女王が愚か者に剣を振ろうとした時、  
無数の触手が襲い掛かかり、強い力で彼女の手足を巻き付いた。  
「っ!何…!」  
黒い触手が鎧の下に潜り込み、舐め回すような動きで柔肌を弄る。  
「いや…こんな物…」  
愚か者の視線を感じながらも、女王は触手のもたらす快感に反応して身悶えた。  
 
「あぁ…想像していた通りだ、快感に喘ぐあなたは何て美しい…」  
「あっ…そんな趣味の悪い真似はやめ…んっ…」  
女王の髪を掴み、愚か者は彼女の唇に自分のを重ね合わせた。  
強引に舌を捻じ込み、そして女王のそれを絡ませる。  
女王の唇を解放すると、愚か者が見せ付けるように自身を取り出した。  
 
(嘘…!)  
グロテスクな形をした男のそれを見た女王は青ざめ、目に涙を浮かばせた。  
 
「ククッ、この世で最高の快楽を与えてやるからな。  
じっくりと味わうが良い、女王様よ。」  
 
彼に抱かれてしまうのはどうしても避けられないようだ。  
しかし外でそんなことをされるなんて。  
冗談ではない。  
「…こんな所では嫌…」  
女王が必死に抵抗しようとした。  
「諦めろ、逃げようとしても無駄だ。」  
「誰がこんな物に…」  
手足が黒くて太い触手に強い力で巻き付かれている。  
到底それから逃げるのが無理のようだ。  
「きゃあ!」  
拘束された両足が上げさせられ、大きく開けさせられた。  
「良い眺めだ…」  
「んっ…うん…駄目…あん!」  
何本かの触手の先端が露になった秘所を上下に擦りつける。  
得体の知れない液体を出し、敏感な箇所に塗りつけながら弄る。  
愚か者の視線を感じながら、女王が喉を反らし、熱い吐息を漏らした。  
「ん…やめて…部下に見られたら…」  
「だったら見せ付けてやれば良い」  
男が両手で彼女の臀を掴み、引き寄せて自身を押し当てた。  
「ん…ああ!」  
熱い鉄のような彼の物が無遠慮に体の中に入ってくる。  
愚か者が女王の目を覗き込みながら腰を進めた。  
彼女も男を見返したが、大きすぎる圧迫感に思わず目をきつく閉じてしまう。  
「あん…ん…あぁ!」  
それの先端が最奥まで届くと、彼女の腰がびくん跳ね上げ、震えながら背を反らした。  
 
「愛している…」  
「ん…」  
男の唇が重ね合わせてくるのを受け入れた。  
彼の言葉を聴いて、顔が熱くなった。  
どうしてその男が平然にこのようなことが言えるのだろう。  
しかし可笑しいことだ。この男に口説かれるのも、口づけされるのも、嫌いではない。  
口づけを受けながらそう思う。  
愚か者が暫く柔らかい唇の感触を楽しんでいた。  
そして鍛え上げた腰を動かし、彼女の身体の奥深くまで突き上げた。  
「あっ!ああ!」  
いきなり突き上げられ、女王が喉を反らして大きな声を上げた。  
いつの間にか解放された両腕で愚か者の首に回し、彼にしがみ付いた。  
自分に縋ってくる女王を愛しく思った彼が、その上気した頬に口付ける。  
彼女の背に腕を回し、強く抱きしめて互いの体を密着させるようにした。  
「あん…んっ!…」  
何度も貫かれ、女王の体が少しずつ愚か者の物に馴染んでいく。  
透き通るような白い肌が薔薇色に染まり、汗でしっとりと濡れていた。  
「あぁ…そこは…あんっ…あん…ああ!」  
愚か者の凄まじい欲望に耐えられるはずが無く、  
女王がびくびくと体を震わせ、直ぐに絶頂を迎え入れた。  
「ん…」  
「くく…早過ぎるぞ…」  
「…離して…っ…」  
淫らかな身体だと嘲られているようで、  
顔を赤らめさせて彼の肩を押して離れさせようとした。  
しかし体がまだ痺れていて、力が入らない。  
体の中にも彼の物が納まったままだ。  
「駄目だ、俺はまだいってない」  
「きゃあ…ああ!」  
男の肩に片脚を担がれ、さらに体の深い所まで突き入れられる。  
エクスタシーを迎えたばかりの女体には強過ぎる刺激だ。  
 
「…ほら、良く見ろ。きみのここは、俺のを嬉しそうに咥え込んでいるぞ…」  
「いやっ…そんな…ああ!」  
「く…凄い締め付けだ…」  
震えている内部がきつく自身を絡みついてくる。  
打ち込む度に大きく揺れ動く胸が淫猥なものだ。  
その豊かな丸みを揉み上げ、尖る先端に軽く歯を立てれば、  
甘い唇から喘ぎ声を上げてくれる。  
「あぁ…あん…また…」  
「はぁ…俺も…いきそうだ…」  
二度目の絶頂が近いのか、女王がすすり泣きながら愚か者にしがみ付く。  
限界を感じた彼も我慢できなくなり、激しく女王の体を求め、欲望を解放しようとした。  
 
きみを愛している。  
そう言うと、もう一度彼女のやわらかい唇に口付けをした。  
数えきれないほど、何度も女王にそう告げた。  
自分の性質とは似合わない。しかし自然にその言葉が出てくる。  
初めて会った時から、女王を愛してしまったのだ。  
 
 
END  
 

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