スレイヤーズ  

「ねえガウリイ、セックスって気持ちいいの?」  
「・・・・・・お前さん酔ってるだろ?」  
夜、ガウリイの部屋で3本目のワインボトルを空にした頃。  
唐突な質問に思わず酒を吹きかけたガウリイは何とかそれだけを答えた。  
「酔ってないわよー。  
 なによう、ガウリイ童貞って事はないんでしょ?  
 その見た目だしそーとー遊んでたんじゃないの?」  
「お前さん絶対酔ってる・・・」  
極度の照れ屋のリナがこんな風にこんな話題を口にできるなんてそうとしか思えない。  
ガウリイはリナの質問には答えずに手からグラスを奪い取ってないとテーブルの上に置いた。  
「ほら、もう寝ろ」  
「むー」  
不満そうに口を尖らせるリナに苦笑する。  
正直理性の限界を試されているようなこの状況でそんな話題はきつかった。  
風呂上りでしっとりと湿った髪に小柄なためサイズが大きめのパジャマからは白い胸元がのぞいている。  
そんな自分を解かっていないのかリナは無防備にガウリイの目の前にいる。  

「リナ、寝不足は美容の天敵なんだろ?」  
保護者の仮面を被ったまま、やんわりとリナを追い返そうとする。  
しかしリナは拗ねたようにベッドから下げた足をぶらぶらと揺らしながらうつむいた。  
「リナ?」  
「・・・シャドウスナップv」  
「!?」  
顔を覗き込もうとした所を完全に不意をつかれ、ガウリイはベッドに腰掛けたまま硬直した。  
「ふふふふふ〜」  
「リ、リナ?」  
ぴょんとベッドから飛び降りガウリイの目の前でリナは嬉しそうに笑う。  
その表情は悪戯を思いついた子供のようで・・・  
「ねね、あたし前から興味があったんだけど・・・」  
床に座り、ガウリイの膝の間から見上げてくるリナ。  
「男の人のって見た事ないのよね〜  
 どうなってるのかしら?」  
「お、おひ(汗)」  
じと汗をかくガウリイには構わずにリナは赤く熟れた唇にぺろりと小さな舌で湿らせると、ガウリイのズボンに手をかけた。  

「ちょ、ちょっとまて、やめろ、リナ!?」  
「騒いでもムダ!  
 おとなしくしてなさい――うわ」  
ガウリイのズボンからそれを取り出したリナは目を丸くした。  
「ふぇ〜こんなんなんだ」  
「・・・・・・(涙)」  
しみじみと見つめられてなんともやるせない気持ちになる。  
「ね?さわっていい?」  
リナは聞くと、答えを待たずにそっと手を触れた。  
恐る恐る、それを撫でる。  
「おい、やめろっ」  
思わず反応しそうになるのを堪えながらガウリイは言うが、リナの手は次第に大胆になっていく。  
むくりと起き上がったそれにリナは目を見張ると、ガウリイの顔を見上げた。  
「ガウリイ、気持ちいいの?」  
何だか嬉しそうにリナはますます手を動かす。  
竿をこすったり、先っぽを摘んだり。  
「っく」  
その愛撫はつたないものだった。  
しかし偶然ガウリイの性感帯を滑ったリナの指先にますます大きくなるガウリイ自身。  
「ここ?」  
リナの白い指が執拗にガウリイを責め立てる。  
「ね、ガウリイ、気持ちいい?」  
今すぐリナを押さえつけてその中に入りたい。  
そんな思いが動けないからだの中に溜まっていく。  
「リナ、やめ」  
切なげに眉を寄せるガウリイの表情を満足気に見ながら、リナは熱心に愛撫を続ける。  
「っく、あ」  
「きゃっ」  

リナは自分の手に吐き出された精液をまじまじと見た。  
顔に近づけ、匂いをかぐと、ちろりと赤い舌を出して舐めてみる。  
「にが」  
リナのそんな仕草にまたもやガウリイのものが大きくなる。  
が、・・・  
リナは精液をティッシュでふき取ると、立ち上がった。  
「ねむいから部屋に戻るね」  
「え?あ、おいリナ!?」  
「おやすみー」  
無常にもドアは閉じられ、後にはベッドに腰掛け物を出したままのガウリイが残された。  
「せめて、魔法といてくれ(涙)」  
部屋の興奮した自身をどうすることもできずに涙するガウリイが動けるようになるのは、ランプの油が切れる夜明け頃だった。  

 
 
 

