夕食の後片付けを終えエプロンを外したキョーコは、ソファに座りテレビを見て寛いでい
る蓮の横にちょこんと腰をかけた。
そのとたん、
「キョーコ、座るところが違うよ」
と蓮は自分の膝をポンポンと叩き、膝の上に座るようキョーコに言った。
蓮とキョーコが恋人同士となって早3ヶ月。
蓮の過剰とも言える愛情表現とスキンシップにキョーコは未だ慣れず、毎回嬉しいような
恥ずかしいような、面映ゆいと言えばちょうどいいかもしれない、そんな思いをしていた。
キョーコがおずおずと膝の上に移動すると蓮がギュッと抱きしめ、ちゅっちゅと啄むよう
なキスをしてきた。
唇同士が離れ、キョーコは蓮に更に抱きしめられる。
蓮の胸に顔を埋め、ぬくぬくとした安心感にキョーコは包まれていた。
しかし、キョーコには前々から疑問に思う事があった。
今日こそは聞いてみよう!と決意してきた意志を貫き、蓮に聞いてみる事にした。
「敦賀さん…」
「どうしたの?キョーコ?」
「あの、こういう状況の時に前から疑問に思ってたのですが…」
「うん」
「その……敦賀さん、ズボンの中に何を入れてるんですか?」
「…え?」
「なんだか固くて棒状のものが当たるなぁ…と。不思議に思ってたんです」
ここでキョーコが蓮の顔を見上げるとあっけにとられた表情の蓮。
キョーコが見ている事に気付くと、眉根に皺を寄せうーん唸りながらと深く考え込んでし
まった。
「…えー…っと。キョーコは子供の作り方は知ってるかな?」
「そのくらいは知ってますよっ!」
「こうのとりは連れてこないし、キャベツの中からも出てこないよ?」
「保健体育の知識ならありますよっ!」
やっと蓮の眉間の皺が消えふうっとため息をつくと、キュラキュラとオーラが見えそうな
ほどの笑顔でキョーコにこういった。
「キョーコはこれがなんだか知りたい?」
「…はい…」
蓮の態度を訝しげに思うもののの、何が入っているのかは非常に気になるキョーコはそう
返事をし、コクンとうなずいた。
だったら、と蓮に言われてだるま屋に「友人の家に泊まる」と連絡をした。
代マネの時には何の疑問もなくだるま屋に連絡したものだったが、恋人同士になってから
は初めてのお泊まりである。
大将と女将さんに少々の後ろめたさを感じる。
キョーコがだるま屋への電話を切ると、蓮が
「じゃあ寝室に行こうか。」
「え?寝室ですか?」
「うん、そうだよ」
「み、見せて頂かなくても、何なのかさえ教えてもらえれば…」
「でも…ね、『これ』は脱がないと見せられないんだよ」
そう言うやいなや、蓮はキョーコをひょいっと抱き上げるとスタスタと寝室へと歩いてい
き、相変わらずの広いベッドにキョーコをそっと座らせると深く深く唇を合わせた。
今までは軽く唇同士を重ね合わせるような軽いキスした事しかなかったキョーコは口内を
蹂躙されるかのようなキスに戸惑っていた。
「ん…ふっ」
長い長いキスの後、ようやく唇が離れたかと思えば蓮の唇はそのまま耳に、首筋にと這っ
ていく。
「んんっ…敦賀さん…何を…?」
キョーコがそう問いかけると、蓮は顔を上げてポスンとキョーコを押し倒すとこう言った。
「俺だけが脱ぐんじゃ何にも楽しくないから、ね。
キョーコにも脱いでもらおうかと思って。」
「えぇぇぇぇぇっ!無理です!胸小さいし恥ずかしいですっ!!破廉恥ですよ−!」
そう言うとキョーコは体を起こし、ものすごいスピードでベッドの上を後退していく。
「恋人だからこそ好きな子の全部を見たいと思うのは当然だよね?」
蓮がベッドの上に乗り、キシっとスプリングが鳴る。
そしてそのままゆっくりとキョーコの方へと近づいていった。
「胸の大きさで好きになった訳でも無いし、ね。俺も脱ぐんだよ?」
再度キョーコにのし掛かりながら蓮は夜の帝王全開でキョーコに迫る。
「だから一緒に脱いでいけばさほど恥ずかしくはないと思うよ?」
「…わかりましたぁ」
とどめの蓮の神々しいまでのキュラキュラスマイルに、キョーコもとうとう根負けし渋々
了承した。
