中世ヨーロッパ風の貴族パロディで、細かいところはいい加減です
ガウリナ←ゼロス、で陵辱もの。
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「――ああ、貴女がリナ=インバースですか。なるほど。」
リナは自分の部屋で待っていた男の姿に、驚いたように固まった。
それは以前に社交パーティーで遠くから見たことがある、知らぬものは居ないほどの著名な公爵。
その若さでその地位に昇った男。ゼロス。
何故そんな人物がリナの部屋の窓辺に立っているのか。
今まで会話すらした事もないのに、その男の冷たい瞳はリナを
値踏みするかのようにねっとりと視線を動かした。
「なるほど……思ったよりは、楽しめそうですね」
リナは本能的にその言葉に何か危険なものを感じた。
思わず後ずさって扉に手をかけるが、その時ゼロスがにっこりと笑った。
「ああ、それはお止めになった方がいいですよ。貴女がお父上の事を思うのならね」
それは言外にリナを脅していた。
「……どういうことよ」
扉の取っ手は掴んだまま、搾り出すようにリナは男に問うた。
「貴女は既に僕と結婚することが決まっています。
もちろんその対価として、貴女の家には大量の金品と二つ上の爵位が支払われますが」
リナは大きく目を見開いた。
リナが生まれたインバース家は貴族としては位の低い方だったが、
それでもリナとしては充分幸せに過ごしてきた。
幼馴染で恋人であるガウリイとの婚約が決まったのはつい先月のことで、
インバース家よりも更に格下の家へ嫁ぐことをリナの家族は当初反対したが、
リナの必死の説得が功を成したのか、なんとか承諾を得ることもできた。
しかし、まるでそれを上から真っ黒く塗り潰すかのようにこの男が表れた。
リナの頬を一筋の冷たい汗が伝っていく。
ゼロスの言い方だとまるで、自分の親にはもう話が通してあるかのようである。
更にそれを親も承諾した、と。
そんなリナの様子を察したのか、ゼロスはなんとも嬉しそうに微笑んだ。
「頭の良い女性(ひと)は良いですね。話が早くて助かります。
――それで早速ですが、ここと、僕の屋敷と、どっちが良いですか?」
リナはその男の表情をまじまじと見た。
何を聞かれているのか分からない――。そんな彼女の瞳をゼロスは真っ直ぐに見返す。
「ああ、もちろん、僕たちの初夜のことですよ、リナさん」
リナは今度こそ迷わなかった。
扉の取っ手を勢いよく引いて、廊下に躍り出ようとした寸前に、
その手首を後ろから誰かに掴まれて、また部屋へと引きずり戻された。
「ちょっ、はなして……っ!!はなしなさいよ……っ!!!」
一体いつの間に男は移動したのか。
必死に逃げようとするリナに嬲るような視線を送りながら、ゼロスは言った。
「ああ、やはり、狩りは抵抗する獲物を捕まえるときが一番楽しいですねぇ。
その強気な感じもとても好みですし。もう面倒ですから、ここでしましょうか」
リナはゾッとするような悪寒が込みあがってくるのを感じた。
冗談ではない。結婚云々も当然願い下げだが、こんなところで犯されるなんてそれこそ有り得ない話だ。
しかも、こんな、自分をまるでモノのように見る最低な男に――。
なんとしてもこの場から逃げなければ、と掴まれた手を解こうとするが、
男の細身な体格に似合わず、それはビクともしない。
ゼロスはそんなリナににっこりと笑んだ次の瞬間、容赦なく彼女を寝台へと押し倒した。
どこからか取り出した白い布でリナの両手首を縛り上げてから、
その暴れる体を押さえ込んで、引き裂くように彼女の服を剥ぎ取っていく。
「……いやぁっっ……!!……やめてっ……!!」
リナの瞳から涙が零れた。
どうしようもない力の前に抗うことも出来ずに、この男の好きなように食われようとしている自分。
なんで、なんでこんな事に――。ただこの現実から逃れたい一心で、無意識にその名前が口から出る。
「……がうり……ぃっ……たすけて……っっ!」
ゼロスの瞳がその瞬間スッと細められた。
だが何も言わずに露になった小ぶりな胸の頂きに唇を寄せて、口に含んで吸い上げる。
「やぁ…っっ!」
敏感な部分が男の生温かい舌に包まれて、リナは身を捩った。
ゼロスはもう片方の頂きを指で擦りながら、口に含んだものを舐めたり吸ったり
軽く歯を立てたりして刺激を与えつづける。
「やめ…て……っ!……ぃや…っ!!」
悲鳴も抵抗も全て無視して、散々味わいつくした赤い実から一旦口を離して、
徐々に下腹部へ向かって口付けを落としていく。
赤い跡をいくつも付けながら、そこをなぞるように舌を這わせて、
ついに茂みの奥にそっと指を伸ばした。
