「こんばんわー、今年も『やっぱ気まぐれロック』クリスマス特番に
ご参加いただきまして誠にありがとうございまーす。
司会は変わらずブリッジロックの石橋光が勤めさせていただきます♪
そして去年と変わらず不機嫌な慎一、雄生?
君らゲストの前でそんなぶすくれてちゃダメでしょ〜w」
「だからなんで俺がトナ(ry」
「なんでソリが立って歩いて(ry」
「ま、こういうときには男はどうでもいいからね、男は。
皆さんに素敵なプレゼントを運ぶサンタガールは、
今年も京子ちゃんにお願いしました!京子ちゃん、おいでー♪」
「こんにちわー、京子です!プレゼントのお届けがんばりますので
今日もよろしくお願いしますー♪ ・・・て、リーダー?
今日の衣装ってコレ・・・またリーダーの趣味ですか??(照」
「いやー?事務所から言われたんだよ?
今年はもっと大人のチラリズムでv・・・って♪」
「・・・なんなんですか、もー(汗 私で遊ばないで下さいよ〜」
キョーコはリーダーに軽くはたくマネをした。
・・・今年のサンタキョーコはチャイナ風のショートワンピ。
赤いパンプスは変わらず可愛くて気に入ったのだが・・・
スカート丈こそ去年ほどではないものの横には深ーくスリットが入っていて、
歩くたびに太ももの付け根に近いところがちらりちらり・・・
光が役得とばかりにまたぴらりと裾をめくっていて。
・・・それを見て内心大変に面白くないゲストがやっぱり約2名。
リーダーとキョーコのトークはもう少し続いている。
「こらこら、そんな照れてないでさ。今日の京子ちゃんは
18歳記念の写真集の宣伝もがんばんなきゃでしょ?
にしてもこの写真集、いい出来だね〜♪
京子ちゃんほんと可愛いし、ゲストもすごいよね!」
光はキョーコの写真集をぱらぱらとめくっていった。
「Love Me!」のタイトルとピンクのつなぎのキョーコの笑顔から始まり
和服で瑠璃子にお茶を点てるショットや
泣きながら不破尚の首を絞めている天使のキョーコ、
DarkMoonの緊迫した本郷一家と、
打って変わって和やかな撮影スタッフとの集合写真、
モー子さんとの楽しげな2ショット、高校の制服姿やピンクの水着や
去年の超ミニのサンタキョーコ&ブリッジロック、そして・・・
「なによりラストのコレ!本当に綺麗なショットだよね〜
でもさ、後で色々言われなかった?
いきなり見た人にはすごい爆弾だよね―――…」
光は、俺最初見たとき心臓止まるかと思ったよ、とほろ苦く微笑った。
それはベッドに腰掛けシーツと相手役の腕で裸を隠し・・・キスする直前の写真。
キョーコはうっとりと薄目を開け上気した顔で口付けを待ち受ける。
その相手役は・・・敦賀蓮だった。
「敦賀さん、この撮影の時どんなお気持でした?」
光はゲスト席の蓮に話を振った。
「・・・いやー、京子さん、普段の明るくて可愛らしい姿とはまた違ってて・・・
ひどくオトナっぽくて色っぽくって、こっちが照れちゃいましたよ。
〆の写真の相手をさせて頂けるなんて光栄でしたね」
蓮は平然と答えているが・・・キョーコは内心ぷるぷる震えていた。
嘘つき嘘つき嘘つきーーーー!!!!?!
あのラストショットの撮影は・・・大変だった・・・(泣
「写真集にはやっぱ色気も要るよね♪」の社長の一言から始まり、
なぜか相手役は敦賀さんで決定していて(私に選択の余地はなかった・・・(泣)
いざ撮影が始まると敦賀さんは夜の帝王モード全開で、
色んな姿勢で色んな角度から撮られるたびに
キス寸前まで近づいた溢れる色気にとぎまぎして・・・
何度かは本当にキスをして、敦賀さんはその度に
他人からは分らないようにこっそり私の唇を舌でなぞって・・・・
本当に本当に恥ずかしかったのよーーー(大泣
キョーコは気が付いてない。
何度もリテイクされ蓮と絡むたびに煽られて、
上気してキスを待つその姿がなによりも蓮よりも色っぽかったなんて・・・
そのキョーコの色気にラストショットを見た人は
芸術の美しさと色気の溢れた狭間でくらりと来てるなんて・・・
(※ロバ○ト・メイプルソ○プあたりをご想像あれ)
・・・本人はいまいちわかっていなかった。
そして去年と同じく表面上は和やか〜にゲームは進んだ。
忍耐の足りない方の男は相当にイラついてはいたが・・・
(な・・・っ、な、なんだよ、キョーコ、あれ!!?!
