「や、やだガウリイ……やっぱやめようよ、こんなの……」  
 「どうして?」  
 「だって、こんな……なんか悪いことしてる気分になる……」  
 ガウリイに下着を脱がされて、椅子の上で脚を開かされたリナは、抵抗らしい抵抗も見せずに言いなりに  
なっていたが、いざ男の指が触れそうになると、とたんに弱気な声を出してあらがいだした。  
 「悪いことねえ……大人はみんなヤってることなんだぜ」  
 大人、という単語にリナはまた黙り込む。  
 この少女は早く大人になりたくて仕方がないのだ。  
 だからガウリイのふとした誘いについ乗ってしまった。  
 軽い気持ちで言った誘い文句に簡単についてきたリナに内心では面食らいながらも、ガウリイは悪戯心  
を抑さえ込む気にはなれず、宿の部屋に鍵をかけたのだった。  
 大人になりたいとつぶやく少女に、この金髪美形の青年は、近道教えてあげようか、と言っただけだった。  
 そして差し出された手をリナは握ってしまった。  
 それだけだった。  
 そうしてこんな抜きさしならない状況になっていた。  
 リナは伏し目がちにうつむいて、後悔の色をあらわにしている。  
 そこに見え隠れする微かな期待を、しかしガウリイは見逃さない。  
 むしろ小さく震えるこの少女の目の前に引きずり出して、突きつけてやりたいとさえ思う。  
 快に溺れさせてほしいと願う心を。  
 むりやり性に目覚めさせられることを望む心を。  
 そんなことを考え、ガウリイの目の色が変わる。  
 雄の色彩を帯びて妖しく光った。  
 ふとリナが顔をあげて彼の目を見たときには、それは巧妙に隠されて、いつもの保護者の顔つきに  
戻っていたが。  
 露わになった少女の秘部をまじまじと見つめながらガウリイが口を開く。  
 「自分ではいじったことあるかい?」  
 いつもと変わらぬ口調がリナの警戒心をほぐす。  
 もし下心丸出しでせまってきたら、彼の股間に蹴りでも入れて逃げ出せばいい、とリナは考えながら、  
ないわよ、とだけ言うと、ぷいっとそっぽを向く。  
 ガウリイは自分の指をなめて濡らしてから、ちょん、と小さな突起に触れる。  
 声は出さなかったものの、リナの反応は、女のものだった。  
 「これ、なにかわかるか?」  
 ちょん、ちょん、とそのまだ未発達な突起にガウリイの指が触れるたびに、リナの言葉が途切れる。  
 「……そこって、え……トイレするときの……とこじゃないの……?」  
 「クリトリスも知らないのか、なんにも知らないんだな。  
 大人への道は果てしなく遠いなー」  
 にやにやしながら、リナの負けん気を煽り立てるガウリイ。  
 「っだからこうして……教えてもらおうとして……るんじゃないっ」  
 案の定、それが何を意味するかも深く考えずリナが挑発にのってくる。  
 「よしよし、まかせとけ」  
 ガウリイが出すうきうきした声に、リナはそこはかとなく不安になる。  
 だがそれ以上に胸がドキドキしてたまらない。  
 いけないことをしている自覚はある。  
 その相手であるガウリイに躊躇が見られないのが救いでもあった。  
 ちゅぷっと音をさせて、ガウリイの指がリナから滲み出てきた愛液をからめ取る。  
 その粘る液体を見せつけられて、リナはどうしていいかわからなかった。  
 「女は気持ちよくなってくるとだな、こーいういやらしいもんを垂らすんだ」  
 ガウリイは指の間で粘り光る様をリナに見せながら、こすり合わせ、わざと音を聞かせた。  
 
 リナにはそんな知識はなかった。  
 それが実体を持って眼前で晒され、いやらしいと評されたものだから、リナは息苦しいまでに恥ずかしく  
