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「ふぁ……っっ」
月明かりすら差し込まない部屋に、抑えきれない声が密やかに響く。
粗末なベッドの上で、華奢な身体が快楽にくねった。
前を肌けたパジャマからは小振りな胸がのぞき、暗闇の中で白く浮かび上がる指先が、つんと突き出た乳首を弄ぶ。
何もつけていない下半身は大きく開かれ、どろどろに溶けた秘処には男根を模したもの――いわゆる大人のおもちゃが押し込まれたまま、無機質な振動を繰り返していた。
その少し上では、硬く膨らんだクリトリスを細い指が擦りあげる。
甘い矯声の漏れる唇は紅く塗れていて、昼間の強気な少女からは想像できないほどの色気を醸し出していた。
ここにもし男がいれば、即むしゃぶりつきたくなるほどの艶姿だ。
しかし、部屋に男の姿はなく、少女は――リナは、何かに付き動かされるまま、自らを快楽に追い立てた。
はじまりは、ほんの小さな好奇心だった。
二週間ほど前のこと。
宿の部屋でいつものようにガウリイと明日の予定について話していて――いったい何が発端だったのか、セックスの話になった。
まだ、自分は体験したことのない未知の世界。
「ねぇ」
と、リナはガウリイに言った。
「あたしとセックスしてみない?」
ガウリイは一瞬、なぜかひどく厳しい顔をし――しかしそれは、すぐに薄い笑みに消える。
「いいぜ。リナがしてみたいんなら」
にぃ、と笑った顔は、自称保護者とは明らかに違う――見たことのない男の顔をしていた。
ぞくり、と身体が震えたのを覚えている。
そうして、リナはガウリイに抱かれた。
普段の態度からは考えられないほど、ガウリイは激しくリナを攻め立て、熱い塊で容赦なく彼女を貫いた。
熱に浮かされたような夜。
けれど――――
あんなに激しく自分を抱いておきながら、翌日の彼は、何事もなかったかのようにいつも通りで。
リナは思いっ切り肩すかしを食らった気分だった。
だが、ほっとしたのも事実。
関係を変えるつもりはない。
自称保護者と被保護者。
気の合う旅の連れ。
相棒。
それ以外は別にどうでもいい。
体を重ねはしたが、それ以上を求められても困る。
だから、関係は一夜で終わり。
なのに。
一度快楽を覚えたリナの身体は、彼女の意思とは関係なく、夜になると刺激を求めて疼くようになった。
夜、ベッドに入ると、あの時のことを思い出して身体が熱くなる。
きゅうっとアソコがひきつり、イヤらしい蜜を吐き出す。
最初の二日間は我慢できた。
三日目からは自分の指で慰めるようになった。
七日もすぎる頃には指だけでは我慢できず、こっそりとソレを――自分を慰めるための道具を買い求めた。
もう、処女ではないと言う気安さもあった。
初めて挿入する時はさすがにためらったが、自分の指よりも遙かに太いソレが与える快感に、リナはうっとりと酔いしれた。
――しかし、それも最初の数日だけ。
おもちゃの刺激は単調で、物足りなくなるのはあっという間だった。
もっと違うものが欲しいと――そう、思ってしまった。
同時に、気づく。
――内側から自分を苛む、激しい飢えがあることを。
「あふ……っ、あ、あ、やぁんっ、もっとぉ……! もっと奥にほしいのぉ……っ」
涙さえ流しながら、ここにはいない男に甘く強請る。
身体を焼き尽くすようなこの疼きを、ただ癒して欲しかった。
「あんっ、あぁ、あ、あ、……うりぃ……がう、りい……っ……!」
ああ――足りない。
全然足りない。
あの時の快楽は、こんなモノではなかった。
自分の細い指ではなく。
冷たいおもちゃでもなく。
あの、熱くて太いモノがほしい。
一度だけ自分を貫いた、あの塊。
あれで、もう一度――ああ、違う。何度でも。
何度でも、何度でも、気が遠くなるくらい。
思い切り打ちつけて、奥まで抉って、ぐちょぐちょにかき回して――犯してほしい。
細い指が痛いくらいに立ち上がったクリトリスをさらに激しく擦りあげ、胸の先で主張する乳首に爪を立てる。
振動を最大にしたおもちゃが、リナの中を激しくかき回す。
