マンションに付いて静かにリビングに入ると、
予想通り彼女はソファーの上ですやすやと寝入ってた。
家に帰れば、君が居て。幸せそうな寝顔が見られて・・・
さっき君に渡した合鍵は、もう君のものだよ?いつでもおいで・・・
暖かな幸福感がじわじわと胸を満たしていく・・・
ふと、彼女が寝ながら手を握り締めているのが気になった。
ひょっとして・・・?
そっと拳を開いてみると、そこには菫色の懐かしい石。
「コーン、か・・・」
小さな呟きに反応したのか、手を開かれてくすぐったかったのか
彼女がもぞもぞと動き始める。髪の先をいじると、顔を微かにしかめて・・・
「お嬢さん?そんなところで寝てるとカゼ引きますよ・・・?」
「・・・う・・・ふにゃぁ・・・・・・つ、るが、さん・・・?」
「おはよう、キョーコちゃん」
「?!?!!お帰りなさい!ごめんなさい、私寝ちゃってて・・・」
彼女は真っ赤になってがばっと起き上がってきた。
今日は色々あって疲れただろう?気を使わないで・・・と
軽く触れるだけのキスをすると、彼女は首まで真っ赤にして・・・
ふと、きょろきょろと周りを見回し始めた。
「どうしたの?」
「いえ、さっきまでコーンと一緒だったのに・・・私一体コーンをどこへ?!?」
赤くなった顔が見る見る青くなり始めた。
あんまり苛めるのも可哀相かな?
「・・・これ?」
「ああっ、ごめんなさい!?私、コーンを床に落としちゃってました??!」
俺の手にあったコーンを見せると、彼女はもう涙目になっていた。
「・・・ごめん・・・(フフッ 君が手をぎゅっと握ってたから、
気になって取り出してみたんだよ。落としてなんかなかったよ?
・・・安心して?」
・・・彼女はとたんにむーっと膨れた。
「・・・さっきまで、コーンとお話してたんですよ?
前の持ち主さんって、ずいぶん意地悪よね?って。
結構前から分ってた筈なのに、今の今まで黙ってたなんてひどいね、って」
「じゃあ聞くけどね?キョーコちゃん。
いきなり俺がコーンだよ、って言ったら君信じてくれたの?」
・・・敦賀さんから改めて聞かれて・・・う"〜〜ん・・・
「・・・信じられなかったかも・・・いきなりだったら、そんな・・・
無理ですよぅ・・・」
「それで意地悪って言われてもね・・・?」
「・・・あ、それに!以前言ってた気になる人がいる・・・って、
ソレ・・・ひょっとして・・・ワタシノコトデスカ・・・?」
「あ、やっと気が付いたの?」
「それってひどくないですかーー??
いっぱい意地悪なことしておいて・・・
でも肝心なことはナイショなんて・・・」
「あのね、キョーコちゃん。
俺途中でもうダメだ、我慢できないって思って、
君に言おうとしたことあったよ?
でも君は俺がその手の事言いそうになると
何を察するのか走って逃げてくし、
じゃあ捕まえて言おうとしたらひどく怯えるし・・・
それで俺にどうしろと?」
「・・・そうだったんですか・・・??」
「そうだったんですよ」
「・・・ごめんなさい・・・」
別に謝って欲しかった訳じゃないんだよ・・・?
ただ、俺の気持を分ってくれたらそれでよくて、
受け入れてもらえたことが幸せで・・・
「・・・キョーコちゃん、俺は君が好きだよ。君は?」
彼女は真っ赤になって俺の耳元に唇を寄せた。
「ワタシモ・・・スキデス・・・」
吐息のような微かな声が俺の中に熱を灯す。
膝立ちになってソファーに座った彼女に
ゆったりとしたキスをすると、彼女の片手が俺の首裏に廻った。
もう一方は・・・俺の手と一緒にコーンを握り締めて・・・
この石のおかげで、もう一度君を見つけられた・・・
抱きしめた君の暖かい感触に酔いしれて・・・
「今日の君の会見のDVDを社長から借りたんだ。
・・・見てもいいかな?」
「あ、私もまだちゃんとは見てなかったんですよ?!