なっていく。  
 「もし夜中にでも自分ひとりでいじりたくなったら、このやらしい汁で指を濡らしてから触るんだぞ。  
 唾はおすすめしないな。乾きやすいから」  
 リナはもう何も答えられない。まだ知ってはいけないはずの情報が多すぎてめまいがする。  
 ガウリイはもう一度指を愛液で濡らしてクリへと戻し、また、軽くぴたぴた触り始める。  
 粘膜に粘液が触れ、感触がさきほどとは段違いに変わっていた。  
 「ひ……あっ……んぅ……」  
 リナの口から控えめな喘ぎ声がでてくると、ガウリイの熱はさらに暴走しだした。  
 痛くないように慎重に指の腹でクリをなでまわし、ねとりっと糸をひくように指を蠢かす。  
 喘ぎが少し強くなった。  
 「あんまり喘いでると部屋の外にもれるぞ。  
 誰か通りかかったら、リナが何されてるかわかっちまうかもなー」  
 「!そんなのだめ……」  
 息遣いを荒げて言ってしまった自分の声の大きさに驚いたリナは、あわてて口元に手をやる。  
 昼間だから大概の人間は外に出かけてるしまあ大丈夫だろう、というのがガウリイの見解だったが、  
それを教えてやるよりは、羞恥に悶える少女を楽しむことにした。  
 いつも強気で明るく飛び跳ねている少女が、今は小さく震えながら己の指で快楽に喘いでいるのだ。  
 征服感に背徳感も混ざり、ガウリイは愉しくない訳がなかった。  
 クリトリスが小さいながらも存在を主張するように硬くふくらんできた頃合いで、ガウリイはそっと顔を近づけ  
舌を突き出す。  
 リナはそれを見てかぶりを振る。  
 「だめガウリイ! そこなめちゃだめ! 汚いんだからっ! ちょっと、聞いてる……っ!」  
 小声であげられる制止の声をものともせず、容赦なくなぶりあげるガウリイ。  
 きつく目を閉じてのけぞるリナの幼い腰を押さえつけて、敏感な突起にやわらかく吸いつく。  
   
 順番がおかしいかな、とガウリイは思いながらも、そっと舌を熱くふるえるクリトリスにあてがう。  
 普通だとまあ、キスから始まって、胸をいじって、尻やらへそやら足の指やら愛撫してじらしてから、  
もう我慢できないと女が悶えだしたところで、クンニにもっていくのが一般的だが、さすがにこの歳で胸が  
感じるとはガウリイも考えなかった。  
 いきなり痛みや不快感を覚えさせるよりは、確実に快感を与えてやりたかった。  
 それにキスは……おそらくファーストキスもまだだろう少女に、無理やりするのはさすがに気が引ける。  
 女の子の、最も純粋な部分を悪戯で踏み荒らす気にはなれなかった。  
 もしも、もしもリナ自身が求めてくるのならば……そこまでガウリイは考え、ばかばかしいと思い直す。  
 何故かそれ以上深く考えるのをやめ、舌の動きに集中した。  
 「ひゃ……ああっあぅ……」  
 声を抑えていたはずのリナが、容赦の無さを増した愛撫に意識を飛ばされそうになっていく。  
 熱い吐息とぬめる舌が確実に幼いクリトリスを責めていく。  
 リナは何かにしがみつきたかった。  
 そうでもしなければ、ガウリイの執拗で卑猥な舌の動きに合わせて腰を振ってしまいそうだった。  
 そんなことをしてしまったら、理性が崩壊する。リナにはそれがはっきりとわかる。  
 だがガウリイの髪に触れるのさえためらってしまい、ぎりっと自分の小さい指を噛んだ。  
 ねぶられ続けるクリトリスがどくんどくん、と疼きを増していく。  
 今までそんなところが熱く脈打ったことなどなかったのに、激しく主張してくる。  
