そろそろやっばいなぁ・・・とは思ったのだ。  
 そしたら、案の定なっていた。  
 
 ・・・・・今日からあの日である。  
 
世の女魔道師にとってこの日とは魔法が使えない日。  
特に、魔族達に狙われるあたしにとっては魔法が使えないのはかなりイタイ。  
だけど、まぁあたしには相棒がいるからなんとかなるのだ。・・・・敵の襲来は。  
 
ただ、も ひとつ困ったことがあって。  
あたしの相棒―――ガウリイのことである。  
 最近あたしは彼とその、うみゅ・・・その、あの・・・世間で言う男と女の関係を持ってしまっていて  
しかし、その関係を持ってからまだ1ヶ月も立ってなく。  
今日、とうとう関係を持って始めてのあの日が来た。  
・・・・つまり、体を求められる可能性がある、のだ・・・・・。  
 もし求められてどう断ればいいのだろう、相手はあのくらげだが。  
 
 
がちゃ、 部屋のドアが開いた。  
 「あー気持ちよかった」  
入ってきたのはガウリイ。  
 彼が入ってきた途端、部屋にシャボンの香りが広がる。  
   
 「リナはもう風呂入ったのか」  
 「あ、うん」  
彼があたしの前に立って、あたしの髪の一片を手に取った。  
 「な、何?」  
 「やっぱりこの前みたいに一緒に入ったほうがいいのかもな」  
 「・・・はぁっ!?」  
 「ほら、髪がもうこんなに冷たくなってる」  
ふっ、 とそのまま髪に口付けされた。  
 「ちょ、ガウリィ」  
大きな手があたしの首に触れた。  
 
 ・・・・あれ、まさかもうコイツその気ー?!   
 
ふわり、 髪を撫でられてシャボンの匂いを濃く感じる。  
 頬にひたり、と唇をつけられる。  
 
思わず流されそうになる、って・・・・・・・・・・・・・・・違う違う違う!!!!  
なんで今日こんなに手早いのよーーーーー!!!!!  
 ・・・・別に、今日に限ったことじゃないケド。  
 
 「ちょ、ガウ」  
喋ると唇の端、ぎりぎりに口付けされた。  
 「ちょ、ガウリィ・・ってばっ」  
 「何、リナ」  
唇があたしの肌から少し離れた。  
   
 彼と視線がかち合った。  
その瞳にゾクッ、とした。  
 ・・・・って、どきどきしてる場合じゃなーーーーーーーいっ!!!  
 「〜・・・・。」  
言わなきゃ、今のうちに。  
 
「が、ガウリイっ!」  
思わず叫んだ。  
 
 「何、リナ?」  
手首に口付けされながら、ガウリイが言う。  
   
ずっぺーんっ  懐からスリッパを出して思いっきりそのくらげ頭を叩いた。  
 その隙に彼から離れる。  
 
 「いてて・・・」  
 「わ、悪いけど、あたし今日からあの日だから!」  
高らかに宣言した。  
 
   
くはー、くはー、  やっと言えたわ!  
            今日はこれでナシな、はずっ!  
 
 「・・・・それで?」  
その冷静な声にあたしは思わず、びくっ!とした。    
 
 「・・・そ、それでってあんた・・・」  
 「今日、あの日なんだろ?」   
 「う、うん・・・・」  
 「いやーだろうと思ったよ。最近カリカリしてたし」  
 「う、うっそなんで知ってんのよ!」  
 「いや、見てたらわかるって」  
 
ガウリイがまた、あたしのいたるところに口付けを始める。  
 
 「だー!!!!だから止めろセクハラは・・・・・!」  
 「セクハラってもなー・・・」  
 「とりあえず今日はで・き・な・い・の!!!わかるで――んっ・・・」  
 
その下が口の中に入り込んできた。  
 
 「あんたわかってん・・・の」  
 「なにが」  
 「だからできないんだってばっ」  
 「俺はやる気だけど?」  
 
ぷち、 服のボタンがはずされる。  
 
 「だから今日はだめなの!その血がどばって、その・・・あそこ、から出るから・・・だから今日は無理なの」  
 
かぁああっ 照れながら(どないせーっちゅうんじゃ!こういう時いっ!)答える  
 
 「ふーん。」  
 「わかった?」  
 「・・・でも俺はやる気なんだけど」  
 「だから無理だって言ってんじゃない!」  
 「じゃあ、リナ。」  
 「・・・何よ」  
 「血が、でるんだろ?」  
 「そーよ、だから今日は抱けないの」  
 「じゃ、口で。」  
 