ニュースとかでちょっと映ったのは見たんですけど。
そういえば敦賀さん、夕ご飯ちゃんと食べました?」
DVDをセットしながら言葉を濁していると、
キョーコちゃんが台所からサンドイッチとスープを持ってきた。
「これ、よかったらどうぞ?
残ったら明日の朝ごはんに出来ますし・・・」
「もちろん明日の朝も君が一緒に食べてくれるんだよね?」
そんな軽口にもぶーっと噴出す彼女が可愛い。
社長にはしばらくはくれぐれも秘密だぞ、と
釘を刺されてはいるけど・・・今日くらいは、いいだろう?
やっと君の心を捕まえられた今日くらいは、ね・・・
サンドイッチを2つ食べさせてからスープを飲ませると、
敦賀さんは美味しかったよ、ありがとう・・・と、悪戯っぽく笑って
リモコンを手に取った。とりあえず夜食は一段落かな?
DVDの頭出しを見ながら、敦賀さんの膝の上で
私もサンドイッチをひとつぱくりと食べ始めた。
あ、始まった。ショータロー相変わらずむかつくわ・・・
でも喧嘩ばっかりの会話だけど、そんなに嫌味っぽくも
ヒステリックにもなってないよね?うん、私、頑張ったわ。
以前の私ならきっとカメラに関係なくショータローの首絞めてたよね・・・
今そこまで思わないのはきっと、今背中にぬくもりをくれる人のおかげ・・・
・・・んんん???
あれ??なんだか・・・気温が下がってる?
お昼に聖なる光でほとんど浄化されちゃったんだけど、
それでもなんとか生き残った3匹の怨キョが
くつくつと嬉しそーうに私の頭上を「ココ、ココ♪」と指差して・・・
そ〜〜〜っと上に視線を向けると・・・
・・・なんで大魔王が降臨してるの〜〜〜(泣
程よく食べた後に記者会見のDVDをスタートさせた。
大丈夫だったとは聞いてたけど、一応見ておきたいし・・・
俺の膝の上で自分もサンドイッチを食べ始めた彼女に微笑んだのもつかの間。
なんで君は・・・あんなに和やかにアイツと接しているの・・・?
二人にしか分らないような阿吽の空気を漂わせて・・・
彼女を冷ややかに一瞥すると、
キョーコちゃんはおびえたように青くなって固まって・・・
最後のサンドイッチの欠片を飲み込み損ねて噎せてしまった。
・・・俺は一体何をしているんだ・・・
君を怖がらせたい訳じゃないのに・・・
水を持たせてゆっくりと飲ませると、
げほごほと咳き込んでた君が少しずつ落ち着いてきた。
最後の水を口に含んで彼女に口付け流し込む。
その頃には彼女もゆったりと俺に身体を預けていた・・・けれど・・・
あ〜〜〜吃驚した?!苦しかったし、怖かったし・・・
でも、咳を宥められて、敦賀さんに口付けられて・・・
・・・今はもう大魔王じゃないみたい・・・?よかった〜〜
敦賀さんにこうやって包まれてるの、やっぱりあったかいな・・・
でも一体、なんであんなに怒ってたんだろう??
このヒトの怒りのポイントって、どうしていつもこう謎なのかしら!!
だって、あのDVDって・・・ちょっと喧嘩腰で、適当に釈明してるだけじゃない?
敦賀さんを怒らせるような内容なんてナイはずなのに・・・
「彼と随分仲良くなったんだね・・・?」
「・・・へ??あれのどこが、ですか?
喧嘩してるだけじゃないですか・・・(汗」
「喧嘩するほど仲がいい、って感じかな。・・・正直、妬けるね・・・」
や、や、ややきもち・・・??あなたがデスカ?
しかもあんなしょーもないやり取りで?!?
「変ですよ、ソレ・・・」
「変って、あのねぇ・・・とにかく俺は嫌だよ。
俺、君の事傷つけた彼が大嫌いだし。
・・・だから、ね?もう不破に近づいたら駄目だよ?」
・・・拗ねてる?あの敦賀さんが?!
これって今物凄く珍しいものを見てるのでは・・・
でも・・・ちょっと、可愛い、かも・・・?
