御呼び立てして申し訳ありませんが、少しお手伝いしていただこうかと思いまして。
えぇ、えぇ。ちょっと触手をお持ちの方に手伝って頂きたくて。
もちろん、嫌とは言いませんよね?
まずは、僕がこの街道に雨を降らせ、目標の二人をずぶ濡れにします。衣服が身体に張り付くくらいにしっかりと。そして二人をあの小屋に誘導します。
ご心配なく。他の人が入って来れないように結界は僕が張りますから。
で、ここからが貴方の出番です。先ずは男の方。…ガウリイさんとおっしゃいますが、しっかり触手で取り押さえてください。
その時は彼の剣には十分注意してくださいね。よく切れる剣をお持ちですので。例え魔族といえど、すぱすぱ切れますからねぇ。
あぁ、いざとなれば僕が援護します。
取り押さえる時のポイントですが、もう一方の女性、こちらはリナさんとおっしゃいますが、この方の目の前、お互いが届かないギリギリの所で固定してください。
…そのほうがガウリイさんにとっては拷問になると思いますから、いろいろな意味で。
さて、お次はリナさんですが、こちらの方は魔道士ですので、真っ先に口を塞いでください。
…そうですねぇ、触手を一本、口の中にでも入れましょうか。で、口の中で動かしてください。
それと確か…、リナさんは耳が『弱点』らしいので、それ用に細い触手も用意してくださいね。
触手は出来ればヌルネバ系を使っていただくと、非常に趣が出ると思いますので。
あぁ、そうそう。動きを封じるのは口と手だけでいいですから。むしろ、脚はフリーで。
…なぜ、って、決まってるじゃないですか。脚は自分で開かせるように仕向けるのが醍醐味というものなんですよ。えぇ、そういうものなんです。
羞恥を含む憎悪も、意外と乙なものですよ。
それでは、まず手始めに…そうですねぇ、全身をくまなく触手でなぞってください。濡れた衣類が張り付いて身体のラインがくっきり出るように、ですよ。
それから、身体が『反応』してきたら…まぁ、月並みですが、服の隙間に触手を潜り込ませて、取り敢えず胸から弄んでみましょう。
なぜかは僕は理解できないのですが、リナさんは胸にコンプレックスをお持ちのようなので。屈辱を与えるなら、ここからでしょうね。
それから…そうですね、同時にまず内太腿を重点的に…。
…え? 人間のパーツがいまいち理解できていない?
それは困りましたねぇ。
ではこうしましょう! リナさんに付く触手は僕が操ることにしましょう。それなら話は早い。
あなたは、そうですね、ガウリイさんを取り押さえることに専念してください。せっかくなので、ちょっと『イタズラ』仕掛けるのも面白いかもしれませんね。
いえ、元々人間になんて興味はないんですが、その対象が『リナさん』であるなら、ちょっと興味がわきますねぇ。
本当に。
リナさんは僕を楽しませてくれますねぇ。
さすがはリナさんです。
「…と、まぁ、こんな感じでシナリオを作ってみましたが。
いかがですか、アメリアさん。お気に召していただけましたか?」
「素晴らしいです、ゼロスさん! これぞ『触手ネタ』の王道中の王道!って感じです!」
「…まぁ、王道かどうかまでは分かりませんが…。
リナさんを焦らすだけ焦らして、イカさず殺さず気が狂う寸前に忽然と姿を消す。ここまで来れば、必然的にその後はお二人の望む展開になると思いますので」
「完璧です! 流石はゼロスさん、卑怯な手段を用いて、あまつさえしっかり自分達のお食事をし、更に私達の野望まで成し遂げる! これはもう、チャバネを進化させて黒くなったも同然です!」
「…あの…何か非常に引っ掛かるものがあるんですけど…」
「それより! 私はリナさん達に、『あの裏街道の先に盗賊団が出没しますよー』とかガセネタを流せば、完・璧!ってことですよね、ゼルガディスさんっ!」
「だから俺を巻き込むなぁぁぁぁ!」
ゼロス、黒エロ魔族。
ゼル、手は貸さないが(しかし止めもしない)結局巻き添え食らう。