キスをしながら蓮はキョーコをどんどん脱がしていった。
キョーコが気がついたときにはブラウスのボタンは全開、スカートのホックまで外されて
いた。
「敦賀さんなんだかずるいです。敦賀さんも脱いで下さいっ!」
「キョーコも脱がしていいんだよ?恋人の服を脱がせるのは男の特権だから止めないけ
ど。」
のし掛かっていた体勢から、さあどうぞと言わんばかりに体を起こし手を広げる蓮。
キョーコも体を起こし、まずは蓮のシャツのボタンに取りかかる。
合わせが逆のためかシャツのボタンに手こずるキョーコを横目に、これ幸いと蓮もブラウ
スの袖も引き抜き、あっという間にキョーコは半裸になってしまった。
「あぁっ」
ブラのホックを外されると流石にキョーコの手が止まる。
両手で胸元を隠し動けなくなってしまったキョーコを見ると嬉しそうに蓮が言った。
「キョーコの可愛い胸も見れた事だし、そろそろ教えてあげるよ」
蓮は自らボトムの前を寛げると枕に寄りかかり
「触ってごらん」
とキョーコの手を引いた。
キョーコはまだ片手で胸を隠したまま、下着越しに『それ』にそうっと触れてみる。
「固くて熱くて…なんですか?」
「見てもいいよ」
キョーコが下着を下ろしやすいように軽く腰を浮かせた蓮はそう言った。
男性の下着姿はショータローで比較的見慣れているものの、脱がせるなんて初めてのキ
ョーコはドキドキしながらゴム部分に手を掛け、覗き込むようにちらっと見た。
「…へ?」
そう呟くと二度見するキョーコ。
あまりの衝撃に胸の事など忘れたようで今度は両手を蓮の下着に掛けた。
「もしかして本当になんだか分からない?」
「敦賀さんにくっつい…ってもしかして『これ』ってお×ん×んですかー?!」
別の生命体のようなモノに思わず絶叫するキョーコ。
「そうとも言うね」
「お×ん×んってもっと小さくて…こんなに上向いてませんよね?」
10年くらい前のショータローのを脳裏に描きながら、キョーコは蓮に確認を取る。
「通常時はね。キョーコといちゃいちゃすると、キョーコが欲しくてこうなるんだよ。」
そしてまじまじと『それ』を凝視されているのに照れもせず蓮が言う。
「キョーコの初体験は海の見えるホテルで…なんて考えてたんだけど、そんな格好で誘わ
れたからには男としては答えないと。
見たいと言ってここまで脱がせたからにはキョーコにも責任取ってもらわなくちゃね」
「せ、責任って…何ですか?」
キョーコはようやく蓮の下着から手を離し、怯えた表情で蓮を見上げた。
「ん?この状況で責任って言ったら、子供が出来るような事をすることじゃないかな?」
「もしかして最初からそのつもりでだるま屋に連絡を…?」
「キョーコが遠回しに誘ってくれたのかと…思ったんだけど。違った?」
「違いますっ!」
「じゃあ本当にお泊まりだけかと思った?」
確かにキョーコも微塵も考えなかったか、と言われればそういうわけでもない。
行為自体は嫌ではないし、好奇心もある。相手も蓮ならば拒否する謂われはない。
しかしこんな凶悪なものを自分に入れる…となると話は別だった。
「だって…む、無理です。『こんな』大きくて凶悪そうなのどう考えても入りません
っ!」
こんなの呼ばわりに少々傷つきながらも蓮も粘る。
「入るように沢山慣らしてあげるから大丈夫だよ…たぶん」
最後の方は蓮も自信がないためかかなりの小声になる。
「ぜっっっっっったい無理ですよ−!だって…むぐっ」
蓮は駄々をこねるキョーコの口を自分の唇で強引に塞ぐと、キョーコの口内へと舌を進入
させその勢いのまま押し倒した。
確かに処女のキョーコにこのサイズは少々辛いかもしれないとは考えた。
しかしキョーコが欲しいのも事実である。
半裸のキョーコを目の前にして3ヶ月我慢した蓮の自制心など吹き飛んでいた。
「んふっ」
深く浅く舌を絡めているとキョーコの息が徐々に上がってきた。
蓮は首筋を撫でていた右手をゆっくりと胸の頂へと移動させていく。
「あんっ」
「ここ気持ちいい?」
敏感なキョーコの反応に蓮は気を良くし、下から掬い上げるように胸に手を添え、親指の