少し二日酔いで頭の痛む朝。  
リナはいつまでたっても起きてこない相棒を放って、先に朝食を済ませた。  
その後は魔道士教会から借りてきていた本を読む。  
しかし、昼を過ぎても部屋から出てくる気配のない隣の部屋の主に、とうとう痺れを切らせた。  

「ガウリイ!いい加減起きなさいよ!!」  
ノックもおざなりに、見事なテクニックで安宿の鍵を開けるとベッドに歩み寄る。  
「・・・・・・」  
ベッドの上には頭まで毛布を被ったでかい図体のガウリイ。  
「ガウリイ、具合悪いの?」  
反応のないガウリイにリナが少し不安げな声で訊ねる。  
もっそりと毛布が動き、金色の頭がひょっこりと出てくる。  
「お前さん、昨夜のこと覚えてないな?」  
「へ?昨夜?」  
じと目で確認してくるガウリイにリナは首を捻る。  
「昨夜はあんたとこの部屋で飲んでたんじゃない」  
覚えてるわよ、とリナは口を尖らせる。  
「・・・・・・はー」  
「っな、何よその溜息はっ!」  
しばらくじと目で見つめられた後処置なしと言う風につかれた溜息にリナは怒鳴る。  
「酷いよな、人にあんな事しといて。  
 自分はきれいさっぱり忘れてんだもんな〜」  
「な、なによ、あたしが何したって言うのよ」  
先ほどから昨夜の事を思い出そうとしているが、途中から記憶が途切れてしまっているためリナは少し弱気になる。  
「俺がどんな思いをしたか、トラウマモノだぞあれは」  
ガウリイは首から下を毛布に包まったままフイと顔を背ける。  
拗ねたような口調と仕草に、リナはちょっとカワイイなどと思ってしまう。  
「だから、何したって言うのよ!!  
 男ならはっきりしなさい!!!」  
しかしいい加減じれったくなってきたリナは声を上げるとスリッパを振り上げた。  

振り上げたスリッパはいつものようにガウリイの頭を直撃するはずだった。  
「・・・なんで止めるのよっ!!」  
あっさりとその右手を取られてリナは悔しさを噛み締めつつ顔を赤く染めて叫んだ。  
普段は手加減されているのだと言われているようでやるせない。  
「慰謝料」  
「は?って、ちょちょっと!」  
ワケのわからない事を言われて急にベッドの上に引っ張り込まれてしまう。  
仰向けに転がされて目の前にはガウリイの顔と薄汚れた天井。  
「ひゃっ、ちょ、何すんのよ!?」  
「何って、慰謝料。  
 昨夜のあの性的虐待とも言える仕打ち。  
 あれで傷ついた俺の心を慰めてもらおうかと」  
パニックになるリナには構わずに、ガウリイはリナの胸を揉む。  
「性的虐待!?  
 あんたがそんな言葉を知ってるなんて・・・  
 ってなんであたしがそんなことしなきゃなんないのよっ!」  
「何だよしょうがないな」  
暴れるリナに、ガウリイは落ちていたタオルでリナの両腕を縛る。  
「ちょっと!?  
 何考えてんのよ!?」  
「お前さんだって昨日俺にシャドウ何とかかけて散々人のもの触りまくったじゃないか」  
「え、え?えええ!?」  
「慰めてくれよなv」  
「や、ちょっとちょっと」  

ガウリイは嬉々としてリナの服を脱がしていく。  
魔道士の装備のしたには真っ白い肌。  
「あ、やぁ」  
ガウリイは薄く開いた唇を塞ぎ、逃げ惑う舌を捕まえ絡めとる。  
次第に、リナの抵抗は弱々しいものとなっていく。  
「ひゃあっ」  
首筋から胸元、腹へとガウリイはその唇を這わせていく。  
臍に舌を差し込まれ、くすぐったそうにリナが身を捩る。  
「ふあ、あ、」  
突然胸を強くもまれてリナが身体を跳ねさせる。  
そらされた白い喉に噛みつくようにしてガウリイは口付ける。  
「やだ、やめてぇ」  
赤い瞳を涙で潤ませながらいつもと違った弱々しい声で懇願するリナにガウリイの嗜虐心が煽られる。  

