「敦賀さんのキスってすごく・・・お上手ですよね。 どちらで覚えたんですか?」  
「そういうこと、この場面で聞く?」  
「気になるし・・・」  
 
蓮の部屋、食後のデザートはりんごのコンポート。  
甘いキスを更に甘くしたその後の抱擁で  
キョーコは気になっていたことをついつい聞いてしまった。  
数を重ねるたびに膨らんでいく疑惑。  
『この人、絶対慣れている!慣れすぎ!ぜーったいどこかで複数の女性と・・・』  
 
「いつかは聞いてみたいと思っていたんです。でも恥ずかしくて・・・。  
 ほら、男の人って最初の女性は忘れられないっていうじゃないですか・・。どんな人だったんだろうなあって・・」  
「聞いてどうするの?」  
「どうもしないけど・・・。ものすごーく・・気になって」  
「そんなに言うなら答えようか?」  
「は、はい・・」  
「最初の女性は、きみ」  
 
「・・・・うっそぉ!!!」  
 
「本当だって」  
「どこの誰が信じるんですか。この世の誰も信じません。このスレの人もたったの1人だって信じませんよ!」  
「きみだけが信じてくれればいい」  
 
「な、何いってるんですか敦賀さん・・・ってか、何押し倒しているんですかっ・・んんっ・・・」  
 
しばらくして唇を外す二人。  
 
「君だってすごくキス上手だね・・・。どこで覚えたの?」  
「わっ・・わたしはっ!」  
「だろ?俺だって別に素からすごく上手だったわけじゃない・・・。きみに感じて欲しいから・・・  
 最初から必死で考えているんだよ」  
 
「・・・・敦賀さん・・・。  
 もし言ってることが本当なら、恐ろしいくらい才能がある人なんですね」  
 
「君もね・・。今夜はキスだけでイカせてあげるよ」  
「・・・キスだけ?」  
「その後の続きは新スレで・・・・」  
「はい・・・」  
 
甘いキスはまだまだしばらく、しっつこーく、続きそうな話であった。  
 

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