腹で頂きをゆっくりと撫でてやる。
「や、あっ…変な声出ちゃ…」
「俺しか聞いてないからいっぱい声出して。キョーコの可愛い声沢山聞かせて」
キョーコの耳元でそう囁き甘噛みする。
それだけでキョーコの肌は粟立ち、耳も性感帯である事を蓮に教えてくれた。
蓮は時折赤い所有印を残しながらゆっくりと唇を頂へと移していく。
興奮のためかやや赤みを帯びたキョーコの頂に舌を絡め、そっと吸い付きながら軽く歯を
当てる。
「あぁっ、やっ」
キョーコの体がびくんと震える。
頂を撫でていた手はキョーコの腰、お尻のまるみを撫でながら内ももへ、そして残ったス
カートもすんなりと引き抜くと、もじもじと寄り合わせていたキョーコの膝を割り優しく
内ももを撫でる。
「ねぇキョーコ、分かる?」
蓮はそう言いながら、内ももを撫でていた手をそっと秘部へと移動させ、ショーツ越しの
割れ目にすうっと指を沿わせた。
「どれだけ濡れてるのか…」
「やぁっ」
秘部の生暖かい感覚に急に羞恥心を取り戻したキョーコは、耳まで真っ赤に染めると慌て
て蓮の指を引き離そうと身をよじった。
事実キョーコの愛液で白いショーツのクロッチ部分は透けて見えてしまいそうなほど濡れ、
ぴったりと秘部に張り付いていた。
「い、嫌らしい子でも嫌いにならないで下さい…」
「好きな子が素直に俺の愛撫に答えてくれているのに嫌いになるはずないよ。
だから、ね?全部見せて」
身をよじるキョーコを再度キスで押さえ込むと、蓮は器用に最後に残ったショーツまでも
脱がせてしまった。
そして右手でぴったり併せたキョーコの膝を割ると、誰も触れた事のないキョーコの秘部
へと手を伸ばした。
「あっ…あぁっ!」
割れ目に沿って蓮の指が往復すると、キョーコが切なげに喘ぐ。
蓮は再度胸元へへキスの雨を降らせ、臍、下腹部を通り過ぎ、内ももにまでも所有の赤い
印を残すとやわやわと秘芯に舌で触れた。
「やっ…んっ!つ、敦賀さん!き、たない、ですよっ」
初めての刺激に瞳を潤ませながらキョーコが訴、え蓮の頭を押しのけようと手を突っ張ら
せる。
「汚くなんてないよ…。それに、たくさん濡れてもらわないと…」
「だ、だってシャワーも…んあっ!」
ちゅっと蓮が秘芯を吸い上げるとキョーコの腰が小刻みに震える。
そっと皮を持ち上げ、赤く充血しぷっくりと膨らんだ秘芯を露わにさせると、ふうっと息
を吹きかけ蓮がこう言った。
「俺を受け入れてもらうんだから、いっぱい声出して気持ちよくなって…」
キョーコにはどのくらいの時間が過ぎたのか分からなかったが、かなりの長い時間を掛け
た唇での愛撫に秘部はとろとろに、蕩けるように濡れていた。
なかでも責め続けられた秘芯がじんじんと熱い。
動いている訳でも無いのに息が上がり、体は熱いのに背筋を貫くような快感に肌が粟立ち
その熱で瞳も潤んでいく。
蓮の唾液だけではない、もっと粘度の高いくちゅっという音も聞きたくないのにいつもよ
り敏感に聞き取れてしまう。
蓮が責める度に勝手に嫌らしい声が出て、頭の中もぼうっともやが掛かったようになり、
羞恥心などとうに快感の渦に巻き込まれ、自分の体なのに何一つ自由にならないもどかし
さを感じつつもキョーコは何も考えられなくなっていた。
そんなキョーコの様子を見た蓮がキョーコの秘部へゆっくりと指を進める。
「ああっ!」
初めての内側の感覚にキョーコの腰が引ける。
蓮の左手がキョーコの腰を押さえ、舌での愛撫は続けつつ、更に指を進める。
「大丈夫だから、ね」
何度か軽く肘を引きつつも無事長い指がキョーコの中に収まると、ほんの少しだけ指を曲
げ、キョーコの気持ちのいいところを探っていく。
「あ、ああっ」
キョーコが一際大きく啼くと、蓮は執拗にそこを撫でた。
「やっ、あっ、そ、そこ変になっちゃ…やあぁっ」
キョーコが身をよじって訴えるも蓮は平然と
「変になるのはイくって言うんだよ」
と答えた。
「あぁっ…んっ…イく?ですか…あんっ」
「そう。だから全然変じゃないから沢山イって」
