ガウリイの寝顔を見つめる。  
気持ちよさそーに寝ちゃって、まあ……。こいつ、ゼルとアメリアのことに気付いて  
たんだろうか。  
耳がよくて獣並みに気配が読めるこいつのことだから、気付いてただろーな。  
さっきまで起きてたんだろうか。それとも、気にせず寝てたんだろーか……。  
 
あたしと同じで、悶々としてたりしたんだろうか。  
 
ちょっといたずらしたくなって、脇腹をくすぐってみた。反応がない。  
むむむ、なんか悔しい。  
がばっと掴んで、ぐにぐに揉むと、嫌そうな唸り声をあげて、体をよじらせた。  
うむ。ちょっと満足。  
満足ついでに、次は鼻をつまんでみる。  
ガウリイの口がパカッと開いた。むぅ、生意気な。ちょっとは  
苦しげにしたらどうだ。  
そのまま、口も手で塞ごうとして、口の中に見える舌に、動揺する。  
……さっき、布団に潜り込んでる振りをして見たゼルとアメリアが、夢中になって  
舌を絡ませていたことを思い出す。  
どんな感触なんだろう。  
衝動的に唇を近付けて……寸前で迷う。  
うーん、いくら興味があるからといって、オトメのファーストキスを、こんな風に  
使っちゃうのはダメよね、やっぱり。  
でも、唇を合わせるのはダメだけど、こっちなら……。  
あたしは舌を出して、ゆっくりとガウリイの唇を嘗めた。  
上唇をなぞり、下唇を軽く噛む。  
そのまま、唇を合わせないように舌を突き出して、ガウリイの舌を舐めた。  
ちょっとかさついてるけどやわらかい唇。舌は、濡れていて、味がするんだかしないんだか  
よくわからない。いや、ガウリイ味なのか?  
自分の考えに思わずあたしは、赤面した。  
 
あたしだって、いくら奥手とはいえ、そーいうことだってちゃんと知ってるし  
一人でしたことだってある。  
アメリアが一人でしてたのも知ってるし、ゼルとの三日間の行為もばっちり見た。  
二人の睦言を思い出す。  
 
『一人でするのと、どっちがいいんだ?』  
『ゼルガディスさんの指、全然違います……気持ち良くて溶けそうですっ!』  
 
あたしはパジャマのズボンを脱いだ。わかっていたが、そこはすっかり濡れていて、  
下ろされる下着との間に、透明な糸を引いた。  
ここを、ガウリイの指で触られたらどんな感じなんだろう?  
あたしは、ガウリイの大きな手を持って、その指を秘所に当てた。そのまま自分の腰を揺らして擦り付ける。  
「……あっ」  
気持ちいい。自分の指よりも太い指。自分の指じゃない、人肌を感じる。  
迷わず、一番感じるクリトリスに当ててみた。  
「……ひあっ」  
なにこれ、凄い。凄く気持ちいい。本当に自分でするより気持ちいいんだ!  
あたしは、夢中になって、腰を揺らす。  
ガウリイの指ではあるが、動かしているのは自分……。ちゃんとわかっている  
イイトコロを重点的に、とにかく快楽を貪ることを優先する。  
パジャマの前をはだけて、空いている手で、乳首を摘んで愛撫すると、今まで  
感じたことのないほど強い快感に襲われた。  
ああ、こんなのすごい!ダメ、いっちゃう!  
「………………………っ!」  
さすがに声を出すのは憚られたため、背を反らし、唇を噛み締めて、喘ぎ声を  
堪える。  
はあ、はあ、と荒い息を吐いて、ガウリイの上に倒れ込む。  
当たり前だが、ガウリイの指はあたしの愛液でどろどろ。シーツにも垂れている。  
……ちょっといたずらが過ぎたかしら。  
あたしは、まだ快楽の余韻でぼんやりとした頭で、そんなことを思った。  
 

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