彼女はきょとんと不思議そうに俺を見て、ほんの少し頬を染めた。
首裏に手を廻してキスをすると、君の腕が俺の肩に廻される。
ふっくらした唇をほんの少し噛むと、俺の背中を軽くつねってきて・・・
君には分らないんだろうな・・・
綺麗な綺麗な、大事な想い出の中の
愛しい少女を傷付けられた昏い怒りも、
それでもまだ君の中で確固たる位置にいる不破への
限りない不快感も・・・嫌だよ。嫌なんだ。
前はこんなことなかったのにな。
付き合ってた彼女達がよそ見しようが離れていこうが
ちょっと残念、位にしか思わなかったのに・・・
君と出会ってからの俺は、自分でも変だと思う。
いっそ出会わなければ、その方がきっと楽だっただろう。
でもそれじゃあ結局こんな気持を何も知らないままで、
いずれ迷い込む暗闇からも出られずに・・・
君が、君だけが。演技しか見えてなかった
無彩色だった俺の世界を照らし出して、
色鮮やかに染めていくんだ―――…
深いキスを繰り返すと、少しずつ彼女の息が上がってきた。
頬が薄紅に染まり、ため息に艶が混ざって俺を煽る・・・
さっき、可愛いかも・・・って言ったの、訂正訂正。
やっぱりこのヒト、夜の帝王よーーー?!!
キスしながら服を脱がされ胸や足を撫でられ・・・
何で一辺にこんなに滑らかに色んなことが出来るの??!
私はまた敦賀さんっていう名前の嵐の中に、
有無を言わさず放り込まれてすっかりいいようにされてしまってる。
深く舌を入れられ口内をぬるぬると撫でられて、
薄ぼんやりとした粘膜の快感に意識を奪われて。
お互いの唾液が溢れ出しそうになるのをこくり、と飲み下すと
今度は強く吸われて舌を彼の口の中に連れて行かれて・・・
ずっと抱きしめられてたはずなのに、気が付くと服が半脱げ・・・
いやほとんど全脱げになってるのは一体どーして?!
「あ、いやぁっ?!」
私を膝立ちにさせて首から鎖骨を舐っていた敦賀さんが、
胸に吸い付いて、突起を吸い立て甘噛みしてる。
いつもより意地悪に、私の表情を見ながら・・・
「やあっ・・・つ、るがさん・・・ここリビングですよ・・・?
こんな、トコ、でぇ・・・あっ・・・ん・・・」
軽くじたばたしても簡単に絡めとられてもっと愛撫されてしまって・・・
下腹部にどんどん甘い熱が集まって・・・
散々胸を弄られてため息を漏らし続けていると、
彼はあそこを下着の上から手のひらで撫で上げてきた。
強い刺激に逃げかけた腰をぐっと捕まえられて、
隙間からするりと指が1本、2本と忍び込んでくる・・・
「・・・あぁっ・・・いやぁ、敦賀さん・・・っ?!
せめて・・・電気消して・・・んっ・・・」
「・・・君の事見たいんだ。今日くらいイイだろう・・・?
お願い・・・見せて・・・?」
最後の下着も脱がされて・・・
耳元で甘いテノールで囁かれて、舌を差し込まれて・・・
あそこは指で埋められ熱い波が襲ってきて・・・もうだめ・・・
もう、指の動き以外よく分らない・・・
指の動きで身をよじっていると、指が三本に増やされた。
うそ?!今までそんなことなかったのにっ・・・
三本の指がばらばらに動いて・・・あそこが奥までうねっている。
「やっ・・・?!敦賀さん、そんなの、ダメ・・・はぅ・・・ん・・・」
「・・・どうして・・・?ココ、もっと濡れてきたよ・・・
やらしいね、キョーコ・・・もっともっとやらしくなって・・・?」
いやぁ、そんなのって・・・意地悪してるのは敦賀さんの指でしょう?!
こんなに指で強くされたことなかったのに、でも、もう・・・
3本の指が今は身体の奥を深く強く突き上げてきて、
背中を白い波がすごい勢いで這い登ってきて・・・
・・・もうダメ・・・そのまま、動いてて・・・そのまま・・・
彼女の声がどんどん切羽詰ってくる。
差し入れた指のスピードを上げて強く穿つと、
彼女はぎゅっと俺にしがみ付いて背中を強張らせた。
「あっ・・・あんっ・・・いやぁ、もう・・・っああーーー!!!」
最後の声を上げてきゅっときつく締めた中をひくひくと痙攣させて・・・
君は快感には素直だよね、キョーコ・・・
脱力して崩れそうになるところを抱きとめて
そっと背後のソファーに座らせると、
彼女はとろんとした目でそれでも俺に抗議して来た。
「もうっ・・・何なんですか、急に・・・しかもこんなトコロで?!