・・・・沈黙。  
 
 「・・・・・・・・・・・・・・・・、はいいいいいいいいいいいいいいいいいいっ!???」  
 
「そんなでかい声で叫ばなくても・・・」  
ガウリイが、さもあきれた口調で言う。  
 「・・・だっ、誰だってあきれるわ!!!」  
 「そうかなー」  
 「とりあえず無理なんだってば!!ていうか嫌」  
 「別にいいだろ?今後一切リナは俺しか抱かれないし」   
 「はあっ!?誰が決めたのよ!!!」  
 「俺。」  
 「黙れエロくらげ!!!自信満々に言うな!!」  
 「でも俺、リナがほかの男に触れるの嫌だし。というか、触ったら殺すかもな」  
・・・・びくっ。  
 「普通に怖いこといわないでよっ、っていうか何度も言うけど無理だって!!!」   
 
 「うん。だから、口でな?リナ。」  
そんなあたしににっこりと、人のよさそうな笑みを浮かべた。  
・・・・う゛。  
 
 「い、一回だけだかんね!!!!」  
 「はいはい。」  
その会話を20回は繰り返して、覚悟を決めた。  
 
 
 「最初は、ゆっくりでいいから」  
そういわれて、思わず身構える。  
   
 そしてソレ、に手を伸ばした。  
どきどきする、どきどきどきどきどきどき・・・!  
 そしてつかんだ。  
もう、硬い・・・・・。  
 
ああっ、恥ずかしいっ!!  
 
 「そんなに照れなくても」  
 「普通は照れるわよ!」  
 
彼が床に座りこんで、あたしはそこに顔を近づけた。  
 
 「もっと、脚、開いて・・・よ・・!」  
恥ずかしながら言う。  
 「おーすまん。」  
なのに、ガウリイはにこにこしてて・・・ムカツク。  
 
   
あたしはソレに、手を添えてゆっくりとゆっくりと上下に動かし始めた。  
   
・・・・こーいうことのやりかたなんてもちろん知ってるわけないけど、  
ガウリイが何も言わないなら多分、大丈夫だろう。・・・・本当に多分ね!  
 
 
 ゆっくりと、ゆっくりと手を動かしてみる。  
しばらくすると、動かしやすくなってくる。  
すごい、硬い。  
   
 「・・・・硬い、んだけどっ」  
 「当たり前だろ?」  
 「・・・ん・・・・。」  
かぁああっ、 羞恥心で顔が赤くなる。  
 ・・・ああ・・・これが・・・・・・いつも・・・っ・・・・・・。  
 
次第に慣れてくる。  
嫌だな・・・あたし・・・・  
   
 「リナ、」  
 「・・・なにっ」  
 「手だけじゃ、だめだぞ?」  
 「・・・っ・・!」  
 
 「ふぁっ・・・」  
 
挑発してきたガウリイに、仕方なく口に入れた。  
 
 「んっ・・・」  
少しずつ、先頭をなめる。  
 
 「・・・は・・・ぁっ・・・・」  
恥ずかしいのと、咥えてる、ので息苦しい。  
 
 
   部屋に響くのは、あたしの声と水の音だけ。  
 
 
・・・不意に、首に衝撃が来た。   
 「・・・!!」  
 「口もっと開けて、リナ。」  
 「・・・んむ、無理ッ」  
 「無理じゃないだろ?もっと咥えて。全部入るから」  
 「・・・・・・・んっ」  
 
口の中にふいに息苦しくなった。  
 
   
 
  「・・・ほら、全部入った。」  
 
  「んっ・・・」  
 
口に、なにか入ってる・・・ていうのはわかる。  
 すっごい、息苦しい・・・・  
 
正直口から離したくて堪らない、・・・抵抗しようと試みるが首が押さえつけられていて不可能。  
   
 ・・・・・・・・・・・・噛み付いたろか、本当に。  
でも、噛み付いたらどうなるんだろう・・・・もしかしたら で、出る・・・かも。  
え、まって。もしここに出たとしたらあたしの口の中で・・・・・  
 ・・・・・・・・・・・・もしかして飲まないといけない?  
   
