路地裏の、かなり奥まった場所にその店はあった。
〜恋する貴女のご相談に乗ります・マダムリリイの魔法薬専門店〜
周りに人がいないのを確認してから、あたしは意を決して扉の前に立つ。
あの話が本当なら、これであたしも人並みに彼と・・・。
話は、小一時間程前に遡る。
アメリアと2人で買出しの途中、休憩の為に立ち寄ったカフェで、近くの席の少女達がこんなことを話していたのだ。
「・・本当よ。そのお店で買った薬のおかげで、彼とラヴラヴになれたんだから!」
「へえ、すごーい!そのお店に行けば、私の悩みも解決するかなぁ?」
「そうねぇ。何でも、恋愛に関することなら、オールマイティらしいよ。お店の場所は・・。」
それを聞いたあたしは、居てもたっても居られなくなり、アメリアには買い忘れた物があるから先に宿に戻っていてほしいと告げて、一人でこっそりその店を探したのだった。
・・あたしがこの店を訪ねたのには、訳がある。
この際そうなった経緯は省かせてもらうが、あたしことリナ・インバースは、二ヶ月ばかり前に旅の相棒であるガウリイ・ガブリエフと、いわゆる恋人同士になった。
それで、間もなくごく自然な流れで男女の関係にもなったのだが、・・・これが、大問題なのだ。
まず、あたし達の身長とか体格の差。
ほんのちょっとだけ平均よりも小柄で華奢なあたしと、元傭兵だけあって鍛え上げられた体格で長身のガウリイ・・。傍目に見ても、一周りか二周りは違う。
更にあたしは、ついこの間ガウリイを知るまでは、穢れを知らない乙女であったのは勿論、男女の性的な事に関する知識について、殆ど何も知らなかった。
何しろ、自慰さえしたことがなかった程である。
初めてのときそれを察したガウリイは、出来る限りの事をして少しずつあたしの快感を引き出してくれたのだが、何というか・・うまくいかなかった。
他に比べる対象が在るわけでもないが、ガウリイの男性自身は大きい。あたしの手首よりも、太いかもしんない。・・いや、確実に太いな。
当然、それを指一本入れただけでもキツイ位のあたしの未開発な膣に挿入するのは困難で、何とか入りはしたものの、半分ほど飲み込むのがやっとだった。
それ以来、何度か試してはみたものの、未だ最奥まで受け入れるに至ってはいない・・・。
ガウリイは、気にしなくていいからゆっくり慣らしていこうと言うのだが、あたしは知っている。彼が本当は満足してないってことを。
何故なら、この間偶然見てしまったのだ。彼が、その・・自分でいたしているところを・・・。
その時の彼は、とても切な気な顔をして、しきりにあたしの名を呼んでいたっけ。
なんだか、色々とショックだった。
あたしは彼の恋人になったというのに、こんな思いをさせているのかと思うと、自分の不甲斐無さに胸が痛んだ。
それ以来、この問題を少しでも早く解決するにはどうすれば効果的なんだろう、と考えあぐねていたところに、このお店の情報はまさに天の助けだった。
もしもうまくいけば、今夜にでもガウリイを喜ばせてあげられるかもしれない。・・そして、これからは、今までよりも深く愛し合えるはず・・・。
そういうわけであたしは、少しばかりの気恥ずかしさと、それ以上の期待をもって、その魔法薬専門店の扉を開けた・・・。
・・・その夜。
宿屋の自室で、あたしは袋から青い小瓶を取り出した。
昼間、例の魔法薬のお店で処方してもらった薬だ。僅かに催淫効果があり、リラックスして行為に臨めるようになるという。ほんの少し、高かったけど・・・。
でも、これであたしの悩みが解決するなら、安いものである。(余談だが、ついでに胸を大きくする薬はないかと聞いてみたのだが・・・扱ってなかった。・・・ううっ。)
添え付けの原材料表にはよく魔法薬に使われるお馴染みのものに加えて、この地方で採れるという、マンネンロウ、ヒソップ、エルダー、フェンネル、青色1号等の聞き慣れないハーブが名を連ねる。
ちょっと、怪しげな気もするが・・・。
・・・ちなみに今あたしは、パジャマの下に真新しい下着を身につけている。
桃色のレースをあしらった、上下揃いの絹のキャミソールとショーツ。可愛いのと少しエッチなのの丁度中間くらいのデザインが気に入って、ついでに衝動買いしてしまった。
ガウリイ、可愛いって言ってくれるかなぁ・・・なんて思うと、どうしても嬉し笑いがこみ上げてくる。
「・・・っと、いけない。そろそろガウリイが来る頃かも・・・。」
予めガウリイには、相談があるから部屋に来るようにと、言ってある。
あたしは瓶の蓋を開けると、先ずはごきゅりと一口。うあ!何じゃ、こりゃあああっ!?
