「つ、敦賀さん…そんな…」  
「え?あぁ…少しはやすぎたかな」  
「いえ、はやいとか遅いとかそういう問題ではなく……んっ……あっ…はぁ…」  
「次はここ」  
「ひぇあっ!?…心臓に悪いからそういうことはやめてください!」  
「ヘタにじらしてもそれはそれで心臓に悪いと思うけど」  
「それはそうですけど……あああっ……ふぅ…」  
「最上さん、力入りすぎ。もっと力を抜いて。はい」  
「どうしてそんなに爽やかな顔をしてできるんですか……んっ」  
「次はこの穴に、コレ、入れるよ?」  
「ひぇっ…そうやって言葉にするのはやめてください!」  
「あれ、うまく入らない…引っかかるな…もしかして」  
「嫌ぁっ!」  
「一気にいくよ」  
「いやぁあぁぁぁぁぁっっ!!」  
 
 
スポーンッッ!!――――――――コロコロコロ…  
 
 
机の上には樽の中から勢いよく吹っ飛んだヒゲ面男の人形が  
少し寂しげに、しかし何故か満足げに転がっていた。  
 
 
 
「やった!敦賀さんの負けですからね!」  
心底嬉しそうにするキョーコを、  
少々呆れながらも愛おしそうに眺める蓮。  
「さて、何がお望みかな?お姫様」  
 

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