スレイヤーズ  

優雅な午後のティータイム。  
フィリアはティーカップをおき、ホゥとため息をついた。  
傍らにはスヤスヤと寝息をたてる小さな赤ん坊。  
幸せで、満ち足りた時間だった。  
「───!」  
体になにかが巻き付く感触。フィリアは気配すらカンジさせなかった襲撃に戸惑い対応が遅れた。  
その巻き付いているものは、なにか蔓のようなものでシュルシュルとフィリアの体に絡みついていく。  
呪文を唱えようと開いた口にも、蔓のようなものが侵入してくる。  
「んぅ・・・むぅぅ───!」  
グネグネと口腔内を侵されフィリアはもがく。唇の端から涎がツゥと流れた。  
蔓は体をしめつける力をいっそう込め、フィリアを完全に捕らえる。  
フィリアの服が湿ってきた。どうやら蔓のようなものは粘膜のようなものでできているらしい。  
じっとりと体に張り付く衣服の感触に彼女は顔をしかめた。  
───このまま殺されるの?  
呪文もとなえられず、体の自由もない。フィリアは恐怖にふるえ、その時を待った。  
だがいつまでたってもそれは訪れない。未だに蔓はフィリアの体をはい続けてる。  
───この魔族なんのつもりで・・・  
すると、その蔓はゆっくりとスカートの下に潜り、ウネウネと太股に絡みつく。  

「んむぅ!んんんんんっ」  
そのおぞましいとしかいいようのない感触にわき上がるくもごった悲鳴。  
フィリアはこの蔓魔族の目的を察した。自分を犯すつもりだと───。  
喰らう、つもりなのだ。彼女の負の感情を。殺しては一瞬で終わるモノを、犯し長らえさせる。  
───魔族も余計な知恵をつけたものね  
恐怖に負けてしまいそうになる気持ちをなんとか抑えようとするフィリア。  
彼女の健気な気持ちにかまわず、蔓は侵入を始めていく。  
下着の上をヌラリと這いずり、隙間から入る。淡い水色の下着が粘液で濃く色づく。  
そして、秘所にたどり着いた。裂け目をヌゾッと這う。  
「んんん───!」  
肉芽の上をなぞられフィリアは思わず声を漏らす。塞がれた唇から。  
濡れきっていない狭い入口に蔓が先端を潜り込ませた。  
フィリアは身を捩って抵抗するが、全身が絡め取られ動くことすらままならない───。  
鈍い痛みとともに、蔓が侵入を開始する。  
内部で蠢く感覚にフィリアはたまらず涙を流した。  
だが、おぞましい感覚に身を震わせたのはひとときで、後は快楽に翻弄されてしまう。  
「んっ、むぅ・・・ぅんっ」  
抵抗の声は甘いものに変わり、フィリアは淫らに腰をくねらす。  
蔓の粘液に含まれていたものは催淫剤のようなものらしく、あっといまに快楽に飲み込まれた。  
内部で蔓がうごめくたびに、フィリアの秘所から蜜があふれ出る音がする。  
怒りと屈辱と快楽と。魔族の望むがままの複雑な負の感情を彼女は奏でた。  

そのうち自ら腰をつかいだし、快楽をむさぼりだすフィリア。顔は上気し恍惚としている。  
体に巻き付いていた蔓が再び彼女の体をまさぐりだした。  
大きな胸の膨らみの上を涎まみれになった蔓の一つが蛇のように這う。  
とがりだした乳首の上を刺激され彼女は喘いだ。  
「ああんっ・・・はぁ・・・っあっ・・・そこはだめぇぇぇ!」  
秘所でうごめき蜜まみれになった蔓が後ろのほうへはっていき、もう一つの入口に侵入しようとしている。  
まだ誰も侵入したことのないそこだけは───。  
自由になった唇で呪文を唱えようとするが、別の蔓が秘所に侵入し彼女の唇は喘ぐことしかできなくなる。  
とうとう、蔓は後ろの菊を散らした。  
「ああああああ!いやぁぁぁ!」  
金の髪をふりみだし、涙を流し抵抗するが、蜜壺に侵入する蔓を増やされまた彼女は快楽に沈む。  
「はあっ・・・やぁあっ・・・ああっ」  
薄い壁だけに阻まれた、いくつもの蔓の感触はフィリアに強い快感を与えた。  
のぼりつめていく。絶頂へ。  