ミョ〜な甘さの中に、何種類もの薬草の混じったイヤな苦みと臭み。・・・お世辞にも、美味とは言いにくい。でも、我慢だ、我慢!ガウリイを満足させるため・・・。
そう自分に言い聞かせ、残りを一気に飲み干した。
「リナ、相談したいことって、何だ?」
ほどなくして、ガウリイがやって来た。
もう早くも薬が効き始めたのか、彼の顔を見ただけで胸の奥がキュンとなる。
「・・・ん。ちょっと、その・・・。」
それなりに計画を立てていたはずなのに、いざ彼を前にすると考えがまとまらない。リラックスするどころか、次第にキンチョーしてきた。
・・・けど、無理もない。何しろ、あたしからガウリイを誘うなんて、初めてのことなんだから・・・。
「・・・ひょっとして、言いにくい事なのか・・・?」
「いや・・・あの、何となく。・・・た、単にガウリイと話でもしようかなぁっ・・・て。」
あたしの戸惑いを知ってか知らずか、ガウリイは優しく顔を覗き込んでくる。
・・・うぁ、やばい。目が合うと、余計に何を言っていいのか分からない。こ、こら、落ちつかなきゃ、あたし。
「・・・・・・。」
あたしは大きく深呼吸して、無言でガウリイを見つめた。
こうして見ると、彼はほんとに整った顔立ちをしてる。とにかく、外見だけなら文句のつけようがない。・・・あくまで、喋りさえしなければの話だが・・・。
事実、一緒に街を歩いていると、すれ違う女の子達のガウリイに対する熱い視線を感じることも、しばしば・・・。
知的(に見える)青い瞳と長い睫毛とか、引き締まった(ように見える)口元とか、それが今はあたしだけのものなのだ。うふふ、ちょっと優越感♪
「それならいいけど。もし悩みとかあったら、ちゃんと言うんだぞ。何たってオレはリナの・・・」
「・・・あたしの、何?」
「何って、そりゃあ・・・。」
ガウリイが少したじろぐ。どうやらこの時のあたしは、ちょっとだけ挑発的な表情をしていたらしい。
「あたしは、ガウリイの、何?保護しなきゃいけない、子供?それとも・・・?」
「・・・恋人、だ。リナはオレの大事な・・・。」
更に言い募るあたしに、彼は観念したのか、真剣な目をしてそう告げた。刹那、呼吸が止まり何も言えなくなる。
「・・・・・・んっ。」
どちらからともなく、口唇が重なった。軽く触れるだけの優しい口付けを何度か繰り返した後、ガウリイの熱い舌が唇を割って差し込まれ、あたしの口腔を侵していく。
思い切って自分もガウリイに合わせて舌を絡ませると、彼は尚いっそう激しく口唇を貪った。
今までで一番激しいキスに反応するかのように、次第に身体が熱を帯びてくる。あの魔法薬のせいもあるだろうが、キスだけでこれ程快感を覚えたのは初めてのことだ。
「リナ、いいか・・・?」
「・・・うん。」
ガウリイの問いかけに素直に頷くと、彼はあたしをふわりと抱き上げて、そのまま優しくベッドの上におろした。
柔らかなシーツの感触を確かめる間もなく、覆いかぶさってきた彼に再び唇を奪われる。
何度も唇や首筋や肩などにキスの雨がふって、あたしの肌に幾つもの赤い花が咲いていくうちに、早くも意識はかき乱され、いつの間にかパジャマを脱がされた事にも気付かなかった。
そのままキャミソールに手をかけようとしたガウリイの動きが、そこで止まる。
「・・・へぇ、見た事ない下着だな。」
お、流石に気付いたか。・・・えへ、ちょっと嬉しいかも。
「へへ。今日買ったやつなんだけど・・・どう、かな?」
「リナによく似合ってるよ。・・・ま、欲を言えばもう少し胸が・・・」
「胸が・・・何かな、ガウリイ?」
「・・・あ、いや。な、何でもない、何でもない!」
うっかり禁句を口にしかけたガウリイは、あたしの怒りのこもった視線に気付き、慌てて否定した。
ふっ、恋人同士になってからも、相変わらずデリカシーに欠けるヤツ・・・。うーん、これでも最近ちょっとだけ大きくなったんだけどなぁ。はあぁ・・・。
「でも、どういう風の吹き回しだ?リナには珍しいじゃないか、ピンクのレースなんてさ。」
「これは・・・な、何となくよ。べっ、別にガウリイに見てほしくて買ったわけじゃないんだからねっ!」
いや、本当はガウリイに可愛いって言ってもらえそうなのを、選んだんだけど。・・・照れくさくて言えるか、そんな事!
