「桜木くん、私・・・気づいたの、桜木くんがすきだって・・・」
「は、ハルコさん・・・!とうとうこの天才・桜木のよさに気づいたんですね!」
「桜木くん・・・」
ハルコがゆっくり桜木に近づいてくる。そしてそっと肩に手を置き、目を閉じた。
(こ、これは・・・!)
「は、ハルコさん、それはまだちょっとはやいような・・・」
(あぁ・・シャンプーのいい匂いが・・・!たまらねー、もうダメだ!)
「ハルコさん・・・・・・っ!」
桜木は(もともと強くない)理性の糸が切れたように晴子を押し倒し、本能のままに身体をまさぐった。
「桜木くん、晴子うれしい・・・」
「ああ、ハルコさんいいにおいだ・・・ちょっと胸が小さいというか・・・カタイけど・・・そんなハルコサンも好きです!」
「あぁ、桜木くん、ハルコもうダメ・・・はやく・・・」
「早く・・・?」
「早く・・・」
「早く起きんかーーーーー!!!」
「ハルコサン!!!」
桜木がはっと気づくと、Tシャツを胸までまくりあげ、血管をピクピク震わせている赤木(ゴリのほう)の上に乗っていた。
「ぬ・・・ご、ゴリ・・・・・・!!」
「寝過ごした上に俺の妹の名前を呼んで、何の夢をみていたっていうんだ?え?」
「ぬ・・・?あれは・・・ゴリ・・・・・?」
「バカモーーーーーーーン!!!!!」
頭に大きなタンコブをつけ、罰として旅館の周りを20週させられている桜木を見ながら、彩子と流川がつぶやいた。
「まぁ、兄妹なんだから同じシャンプー使うのは当然よね・・・」
「・・・・・・どあほう・・・・」
全国大会の真っ最中、とある朝の出来事であった。