シーツは溢れる蜜を受け止めきれず、いくもの小さな水たまりを作った。
「……んっ、がう、り……」
想像の中で自分を犯す男の名を呼ぶ。
秘処がぐちゅぐちゅと音を奏でる。
閉じた瞼の裏で、ガウリイが嗤った。
「がうり……ガウリイがうりいがうりいがうりい……っっ、ふ、あ、あ、あ――――っっ」
思考が真っ赤に染まる。
ナカが激しく痙攣し、おもちゃをきつく締めあげる。
ごぽりと秘処が蜜を吐き出す。
待ち望んだ絶頂にリナは激しく硬直し、やがてぐったりとベッドに横たわった。
絶頂の余韻に浸り、熱の籠った吐息をつく。
しかし、余韻が冷めるのは一瞬だ。
その後には、どうしようもない虚しさだけが残った。
シーツの上で虚しく振動を続けるおもちゃを、ぼんやりと見つめる。
例え一時でも、彼女を飢えから解放してくれるそれ。
しかし今夜は、それでもう一度自分を慰める気にはならなかった。
だって――足りない。
気づいてしまった。
とっくの昔に気づいている。
自分が欲しいのは、こんなモノじゃない。
もっと。もっと――――
ゆっくりと視線を移す。
そこには無機質な宿の壁。
その――薄い壁の向こうには。
――――――ガウリイが、いる。
「どうしたんだ、こんな夜中に」
その夜、部屋を訪れたリナを、ガウリイはあっさりと中に招いた。
パジャマ姿でベッドに腰掛け、こちらを見つめてくる青年の態度は、本当にいつも通りで、リナは泣きそうに眉を歪める。
毎晩毎晩――この男は、自分が何をしているか知っているはずなのだ。
宿屋の薄い壁程度では、彼女のよがり声など丸聞こえだっただろう。
それらをすべて黙殺し、なんでもない顔で自分に接する男。
見て見ぬ振りをするのは、彼なりの優しさかもしれないと思ったこともある。
けれど、それは自分に女としての魅力がまったくないと言われているようで――抱いたのは、単に義務だったと言われているようで、今はひどく悲しかった。
「……あの、ね」
身につけたパジャマの裾をぎゅっと握りしめる。
我慢できずにガウリイの部屋に押し掛けたものの、口にするのは勇気がいった。
あの時はあんなにあっさり抱いてくれと言えたのに。
――本当に、自分は何も知らなかった。
「……あの、実は……」
ためらうリナの耳に届いたのは、小さく喉を鳴らす音。
「なんだ」
え、とリナは顔を上げた。
発せられた声は間違いなく彼のものなのに――まるで別の男のようだ。
「我慢できなくなったのか、リナ」
「……っっ!」
目を見開く。
全身が一気に冷えた。
背筋を冷たい何かが駆け抜ける。
ガウリイは嗤っていた。
暗く陰になった表情の中で、かろうじて、形のいい唇が笑みの形につり上がっているのが見えた。
唐突に――気づく。
ガウリイは見て見ぬ振りをしていたのではない。
……していたのかもしれないが、少なくともそれは、優しさからではない。
ガウリイは――待っていたのだ。
リナが自ら、彼の部屋に訪れるのを。
だが……今さらそんなことに気づいてなんになる?
「オレに抱かれたいんだろ、リナ」
逆光の中、差し出されたガウリイの手が、わずかな月明かりにぼんやりと浮かび上がる。
知らず、こくりと息を呑んだ。
獲物を前に舌なめずりをするケモノの姿を見た気がした。
ゾクゾクと背中が何かの予感に震える。
頭のどこかがしきりに警告をならす。
この男の手を取ってはいけない――取ってしまえば、何かが壊れる。
ああ――けれど。
「おいで」
甘い蜜のようにねっとりと絡みつく声。
拒否するには、その誘惑はあまりに大きすぎて。
のろのろと――まるで何かに操られるように、リナは差し出された手に、自分の手を重ねた。
「……はむっ、ん、んん、ぷぁ、うんっ、あふぅん……っ」
少女の喘ぎ声に、微かな水音が重なる。
ベッドの上で腹這いになり、男の下腹部に顔を埋めた少女を、魔法の灯りが煌々と照らし出していた。
凶悪なまでにそそり立つ肉棒を小さな口が銜え込み、熱心に舐めしゃぶる。
呑みこみ切れずに少女の口からあふれ出た涎が、ちゅぷちゅぷとイヤらしい音をたてた。
その間――男の指は、少女の首を飾る首輪から伸びる鎖を、じゃらじゃらと弄ぶ。