意地悪すぎませんか・・・?明りも消してくれないし・・・」
ぷうっと頬を膨らませて、君は一生懸命胸とあそこを腕で隠してる。
でも真っ白な肌と柔らかな身体の線は丸見えだよ?可愛い・・・
「・・・君を見たいんだ、って言っただろう?」
「でも、こんなの・・・恥ずかしいですよぅ・・・」
「・・・ふーん。恥ずかしいのに、あんなに気持よさそうだったの?
いっぱい濡らして、すぐいっちゃって・・・?」
「うわ、またそんなヒドい事・・・っ・・・でも、もう充分見ましたよね??!
私の服返して下さいよ!テーブル片付けなきゃいけないし、
・・・って、アレ?会見ほとんど見ないで終わっちゃったじゃないですか!
もうっ・・・やっぱり敦賀さんがコーンなんて嘘うそ!
コーンはこんなに意地悪で破廉恥な女ったらしのヒトじゃなかったものっ・・・」
「・・・ふーーーん。そんな事言うんだ・・・」
いやーーーー、口がすべっちゃった・・・敦賀さんすんごい似非紳士スマイル?!
光がやたら刺さって素肌に痛いんデスケドーーー!!?
「会見は俺が見てたからもういいよ・・・君があんな男を
視界に入れる必要なんて、今後一切アリマセン。
コップとかは俺が後で片付けるし・・・
それにね、キョーコちゃん?俺が意地悪で破廉恥ってのは認めてもいいけど?
・・・だけど、女ったらし・・・ってさぁ。・・・どういう事なのかな??」
敦賀さんが私に覆い被さってきて軽く優しくキスしてくるけど・・・
その声、副音声で『きりきり白状しやがれ?』って言ってる気がするよ〜(汗
「だって、・・・こういう事やたら手馴れてるし・・・」
「手馴れてるって・・・そりゃ、今まで付き合った人がいない訳じゃないけど。
でも、向こうにいた間だけだよ?
日本に来てからは誰とも付き合ったりしてないよ。」
「え・・・でも、いつもあんなに女の人に人気あるのに?」
「外国育ちって周囲には内緒にしてたからね・・・
最初はばれないように必死だったから、他人に深入りしないようにして、
台本も1人で調べて・・・ソレが当たり前になってたからね。
・・・彼女を作るなんて考えもしなかったな。」
そうなんだ・・・唇を重ねゆったりと抱き合っていると、
あなたの手が胸にゆっくりと降りてきた。
・・・ってだからっ!ヒトがしんみりしてるのにまたぁ?!
こんな明るいところイヤだって言ってるじゃないですか!?!!
「もうここじゃなくてもいいでしょう?!せめて寝室行きましょうよ・・・」
「まだ、だめだよ・・・?君を見せて、って言ってるだろう?」
「さっき見てたじゃないですか・・・」
「まだ全部は見てないからね・・・」
不思議そうにしてる彼女の身体を唇でたどる。
柔らかな胸をなぞり、滑らかな腹を舐めあげ・・・
窪みに舌を差し込むと彼女が慌てたように身体を起こした。
「やっ・・・敦賀さん、そんなとこっ・・・」
「・・・そんなとこって・・・ココとか?」
両足を下から持ち上げると、開いた足の間に華が咲いた。
紅く染まって蜜に濡れた、美味しそうな華が・・・
嫌ぁっ!と悲鳴を上げて彼女が華を隠そうとしてる。
「ココ・・・まだ見てなかったよ?見せてくれるよね?」
ふとももの内側をぺろりと舐めると、下半身が小さく震えた。
華を隠した彼女の指を口に含んで舌で吸うと
甘い悲鳴を上げて、背中を反らせて・・・
片足を肩に乗せて開いた片手で彼女の手を除けると、
俺の目の前で紅く濡れた華がひくり、と震えた―――…
ああっ、いや?!そんな、こんな明るい所で、こんな格好なんて・・・っ
ソファーの上で両足を広げられて、敦賀さんがあそこに顔を埋めている。
ぬるぬると熱いモノが蠢いて、突起をつついたり
私の中にもぐりこんできたり・・・音を立てて、食べられてる・・・
ぴちゃ、ぴちゃと濡れた音がもっと恥ずかしくて・・・
いやいや、と身体をよじっても、膝下を掴まれて離してもらえずに
敦賀さんの舌だけがもっとゆらめいてしまう。
・・・そのたびに甘いさざ波が身体に響いて・・・
恥ずかしいのに、裏腹な甘い声を上げてしまう・・・
「・・・っやぁ・・・つるがさ・・・やめて・・・もうやぁっ・・・!!」
「・・・こんなに濡れてて?やめていいの・・・?」
敦賀さんが顔を起こして、私をじっと見つめている。
意地悪、と睨みつけると敦賀さんは艶やかに微笑んだ。
そのまますっと身体を起こして上着を探っている。
・・・どうして、そんなところに、その包みが・・・?