「おねがい……っ!……やめて…ってば…っ!」
そこは彼女の言葉に反して、潤みを帯びていた。
ゼロスは笑いながら、彼女の両足を大きく開かせて、そこをとっくりと眺める。
「なかなか感度は良いようですねぇ、処女で無いのが惜しいですが、
まぁそれはこの際目を瞑るとしましょうか」
リナは、あまりの羞恥で今すぐ死にたくなった。
ガウリイとは結婚間近だったのだから、当然のように今まで何度も彼と身体を重ねていた。
その過程で性感帯が開発されていくのは当たり前のことで、
例え無理矢理強姦されているこの状況でも身体は素直に反応してしまうのは彼女のせいではなかった。
ゼロスはリナの綺麗なピンク色のひだを指でなぞってから、その敏感な肉芽を舌先で押した。
「やぁぁ……っっ!」
びりっと電気が流れたような刺激に、リナの身体が大きく跳ねた。
その反応を楽しむようにゼロスは何度もそれを舌で舐め上げて、
そして蜜が溢れる秘所へ指を一本埋め込んでいく。
「っ…あああ……!」
くちゅくちゅと音をたてて抜き差しして、彼女の感じるところを探りながら、
なかで鍵型に指を曲げれば、びくびくと彼女の身体が震えて、
指を二本に増やして執拗に内壁を擦り上げていく。
「あっ……やっ…めて……っ、おねがぃ……だから……っ!」
抵抗というより懇願にかわっていく彼女のそんな様子をゼロスは一切顧みなかった。
肉芽に唇を寄せて軽く吸いながら、秘所に埋め込んだ指を激しく動かして、
彼女を追い込むように攻め立てる。
「ぁあ、あ、やっ…ぁぁああああ……っっ!!」
ついにリナは達した。
ガウリイとはまた違うその嬲るような強い刺激に身体が耐えられるはずもなく
収束した快感は彼女の思考を真っ白に染め上げていく。
痙攣を繰り返す秘所から指を抜いたゼロスは
取り出した自分の肉棒をそこへあてがって一気に奥まで貫いた。
「あああぁ……っ!!」
リナの両足を折り曲げて、自分の肩へとのせて、そのまま何度も抽送をくり返す。
ぐちゅぐちゅという淫らな水音と肌と肌が当たる音が、部屋の中に響いた。
「あっ…ぁっ…やっ…んぁ!」
「ああ、やはり思ったとおり、良い締め付けですねぇ、これは上物です」
男の口調も言葉もどこまでも冷たくて
リナが自分の肉欲を満足させてくれる道具かどうかだけを測っているようだった。
リナは吐き気がするのを堪えていた。
この男も、自分の中を蹂躙する肉の塊も全てが汚らわしかった。
それに貫かれてはしたなく声を上げている自分が、一番醜くて、ふいに頭に
浮かんだガウリイの顔をかき消すように首を振った。
こんな自分を彼が知ったらどう思うのか。考えたくもなかった。
あの甘い幸せな彼との日々は、今のリナにとって真綿で首を締めるようなものでしかなかった。
涙を零しつづけるリナをゼロスは笑って見ながら、突くたびに揺れる小ぶりな胸を両手で揉みしだいた。
「貴女もなかなか強情ですねぇ。素直になったらいかがですか。
本当は気持ちいいのでしょう?僕に貫かれて、喜んでいるんでしょう?」
リナはぶんぶんと大きく首を振ったが、その秘所からは蜜が溢れ出て
ゼロスの肉棒をくわえ込むように収縮を繰り返していた。
ゼロスは、腰を回すように動かして、今までのリナの反応から最も感じるであろうそこを執拗に攻めた。
「ああぁっ……やめっ……ぃやぁ……っっ!!」
リナのナカが肉棒を強く締め付けた瞬間、ゼロスはそこへ大量の精を吐き出した。
「あ、ああああぁぁあっっ……!!」
再び達しながら、男の精が注ぎ込まれていくことにリナは悲鳴を上げた。
こんな、こんな男の、子を身篭るかもしれない可能性が今生まれたことが、
リナを更なる絶望の底へと突き落とす。その闇の深さから逃れるようにリナの意識はそこで途切れた。
ゼロスは、気を失った少女から肉棒を引き抜いた。
話に聞いていたよりも実物は遥かに手ごたえがあって、ゼロスは久しぶりの充実感を感じていた。
リナとの結婚も、この強姦も、全ては彼にとってただの暇つぶしでしかない。
手に入るはずのないものを追い求めるよりは、目の前の快楽と狂宴に溺れたほうが
遥かに楽だからそうしているだけの事だ。
どうせ金は掃いて捨てるほどある。
女なんて放っておけばいくらでも言い寄ってきて、うざったいだけだ。
こんな風に泣いて嫌がりながらも嬉しそうに己を締め付ける少女を抱く方が余程楽しくて
それが例え一瞬であったとしても、彼の心を潤していく。
少女の手首を縛った布を取ってやって、寝台のシーツでその身体をくるんで抱き上げた。
自分の屋敷に戻ってから、また泣き叫ぶであろう少女を、今度はどうやって陵辱しようか――。
久しぶりに最高のオモチャを手に入れた気分で、彼はリナの部屋をあとにした。
<了>