従属を示すそれは彼女の肌の白さと相まって、存在を声高に主張した。
青い瞳がおかしそうに眇められる。
「いいぞ、リナ……袋も舐めてくれよ」
「ふぁ、あ、う……んっ」
男の――ガウリイの言葉に、リナはえずきながら小さくうなずいた。
涎で濡れ光る肉棒を舌で辿り、ゆっくりと舐め下ろす。
やがて、肉棒の両脇で存在を主張する果実にたどり着くと、おいしそうに口の中に迎え入れた。
独特の感触のそれを舌の上で転がし、舐めて、きゅ、と吸い上げる。
肉棒に添えたままの手は、幾度も剛直を優しくしごきあげる。
まるで、愛しくて仕方ないのだと言うように。
「んはぁ……」
うずくまるリナの奥から蜜が溢れ、とろりと白い股を伝う。
リナはもどかしそうに腰をくねらせた。
優しく、強引に――抗うことのできない快楽で、男は少女を縛りつけた。
そして少女は、それを自ら望んで受け入れた。
熱く太い肉棒でナカを抉られ、犯される悦楽。
二か月が過ぎる頃には――少女は夜毎に男の腕の中で溺れた。
あの夜、操られるように取った手。
それは、強固な鎖となってリナをがんじがらめに絡め取った。
「ん、がうりい……っ」
はぁ、としゃぶっていた剛直から顔をあげ、蜂蜜の甘さで男の名を唇に乗せる。
その瞳は潤んで艶を増し、白々とした光に極上のワインのように揺れた。
男を誘う、女の目だ。
「なんだ」
ふ、とガウリイは唇をつり上げた。
「もう我慢できないのか?」
「……そ、なのぉ……ね、……シて……?」
強請るように、赤黒く膨れ上がった肉棒を白い手が優しく撫でさする。
うっすらと微笑むリナは、ひどく卑猥だった。
「ね……? これ、ちょうだい?」
上目遣いに見上げながら、小さな舌が鈴口をほじる。
溢れ出た透明な先走りを、舌がおいしそうに舐め取った。
「……ったく……おねだりがうまくなったなぁ、リナ」
「んっ」
さも可笑しそうに笑い、ガウリイはリナの身体をゆっくりと押し倒した。
淡く色づいた裸体がシーツに沈み込む。
「……いいぜ。足、開けよ。お望み通りにしてやるから」
「あんっ、うれし……っ」
リナは軽く足を浮かせると、膝の裏に手を入れた。
そのまま、両足を左右に押し開く。
熱く潤んだ場所が空気に触れてひやりと冷える。
リナからは見えないが、ぐちょぐちょに濡れたアソコがぱっくりと口を開けている様が、ガウリイの目にさらされているはずだった。
わかる。
視線が痛いほどに注がれている。
アソコがうれしそうにひくつき、こぽりと蜜をこぼした。
「触ってもないのにドロドロじゃないか」
笑みを含んだ声は、どこまでの熱く――それにも関わらず、氷の様に冷たい。
「しゃぶっただけで感じたのか。やらしい女だな」
言葉でなぶられ、小さく身体が震えた。
待ちきれずに、ゆるりと腰が揺れる。
「……がうりい……」
濡れた声が甘く強請る。
早く、熱いモノで奥まで貫いて欲しかった。
滾る精でナカを満たして欲しかった。
願いが通じたのか、間を置かず、熱い手が膝の上をすべる。
そのまま、さらに足を大きく開かされた。
犯される期待に呼吸が速くなる。
――直後、期待にひくつく秘処を、男の骨ばった指がずぷりと音さえたてて貫いた。
「……あ!?」
びくんっと身体を跳ね上がった。
下半身を襲う強い刺激に、リナは背筋を震わせる。
けれどこれは、待ち望んでいたモノではなく――
ガウリイが喉を鳴らした。
「わかるか、リナ。リナのココ、いきなりオレの指を三本も飲み込んでるぞ」
「あ、や……っんふっがう、り……っ」
くつくつと笑いながら、男は指でリナのナカを激しくかき回した。
栗色の頭がイヤイヤと、力なく左右に揺れる。
「あんっ、ちがっ……ち、がう、のぉ……っっひぁあんっ」
「何が違うんだ? 気持ちいいんだろ? ほら、さっきよりも締め付けがきつくなったぜ。
ココだってほら――こんなにカチコチじゃないか」
「あひぃっ!」
雷に打たれたような衝撃に、華奢な背が仰け反る。
いやらしい蜜を吐き出す秘処のすぐ上でぷくりと膨れ上がったクリトリスを、ガウリイの舌がねっとりと舐めあげたのだ。