パシュッ───  
果てようとした瞬間、軽い音をたてて蔓は消滅した。そして聞こえる人を小馬鹿にしたような声。  
「おやおや、フィリアさん、随分はしたない格好ですねぇ」  
どこまでも嬉しそうな声で現れた男は言った。  
「ゼロス───」  
消え入りそうになりそうな意識のなか、フィリアは苦々しげに男の名を呟いた。  

「生ゴミ魔族・・・はぁ・・・アナタなにしにきたのよ・・・」  
「ひどいいわれようですねぇ、せっかく助けてさしあげたのに。  
それとも、助けない方がよろしかったですか?もう少しでイクところだったんでしょう」  
「なっ!」  
見られていた。見られていた。この魔族に全て。  
ゼロスは最初からずっといて、わざとあのタイミングで現れたのだろう。フィリアの表情に朱がさす。  
「早く帰って!」  
「いやでーす♪だってフィリアさん僕が帰ったら一人でなさるおつもりでしょう?  
そんなのより僕としたほうが気持ちいいですよ」  
その通りだった。催淫剤のせいか、さっきからフィリアの体は疼きっぱなしで  
今にも手がソコをいじりたがっていた。  
ニコニコと笑みを浮かべながらフィリアの体の上に覆い被さってくるゼロス。  
「いやっ!アナタに犯されるくらいなら───っ!」  
叫びがキスで塞がれる。フィリアの口腔内を蹂躙する舌。  
そしてゼロスの口の端から流れ出る赤いモノ。  
「・・・まさか舌を噛まれるなんて思いもしませんでしたよ。まぁ、僕には痛くもかゆくもないんですが。  
ああ、そうそう、薬、足りないみたいなので足しておきましたよ?」  
ぐい、と唇の端をぬぐいゼロスはそう、言った。  
そしてフィリアの体に異変が訪れる。視界がグラグラと揺れ、下肢は先ほどと比べモノにならないほど疼きだした  

「あんっ・・・やぁぁ・・・」  
ゼロスが絹糸のような金の髪を指で梳くとフィリアが啼いた。  
「ははは・・・髪の毛触っただけで感じてるんですか、でもこんなもんじゃないですよ」  
心底楽しげにゼロスは宣言すると、乱れた服に手をかけてゆく。  
片方だけはみ出てる乳房を両方とも露わにし、スカートを腰までたくし上げる。  
「フィリアさん・・・いやらしい汁が床まで垂れてますよ・・・はしたないなぁ」  
耳元でそう囁き、舌を差し込み、首筋まで這わせた。湿った軌跡が白い肌に残る。  
その些細な動作にもフィリアはビクビクと感じっぱなしで。  
テーブルに仰向けにされると、ゴツリとした木の感触がフィリアに正気を持たせたが  
「やめっ・・くっ・・・はぁ・・ああっ」  
横にながれんばかりの大ぶりの乳房を鷲掴みにされあえなく流されてしまう。  
ゼロスの手のひらのなかでふくらみは形を変え、先端は痛いほどに堅くなった。  
フィリアはめまぐるしい快感に流され、もう、どうすることもできない。  
ゼロスの手がスルスルと秘部にもぐりこんでいった。肉芽を強く摘まれる。  
「ぁあああんっ・・やぁ・・・そこはダメぇぇぇ」  
「ココがいいんでしょう・・・?さぁ、もっと声を出して」  
とがりきった肉芽をグイグイと指の腹で刺激されフィリアは激しく喘いだ。  
蜜は際限なくあふれ出しゼロスの指をしどどに濡らす。肉芽がひくつきフィリアはみるまに達した。  
「あああああっ!」  