敦賀蓮相手に、あんなコトやってたのか??
つーか、俺だってあの写真集出てんのに、
俺には他の連中と一くくりで挨拶だけってどういうことだYO!?(怒)
彼の元にもキョーコの写真集は販売前に届けられていたのだが・・・
ショータローは見たら負ける気がして見ていなかったのだ。
・・・今のショータローはキョーコにひどく理不尽な怒りを燃やしていて、
でも去年の経験からキョーコもショータローには不用意に近づかず・・・
ひらひらとゲストの間を我関せずと飛び回るキョーコを見て、
彼の短い忍耐の導火線はとっくに燃え尽き寸前になっていた。
「ではここで30分ほど休憩入りまーす」
・・・納得いかねぇ。
ちょっとは考えたけどやっぱ納得いかねえ。
どすどすどす。
ショータローは結局キョーコの控え室に向かった。
絶対に文句言ってやる。なんなんだよアイツ。
俺の方が芸能界では先輩なんだぞ!
十把一絡げじゃなくもう少し敬え!
それに俺が敦賀蓮嫌いだって知ってるくせになんだアレ?!
俺のモンのくせに・・・あてつけか、嫌がらせかーーー?!!?!
スタッフに聞いてキョーコの控え室に行く途中で、
眼鏡をかけたスーツの男がショータローにふと声をかけた。
「不破君?ひょっとしてキョーコちゃんの所へ?
・・・止めておいた方がいいと思うよ」
誰だ、コイツ?・・・どっかで見たことあるような気はするが・・・
「・・・アンタには関係ないだろ」
ショータローはわき目も振らずに去っていき・・・眼鏡の彼はぽつりとつぶやいた。
口元に砂を付けどことなく遠い目をして・・・
「・・・多少は関係あるから言ってるんだよね・・・(フゥ
まぁ、大丈夫だろうけどさ・・・」
キョーコの控え室のドアの前で、ふとショータローは話し声に気が付いた。
誰か中にいるのか・・・誰がいるかも分らないのにいきなり怒鳴り込んで、
俺のイメージダウンになってもまずいよな・・・
仕方ない。とりあえず普通に入るか・・・
そしてキョーコ、いるよな?とドアを開けた瞬間。
彼は見てはいけないものを見てしまった―――…
あの写真集の企画が持ち上がって、
鶏の「坊」が私だと敦賀さんにばれてしまってから。
(企画書の中に「坊」の写真やイメージがあって、
それをうかつにも敦賀さんに見られてしまったのだ(汗)
・・・敦賀さんにとって食われるかと思うくらいに迫られて・・・
・・・程なくとって食われてしまった(大汗
だって、仕方がないと思うのよ?!あの「夜の帝王」に本気出されて
ああいうことに免疫のない私が逃げ切れる訳ないじゃない??!
・・・もっとも、それは多分言い訳で・・・私はきっとずっと前から、
心の奥底ではこの人に魅きつけられていたのだけれど・・・
でも、でもでもでも?!!
この人がこんなにも理不尽ないじめっ子だったなんてーーー(大泣
「・・・あ、いやぁ・・・・っん・・・敦賀さん、こんなところで・・・・ダメ、ですよ・・・」
「だって、こんな色っぽいドレスにタンガなんて・・・
恋人から見たら『襲ってv』って言われてる様なものだよ?」
休憩時に迷わず私の控え室に来た敦賀さんは、
まず私を膝の上に乗せ(この時点で社さんは顔を赤らめて退場(泣)
スカートのスリットをめくったり太ももを撫でたり
さんざんからかった後に、私を壁際で後ろ向きに立たせた。
そして大きな身体が背中からのしかかり・・・
胸の膨らみを服の上から手で覆うと、暖かく柔らかくてひどく気持がいい。
首筋に舌を這わせると彼女はぶるりと身を震わせ身体をよじった。
そんなささやかな可愛い抵抗は・・・俺を煽るだけなんだよ?