 優しくやわらかいガウリイの舌の感触に身体が陥落していくのが怖い。  
 とけてしまいそうだ、とリナは感じた。  
 わけもわからず喘ぎ声をだそうとしている自分のことを、どこか他人事のようにも感じる。  
 
 快楽の大きな波がきた。  
 押し流されるべきなのか、踏みとどまるべきなのか、それすらリナにはわからなかった。  
 自分の身体が自分のものではなくなる感覚におびえて、助けを求めるようにガウリイの名を呼ぶ。  
 「ガウリイあたし変……ガウリイ? ガウリイ、ねぇってば……」  
 彼に言葉が届いたはずなのに、ますます腕に力を込めてリナを逃がさないように腰を掴み上げ、クリに  
深く吸いつき、ねちょねちょと音までさせて残酷なまでに虐めぬいていく。  
 「やだぁぁぁぁっガウリイ……! あああっあああああんっ……」  
 リナは身体が欲するままに腰をくねらせ絶頂の瞬間をガウリイに晒した。  
 のけぞりながら頭が白く焼きつくのを感じ、身体が震えるのを抑えもせず、芯が痺れるままに快楽の波を  
むさぼる。  
 (こんなことって……意味わかんない……なんなのこれ……)  
 ガウリイに疑問をぶつけたいが、息が荒くて口に出せない。  
 のけぞった姿勢のまま天井を見上げるリナ。  
 にじみでた涙で視界がぼやけている。  
 幼いリナを蹂躙した舌をゆっくりとガウリイが離す。  
 「どう? イケた? どんな感じ?」  
 明らかに愉しんでいる。リナはそれすら判別できないほど放心していた。  
 呼吸が静まってきたので口を開いてみる。  
 「じんじん…してる……頭の中おかしくなって……からだもなんかおかしい感じ……」  
 面白いほど素直な返答にガウリイは胸が疼いた。  
 もっと悦ばせてやりたい、と思う気持ちと、ここで終わらせるほうがいいという相反する気持ちに心が  
揺さぶられる。  
 答えなんてどこにもない、ガウリイの想いひとつで全てが決まる状況だというのに、彼の気持ちは  
定まらなかった。  
 リナに聞こう。  
 彼の出した結論はそれだった。  
 「どうする?」  
 ガウリイに見つめられても、まだ放心しているリナは目をそらさず見つめ返し、あどけなさが残る濡れた  
唇をゆっくりと動かした。  
 「ん………もっとして……」  
 考えてみれば始めからそう言わせることを目指していたのではなかったか。  
 ガウリイはそう思い出し、自分自身に苦笑した。  
 それを見て我に返ったリナの顔に不安の色がよぎる。  
 その不安を打ち払ってやりたくて、ガウリイはリナの頭をなでながら優しく話しかけた。  
 「ちがうんだリナ。俺も、もっとしてやりたいって思ってたから……望み通りでびっくりしたんだ」  
 ガウリイの視線が壁際のベッドへと移ると、リナはドキンっと心臓が高鳴った。  
 これは期待なのか。それとも恐怖なのか。  
 火照るような激しい動悸に、死の覚悟に近い、冷たい感覚まで混じって、ガウリイがただベッドを見ている  
だけなのに、リナはどうにかなってしまいそうだった。  
 やめて、と言えば、きっとすんなりやめてくれるのだ、ということはわかる。  
 そのあっさりとした態度が容易に想像できるからなおさら口に出せなかった。  
 いや、口にしたくなかった。  
 リナにはもう自分が理解できない。  
 むりやりでもいいから、もっとえっちなことしてほしいと願っている自分なんて、認めたくない。  
 泣きたくなる。それなのに、ガウリイにおねだりした言葉をひっこめる気がおきない。  
 うつむきながらただ黙り込むリナ。その頭をなでていた優しい手がそっと離れる。  