 
そんなことを考えてると軽く髪の毛がひっぱられた。  
 
 「ちゃんと、舐めろよ」  
 「・・ひゃ、ひゃんとして・・・っ」  
 「じゃ、俺が動かすよ」  
 
そう、相棒が言うか言わないかのうちに頬を挟まれて  
無理な力で上下に顔が動き始めた。  
 
 ・・・・・・・・苦しいっ  
 
 
息詰まる・・・仕方ない・・・  
 
カリ、軽く噛んだ。  
 口の中に苦い液体が少し、入り込んでくる。  
そこで、やっとガウリイから開放された。   
   
 「今のは少し痛いよなぁ・・・」  
 「やかましっ!!!無理矢理動かせて最低よ!!」  
 「リナがチロチロ舐めるからだろ」  
 「うるさいっ・・・!」  
 「で、続きは?」  
 「しないわよっ」  
 「へぇ・・・そう。」  
ガウリイがニヤリ、と笑った。  
 ・・・・・・・・・ひどく怖いんですケド・・・・・。  
 
 「じゃあ無理矢理するぞ」  
 「そ、それはいやっ」  
 「じゃあ、どうするんだ?」  
 「・・・・やるわよ ただーしっ、無理矢理させないでよ!!」  
 「わかった。」   
   
ごくり、と唾を飲んでもう一回ソレをつかんで、口に咥えた。  
 ソレはもう、べとべとしていた。  
 
口に含んで、顔を前後に動かす。  
 さっき、無理矢理やらされたときの、動き・・・でいいのよね・・・・?  
 
  「っはぁ・・・・」  
息苦しいし、苦い・・・・  
 早く開放されたくて、その時を待って―――・・・・・やっぱり口にだされるんだろうか・・・・?  
 
さらっ ガウリイがあたしの頭を撫でる。  
 よかった、無理矢理なことをする気じゃないみたいだ。  
触れた手の感触が気持ちいい。  
 
 顔をさっきよりも早く前後に動かす。  
・・・・スッゴイ、硬くなってきた・・・・!  
   
 「んんっ・・・・!」  
 
 「・・・・こぼしてもいいから。」  
ポツリと、そう聞こえた。  
 
 
 「!!」  
びゅしゃっ   
 口の中が一気に苦くなった。のどに叩きつけられる。  
 「んっ・・・」  
コクリ 仕方なく、それを飲み込んだ。  
すっ、と飲み込めなかった一部が顎をつたっていく。  
 
 口をソレから離して、顔を上げる。  
ガウリイは、笑っていた。  
 
  「けほっ、けほっ」  
せきをする。  
 ・・・・・口の中がにっがい、はげしくにっがい。  
 
すっ、とガウリイの指があたしの顎に触れてそして口に指を入れてくる。  
 きっとこぼれたやつを口に入れてるんだろうなぁ・・・・。  
 
嫌味のつもりで、その指を噛んでやった。   
   
 「痛いなぁ」  
 「あんたがわるいんでしょうがっ」  
 「悪いって、そうか?」  
 「そうよっ」  
 
ちゅ、 顔が近づいてきたと思ったら、唇の端にキスされた。  
   
 「・・・うわっ、苦」  
 「でしょう?言っとくけど、それあんたのなんだからね」  
 「わかってるよ、お疲れ様」  
 
にこ、ガウリイが笑う。  
   
 「ど、どういたしまして」  
照れながらそう答えた。  
 
      
     ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・こういうのも・・・たまには、いいのかもしれない。  
 
                                                                        
                                                                     糸冬  
 
 
 

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