「あっ…くっ…!」
寝台に横たわる女王はシーツを掴みながら、苦しそうに呻く。
頬が紅潮し、息遣いも荒い。普段の女王からは想像できない様子である。
彼女が身体の異変を感じたのは、先ほど風の化身との戦いから戻った後のことだった。
剣を交わした時、一瞬彼の瞳が赤く光り、それを思わず見ていたのを彼女は思い出した。
(あの時、彼の術に侵されたに違いない…)
「あ、あぁ!」
身をよじる時着衣が肌を軽くかするだけで、女王に大きな刺激をもたらす。
肌がぴりぴりして過敏になっている。下半身が痺れて、そして熱い。
「辛そうですね、女王様。」
「!!」
今最も恨めしく思う相手の声が聞こえて、女王は弾かれたように目を開けた。
椅子に腰掛けた風の化身は手を顎につきながら女王を見ている。
彼は浅い笑いを浮かべて、ショーを楽しんでいたかのように。
「その暗示を初めて使いましたが…それほど効いているとは思いませんでした。」
風の化身がゆっくりと立ち上がり、女王の寝台のそばに来ていた。
「貴様…一体私に、何をした…くっ…」
彼に長い銀髪を撫でられると、女王は胸が締め付けられる苦しさを感じる。
「変なことはしてません…あなたを素直にしたいだけです。」
女王の両手が頭の上に押さえつけられる。
彼女の身体に力が入らず、なすがままになっている。
「あぁ…触るな…んっ!」
彼が衣越しで女王の豊かな胸を触り、やわらかく揉みたてる。
暗示のせいで胸が張り詰めてさらに敏感になり、突起も硬くなり尖っている。
軽く触られるだけで女王の体が震えながら反り返し、白い喉を晒す。
「…あの時、貴様を…殺せば良かった…うっ!」
「…まだわかりませんか。貴方には、私を殺せない。」
「何を言う…!」
風の化身が低く笑い、拘束した彼女の寝衣を片手で一気に引き裂いた。
白くて豊満な胸が跳ねたように露になり、外気に晒される。
「あぁ!やめろ…!」
彼の手がむき出した胸を強く揉み上げ、指で突起を抓んでは転がす。
直接な強い刺激に下半身まで甘い痺れが走り、細い腰が動いていまう。
「ん…はぁ…あん!」
風の化身が白い首筋をゆっくり舐め上げると、女王が甘い声を上げた。
今まで嬌声を押し殺していたが、もう限界のようだ。
「良い声で鳴いてくれていますね…」
「うっ、そんなことは…っ!」
彼は裾をあげながら、女王の引き締まった太腿を撫でる。そして奥の熱い中心に手を伸ばした。
「やっ、そこは…んん!」
淫らかな暗示をかけられ、先から女王の秘所は愛液で既にひどく濡れていた。
そして焦らすように愛撫されて、彼女の性感はさらに高められた。
彼に直接にその部分を撫でられると、あとからあとから愛液が溢れ出し、彼の指を濡らす。
「はぁ…ん…」
「凄い…」
風の化身も女王の淫らかに変化した様子に煽られて、さらに興奮した。
見ているだけで達してしまいそうだ。彼にはそのようなことが無かった。
「いやらしい女王ですね…とても処女とは思えない乱れようだ。」
「…何ってことを…あぁ!」
彼は拘束した女王の腕を離すと、彼女の膝に手をつけ、綺麗な両脚が大きく広げた。
すると花弁が濡れてひくひくと震えるのが良く見える。中心から愛液が滴り落ちている。
一度も異物を受け入れたことの無い場所は、まるで彼を誘っているように蠢く。
最も嫌悪する男にあられもない姿を晒させられて、今まで無かった屈辱感に女王の目に涙が滲んだ。
秘所の先端にある突起が膨らんで、薄皮から露出した。
そこが愛液で濡らした指で刺激されると、強烈な快感が女王を襲った。
少し触られるだけで、直ぐに絶頂に到達してしまいそうになる。
「ああ!…嫌…あっ、あっ…」
寄せてくる絶頂感を拒むように女王が髪を振り乱して、泣き叫んだ。
「…いいんだ…快楽に委ねばいい…」
風の化身は女王の涙を舐め取った。ずっと冷静に振舞っていた彼が少し息を弾ませている。
「あぁ…そんなの…違う…あん、んん!!」
一層激しくなる突起への責めに、秘所から愛液が飛び散り、女王は男の前で絶頂に達した。
「んっ…ふ…」
女王は余韻に頬を紅潮させ、身体を小刻みに震わせる。その姿は男を酷く欲情させた。
風の化身が上着を脱ぎ捨てる。均整な肉体が女王の前に露になった。
彼は女王の腰をぐいっと引き寄せ、濡れそぼった秘所にそそり立つ雄を宛がう。
「あっ…やめて…あぁ、いや…っ!」
「力を抜いて…直ぐに気持ちが良くなるから…」
達したばかりで過敏になっている秘所に彼のものが入り込んでいく。
あまりにも大きな圧迫感に身体が引き裂かれるではないかと女王は思った。
しかし彼女の蜜壺はまるでもっと奥へと誘うように、男の物を絡み付く。
中で彼の凶器が強く脈立ているのがはっきり感じる。
「あ、あっ…んっ!」
風の化身が女王を強く突き上げる度、豊かな胸も彼の動きに合わせて大きく揺れる。
二人の性器が激しく擦れ合い、繋がった部分から愛液が飛び散って、淫猥な水音を響かせる。
最奥まで突かれると、女王が艶めいた喘ぎ声を上げながら、きつく男が締め付けた。
「あんっ、あぁ…駄目っ…」
女王は再び込み上げてくる絶頂感に喘いだ。追い詰めるように風の化身がさらに強く突き入れ、激しい快感を与える。
繋がった所が燃えそうに熱くて、全身が溶けてしまいそうになる。
「やぁ…あん!…あぁ!」
「くっ…」
女王は風の化身にしがみ付き、震えながら凄まじい絶頂に押し上げられた。
彼女の締め付けにつられて男も低く呻き、奥に熱い液を放った。
そして彼が女王の震える唇に口付けをする。初めてのことに彼女は戸惑いを隠せなかった。
「あなたは、私の物になるのだ。」と、男は女王の頬を触れながらこう言った。
終