本当に感じてなかったの?」
「その後に敦賀さんとキスしたから…ですっ」
「…よく見てみようか」
ブラのホックを外し今度は膨らみの全てが見えるように押し上げ、下から手のひらで膨らみを包むように軽く持ち上げると、人差し指で軽く円を描くように頂の上をなぞり始めた。
「あぁっ」
「こんなになってるのも…アイツじゃなくて俺のキスで感じたの?」
「ぁんっ!は、はい、そうです」
「じゃあこっちも確認してみようか」
蓮はキョーコのロングスカートの裾をたくし上げるとその裾をキョーコの手に持たせた。
「俺からもよく見えるようにちゃんと持ってて」
「は、恥ずかしっ…!」
左手は引き続き膨らみと頂をいじりつつ、蓮は右手をキョーコの内ももに沿わせると
ショーツ越しにゆっくりと秘部に触れた。
「あぁっ」
「すごいね、びしょびしょだよ」
キョーコの耳にフッと息を吹きかけながらそう言うとショーツのクロッチの横から中指を
滑りこませた。
蓮がクュチュ、クチュとわざと音を立てるように割れ目をなぞるとキョーコの膝がガクガ
クと震え腰がだんだんと引けてくる。
「キョーコ、ほらちゃんと立って」
「んあっ、あっ…む、無理…」
キョーコが体をよじり熱に潤んだ瞳で蓮を見つめ、息も切れ切れに蓮に言う。
「敦賀さん…か、確認、だったら、ふあぁ…もう、いいで、しょう?」
「キョーコ、何言ってるのかな?ちゃんと俺の目で確認しない事には、ね。」
そう言うなりショーツの下に滑り込ませた手を抜き、するっとショーツを膝まで脱がして
しまった。
ショーツと秘部との間に透明な糸が名残惜しげに引く。
「はい、足抜いて。ごめんね、こんなに濡れちゃう前に脱がしてあげれば良かったね」
ショーツを片足に纏めると右手をキョーコの膝の下に入れ抱え上げ、さっきまで頂を触っ
ていた左手でキョーコの秘部を広げるように2本の指で押し広げた。
「や、恥ずかしい、です」
ふるふると首を振り、キョーコがスカートを下ろそうとすると蓮がそれを押しとどめた。
「駄目だよ、俺だけじゃなくてキョーコもよく見て。スカートもちゃんと持ってて」
人差し指と薬指で秘部を広げ、中指でゆっくりと割れ目をなぞる。
キョーコの愛液で充分に中指を濡らすと、そっと秘芯に触れる。
「ああぁっ」
「こっちもすごい、ね。充血して真っ赤になってるよ」
軽く皮膚を上に持ち上げると鏡越しに秘芯が皮から顔をのぞかせた。
「これでキョーコにも見えるかな。ほら、すごく大きくなってるよ」
そう言いながらツン、ツン、と秘芯をつつくとキョーコの膝がガクガクと震え、崩れ落な
がらち床の上にぺたんと座り込んでしまった。
「ひゃぅ…っ!」
「どうしたの?」
「もう、確認なら、おしまいにしましょ?もう、無理…です。ね?」
キョーコは羞恥と興奮で潤んだ瞳で蓮に訴える。
「んー…そういえば鏡越しばかりで、直接、は見てないね」
蓮はキョーコを再び立たせ鏡の前のメイク道具を置く台に手を付かせると、スカートをま
くり上げ自分は床の上に膝をついた。
「キョーコ、太ももまで垂れて来ちゃってるよ。これも俺とのキスでこうなっちゃった
の?」
キョーコの中にいきなり指を2本挿入すると濡れそぼったキョーコの中はあっさりとそれ
を飲み込んだ。
「ふわぁ…っ」
「どのくらい濡れてるのか分かる?いきなり2本も入っちゃったよ」
蓮の声にそれまで目をつぶっていたキョーコが目をうっすらと開ける。
はだけたブラウス、首の下に辛うじて垂れ下がった状態のブラ、たくし上げられたスカー
トの後ろでは蓮が満足げに微笑んでいた。
鏡に映るあられもない自分の姿にかーっと体が熱くなる。
「敦賀さんっ…もう、我慢、出来なく、なっちゃいます…あっ」
「そんな事言うなんて…まだ余裕じゃないか…」
中に入れた指を軽く折り曲げ、少しざらつく部分をゆっくりと、しかし的確になでてやる。
「あ、あぁっ!だ、だめぇ!い…っちゃう…っ」
なでるスピードを少し上げ、空いた親指で秘芯を押しつぶすように擦ると、キョーコは体
を小刻みに震わせながらあっさりと達した。
洗面所で手首まで垂れたキョーコの愛液を洗い流すと、蓮はメイク台にもたれかかり肩で