「それ、そうだって言ってるのと同じだぞ。」
「うぅっ。・・・何となくなんだってばぁ!」
「はいはい。リナは、ほんと可愛いよな・・・。」
そう言いつつ、ガウリイはあたしのキャミソールをたくし上げて、直接胸に手を這わせてきた。
大きな手で包み込むようにやわやわと揉まれていると、再び身体が熱くなってきて思わず声を漏らしてしまう。
「あっ・・・やぁん・・・。」
下から押し上げるように揉みしだかれた後、胸の中心で桃色に色づく突起を摘ままれた。そこは既に硬く張り詰めていて、少しの刺激でも敏感に反応する。
更にガウリイはそこを指で刺激しつつ、もう片方の突起を舌で転がしはじめた。熱く濡れた舌で敏感になってる所を攻められるうちに、あたしの意識は甘く蕩けていく。
「んっ、ガウリ・・・そんな、ダメ・・・あはっ。」
「リナも中々いい反応するようになってきたじゃないか。・・・それじゃ、もっと良くしてやるよ。」
次の瞬間するりとショーツの紐が解かれ、あたしの下半身がガウリイの眼前に晒された。
もう既に何度か見られているとはいえ、やはり気恥ずかしさで自然と足が閉じかけたが、ガウリイの腕がそれを阻む。
あまつさえ、彼がそのまま更に両足を掴んで大きく開かせたため、あたしの恥ずかしい場所が全部見られてしまう形になる。
「ひゃぁふっ・・・!」
突如、ガウリイの舌が薄い茂みをかき分けてその場所に触れた。
「既に結構濡れてるな。・・・ほら、こんなにぬるぬる・・・ぽ。」
自分でも薄々気付いていたことを言われ、羞恥で顔が朱に染まる。
「ガッ!ガウリイ、やだっ・・・恥ずかしいよぅ・・・。」
「いいじゃないか、こうなるのはリナがちゃんと感じるようになってきたって事なんだし。」
「・・・で、でも、恥ずかしいのっ!」
「大丈夫、そのうち分からなくなってくるからさ・・・。」
「何が・・・あっ、やぁんっ!!」
ガウリイが舌を動かし始めたために、あたしはさっき胸を弄られた時のように甘い声をあげた。
ざらついた舌が、ぬるぬるしたおツユをソコ全体に延ばすように塗り付けた後、硬くなっている最も敏感な場所を強弱つけて刺激してくる。
そうされることで、まるでその部分がスイッチになってるみたいに新たな蜜が溢れ出し、いつしか彼の舌が動く度にクチュクチュと何ともイヤラシイ音がし始めた。
いつもこの水音を聞くと、どうしようもなく恥ずかしい。
何というか、ガウリイにこんなエッチな事をされて乱れるあさましい自分の姿が、頭の中で強く認識されてしまうからだと思う。
「く・・・はぁっ!んんっ・・・ひゃうぅっ!!」
羞恥に震えるあたしを嘲笑うかのように、ガウリイは更にソコを舐り、後から後から溢れてくるおツユを舐めとっていく。
ガウリイがエッチなことをシテイル・・・ガウリイにエッチなことをサレテイル・・・
それはあたしのため。あたしに彼を受け入れられるようにするための、大事な準備をしてくれているということ・・・。
けど、恥ずかしいことは確かだし、それに・・・。こういう時のガウリイは、優しいけど何だか・・・怖い。
あたしにイヤラシイ事をする時、何となく楽しそうだし。恥ずかしがると、嬉しそうな顔してるし。普段言わないようなイジワルなことも言ってくるし・・・。
こういう関係になるまで知らなかった彼の一面は、何だか別人じみている気がするのだ。
「んはっ!ああぁあぁっ!!」