ぐったりとテーブルに体重をあずけ荒い息をついている彼女を見下ろしゼロスは満足げに笑う。  
「ああ・・・フィリアさんは実によい声で啼きなさりますね・・・もっと聞かせて下さい」  
どこまでもうっとりとした声で呟き、淡い水色の下着を彼女の脚からぬきとった。  
下着はフィリアの淫蜜でかなりの重量もち、べちゃりと床に落ちた。  
「フィリアさん・・・これが欲しかったのでしょう?」  
ゼロスの股間に勃起した男性器が現れた。その大きさにフィリアはおそれおののく。  
「ふむ・・・ちょっと大きかったのかもしれませんね、アナタ好みの形に変えて差し上げますよ」  
と、いうなりフィリアの脚を持ち上げ膝を胸のとこまであげた。いやらしい涎を垂らしている  
局部がゼロスの前に晒される。間をおかず一気に貫かれる。  
「んっ・・・アアアアッ!」  
最奥まで突くようにゼロスは激しく腰を動かす。  
「はっ・・・フィリアさん・・・まだまだ余裕あるじゃないですか、一体何人の方と今までなさったんです?」  
フィリアのナカでゼロスのものは形を変え、抉るように動き出す。  
「ああんっ・・・すごいっ・・・はあっ・・・ひぁっ」  
自分の快感を確実に突かれフィリアは腰をくねらせた。ゼロスの動きがいっそう激しくなる。  
フィリアから流れ出した淫蜜は床に水たまりをつくった。  
「ほらほら、ヴァルガーブさんも見ていらしてますよ」  
フィリアが横を見ると、赤ん坊が無垢な眼で二人の交わりを見つめていた。  
「ああっ!ダメ!みないでっ・・・ああああっ」  
「おや、またイってしまったんですか?まだまだですよフィリアさん」  

ぐい、とひっぱられ今度はテーブルにうつぶせにされ、尻を突き出す格好をさせられる。  
「ゼロス・・・もう・・・やめて・・・」  
「やめてほしいんですか?もっとほしいのでしょう?」  
グチュグチュと秘所を指でいじくられ、彼女はわななき懇願した。  
「あああんっ・・・うそぉ・・・もっとして・・・ほしいの・・・・」  
フィリアの瞳にトロリとした虚ろな光が宿る。  
羞恥も屈辱も彼女にはもうイミがない。快楽を享受することしか考えられなくなってしまっていた。  
猛り狂ったおとこのモノで再び突かれると、自ら尻を激しく降り出す。  
「あんっ・・・あっ・・いいっ・・・きもちいいのぉっ・・・」  
テーブルについた手を肉芽に這わせ、彼女はひっきりなしに喘いだ。腰がガクガクとふるえ絶頂を知らせる。  
すると、フィリアのナカからジュルリとゼロスのモノが抜かれた。  
「やぁぁっ・・・ぬかないでぇ・・・」  
「イキたいのなら、フィリアさんか来て下さいよ」  
と、言いゼロスが先ほどまでフィリアが腰掛けていたイスに腰を下ろした。  
穏やかだったティータイムの名残はもうない。カップが床に落ち割れていた。みるも無惨に。  
しかし、フィリアはもうそれらをなんとも思わなくなっていた。ただ目の前の快楽を求めるばかりで。  
ゼロスの膝に座るように彼女は腰を下ろす。彼女の体重がかかり最奥までモノが届く。  
「ふぁぁぁっ!」  
そのまま狂ったように腰を擦りつける。ゆさゆさとゆれる乳房をゼロスが強く吸った。  
「ひっ・・・ああっ・・・いっちゃう!ゼロス!ああっ!もうダメめぇぇ!」  

力の入らない体をゼロスに預け、フィリアは荒い息をつく。  
「フィリアさん・・・気持ちよかったでしょう?よろしければこれから僕が毎晩お相手してさしあげますよ」  
フィリアは未だ甘い光をぬけぬ瞳でゼロスを見つめコクリと頷く。  
忘れられない───忘れられるわけがない強烈な快楽に彼女は囚われていた。  
その様子を見たゼロスは満足げに笑った。ずっと欲しかったおもちゃを手に入れた子供のように。  
きっと飽きたら容易く打ち捨ててしまうのだろう。  

 

───おかえりなさい。  
アストラルサイドにて消したと見せかけた蔓魔族を自分の内に戻しゼロスはそう呟いた。  

 

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