「俺は今まで我慢してきたのに、リナがあんなことするから」  
ピンと尖った胸の先をガウリイは口に含むと舌先で転がす。  
「んぁっ、やっ」  
目をぎゅっと閉じてリナはその感触を振り払うかのように首を振る。  
「リナ、ゆうべセックスが気持ちいいか聞いてきたよな?」  
「し、らない」  
「教えてやるよ、自分で確かめるんだな」  
「やっ、そんなとこ触らないで!」  
ガウリイの右手がリナの足の間に伸ばされる。  
茂みをかき分けて、遠慮容赦なくリナの秘所をかき回す。  
「あっ、や、やだっ、やめてぇ」  
時折声を上ずらせながらリナが必死に懇願する。  
「ああっ、やあん!」  
ガウリイが舌で敏感な秘芯をつつく。  
濡れてきたそこを嘗め回すと、更に溢れてきた愛液をすする。  
「うあぁ、は、あ、あ、」  
背筋を這い上がる感覚にリナが喘ぐ。  

「あう、あ、あ、あ」  
リナは壊れたように声を上げながら与えられる快感に流されていく。  
―じゅぷ  
音を立てて、ガウリイの指が差し込まれる。  
体の中を動き回られ、更にリナは悶える。  
「気持ちいいみたいだな」  
ガウリイは更に指を増やしてかき回す。  
抜き差しするたびに愛液が溢れ、リナの口から嬌声が上がる。  
「もういいか?  
 リナばっかり気持ちいいんじゃずるいしな」  

「っ――!!」  
いきなりの挿入にリナは喉を詰まらせて身体を強張らせる。  
しかしガウリイは、全てをリナの中に収めると満足げな吐息をもらして、動き始める。  
「っく、あ、動かないでっ」  
痛みに眉をしかめてリナは思わず叫ぶ。  
そんなリナにガウリイは意地悪く笑うとますます動きを早める。  
「いたいっ、痛いの、やめてっ」  
「やだね、大丈夫、そのうち気持ちよくなるさ」  
「いやっ、うぅっあ」  
必死に逃れようとしていたリナは、次第に痛みが薄れていくと再び快楽に襲われた。  
「あ、ひあ、あ、ふあああっ!」  
足をひきつけて身体を震わせると、リナはイッた。  
ガウリイは腰を引いて最奥まで叩きつけると、中に欲望を放った。  

荒い息を整えるリナの脚を開くと、ガウリイは二人分の体液が溢れるそこをかき回す。  
「あっ」  
小さく身震いしてリナが意識を戻す。  
「や、もうやめてっ」  
「なんで?昨日リナも俺にしてくれただろ?」  
「しらないっ、しらないぃっ」  
内壁をなぞる感触にリナの声が上ずる。  

「よっと」  
リナの身体を後ろから抱きこむようにして膝の上にのせると、ガウリイは再びリナの秘所をなぶる。  
もう片方の手はリナの小ぶりな胸に触れる。  
「んっ、あ」  
白い背中に口付けを落としながら、ガウリイはリナを責め続ける。  
「はっん、あ、あ、はぁあ」  
すっかり抵抗を止めてしまったリナは次第に上りつめていく。  
「あ、え?がう、り?」  
しかし、後一歩と言うところでガウリイは手を止めてしまう。  
そして内腿や、胸の裾野といった性感の低い所をゆったりと撫でる。  
そのもどかしさにリナは無意識に腰を動かしガウリイの手に擦り付けようとする。  
でも触って欲しい所には届かない。  
「ねぇ、あ、がうり」  
ねだるような声にガウリイの手が再びリナの中をかき回す。  
しかし、やはりリナがイキそうになるとその手は止まる。  

いかせてもらえないまま、時間が過ぎる。  
「ああっ、ガウリイお願いぃ」  
焦らされ続けてリナが狂ったように懇願する。  
それでも意地悪くリナをいじめていたガウリイだが、ついに堪えきれなくなってリナの腰を自分の上に落とした。  
「ふああぁっ」  
自重で根元まで一気にガウリイのものを飲み込んで、リナが歓喜の声を上げて達する。  
しかし、すぐに突き上げられてよだれをたらしながら腰を使い出す。  
「ひあ、あんっ、あんっ」  
ガウリイはリナの身体をうつ伏せにすると後ろから激しく貫く。  
「ああんっ!」  
シーツを掴みリナ獣のように声を上げる。  

 

「っく、出るっ」  
「ひいぃんっ」  
もう何度目か解からぬほどにイカされたリナはだらしなく脚を開いたまま失神してしまう。  
「ふぅ〜」  
満足気に一息つくと、ガウリイはリナの中から自身をズルリと引き抜く。  
一緒に中からガウリイの精液とリナの愛液が混ざり合ったものがゴプリと溢れる。  
「やっぱり溜め込むのはよくないな。うん。  
 明日から、ってもう今日か?  
 とにかく毎日リナに付き合ってもらうか」  

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