あの薬のせいか、いつもより解れてグチュグチュになったあたしのソコは、ガウリイの指を何の抵抗もなく受け入れた。
更に抽送される度に、熱い疼きがだんだんと強くなっていく。ココがこんなに気持ち良くなったの、今までで一番かも・・・。
「ひゃはっ、ガウリっ!ソコ、いいっ・・・ソコ気持ちいいのっ!!」
たまらず嬌声をあげて、縋るようにガウリイを見上げる。
・・・なのに、あたしの意に反して彼はソコから指を引き抜いた。
「・・・ソコ?違うだろ、リナ。この前教えたとおりに言わないと!」
・・・あ、そうだ。この前教わったんだっけ。女性のソコとか男性のアレを、世間一般では何て言うのかを。ちゃんと言うのが普通だってのに、あたしとしたことが・・・。
「・・・まんこ・・・、おまんこが、気持ちいいのっ!」
うみゅ、しかし普通に言うと、ソコとかいうよりも気恥ずかしいのは、何でだろ・・・?
「いいぜ、リナ!よし、それじゃ続けるから、下半身の力を抜くんだ。」
言われるままに、あたしは大きくゆっくりと息を吐いていく。こうすることで、余計な力がちょっとづつ抜けていくのだ。
それを合図にガウリイは意地悪っぽく笑うと、あたしの濡れたおまんこに今度は指を二本挿入していった。
「はぁんっ!・・・ふ・・・ああぁあッ!!」
「リナ、どうだ?痛くないか?」
「ふぁっ!平気・・・だからぁッ、もっとぉ!」
これまでは、指を二本に増やされると痛みを伴っていたのに、今日は寧ろ一本の時よりも気持ちいいぐらい。だから、中で指が蠢く度に声が出てしまう。
あたしの反応に気を良くしたガウリイは、次第に指の動きを激しくしていく。
それに呼応して、あたしは更にイヤラシク乱れていった。
「あぁんッ、お願いッ!あたしのおまんこッ、・・・おまんこ、もっと弄ってええぇえッ!!!」
一際深くまで指を突き入れられた時、あたしは後で思い出すとかなり恥ずかしい言葉を叫びつつ、絶頂を迎えた。
ガウリイの指でイかされたのは初めてではなかったが、今日みたいに頭の中が真っ白になる程の快感は、今までになかった・・・。
・・・あれは、かれこれ一ヶ月ちょっと前。初めて、ガウリイと結ばれた時のこと。
経験のないあたしの負担を少しでも軽くする為に、ガウリイは十分過ぎる程に下準備をしてくれたのだが・・・。
情けないかな、痛みに弱いあたしはあまりの激痛に耐え切れず、途中で意識を失ってしまい、翌朝まで目覚めなかった。
その後何度かトライしたものの、最初の激痛がトラウマになってしまったせいか、いざ挿入となると身体がガチガチに緊張し、満足に彼を受け入れられなくなるのだ。
・・・だから、こんなにリラックスしていられるのは、初めてのこと。あの魔法薬に感謝しなくちゃ。
未だかつてない強い快感に戸惑いはするが、今日こそはちゃんと最後まで出来るかも・・・と思うと、非常に嬉しくなってしまう・・・。
うふ。うふふふふふふふふふふふふふ・・・。
ぺちぺち。
「・・・ふふ・・・ふっ。」
ぺちぺち。
「・・・リナ?おーい、リナ大丈夫かー?」
「・・・んぁ・・・?」
頬をぺちぺち叩かれて、あたしは我に返った。・・・どうやら、少しの間呆けていたらしい。
まあ、無理もないか。何しろあんなに気持ち良かったの、初めてだし。
それにしても・・・うわ、び、びっくりしたぁ!だって・・・気がついたら、ガウリイまで裸になっていて・・・目のやり場に困ってしまうじゃないの。もう!