「は、はひ……っ、あ、あぅん……っなめちゃ、だめぇえぇえ……っ」
悲鳴混じりの嬌声が、口をついて溢れた。
軟体動物のような舌が、ちゅるちゅるとクリトリスに絡みつく。
優しく吸い上げられたかと思えば、まるで思い出したかのように歯を立てられる。
その間も秘処を犯す指はぢゅぷぢゅぷと音を立てながら激しく蜜をかき回し、リナのイイところをこれでもかと擦りあげた。
びくびくと華奢な腰が激しく痙攣を繰り返す。
絶え間なく与えられる刺激。
いくつもの快楽が、容赦なく彼女を襲う。
じらされ、馴らされた身体が昇りつめるのに、時間はかからなかった。
きつく閉じた瞼の裏で、白い光がチカチカと瞬く。
「……あああっ、やぁっ、あうぅうん、らめっ、らめぇ……っっ、イクのっ、がうりっイっちゃうぅううっっ」
きゅうっと舌がクリトリスをきつく吸い上げた。
同時に、ナカを蹂躙していた男の指が、クリトリスの裏側――リナの弱い場所を強く引っ掻く。
快楽が体を突き抜ける。
紅く濡れた瞳を見開き、リナは声もなく、激しく身体を痙攣させた。
「んんっ……がうり……いっ、ひあ、あ、あっ、あふぅうううっっ」
あれからどのくらい時間が過ぎ、何度、指と舌だけでイカされたのか。
何度目かの絶頂に、リナの細い身体がきゅうぅぅうっと反り返る。
「あ、あ……あ……」
緊張と弛緩。
ベッドの上に力なく投げ出された両手が、むなしくシーツをかいた。
だが、それだけだ。
ガウリイのたくましい腕に押さえつけられたままの脚は、閉じることすらできない。
「……がう、り、おねが……っ、もぉ……っ」
リナの頬を涙が伝う。
何度もイカされたが、まだ一番欲しいものを与えられていない。
イキ続けているのに、飢えが満たされない。
ずっと身体の中でくすぶり続ける熱。
気が狂いそうだ。
「どうした、リナ。気持ちよくないのか?
……そんなワケないよなぁ? あれだけイキまくっといて」
喉を震わせて笑う男は悪魔のようだった。
自分を堕とす、美しい悪魔。
ああ――それでも。
緩慢な仕草で首を振る。
喘ぎすぎて掠れた声で、リナは懇願した。
「ちが、……の、ほし、のぉ……っ、がうり、の……おねが、いぃぃい……」
我慢、できない。
もう――きっと、狂っている。
咽び泣くリナをガウリイは涼しげな顔で見下ろしていたが、突如、その首輪を強く引いた。
「ぁうっ」
じゃらりと鎖が鳴り、息が軽く詰まる。
「……違うだろ、リナ」
男の口元にうっすらと酷薄な笑みが浮かぶ。
「お願いする時は、どうするんだった?」
「あ……ご、ごめん、な、さ……」
「リナ、どうして欲しい? 言ってみな」
焦点を結ばない瞳が男を映す。
身の内を苛む熱に浮かされて、リナはその言葉を口にした。
「……お、奥、まで……奥まで、犯してくださ……ご主人さまぁ……」
「何で犯してほしいんだ?」
「あっ、ご主人、さまのモノ、でぇ……いっぱいいっぱい、あたしのナカ、をっ、ぐちゃぐちゃに、かき、まわして、くださいぃぃい……っふああ?」
「欲しいのはコレか?」
いやらしくひくつく入口に押し付けられた熱の固まり。
身体が震えた。
早く――犯して欲しくて。
「……そ、そうですぅっ、あっあっ」
「は……ほんと、リナはイヤらしいなぁ……」
「あ……ひぁああああああんっっ」
ずぶ、と熱くとろけた場所が膨れ上がった剛直を呑み込む。
狂うほど待ち焦がれたもの。
身体が――心が、満たされる。
この、熱い固まりに貫かれ、抉られるのを、どれだけ待っていたことか。
嬉しさのあまり柔らかな肉が剛直に絡みつき、きつく締めあげる。
その感触を楽しむように、ガウリイはゆっくりと腰を引いた。
「あっ、あっ……抜いちゃ、いやぁ……っ」
遠のく刺激に、細い腰が無意識に男を求めて浮き上がる。
しかし、完全に肉棒が抜けてしまう直前、ガウリイは激しく腰を打ちつけた。
「ひああぁあっ!!」
ぶつかる肌が鋭く鳴り、溢れる蜜が卑猥な音をたてる。
その勢いでリナを壊そうとでも言うように、さらに質量を増した肉棒が彼女のナカを何度も穿つ。