そして包みを口で咥えて中身を出して・・・
明るい中でつい視線を手の先に向けてしまうと、
敦賀さんはゴムをするするとかぶせていて・・・
一瞬目に入った、今までもまともには見たことがないソレを
見てしまって、私は今更怖くなってしまった。
あんな・・・あんな大きなモノが、私の中に入ってたの・・・?
うそ、信じられない・・・そんなのって・・・
ゴムをつけ終わって彼女を見ると、目をぎゅっとつぶっていて。
ん・・・?ひょっとして、つけてる所を見てたのか・・・?
「キョーコちゃん?・・・こっち見て?」
耳元で声を掛けても、ふるふると首を振る。
でもね。俺ばかりが君の事見てるのは不公平じゃないかな?
下がりかけていた彼女の足をもう一度抱えなおして
華を剥き出しにすると、彼女はびくっと震えたけど・・・目は開かなかった。
「キョーコ、・・・見て。」
先端を華にあてがって少し捏ねると、彼女から甘い呻きが漏れる。
ねぇ、きっと君も・・・そろそろ、だよね・・・?
ただ軽く押し当てて上下に触れるだけで動かすと、
彼女は俺の腕を掴んですがるように俺の目を見上げた。
潤んだ目で、唇をわななかせて・・・欲しくなってきたかな?
「・・・キョーコがちゃんと見てたら・・・入れるよ・・・?」
「そんなぁ・・・っ、そんな、いじめないで、意地悪しないで・・・っ」
「ちゃんとキョーコも俺を見て?・・・こうなってるんだよ」
どんなにすがっても涙まじりで懇願しても、
敦賀さんは楽しそうに私を見下ろして入り口をつつくだけだった。
今までの愛撫で身体の奥がもどかしくて足りなくてオカシクなりそうなのに、
敦賀さんは視線で「見ないとあげないよ?」と私の願いをはねつける・・・
恥ずかしくて、でももどかしくて・・・でもきっと、
いう事を聞かないといつまでもこんな生殺しのままなんだ・・・
ゆらゆらと入り口を捏ねられて突起を軽く摺られて・・・
どんどん焦れた熱が身体の奥で耐えられなくなってくる・・・
ね?と頭の後ろを軽く押さえられて顔を下に向けられ、
恐る恐る私は下を向いた。
敦賀さんは私の視線を見て、少しづつ腰を進めてくる。
大きくて赤黒く脈打つモノが、私のあそこに当てられていて・・・
私のあそこは待ち構えるようにひくひくと紅く濡れていて・・・
一番太くなったところが私の中に呑み込まれていくと、
私の入り口がひどく喜んで彼を締め付けはじめた。
こんなにいやらしいコトを今までしていたの・・・?!
それであんなに気持ちよくなっちゃうの・・・?