胸の感触を充分楽しんでから左手を前からスカートの中に差入れた。
「・・・もう濡れてるよ・・・?」
いやあ、意地悪っ?!と俺から彼女が逃れようとしても
身体はがっちり縫い止めるようにホールドしている。
首から背中をゆるりと舐めながら、
彼女の溢れ始めた蜜をすくい、
少しずつ濡れて蠢く奥へと忍び込む・・・
ふと、背後に人の気配を感じた。荒っぽい足音がする・・・?
・・・ああ、多分ヤツだ。さっき相当イラついてたみたいだから。
キョーコ・・・、と名前を呼びながら
右耳は手の平で覆い、左耳に舌を滑り込ませる。
こうすると、身体の音が響かない?と含み笑うと、
彼女はますます赤面して身を捩じらせながら更に蜜を溢れさせた。
・・・せっかくだから、彼女の気配くらいは教えてあげるよ。
こんな淫らで可愛い姿を見せるなんてサービスはしてあげないけどね・・・?
捏ねるように指を突き入れるとくぐもった甘いうめき声が漏れはじめて、
下からの微かな水音と併せ彼女は一層隠微な雰囲気を醸しはじめる―――…
・・・ショータローは、自分の目が・・・というか見てしまった雰囲気が信じられなかった。
壁際に肘を付く敦賀蓮と、その陰に隠れた誰か・・・女。
押し殺した細く高い喘ぎ声と漂う雰囲気は・・・
そして、ここは・・・キョーコの控え室で・・・
処理能力を超えた事態に、ショータローは思わずそのままドアを閉めた。
閉める直前に敦賀蓮が艶やかな声で女に「キョーコ」と囁く。
その瞬間ショータローの方に視線を走らせ・・・口元が少し吊り上がった。
キョーコ!お前仕事中にナニやってやがるーーー!?
っていうか、俺に気が付いてやがったな?!敦賀蓮ーーー!!??
・・・でも、もう一度ドアを開けてあの場に乱入する気には・・・なれねぇって・・・
ショータローが半分意識が飛んだ状態で来た道をふらふらと戻ると、
さっきの眼鏡の男が立ちながらコーヒーを飲んでいた。
そして思い出す。・・・この男は、いつも敦賀蓮と一緒にいる・・・
「・・・マネージャーがアレ放っといていいのかよ・・・」
通りすがりに横目で睨むと、男はのほほんと笑った。
「俺もどうかとは思うんだけどね・・・社長からも放っとけ、って言われてるし。
なにより蓮が本当に幸せそうだから・・・だから不破君には感謝してるよ。
君がキョーコちゃんを捨てなければ、蓮と彼女が出会うこともなかったんだから」
社にプライベートな過去話をさらりとされてショータローは顔色を変えた。
「・・・俺は捨てたつもりはねえよ」
「それは彼女に言うんだね?・・・ああ、でも、乱暴は駄目だよ?