 ふわりと抱き上げられて、リナは思わずガウリイの身体にしがみついた。  
 いつも自分を守ってくれる鍛え上げられた胸板におでこを寄せ、熱く火照る頬を隠す。  
 これから何をされちゃうのか、と思うと、近づくベッドが処刑台のようにも思えてきた。  
 
 リナの脳みそがぐるぐる回転してでもいるみたいに、不安と期待が暴れまわって恐怖の影を落とす。  
 こわい、なんて言ったら、ガウリイはやめてしまうかもしれないと思うと、リナには言えなかった。  
 ひどい男だった。  
 これが全部男の身勝手さから強引に行われていることなら、いまだ保護される年齢と立場であるリナには、  
内心で自らも望んでいるということを棚にあげつつ、ガウリイだけを責めて自己の安定を図れたというのに。  
 「さてと。どうしてほしい?」  
 リナを自分のベッドに寝かしたガウリイが、静かに言う。  
 その瞳が艶っぽく官能的にゆらめき、リナをまっすぐに見据えた。  
 リナはさきほどまで抱きかかえられていた逞しい年上の男の身体に心を焼かれてしまっていた。  
 大げさな表現をするなら、こんなに官能的な悪魔になら喰われてもいい、とリナは思っていた。  
 彼を受け入れるのに邪魔になるのなら、理性など捨ててもいい。  
 リナは悪魔にその身を投げ出した。  
 自らその細い脚を開き、胸をおおう最後の一枚をふるえる指でめくりあげる。  
 ガウリイは満足げにそれを見ていた。  
 リナは顔が熱いままなのを恥じる。  
 理性は捨てたはずなのに、羞恥が消えてくれない。  
 これから大人になるっていうのに、なんであたしの邪魔をするのかしら、とさえ思う。  
 腕組みをしていた腕をほどいて、ガウリイがリナのほうへと身体を近づけた。  
 リナは自分を見据えるその眼差しにたえきれず、目をつぶった。  
 自ら望んだのに、まるで生贄になった気分だった。  
   
 指が動いた。  
 ふくらみはじめたばかりのリナの胸めがけて、すっとまっすぐに手がのびてくる。  
 少女が自分の意思で服をめくりあげ晒けだしたわずかな胸のふくらみを、両手で覆うように。  
 ガウリイの大きな手では胸どころか上半身まるごと覆ってしまえそうだった。  
 ふと彼の手がとまる気配に、おそるおそるリナが目を開けた。  
 ガウリイは右手の手袋を噛んで手からひっこぬくと、リナの手に握らせ、左手の手袋も噛んではずす。  
 その男っぽい仕草にリナは目を奪われるが、渡された手袋の意図がわからない。  
 「……なに……どうしたらいいの?」  
 震えながら問うリナの、赤くなっている小さな指にガウリイは優しくふれる。  
 「指に歯形ついてる。……お前さんに痛い思いさせたいわけじゃないからな、俺は」  
 リナは言葉も出ない。  
 ガウリイが自分を大事にしているということを今さら示されて、めまいがする。勘違いしそうだった。  
 もしかしたら好かれているんじゃないか、なんて……  
 「声我慢したいんだったら、それ噛んどけ」   
 リナの心境などおかまいなしな調子でガウリイがいたずらっぽく笑いかける。  
 「ま、喘いでくれてもいいんだぜ……」  
 その色っぽい瞳を直視できなくて、リナはぎゅっと目をつぶり彼の匂いがする手袋を握りしめた。  
 
 秘裂はすでにぬるぬるになっていた。  
 リナの愛液が勝手にガウリイの指にまとわりついてくる。  
 人差し指と中指でそっとなでると、かわいらしい突起が硬くなって脈打っているのが伝わってきた。  
 指で挟み込むと、はぅっと短く息を吐くリナ。  
 ゆっくりと円を描くようにして、ねっとりとこねまわすと羞恥のせいか脚が閉じてくる。  