蓮はそう言うと、指をもう一本増やし先ほどよりも少しだけ激しく、掻き出すようにキ
ョーコの気持ちのいいところを撫でる。
「んっ…あっ…ああっ!も、もう…」
「イっちゃう?」
キョーコがコクコクと必死で頷く。
「あっ、やぁっ、い、イっちゃ…」
言い終わらないうちにキョーコの腰が、足が、小刻みにがくがくと震えた。
肩で息をしうつろな目のキョーコから指を抜くと、蓮は自分の衣服を脱ぎ捨てベッドサイ
ドのボードから避妊具を取り出し自身に装着した。
「キョーコ…?大丈夫?」
そう言いながらキョーコの頬に優しく触れると徐々にキョーコの目に光が戻ってくる。
「入れるから力抜いててくれる?」
蓮の言葉にコクンとキョーコは頷くものの、先ほど初めて見た凶悪な『もの』を思い出す
とやはりどうしても体が強ばってしまう。
「最初は少し痛いかもしれないけど…痛かったら爪立ててでもしがみついていいから。」
「は、はい…」
シーツを握りしめていたキョーコの手を背に回させ、片手を添えて入り口に当てる。
そしてキョーコの顔の横に肘を付き深くキスをし舌を絡めると、少しずつ腰を進めていっ
た。
「んふぅ…いっ」
蓮の腰を挟んでいるキョーコの足が痛みのためにビクッと震え力が入る。
「痛い?止めておく?」
蓮がそういうとキョーコは首を横に振り
「止めないで…下さい」
キョーコはそう言うと、より一層蓮にしがみついた。
その言葉に蓮はキョーコの髪を撫で、更にゆっくりと腰を進めていった。
「ああっ!」
「ん…全部入ったよ」
「ホント、ですか…?」
あの大きさがまさか自分の中に収まったとはとても信じられず、蓮に聞き返す。
想像していたよりは痛みはなかったが秘部が焼けるように熱く、あまりの圧迫感に腹部が
苦しいようなそんな感覚だった。
蓮がキョーコの手を取り二人の繋がったあたりへと誘導する。
「ね?全部入ってる」
「ホント…入ってます」
「だから入るって言っただろう?痛くない?」
「ん…思ってたより痛くは、無いです。でも…」
「でも?」
「敦賀さんのがすごく、熱いです」
潤んだ瞳でキョーコが蓮を見上げる。
「すごい興奮してるから。キョーコの中もすごく熱いよ」
ふうっと軽く息を吐きキョーコを改めて見つめ直す蓮。
「それにね、キョーコの中がギュウギュウ俺を締め付けながらうねってて…」
「気持ち、いいですか?」
「うん。正直俺もイっちゃいそうなくらい」
だから…と蓮が続けて言う。
「そろそろ動いていいかな?」
キョーコがはいと頷くとゆっくりと蓮が動き始めた。
最初は痛みのためか唇を噛みしめギュッと目を閉じていたキョーコだったが、徐々にでは
あるが甘い吐息が漏れ始めてた。
「キョーコ。目、開けて。唇噛まないで」
蓮が舌で唇をこじ開けながらキスをすると、キョーコがうっすらと目を開け吐息が喘ぎへ
と変わる。
「んっ、あっ、や、だって…はず、かしい…ああっ」
恥ずかしさをこらえキョーコが目を開けた先には、はぁっと吐息を吐きながらも必死な、
そして無防備な初めて見る「敦賀連」の表情があった。
「つるが、さんも、あ、あんっ、キモチいい、ですか…?」
しっとりと汗ばむ蓮の髪に指を通しキョーコが喘ぎながらも問いかける。
「うん、すごく」
そう答えると軽く上体を起こしキョーコの膝の裏に腕を通すと、キョーコの腰を浮かせた
ままベッドに縫い止めるような体勢へ変える。
「やあっ!お、奥まで…っ」
「キョーコもそろそろイきそうだよね?」
「な、んでっ、あぁっ」
何故分かるのか聞きたいのに言葉にならない。
そして蓮がキョーコの秘芯に擦る付けるように腰を動かすとキョーコがより一層激しく喘
ぎ出す。
「やあっ、んあっ、イっ、ちゃうっ、あぁっ!」
「んっ、俺も…っ」
つなぎ合わせた部分の様に唇同士も激しく合わせる。
キョーコの背が一瞬のけぞるようにビクンと力が入る。
そしてそのまま腰を中心にガクガクと震え、キョーコの視界は白く瞬いたかと思った瞬間、
暗転した。
と同時に蓮もキョーコの中に打ち付けるように欲望を吐きだした。