そんなことをしたら・・・昔のことは知らないが、
今キョーコちゃんを大事に思っている人は蓮に限らず大勢いるよ。
君にとっても、今後の芸能活動に障りが出るのは困るだろう・・・?」
のほほんとした笑いを一瞬で吹雪と見紛う睨みに変えられて
ショータローは即座に凍りついた。
今日は厄日なんだろうか・・・?と考えながら―――…
一方キョーコは不破が色々と凍りついてるなんて全く知らずに
蓮の指に融かされていた。
指を3本に増やされ、柔らかい襞をリズミカルに抉られて・・・
身体を貫く甘い痺れにすっかり身を委ね切って。
「あっ・・・つるが、さん・・・いやぁ、もう・・・こんな・・・」
すっかり息の上がったキョーコの喘ぎにくすぐられ、蓮はひどく満足げに微笑った。
「大丈夫・・・俺に任せて?ほら・・・いって・・・」
壁に縋りつきながらキョーコは下からの刺激に翻弄されていた。
甘い刺激で痺れきった身体はちっともいう事を聞かずに腰をくねらせる。
背後から蓮に押さえ込まれ・・・逃げようもなく突き入れられて・・・
親指でクリトリスを転がされてキョーコは素直に頂点に昇った。
「ん・・・いやぁ・・・んっ・・・あーーーっ!!」
膣がきゅうっと締まり、ひくひくと震えている。
甘い余韻の雰囲気を充分に楽しむと、蓮はキョーコの身体を自分に向けた。
軽く足を開かせその間に跪き、覗き込むように濡れた後始末をする。
そしてついでに・・・去年と同じ様に内ももに紅い痕を残した。
「あっ・・・つるがさん、またそんなとこ・・・まだ収録残ってるのに・・・」
「分ってるよ?だから最後まではしなかったろ。
・・・そろそろ時間だね。後半も司会頑張って・・・
俺以外の男に隙を見せたら駄目だよ?」
蓮が微笑みながら軽くキスを落とすと、
息の整ってきたキョーコはまた頬を赤らめて苦笑いした。
「あなた以上にキケンなヒトなんていませんよー・・・
社さんが待ってると思うし、とりあえず先に行っててください!
私ももう少し落ち着いたら行きますから・・・」
わかったよ、と軽く手を振って蓮は控え室を出て行った。
蓮はたまにこういういたずらをする。
休憩中にキョーコだけを乱れさせて、自分はその時には涼しい顔をして。
・・・でもそんな日の夜は・・・いつもより激しくて・・・
大体そういう時はショータローが近くにいるとき。
キョーコは冷たいお茶を一口飲んだ。
敦賀さんは確かに焼きもち焼きだけど、
大体は冗談交じりで私をからかうだけなのに…
お互いそういう事も避けて通れないってよく分ってるし…
でも、ショータローのときだけ。
あのひとは黒い感情をどうしても隠せず、私に剥き出しにする。
…こんな気持いけないコトだって分ってる…けど…私、嬉しいの。
あなたがもっともっと身近にいるみたいで…嬉しいの…
…我に返ると恥ずかしいんだけどね?!
お茶の冷たい感触で体中のほてりをゆるゆると冷ました。
時計を見るとあと5分。軽くメイクも直して、さぁ、頑張っていこう!
今出来る目一杯の幸せな笑顔で、プレゼントを届けるサンタガール。
幸せな気持も一緒に届けられるように、うんと楽しげに演じるの。
気心の知れたブリッジロックのメンバーやスタッフの人たち、
人気できらきらと輝いている各ゲスト、そして…大好きな敦賀さん。
収録中はうんと楽しんでもらえますように、そして楽しい番組に出来ますように!
…でも、敦賀さんにひとつだけ内緒にしてることがあるんだけど…
やるかどうかは五分五分だし、大丈夫、だよね??(汗
微妙な先行きの不安を覚えつつ、キョーコは足早にステージに向かった。
後半の収録も半ばを過ぎると、あらかた商品は配り終わった。
小物はゲストの手元に届けて、大物は当選者の名札を貼って、
そして…正面に置いてあって札が付いてない商品は今2つ。
「さーて、いよいよゲームもラストスパートです♪
まだ何も景品が当たってないゲストの方、手を上げてください!」
リーダーがにこやかに周りを見回すと…
手を上げていたのは蓮とショータローだった。
(う、う、う…嘘でしょ〜〜〜(大汗)
キョーコは内心真っ青になっていた。
でも今は顔に出しちゃ駄目!収録中なんだから…
必死で自分に言い聞かせ、
笑顔を無理矢理顔に貼り付けているキョーコを横目に
二人の視線が一瞬交差した。
どちらも…内心穏やかではなく…
微妙に飛び散ってる火花に全く気付かず
リーダーはのほほ〜んと司会を続ける。
「おおっ?!2大スターの夢の競演ですね!?
