「うっわーーー!気持ちいい〜〜〜!!やっぱし夏はプールよね〜♪」
あたしと旅の連れのガウリイは、一仕事終えた報酬のひとつとして、とある別荘を一週間借りられることになったのだった。
今あたしとガウリイは、その敷地内にあるプールで、ひと泳ぎに興じているというわけだ。
水着は、ここに来る前の大きめの街で買った、オレンジの生地にクリーム色の南国風だという花の柄があしらってある上下タイプの物だ。
下の方は、左の腰の部分で結んで、布地がリボンのようにひらひらとするのが、少しかわいいかなー。と思って買ったのだが・・・。
「ん?どうしたんだ?リナ」
「・・なんでもないわよ」
さっきから一緒に泳いでいるガウリイをひと睨みして、あたしは背を向け泳ぎだす。・・全く、この男は。「似合ってる」とかなんとか言えないもんかしら。
あたしがこれを着て出てきたのを、ちらっと見ただけで、後は特に反応ナシ。今ここにはガウリイしかいないってのに、
これじゃあ褒めてくれたのは、買った時の店員さんくらいじゃないっ。店員さんの褒め言葉なんて数のうちになんて入らないし。
「なあ、なんか怒ってないか?」
「別に怒ってなんかないわよ」
一度プールサイドに上がろうと、手すりに伸ばした手を掴まれ、振り向かされる。
「やっぱり怒ってる」
「ちょっとっ!びっくりするじゃないっ!」
「なあ、なんか俺怒らせるようなことしたか?」
「・・別にわからないんならいいわよ」
言いながら背けた顔を顎に手をかけられて蒼い目に見つめられる。
もう何度目かになるのに、こういう風に見つめられるとなんだか落ち着かなくなって、でも目が離せなくなる・・。
そんな風に思っているうちに、ガウリイの顔が近づき、あたしはやっと目を閉じる。そして唇を塞がれてしまう。
「ん・・ふ・・ん」
どんどん深くなっていくキスに、翻弄されるがままなのが悔しい。勝手に手はガウリイの首の後ろへと縋り付くように回っていた。
やっと唇を解放された時には、潤んだような瞳になっていたかもしれない。ガウリイの瞳に映ったあたしは、なんだかそんな風に見えて恥ずかしくなる。
「そそられる表情するなよ。止まらなくなりそうだ」
言いながら、既に手は動いて水着の中へと潜り込んで来ていた。水の流れと一緒に彼の指の感触を直に感じて、あたしは身を捩る。
「や・・こんなとこで・・何してんのよっ・・」
「大丈夫、俺達以外には誰もいないんだしさ」
耳元で囁きながら、やわやわと侵入した手が胸を揉みしだく。水圧も手伝ってか、なんだかヘンな感じがする。
「ん・・ぁ・・ぁん」
ガウリイの肩に頬を摺り寄せて身悶えてしまうあたし。
その背中に回されたガウリイの手が、水着の紐を解き、肩紐の無かったそれは、あたしの体から取りさらわれてしまっていた。
「すごく似合ってたけどな」
あたしを後ろ抱きにして、プールから上がる階段の途中に腰掛けたガウリイは、今は水面に浮かんでいるそれをちらっと見やってそう言った。
今頃、こんな状況で言うかなっ、こいつはっ・・。
ムッとして睨み上げると、やっとわかった様子のガウリイ。
「そっか。だから怒ってたのか。すまんすまん。でも、似合ってるなーとも思うけど、脱がしてみたいなーとも思っちゃってさ」
「なっ、なによそれっ・・んっ・・やんっ・・」
水着の覆っていた所を再び彼に弄られて抗議の声が中断されてしまう。耳朶を舌でなぞられて、吐息が漏れる。
「んふぅ・・ん・・」
「トップレスってのも、なかなかいいよな。ほら」
耳元で囁かれて目にしたのは、両手で下から押し上げながら、すっかり立ち上がってしまった胸の先を、親指と人差し指で摘まんでいる情景。
双丘が隠されていない分、やけにいやらしく見えて、あたしは赤面してしまう。そして続けて与えられる刺激に、声が抑えられなくなってきていた。
「ぁあんっ・・はぁ、うんっ・・あ・・や・・」
うなじに舌を這わせて、左手で胸への愛撫を続けながら、ガウリイの右手が腹部を伝い、もうひとつの水着の内側へと潜り込んでいくのを感じ、
あたしの手がそれを阻もうと伸びたものの、その目的は果たせず、彼の腕に手を添える形にしかならなかった。
「あん・・やぁ・・だめ・・あ・・くぅん」
水着の内側で蠢く指が、プールの水ではない感触を掻き回すのがわかって、どうしようもなく恥ずかしい。
「ぬるぬるだな・・」
「やぁっ・・言わないでっ・・ぁん・・だめ・・そこっ」
耳元で囁かれながら、感じやすい所を攻められて喘ぐ。彼の手に添えられた手は、まるで自ら誘ってるようでもあったかもしれない。
「ぅん・・はぁっん・・ふぅぅんっ・・」
更に奥へと潜り込んだ指に内壁を擦られて、きつく締め上げながら、鼻にかかる声が止められなかった。
胸にあった彼の手が、器用に左の腰の結び目を解き、下の水着も取り払ってしまうと、ガウリイの右手の動きが一層激しくなった。
中に入れる指を増やされて、出し入れされながら、前の突起も執拗に攻められる。
「あうんっ、あっ、だめっ、そんなっ・・ガウリイっ・・はぁあんっ!」
軽くイカされて脱力した身体を持ち上げられ、再び降ろされていく。今度はさっきまでお尻の所に感じていた、彼自身の上に。
「あ・・はうん・・ん・・ふぅ・・ん」
ゆっくりと彼の腰の上に降ろされながら、あたしのあそこは彼をのみこんでいく。同時にぞくぞくとした感覚が背筋を駆け上っていった。
奥まで咥え込んで締め付ける自分がとてもやらしく感じられて、新しい蜜がまた溢れてくる。
「んっ・・あん・・ぁんっ・・はぁんっ・・ああ・・がうりぃっ・・」
「リナ・・」
ガウリイが、あたしの腰を持ち上げるようにして、突き上げ、掻き回す。あたしも、すぐ横にある手すりに掴まるようにして、自ら腰を振ってしまっていた。
「がう・・りぃ・・はぁ・・ああんっ・・だめぇ・・もう・・あたしっ」
限界を訴えたあたしの声を聞いて、ガウリイの動きが一旦止まる。
「はぁ、はぁ・・がうりい・・?」
掴まっていた手すりから手を剥がされ、後ろ抱きにされたまま、今度は階段に膝を付く様な体勢にさせられる。
そして、再び激しく突き上げが始まる。
「ああっん!あっあっあっあっ・・・ああああっ!」
瞼の裏で白が弾けて、昇りつめたあたしを支えるようにしながら、息を整える間も与えずに、彼の動きは再開される。また押し上げられていくあたし。
声にならない声をあげて、あたしはまたガウリイを締め付ける。
肺が酸素を欲して悲鳴をあげる中、身体の奥に熱いものが放たれるのを、あたしは照りつける陽射しの下感じていた。