 もう手ぇ突っこんでるのに閉じても意味ないけどな……ガウリイはそう思いながらも、リナが無意識に  
示すその初々しい反応が微笑ましかった。  
 リナが自らめくっていた服をつかみ、さらにぐいっと肌蹴させると、びくっと肩をふるわせた。  
 ガウリイが握らせた手袋を口元にあてて、がちがちに緊張している。  
 そのくせ、まださわってもいない胸の先端が尖っている。  
 強くつまみあげたい衝動にかられたが、痛くされて喜ぶような子じゃないことはなんとなく感じていた。  
 唇をかるく胸にふれさせ、舌をすべらせて先端を弾くようになめあげると、顔をさらに赤く染めて、脚を  
ぎゅっと閉じてきた。  
 「おいおい、リナ、足閉じちゃだめだろ?」  
 実際は問題なく指は動かせるのだが、ガウリイがわざとそう言うと、リナは耳まで真っ赤になって、  
ちがうの、と小声で返してきた。  
 「なにがちがうんだ? 俺にいやらしいことしてほしいんだろ? もう一回自分で足開いて……」  
 「なんかガウリイやらしい……」  
 リナの精一杯の抵抗に、ガウリイはにやりと笑みを返しただけだった。  
 (ちょ、ちょっとまって……むりやりしてくれたらいいのに、なんで……?)  
 リナはもう恥ずかしさで胸がいっぱいだった。  
 指で挟まれた敏感な突起がじんじんと痺れている。  
 一度イクという感覚を知ってしまうと、ガウリイのその指がまた動いてくれることを願ってしまう。  
 しかし指は挟み込んだまま動かずに、胸に舌が這う。  
 脚を開かないといじってはくれないのだろうかとリナは悩む。  
 その悩みも胸へのやわらかい愛撫とともにとけていきそうになる。  
 きゅっと吸いつかれて声がでそうになるのを、彼の手袋を少しだけ噛んでこらえた。  
 ガウリイが吸いついたまま口の中で舌をからませて優しくもんでくると、リナの息遣いが荒くなっていった。  
 不思議なことに胸への刺激がぴりぴりとクリトリスへとつながっていくので、リナは細い腰をよじらせて  
しまう。ガウリイが小さく笑ったような気がした。  
 リナは悔しくなって、自分から脚を広げた。ちからいっぱい、ほんの少しだけ。  
 「いい子だ……」  
 ガウリイは嬉しそうにそうつぶやくと、もう片方の胸へと舌を動かし、さきほどから熱くぬるんでいるままの  
秘裂をようやくなでまわし始めた。  
 だがいくら突起がふくらんでいるとはいえ、未発達で小さすぎて指からすぐぬるりと逃げそうになる。  
 指で挟み込むのをあきらめたガウリイは、上下にごく軽く、こすり始めた。  
 にゅるにゅるとすべる真ん中に、わずかな芯を感じる。  
 その狂おしいほど小さな突起を中心に、ガウリイの指がリナをイカせようと蠢く。  
 いきなりの核心を突く、腰がとろけるような愛撫にリナは悶えた。  
 手袋を握っていることも忘れて幼い声をあげてよがった。  
 すぐに絶頂の波がリナをさらおうとする。  
 
 しかしリナはまだ素直に波にのまれることができなかった。  
 理性が邪魔をしているのだ。  
 ガウリイにもそれがわかっていたので、リナが身体を硬直させて果ててしまっても、指の動きをやめなかった。  
 「やだやだやだいやぁぁぁぁやめてやめてっとめてぇっ」  
 ごくわずかに触れるだけの絶妙な指使いが痛みもなく快楽だけをリナに送り込む。  
 リナがあげる声にはそれがあふれているから、ガウリイはいくらやめてと言われてもまったく気にしない。  
 「……だいじょうぶ。いくらでもイっていいんだぜ。気持ちいいのは我慢しなくてもいい」  
 淡々とした口ぶりなのに、指は執拗で容赦なかった。  
