「うん…ふ…」  
重ね合う唇の間から女王の呻き声が漏れる。  
魔王が長い舌を女王の口内に侵入させ、巧みに彼女の性感を責め立ている。  
濡れる舌同士を擦り合わせ、彼女のそれを吸い上げ、鋭い歯で軽く歯を立てた。  
女王の頬がすっかり紅潮し、下半身まで伝わる痺れに体がびくんびくんと震えている。  
あまりにも淫らかな行為で、女王が思わずその場から逃げたくなった。  
しかし後ろにある広い執務机が邪魔になって、身を引くことができない。  
 
「ふ…」  
貪るような口付けから解放されると、女王の濡れた唇から切なげで熱い吐息が漏れた。  
「口付けだけでこんなふうになるとは…可愛い人だ…」  
魔王が女王に頬ずりをし、赤くなった耳たぶを軽く噛んだ。  
女王の髪飾りを取り、机の上に置いた。  
長い銀髪を撫でながら、魔王がまた女王の唇に口付けようとする。  
「…っ…まだ陽が高いのに…そのようなことを…」  
「…昨夜のきみを思い出すと、夜まで我慢することができない…」  
その言葉を聞いて、恥ずかしさで女王が彼をきつく睨み上げる。  
前の夜、女王がこの男に初めて体を許してしまった。  
女王がずっと魔王を愛していたことは、誰も知らなかった。  
彼女は氷の城の主として、宿敵である魔王に恋している事実を認めたくなかったのだ。  
その思いを忘れようとし、自分を欲しがっている魔王を拒否し続けた。  
しかし、結局は女王の負けだ。  
燃え立つ焔のような情熱に逆らえなくて、魔王の思いを受け入れたのだ。  
 
「昨夜のきみが、とてつもなく色っぽかったぞ…」  
「…このことを、言うな…あっ!…何を…っ!…」  
魔王が少し離れると、女王の上半身に纏まった服に手をかけ、引き裂いた。  
豊満な乳房が弾みながら飛び出し、男の目の前に曝される。  
「いや…あん…あぁ!」  
魔王が乱暴なぐらいに女王の胸を揉みしだき、素晴らしい量感と弾力を楽しんだ。  
「ほう…良い反応だな…」  
「…もう…やめろ…っ…」  
彼の手が離れたかと思うと、突然後ろの執務机に向けさせた。  
女王が不安になって魔王に振り返ると、縋るような赤い眼が見えた。  
その眼に逆らうことができなくて、全てを差し出したのだ。  
「机の上に手をつけるんだ…」  
女王は悪い予感がしたが、それでも魔王の言った通りにした。  
そうすると、女王が臀を彼に突き出たような格好になった。  
「きゃ…!」  
ドレスの長い裾が捲り上げられ、彼女が驚いて声を上げた。  
まさか執務室で昨日のようなことをされるとは思わなかった。  
「大人しくしていろ…悪いようはしない」  
「っ…」  
女王がこれから魔王がしようとすることを思うと、思わず身体をびくんと震わせた。  
昨夜の出来事がまた頭を過ぎる。  
魔王に抱かれた時のことを思い出すだけで、彼女の胸が熱くなり、身体の奥底が疼く。  
 
ドレスの下から白い足が良く見える。  
魔王が裾を腰の所まで捲り上げると、女王の形の良い臀が露になった。  
「や…待って…あっ…」  
下着を取り除かれ、明るい室内で女王の淡いピンク色をした秘所が晒された。  
下半身に白のカーターベルトとストッキングが残されている。  
女王のそんな姿がとてつもなくいやらしく映り、魔王の欲情を煽った。  
「あっ…ん…」  
「綺麗だ…」  
きめ細かい肌の質感を確かめているように、  
魔王が掌を女王の白い太腿から、細かく震える臀へとゆっくり這わせる。  
「あぁ!…っ!」  
指で濡れてひくつく中心を撫で上げると、女王の体が過敏に反応した。  
細い腰が跳ね上げ、秘めた部分もびくんびくんと震えている。  
「くく…嫌がっているわりに、もう濡れているじゃないか…」  
「…見ないで…あっ、あぁ!」  
ねっとりした、弾力を持つ何かの感触に女王が悲鳴のような声を上げ、目に涙を浮かばせた。  
熱い舌が女王の秘所を舐め上げ、奥に潜り込もうとしている。  
「…濡らしておかないと、後は痛い思いをするぞ…」  
「…しかし…こんなことは、嫌です…ああ!…っ!」  
床に跪いた魔王が女王の臀を掴み、長い舌を中へと侵入させた。  
「あ…んっ!…っ…ああ!」  
机についた手に力を入れなくなり、身体が崩れ落ち、女王が広い机の上に伏せた。  
責められる蜜壺から、透明な愛液が溢れ出している。  
「あ!…そこは、だめ…あん!…んん!」  
ひくついている花芯が舐め上げられ、女王は子宮までが震え出すのを感じた。  
魔王がわざとその過敏な突起を執拗に攻め立て、舌で嬲り、吸い上げた。  
「…あっ…あ…やめて…あぁ、あん!!」  
花芯に歯を立てられ、軽く噛まれる。  
あまりに強烈な刺激に耐えられず、肌を紅潮させた女王が仰け反り、全身を震わせて絶頂に達した。  
女王の果てる様子で限界を感じた魔王が立ち上がり、乱暴に自分の服を床に脱ぎ捨てる。  
張り詰めた剛直を取り出すと、女王の腰を掴み、濡れそぼった中心に自身を宛がった。  
「…これが欲しくてたまらないだろう…ほら、もっと足を開け…」  
「んっ…あ…嫌…」  
女王が男の脈立つ長大した物を恐れて、身体を捩らせた。  
しかし魔王が彼女の性感を煽るように、先走りで濡れた先端で女の中心を上下に擦り付ける。  
「…やめ…あっ…あぁ!」  
グロテスクな肉柱が女王の襞を掻き分け、奥へと入り込もうとしている。  
きつく眉を寄せた彼女が背を反らさせ、足をがくがくと震わせた。  
「くっ…」  
柔らかい襞が絡み付いてくるのに、魔王が獣が発するような低い呻き声を漏らせた。  
彼が少し苦しそうな表情を浮かべながら、性急に自身を沈めた。  
「んっ…あぁ…熱い…あ…ん…」  
女王のなかで熱い鉄塊に例えられるような物が強く脈立ち、奥へ侵入していく。  
それが子宮にまで届いたのを感じると、女王が喉を反らせながら、びくん、びくんと腰を震わせた。  
「あっ…あん…っ!」  
「…良いぞ…」  
魔王が机の上に片手をつけると、腰を使い始め、女王の体の奥深くまで突き上げた。  
やわらかくて暖かい襞が女王の意志に反して、細かく震えながら男の物を迎え入れる。  
あまりの快感に魔王が思わず溜息をついた。  
「あぁ!…んっ!…あん…」  
過敏な内部が激しく擦り上げられ、机に伏せた女王の唇から熱い吐息混じりの喘ぎ声を上げた。  
魔王の激しい突き上げに丈夫な机が軋み音を立てた。  
押し込む度に飛び散る蜜と体液が二人の足を濡らし、ぼたぼたと冷たい床に滴り落ちた。  
 