・・・つくづく思うのだが、彼の身体は鍛え上げられた無駄のない筋肉質で、彫刻のような精悍さをほこっている。女のあたしから見ると・・・何ていうか、とってもエッチだ。
あたしはなるべくガウリイに気付かれないように、チラチラと彼の上半身を盗み見て・・・ついでに下半身にそそり立つ凶悪なモノまで見てしまい、慌てて顔を背けた。
流石にまだまだ純情なあたしには、彼のちんぽを凝視するのは無理っぽい・・・。
・・・などと一人で照れていると、ガウリイが声をかけてくる。
「・・・なあリナ。続き、出来そうか?」
「へ?続きって、あの・・・やっぱり、アレ?」
「そう、アレ。・・・リナが無理そうなら、やめるが。」
やめる・・・?冗談じゃない。だって、それこそが今日の目的なんだから。
「・・・ん、大丈夫。いいよ、続きしても・・・。」
あたしは、ガウリイが上に乗り易いように仰向けになって、少し足を広げた。
・・・さあて、ここからが勝負だ!
「リナ、痛かったら我慢しなくていいからな。」
「・・・うん。」
あたしが頷くと、ガウリイはゆっくりと労りをもって腰を沈めてきた。
十分に力を抜いてはいるのだが、やはりまだあたしのおまんこは固く、すぐには彼を受け付けない。
だが、それでも二度三度と入り口をノックされるうちに馴染んできて、ちょっとずつだが侵入を許していく。
「う・・・くうぅっ!」
覚悟はしていたものの、やっぱしちょっと痛い。
だけど、今までに比べたら、全然たいしたことない痛みだ。・・・こ、これなら我慢出来るかも。
「やっぱり、・・・駄目か?」
「・・・ううん、大丈夫・・・だから、もっと奥まで・・・いいよっ。」
自分に大丈夫と言い聞かせて、耐える。勿論、ガウリイが侵入してくるのに合わせて力を抜くのも、忘れない。
そうしている内に、やがてあたしは、おまんこのずっと奥のほうに熱いモノが当たるのを感じた。
僅かな痛みと、圧迫感。・・・でも、それ以上にガウリイが中を満たしているという、嬉しさ・・・。これが、女の喜びってやつなのかもしれない。
「・・・一番奥まで・・・入ってる・・・のっ?」
「ああ、全部入ったよ。頑張ったな、リナ!」
そう言ってガウリイはあたしの頭を撫で、髪をクシャクシャにした。いつもは、こうされると子供扱いされてるみたいでムカつくのだが、今は素直に嬉しい。
「・・・ところで、さ。そろそろ動きたいんだが。」
そうだ、全部入っただけで満足してる場合じゃなかった。確か、この間ちょっとだけ立ち読みしたエッチな本によると、この後動いて絶頂を迎えるまで続くんだっけ。
あたしは覚悟完了して、ガウリイの背中に廻した腕に、爪を立てないように注意を払いながら力を込めた。既に迎撃の用意は調ってる、さあ来いガウリイ!
「うん。・・・ガウリイの好きなように、動いて!」
その言葉を待っていましたとばかりに、ガウリイは一旦腰を引いたかと思うと、ゆっくりと突いてきた。・・・何とも言えない、衝撃がはしる。
確かに少し痛いけど、それ以外にも何か・・・そう、ほんのちょっとだけど、指で弄られた時と同じ感覚があたしの中に芽生えてくる。
「くぅっ・・・!ぁ・・・あふっ!」
だんだんと動きが激しくなってきて、それに比例するかのようにあたしの中の甘い疼きが増していく。
もはや痛みは殆どなく、ガウリイの齎す快楽に身を委ねると、自然に声が大きくなっていった。
「・・・んああっ!ひゃ・・・ぁあッ!」
「どうしたリナ?・・・良くなってきたか?」
「・・・ぅんッ!・・・そ、いいのォ!だ、だから・・・もっとぉ!」
・・・あ。何かガウリイが、してやったりという顔をしている。でも、不思議と怒る気はしない。