 リナの身体がそり返って脚が閉じられてしまっても、反対の手の指で秘裂を押し広げてさらになぶった。  
 「ひゃぅぅっああああああ! だめぇっだめぇぇっごめんなさいごめんなさいっ」  
 素直にあやまるリナが新鮮でたまらなくなったガウリイは、またリナが痙攣して果てたのを見て取ると、  
こすりあげていた指を離し、ひくつく突起にちゅっと吸いついてじわじわとゆっくりゆっくり吸い上げた。  
 跳ね上がる幼い腰を片腕で抱きあげて、もっと大きく秘裂を広げると、肉芽の芯をむりやり探りだして  
おしつぶしながら舌先で捕らえ卑猥な音をさせ上下に粘っこくこすりだした。  
 リナはそのあまりに深く激しい快感に息がつまり声がかすれ、ひゅっと空気をすいこむと、喘ぎ声すら  
たてられずに身体をこまかく痙攣させていく。  
 ガウリイの熱い舌が、唇が、ひたすらリナを蹂躙していく。  
 身体どころか頭までおかしくなる感覚に、リナはもう溺れてしまいそうだった。  
 (すごい…すごいすごいこんなのはじめて……もっとしてもっと、おかしくなっちゃうからもっとして……)  
 リナの変化はガウリイに筒抜けだった。  
 顔が悦んでいるわ、腰は押しつけてくるわ、愛液はとめどなくあふれてくるわ、もう最高の反応だった。  
 きゅぅーっと少女の身体が弓なりに反り、激しい絶頂と興奮を男に伝えてくる。  
 慣れたものでガウリイは快楽の余韻を逃さぬようにきつく舌をあてがってびくびくと脈打つクリトリスを  
押しつぶし、リナを最期の最後まで快楽の波でもみくちゃに狂わせた。  
 ガウリイに腰を抱かれ悦楽の余韻にふるえる姿はもはや、何も知らないただの少女ではなくなっていた。  
 
 リナの荒い息がおさまるころに、ガウリイは離していた舌をもう一度近づける。  
 熱くぬめる秘裂の中へと差し込んだ。  
 苦痛の混じる悲鳴があがる。  
 ガウリイはあわてて舌をはずした。  
 指よりは、というより、彼の身体の中では一番優しげのある箇所ですら、何度となくイカされても、リナのまだ  
幼い身体では受け入れる準備が出来なかった。  
 「いや……ガウリイ………やめちゃヤダ……」  
 リナ自身の痛がる反応に驚いたのは、ガウリイよりもリナだった。  
 このままこの男に全部捧げたいのに、途中でやめられるなんて、ひどい、と思った。  
 ガウリイが困っているのがはっきりとわかる。  
 しかしリナは自分ではわかっていないが、明らかに怯えた目をしているのだ。  
 それを見てしまったガウリイには、リナが何を言おうが、もうそれ以上のことは出来なくなってしまっていた。  
 我に返ったと言ってもいい。  
 少女を性に目覚めさせたい悪戯心であれこれ弄っていたのに、おそるおそる快を受け入れる様、幼い身体で  
身をよじり悶える姿、激しくせつなく鳴く声に、いつのまにか胸をかき乱されていて、先に進めなくなっていた。  
 こんなに小さな身体に己の猛りをぶち込む気にはどうしてもなれなかった。  
 「……ごめん、な……」  
 何がどう御免、なのか、それすら言えずにガウリイはまた小さくひくつくクリをやさしくねぶり始めた。  
 自分には想像しかできない苦痛をリナに与えるのは間違いないし、処女を気持ちよくさせてやる自信もない。  
 (俺がもっと経験豊富だったらなー……18なんてまだまだガキだよな……)  
 ガウリイは妙な敗北感をいだいたまま、リナの腰を抱きかかえ、お詫びのつもりで幾度となく絶頂へ導き、  
今度はリナが腰を震わせ完全に気を失うまで舐めつづけた。  
 
 こんなに色んなことをされたのに、リナにはどうしても言えない言葉があった。  