あまりにも卑猥な光景に思わず目をつぶってしまうと
彼が動きを止めてしまう。いやぁっ、もっと・・・っ
救いを求めて彼の目を見つめると、
彼は、最後まで、ちゃんと見て?と私にまた下を向くよう促した。
ず、ずる、と少しづつ彼が私の中に埋められていって、
彼に触れてる身体の奥が火がついたように熱くなって・・・
見る間に彼が沈んでいくのが気持ちよくて嬉しくて・・・っ
俺が全部沈むと、彼女は甘いため息を吐いた。
目を伏せて、でもひどく嬉しげで・・・
そんなに欲しかったの?と聞くと誰がいじめたんですか?!と
彼女が真っ赤になって抗議してきたけど・・・
ふいに腰をぐるりと廻すと言葉が喘ぎに変わってしまう。
もうすっかり融けちゃってるんだね・・・可愛い・・・
君の白い肌が熱を帯びる様子が明るい中ではっきりと見て取れて。
少しづつ抜き差しを始めると、彼女が一際甘く啼いた。
きゅうっと俺を締め付け呑みこんで、とろりと絡み付いてくる・・・
もうここがどこかとか、明るいとか、そんなのどうでもよくなってるだろう?
さっき彼女をじらした分、俺の方が抑えが効かなくなっていた。
深く刺さってる分優しくしようと思っていたのに、
すぐにめちゃくちゃな勢いで突き入れてしまう。
「つ、るが、さんっ・・・あっ・・・こんなぁ、熱い・・・っ」
両手で胸を掴んで紅く尖った先端を代わる代わる吸うと、
すぐに彼女に限界が来た。俺の背中にぎゅうっとすがり
俺を一層深く咥え込んできつく締め上げてくる。
「あ、あっ・・・いっちゃう、もう・・・ああ・・・あーーーっ!!」
くっ・・・うぅ・・・
彼女に吸い込まれて呑みこまれて・・・
ひくひくと震える彼女をぎゅっと抱いて、俺は自分を解き放った。
あ、はあ・・・と脱力してると、敦賀さんが軽くキスしてきた。
こんなに恥ずかしいのにな・・・なんでこんなに気持ちいいんだろう・・・
そうして息が少しづつ収まってくると、
身体の芯にある敦賀さんの熱さがなんだか落ち着かなくて・・・
まだドキドキする・・・
「キョーコちゃん、気持ちよかった?」
「・・・またそんなこと言って・・・敦賀さんは?」
「ん、俺?・・・最高っに気持ちよかった。俺、君に大ハマりしてるよ・・・」
「ワタシモ・・・キモチヨカッタデスヨ?デモコンナノハズカシイデス・・・」
「恥ずかしいからもっと気持ちよくなるんじゃない?」
「・・・敦賀さんの馬鹿!破廉恥!!エッチーーー!!」
「相変わらずすごい肺活量だね・・・(汗
・・・キョーコちゃん、大好きだよ?・・・愛してる・・・」
「それってこんな時にいう事ですか・・・?」
「こんな時だから言うんだよ。またこうやって一緒にいてね?」
「・・・はーい。でも、あんまり意地悪しないで下さいね・・・?」
どうだろ、あまり約束出来ないかも。だって君は可愛すぎるからね?
・・・なんて、笑いながら敦賀さんがそっと後始末をしてくれた。
身体を軽く拭いてくれて私をソファーに寝かせ、
テーブルの上を軽く片付け冷たい水を飲ませてくれる。
なんだかまた、甘えちゃってるような気がするなぁ・・・
でも、全身がとろとろふわふわしてて力が入らない・・・
もう半分眠りかけてる彼女を抱き上げ寝室に連れていた。
おやすみ・・・と額にキスをすると、
無邪気に微笑んだあとに静かな寝息が聞こえてきた。
今日の朝、お昼、記者会見、そして夜・・・
色々あって、疲れてただろうに、
俺はそんな彼女を自分の欲望のままに抱いてしまって。
そんな俺を君は最後にはきっと許してくれて。
俺がこんなバカになるのは君にだけだよ・・・
自分が演技をするためだけにここに来て、
ずっと演技者としての「敦賀蓮」を作り続けて。
でも、君にだけはそれが出来ないんだ。
俺の精一杯の演技を君はやすやすと見抜いてしまうんだ。
・・・愛情だけは、中々受け入れてもらえなかったけど。
もう、君に俺の素を隠すことはあきらめたから。
だから、素の俺をちゃんと受け入れてね?
意地悪な俺も、悪戯をしてしまう俺も、破廉恥な俺も、
演技以外では君にしか見せないから。君だけだから。
君も、簡単に逃げられると思うなよ―――…