「あぅっ、あっ、あっ、すご……っ、すごいぃいっ!! 奥、奥まで……っ、届いてるぅっがうりぃいっっ」
熱く太い固まりが奥を突き上げる感覚に、リナは悶えた。
肉壁を力強く擦りあげていく感覚もたまらない。
「見ろよ、リナ」
促され、うっすらと瞼を開けたリナの目に飛びこんできたのは。
高く掲げられた自分の脚と、それを押さえつける、ガウリイの逞しい腕。
そして、その間でぐちょぐちょになった秘処に、赤黒い肉棒が激しく出し入れされる様だった。
「あ……あぁっ……」
リナは唇を震わせた。
その光景はお世辞にも美しいとは言えず、むしろグロテスクでさえある。
だが、そこから目が離せない。
どう考えても無理としか思えない太さの肉棒が、自分のアソコをぐちゃぐちゃにかき回している。
根本近くまで押し込まれたかと思うと、トロトロの蜜を肉の傘でかき出しながら姿を現す。
肉棒はしろっぽく濁った蜜にまみれ、部屋の明かりにテラテラと輝いていた。
これ以上ないと言うほど卑猥な光景に、きゅぅん、と胸が高鳴る。
今。
自分はガウリイに犯されている。
「……くっ……どうだ、リナ」
「あっ、ふぁんっ、すごぃっ……すごいのぉっ……もっと、もっと犯して……っ犯してくださいぃいぃいぃぃん……っっ」
膣の奥まで潜り込んだ剛直が、ぐりぐりと中をかき回す。
何度も抉り、肉壁を容赦なく擦りあげる。
その度に溢れ、かき出されたいやらしい蜜が、ぢゅぷぢゅぷと激しく音を立てて飛び散る。
繋がる部分はぐちゃぐちゃで、蜜がリナのアナルにまで流れ出していた。
混ざってどちらのものか分からなくなった白濁が、シーツにいくつもシミを作る。
「あぁん、いい、の……っ、ご主人、さまぁ……っご主人さまぁっっ」
涎すら垂らしながら恍惚の表情で快楽を強請るリナ。
腰を妖しくくねらせ、男を嬉しそうに銜え込む様は、どうしようもなく女――いや、メスだった。
男に犯されて悦ぶメス。
ほんの数か月前の、プライドの高い、潔癖だった少女の姿など、どこにもない。
どれほどの間、男の逞しい肉棒で犯され、啼かされたのか。
ガウリイから流れ落ちた汗が、ぱたりとリナの肌の上で弾けた。
は、と男が短く息を吐く。
狂乱の終わりが近い。
「リナ……っ、ナカに出すぞ……っ」
「ふぁあぁぁ……はいっ、あっ、出してくださ……あはぁあああっっ」
これが最後とばかりに、剛直が激しく最奥を穿つ。
その激しさにリナは一気に絶頂に達し、剛直をきつく締めあげた。
ガウリイはそれさえ振り払うように、もう一度腰を打ち付け、膣の奥深くまで剛直を潜り込ませる。
それはこれ以上ないというほど膨れ上がり――ドプッとリナのナカに激しく精を迸らせた。
「ひぃいいいんっ!」
濡れた瞳が大きく見開かれる。
火傷してしまいそうなほど熱い男の精が、勢いよく流れ込んでくる。
あまりの勢いに、華奢な身体がびくん、びくんと痙攣を繰り返す。
肉壁がひくつき、その一滴まで搾り取ろうとでも言うように未だ硬さを失わない男に絡みついた。
たまらない。
たまらない。
この、言葉にはとてもできない快楽。
「あっ……出てるっ、出てるぅ……がうり、の……っ、あついの出てるぅぅぅ……」
リナは夢中で腰を男に押し付けた。
注ぎ込まれるモノを、一滴たりとも逃したくない。
彼女の願いに応えるように、剛直がさらに奥を目指して潜り込む。
甘く濡れた唇から恍惚のため息がこぼれた。
もっともっと、熱い精で満たして欲しかった。
自分のすべてが、ガウリイでいっぱいになるくらい。
「……く、ふぅう……っ」
ガウリイが深く、満足そうな息を吐く。
それがたまらなく嬉しい、とリナは思った。
「……ぁはあ、ん」
何度も何度も、断続的にそそぎ込まれる大量の精。
自分のナカを満たしていくソレに、リナはうっとりと目を閉じる。
嬉しい。
深い満足感に、胸が震えた。
そうして、明日もガウリイの肉棒で抉られ、精を注ぎ込まれる自分の姿を想像する。
ああ――
こうやって、自分はずっとガウリイに犯され続けるのだ。
それは……――――
リナは無邪気な子どものような笑みが浮かべた。
それは。
たまらなく幸せなことだ。
end