 キスしてほしい。  
 リナにはまだ分からないだろうが、言わずとも、彼の名を呼び、ただ目をつぶるだけでよかった。  
 そうすればガウリイは優しく口づけをしてくれるはずだった。  
 だが、リナは知っていてもそうしなかっただろう。  
 こちらが望んで施されるキスなんかいらなかったからだ。  
 彼に望まれていることを実感できるキスが欲しかったのだ。  
 こんなことになっても、リナはこの男のモノになれた気がしなかった。  
 飄々としていて掴みどころがない。  
 エッチなことなんてしそうもない、人の良い好青年だったはずなのに、リナを誘い、性欲に溺れさせた。  
 自分の女にするために、ではないことくらい、リナにはわかっていた。  
 それが今はとてつもなく悲しくて、悔しい。  
 リナはこの保護者を、自分に本気にさせたかった。  
 そんなリナをガウリイはじっと見つめていたが、何の前触れもなく急につぶやいた。  
 「そんなに睨むなよ……」  
 かすれるような声でそう言い、リナの頬に手をそえる。   
 ガウリイはコトが済んだあと、唐突に後悔していた。  
 リナが大人になるまで護り抜いて、それから口説くなり手をだすなりすればよかった、と。  
 こんなに切なくなるくらいなら、近道なんぞさせなければよかった、と。  
 何も言えなかった。リナと目を合わせるのをさけるようにしてガウリイは目を閉じ、リナの唇を奪う。  
 たかがキスひとつに心が痛くなる。  
 リナが求めてくるのでなければキスはしないでおこうと決めていたのに、自ら破ってしまった。  
 愛しさが訳も分からず彼を翻弄して突き動かしていた。  
 名残惜しげにそっと離れる。  
 閉じたリナの目から涙がこぼれた。  
 それは悲しみのゆえなのか、嬉しさのゆえなのか。  
 ガウリイには理解できかねる。  
 どちらかに決め付けても的外れで失礼なような気がした。  
 (今さら何をしてるんだか、俺は……)  
 優しく頬に手をそえたままで、ガウリイはその涙をぺろりとなめとり、まぶたに口づけを落とす。  
 反対側のまぶたにもひとつ。額にもひとつ。  
 そしてまたじっとリナを見つめて黙り込む。  
 ディープキスなんかしたら、嫌がるんじゃないかと思うと出来なかった。  
 すぐに乾く己の唇に舌をはわしてひとなめし、もう一度リナの唇に近づく。  
 抵抗のそぶりを見せないリナに、ガウリイは何故か不安になる。  
 でもやめられない。  
 この不安が消え去るまで、何度でもキスしたかった。  
 「……いい加減にしなさいよね」  
 とうとうリナの語気が強まる。  
 ガウリイは、終わったか、と思い、胸がはりさけるのを感じていた。  
 何も答えられないガウリイに向かって、目を開けたリナが潤んだ瞳をみせつける。  
 「好きだとかなんだとか、言ったらどうなのよ」  
 頬を真っ赤に染めたリナの言葉が、ガウリイの胸に深く突き刺さる。  
 おそらく一生消えない烙印になるのだろうな、とガウリイは感じながら、それでも覚悟を決める。  
 相手は12、俺は18、と自分の立ち位置を確認し、それでも自分の心が少しも揺るがないことを  
確かめて、ガウリイはリナをまっすぐに見つめる。  
 「……言っていいのか?」  
 これから初めて口にする言葉の重みを、どこまでも嬉しく受けとめながら、ガウリイはぎゅうっとリナを  
抱きしめ、耳元で、リナにだけ届くように愛の言葉をささやいた。  
 
 
 

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