「・・・ね、ガウリ・・・ちょっとぐらいイジワルしても・・・ぁはッ!いいからぁッ・・・だからっ、最後まで・・・えッ!!」
「・・・いいのか?後で、泣くなよっ!」
「んッ!いい・・・よぅ。・・・ひゃはぁッ!!」
それを合図にガウリイの攻め方が、テクニカルな激しいものに変わった。いきなりの豹変ぶりに、あたしは今まで全然手加減されていたことを知る。
最奥まで強く打ち付けたかと思えば、入り口付近を八の字を描くように擦りあげたり・・・。その一つ一つの動作に、あたしは翻弄されていく。
・・・知らなかった、エッチってこんなに激しくて気持ちいいものだったんだ。
「ふあぁあんッ!・・・おまん・・・こッ、気持ちいッ・・・ぅああッ!!」
あたしの嬌声とガウリイの荒い息づかいに交じって、二人の腰がぶつかる音と、結合部からのぐちゅっじゅぷっという水音が、部屋の中に響いている。
何てイヤラシイ不協和音・・・。でも、絶妙に羞恥心を高めるこれらの音に煽られて、身体が更なる熱を帯びていった。
「・・・いいッ、イイよぅッ!・・・ね、ガウリイは・・・どう?んふ・・・イイのッ?!」
「・・・ああ。・・・リナのおまんこっ、キツくてイイ感じだっ!」
「はぅッ、ガウリイのちん・・・ぽもッ!すこ・・・大きすぎ・・・けどッ、しゅごく熱いィィ!!」
・・・あ。何だろう、この感じ・・・。息が苦しくなって、何も考えられなくなるような、不思議な感覚。
あたしはそれを、知ってる。ただ、あまりに大きすぎる波だから、一瞬解らなかったというだけ・・・。早い話が、もう・・・・・・!!
「やあぁッ!来ちゃ・・・うッ!・・・はぁあんッ!!」
限界が近いと悟ったガウリイは、速度をあげて激しく突き上げてくる。
最奥を突かれる度、感電したように意志とは関係なく身体がビクンビクンと震え、
「ひゃああぁあぁッ!!も、ダメえええぇぇえーーーーーッッ!!!」
一際高い嬌声とともに、あたしは果てた。
・・・そして、その直後。達したばかりのおまんこが、ガウリイの熱い白濁液で満たされていった・・・。
中にいっぱい出されちゃったけど、別にいいや。大丈夫な日だったし・・・・・・。
それからしばらくの間、あたしはガウリイに優しく髪など撫でられつつ、事の余韻にひたっていた。
初めて最後まで出来たという充実感に、心まで満たされている。
「・・・しかし、あのリナがここまで頑張るなんてな。偉いよ、リナは。」
「・・・へへっ。ガウリイの・・・ためだもん。ねえ、これからは、もう普通に出来るんだよね?」
「ああ、出来るさ。ふ・つ・う・に、色んな事が♪」
すると、ガウリイはあたしの顔を覗き込んで、ニマリと笑った。
・・・うっ、何だかすごーく、ヤな予感・・・。
「リナはさ、満足したか?」
「・・・うっ、うん。勿論。」
ううっ、ガウリイの笑顔が、怖い・・・。
「そうかー。でも、オレはさぁ、まだ満足って程でもないんだよな!」
言うが早いか、ガウリイはあたしの上に覆い被さってくる。そして、狼狽するあたしに、びしぃっ!と指を三本突き付けた。
「・・・あの、ガウリイ?この指は何なの・・・かな?かな?」
「あと、三回!」
「・・・え・・・?」
「だから、リナも普通に出来るようになったし、夜はまだ長いし、最低でもあと三回ぐらいはしたいんだが・・・。」
「ええっ?!・・・ちょ、ガウリイ!待っ・・・!!」
抵抗する間もなく、やや乱暴に突き入れられる。
「いやああぁあああぁあんッ!!」
「今夜は眠らせないからな、リナ♪」
まあ、何てお約束なセリフ。・・・なんて、言ってる場合じゃ・・・あっ!はあぁあンッ!!