さて、残ってるのは…パジェ○と、かめの子たわしですねー♪
ベタで申し訳ないんですが、これもバラエティーのお約束ということで(苦笑
そういえば去年もお二人は熱い戦いを繰り広げて頂きまして・・・
今年は、そうですね…エアホッケーどうですか?7ポイント先取で」
二人に否やがあるはずもなかった―――…
しぱーん。かこーん。
かなり白熱したラリーが続く中、少しずつポイントが動いていく。
ほぼ同時にマッチポイントになり、本人同士も見ている周囲も手に汗を握っていた。
「…不破君もけっこうやるね?運動なんて全然してないって外見なのにね」
「敦賀サンこそ…のっぽなひとはとろいって言うけど嘘ですよネ〜」
「そんなコト言ってたらNBAはどうなるんだい。全員2m超えてるよ?俺なんてまだまだ」
「いや敦賀サン今でも充分でかいですから」
かこんっ、かこんっとパックを激しくやり取りさせながら、
なぜか二人は微笑みながら軽口を叩いていた。
なんだかわざとらしすぎてキョーコは白〜っとしてしまったが、
回りは皆スター二人の煌めくオーラにやられてしまっているようだ。
(なんでみんな気が付かないのかなぁ…あのやり取りの裏にある真っ黒な毒に・・・(汗)
キョーコが内心おろおろしながら見守っていると、長いラリーの末に…
鋭い角度でパックがしぱーんと蓮のゴールに飲み込まれていった―――…
「勝者、不破尚さんでしたーーー!!
白熱した試合でしたね…ひとことどうぞ♪」
「去年は敦賀サンに負けてますから、今年は勝てて嬉しいですね(ニッコリ」
さっきまでの白熱はどこへやら…ショータローはすっかり上機嫌になった。
な、キョーコ、見たろ?最後には俺が勝つんだぜ・・・お前も良く考えろよ…
サンタキョーコから商品のパジェ○のキーを受け取り意味深に微笑みかける。
でもキョーコの顔は心なしかほっとしているようで…?
トナカイ慎一がリーダーの肩をとんとんと叩いた。
「ねぇねぇリーダー、本当に敦賀さんにはたわしだけ?
あんなにすごい試合見せてくれたのに…」
「何を言う慎一。勝負の世界は非情なんだよ!
…なーんて、この俺が言うわけないでしょ?
芸能界一親切でココロ優しいと名高いこの俺よ?」
言われてねぇよ!とソリの雄生にハリセンで突っ込まれながらも光は続けた。
「でももう商品はありませんからね〜その代わりにマ心込めてみました。
たわしのおまけでですね…はい、京子ちゃんおいで〜♪」
京子さんをくれるんですか?とにこやかに笑う蓮に光は苦笑した。
「いやさすがに丸ごとあげたら京子ちゃんのファンの方が暴れちゃいますよ(汗
でも気持おすそ分け、ってことで…キョーコちゃんよりほっぺにチューをどうぞ♪」
トナカイが心配そうに突っ込んだ。
「リーダー、それ…女性のゲストにたわしが当たったらどうするつもりだったの?」
「ん?そのときは俺からほっぺにチューだよ?ほら、俺も一応サンタだしw」
「それ…リーダーのは相手じゃなくて自分の役得じゃんよ?!」
ソリがハリセン振り回す横で…キョーコは恐る恐る蓮を見上げていた。
「…ひょっとして気が付いてました…?」
キョーコはしどろもどろで蓮に囁いた。
「いや、キス付きとかは分らなかったけど…キョーコがなんだか動揺してたから、
なにかサプライズはあるんだろうな〜って思ってたよ?」
「それで・・・ひょっとして、わざと負けたんですか?」
「だってこういう場なら、勝つより負けた方にサプライズってありそうじゃない?」
悪びれない蓮の返事にキョーコはふぅっと小さくため息をついた。
そうよね・・・このひとはこういう事は全部計算づくのひとなのよね…
ちょっとかがんでくださいね…?と蓮の肩に手を掛け、
顎の先に軽く手をそえて、ちゅっ、とキョーコは蓮の頬にキスをした。
あとは番組終了の収録を見ながら上機嫌な蓮と、
真っ赤になりながらもちょっと嬉しそうなキョーコと。
せっかくゲームに勝ったのに最後には放置されてしまったショータローの事は
この際語らないでおきましょう、ね―――…