「…俺のことを、愛していると言ってくれ…」  
「えっ…」  
魔王の言うことに女王は頬を赤らめさせた。  
『愛している』という言葉、女王はまだ魔王に告げたことは無い。  
「…俺の妻になるだろう、もっと素直になってくれたらどうだ?」  
「…え?…あなたの…妻…んっ!…ああっ!!」  
いきなり内壁の最も敏感な箇所を責められ、女王が絶頂感に襲われた。  
しかし女王が逝く寸前に魔王が自身を抜き出し、彼女の体を抱き上げ、机の上に横たわらせた。  
女王の足を抱え、とろとろになった蜜壺に自身を乱暴に打ち込んだ。  
「あぁ!…あん…んっ…待って…っ!」  
「まだあの男のことを気にかかっているのだな…」  
魔王がわざと激しい抽送を繰り返しながら、泣き出して喘いでいる女王に話しかける。  
「あっ…ん…ホルガー様…のことなのか…ああ!」  
「…きみが俺の女だ。きみが嫌がっても、俺は手放す気が無い…良く覚えておけ…」  
魔王が脅すような低い声でそう言うと、驚いたような目をした女王の唇を奪った。  
「ん…」  
女王もおずおず魔王の首に腕を回し、口付けを受けながら彼を抱きついた。  
魔王の言葉を嬉しく思ったのだ。  
「あん…ああ!…く…んん!」  
女王の反応に煽られ、魔王が彼女の子宮を突き上げ、  
その奥まで味わい尽そうとする。  
彼女の体に全身が痺れるような絶頂感が込み上げる。  
昨夜のあの時とは比べられない、嵐のような激しい快感だ。  
魔王が女王の体に片腕を回し、腰を抱えてさらに奥深くまで突き入れた。  
「あっ…そんな…んん!」  
「…良いだろう…此処の奥に出してやろう…」  
「あっ、あ…駄目…やめて…中は…んっ!…ああん!!」  
女王は白い喉を反らせ、魔王にしがみ付きながら激しい絶頂に押し上げられた。  
「ん…あんっ…あぁ!…!!」  
ドクドクと迸り続ける魔王の熱い精液に子宮の奥を強く打ち付けられ、  
女王がまた腰を震わせて何度も絶頂に達し続けた。  
 
 
 
「素敵だったぞ…」  
魔王が膝の上に乗せた女王の白い首筋から、肩口へと口付けをした。  
「離して…」  
男の唇の感触に女王が小さく震えた。  
途中で全裸にされた女王の身体は、肩の下から魔王のマントに包まられている。  
何度も何度も逝かされた女王の体が痺れて、全く動けない状態だ。  
「ん…」  
蜜壺から魔王が放ったどろどろした物が溢れ出すのに、女王は頬を紅潮させた。  
魔王にいやらしい言葉で嬲られながら、奥に放された物の後始末をされた。  
しかし全てが取れきれず、まだ身体の奥に残っている。  
良い様に体を弄ばれ、はしたない姿を見せられたのが恥ずかしくて、悔しかった。  
しかしそれでも魔王を嫌うことができない。  
昔から自分を見てくれていたこの男に傍にいて欲しい。  
焔の色をした赤い眼を見つめ返しながら、女王は心底からそう思った。  
 
 
終  
 
 

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