・・・結局ガウリイの言うとおり、その夜は明け方近くまで放してもらえなかった。
次の日は、眠いし腰はガクガクになるし、おまけにゼルとアメリアにあたし達の関係はバレるしで、とにかく最悪だった・・・と、言っておく。
〜それから数週間後〜
「えっ、あたしに服を・・・?」
「ああ。リナに良く似合うと思ってさ。今、着てみてくれないか?」
買い出しから帰って来たガウリイが、プレゼントだと言ってリボンの付いた大きな箱をよこしてきた。
彼にしては、珍しく気が利くじゃないの。やっぱしあたしも女の子、何でもない日のプレゼントは凄く嬉しい♪
ガウリイの真心を酌んでその場で箱を開け、早速着替え始める。
・・・女の子らしく袖とスカートがふわりと膨らんだ、ミニの黒いワンピース。
レース付きの、白いニーソックス。
あたしの瞳と同じ、鮮やかな色のリボンタイ。
フリルがいっぱいの、真っ白なエプロンドレス。
自慢の髪をツインテールに纏めた後は、白いレース付きのカチューシャ。
・・・そして、鎖の付いた皮製の・・・く、首輪ぁぁっ?!!!
「・・・ちょ、何なのよ、この服?!そして、この首輪はぁッ?!!」
「とか言って、しっかり着てるくせに。よく似合ってるぞ、リナ。」
うぐぅ・・・。それは、そうなんだけど。それにしても、何故、メイド服に首輪?!!
「こんなのあたしに着させて、何するつもりよっ?!」
ガウリイはニヤリと笑いながら、平然と言い放った。
「・・・何って。ご主人様とメイドさんプレイ!」
・・・へ、変態・・・。こいつ、やっぱし変態かもっ!!えへ、プレゼントなんかで喜んだ、あたしがバカだったよ・・・。
・・・思えばこの数週間、色んなことがあった。
あれから、部屋割りがあたしとガウリイ、アメリアとゼル、という組み合わせになったのをいいことに、あの日を除いたほぼ毎日、エッチをしている。
男女の事に関してはかなり無知で純情だったあたしに、普段アレなくせにこういう知識がやたらと豊富なガウリイは、実に様々な言葉やプレイを教えてくれた。
全て世間一般のカップルがやってる常識だというそれは、気持ちいいことから恥ずかしいことまで、多種多様だ。
・・・しかし、このごろ少しだけ疑問がある。
言葉で攻めるとか、深く入る体位を試すとかは、まあ普通だろうと思うけど。
ほんとに皆が皆、亀・・・(以下略)とか剃・・・(略)とか浣・・・(略)とかの、思い出すだけでのた打ち回りそうになるプレイをしてるんだろうか?
やっぱし、アメリアあたりにそれとなく相談してみたほうが、いいかもしんない。
「・・・うひゃっ!」
突如、首輪の鎖が引かれて、ガウリイの前に引き寄せられる。・・・どうやら、あたしが何と言おうと、今日はメイドさんプレイをする気満々らしい。
「リナはメイドなんだから、オレをご主人様って呼ぶこと!」
「あ、あの、ガウリイ・・・。」
「・・・ご主人様だろ?そんな悪いメイドには、お仕置きが必要だな!」
・・・あぅ。既にノリノリですか、そうですか。
仕方ない、付き合うか。ガウリイ楽しそうだし、気持ちいいかもしんないし・・・。
「・・・どうすればいいですか、ご主人様?」
「そうだな、まずは奉仕してもらおうか、口で!」
ガウリイ・・・じゃなくて、ご主人様はズボンの前を開けて、あたしの目の前に赤黒い凶悪なモノを突きつけた。・・・うわ、すご。もう、大きくなってる・・・。
「ご主人様のちんぽ、すごい・・・。んむっ・・・」
あたしは精一杯メイドさんになりきって、彼のちんぽに舌を這わせた・・・。
ちなみに、このメイドさんプレイだが、お互いちょっと背徳的なところが気に入って、今でも時々やってたりする。それこそ、色んなシチュエーション考えて。
ふと思うのだが、ガウリイに流されるままに、どんどんエッチになってないか、あたし・・・?!
おしまい
〜おまけ〜
・・・余談だが、メイド服のエプロンには、他にも使い道があったりする。
「リナー、今日は新婚さんプレイなんかどうだ?このエプロンだけ着けてさ。」
「ええっ、裸にエプロンだけ?あたしが?!」
「・・・う〜ん。どうせなら、お互いの呼び名を変えるのも、またオツかも・・・そうだな、オレがノリスケで、リナはタイコ・・・なんてのは、どうだ?」
・・・ノ、ノリスケとかタイコとかって、いったい誰なのよーーーッ?!!!!!
すみません、今度こそ本当におしまい