息をするキョーコを立たせ身支度を調えようとした。
「さて、皆さんを待たせているし戻りますか。」
そう言うと蓮の袖をきゅっと握りしめキョーコがふるふると首を横に振る。
「や、です」
「どうしたの?」
「こんな状態で撮影に戻れません。ちゃんと、イかせてくれなきゃ、嫌です」
蓮が少し難しい顔で考え込む。
「キョーコがそんなおねだりをしてくれるのは嬉しいんだけど…
今ゴム持ってないんだよね。…それでも、して欲しい?」
キョーコはコクコクと今度は首を縦に振る。
「子供出来ちゃうかもよ?もしそうなったら…産んでくれる?」
「…敦賀さんとの子なら、いいです」
返事を聞き終えると、蓮はキョーコをそっと抱き上げテーブルの上に横にした。
「あ、あと、いっぱいキスしてくれなきゃ嫌です…」
――後ろから攻めてたからそう言えば全然キスしてなかったな。
そんな事をキョーコは気にしてたのか。
「了解しました、お姫様。」
蓮は前をくつろげると、可愛いおねだりにいつも以上の質量になっている自身を露わにし、
キョーコの膝を大きく割り、自身をキョーコの秘部にそっとあてがうとゆっくりと進入し
ていった。
おねだり通りどちらの唾液か分からなくなるくらい、唇を合わせ、舌を絡める。
「んふぅ…つるが、さんの…いつもより、おっきい…っあぁっ」
「そりゃ、あんなに可愛い事言われたら、大きくも、なるだろう?」
深く、浅く、キョーコのいいところをリズミカルに突く。
それに伴いクチュ、ヌチュっと濡れた音が楽屋に響くが、眉根に軽く皺を寄せ切なそうに
喘ぐキョーコにはすでに聞こえていないようだった。
キョーコの頭を抱え込むようにして唇から溢れる声を自分の唇でふさぐと、背中に回され
たキョーコの指が食い込むように力が入ってきた。
――そろそろかな?
「キョーコの中が気持ちよすぎて…あんまり持ちそうもないんだけど」
「あっ、わ、私も、もうイっちゃい―あぁっ!」
「中に、出しちゃうよ…?」
「んんっいっぱい…出して下さいね…んっ」
うっすらと目尻に涙をため、蓮に微笑むキョーコ。
――ちょっ…今のはヤバい!!!
「あっ、また、おっきく…」
蓮は右手で二人の合わさってるあたりをまさぐり、キョーコの秘芯を押しつぶす。
「あっ、あっ、イっちゃうーっ」
キュウっとキョーコの中が蓮自身を締め付ける。
更に激しく腰を振るとふたりほぼ同時に達し、蓮はキョーコの中に白濁した欲望を放った。
「赤ちゃん…出来ちゃいますかねぇ…?」
身支度を調えながら、キョーコが蓮に問いかける。
「うーんどうだろうね。どうした?怖くなってきた?」
「怖いような…不安なような…。あ、でも…」
と言うとキョーコは耳まで真っ赤になりながら蓮の耳にそっと口元を寄せる。
「無しですると、敦賀さんとぴったりくっついてるみたいに暖か…ううん。
熱くて…キモチ良かったデス…」
最後の方は消え入りそうなほど小さな声だったけれど、蓮にははっきり聞こえたようだっ
た。
恥ずかしさのあまり自分の胸に顔を埋めるキョーコの耳元でそっとささやく。
「家に帰ったらまたしようね」
さらに真っ赤に染まるキョーコを見て愛しさがこみ上げた。
――ま、キョーコの生理周期は把握してるから、実は今日は安全日なんだけど…。
あんなに可愛い事言われたらすぐに子供が出来ちゃいそうだ。
楽屋へ入ってきたときには怒りで頭が沸騰しそうだったのに、戻る頃には尚の事などすっ
かり忘れてしまっている蓮なのであった。
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さて、楽屋の扉の外にはやっぱりこの男の姿が。
――蓮のヤツ…まさかとは思ったけど楽屋でヤるなよ〜!
今回の事は社長が何とかしてくれるって言うから報告に来たのになぁ。
…仕方ない身支度が終わるまで見張りに立っててやるか。
しかしこの二人、毎回こんな濃厚プレイなのかな。
お兄ちゃんは聞いてるだけで鼻血出そうだよ。
…キョーコちゃん、頑張れ!
腰のあたりでぐっと握り拳を作り、心の中でキョーコを応援する社なのだった。