「ふははははははははは」
不適な笑い声が響き渡る暗い室内には罵声が応対していた。
「ふざけんじゃないわよ馬鹿!放しなさいよ!」
長いピンク色の髪を振り乱し、万歳の状態で床に縛りつけられた秋葉がまたも怒鳴った。両手首に巻き付いた真紅のコードが食い込んでも暴れ続ける。
調査とは言われたが、こんな事をされるとは聞いて無い。
「早く放しなさいよ!!!」
自由が利く細い足でばたばたと暴れ、それを何とか押さえ付けようと足に伸びてきた触手の様に蠢くレオパルドの指を蹴りあげた。
「僕はふざけて等いない!寧ろ真剣そのも…ちぃっ蹴るな!止めろ!僕は繊細なんだぞ!」
「黙れ馬鹿!人体の構成を調べるんでしょ?何で縛る必要があるのよ!」
「お前が暴れるからだ!馬鹿枯れ葉!!」
ゆるゆると伸すコードを増やしながらレオパルドは同時にスキャンを開始した。
「どれ」
ピンク色の光が秋葉の頭上に降りじわじわと身体を伝い爪先まで下りて行く。
「ちょっと!」
その光に気を取られたのがまずかった。
するすると蔦の様に伸びるコードに両足を絡めとられ秋葉は大の字のまま身動きを取れず、力を入れて引いてみてもコードが緩む様子は無い。
「ふむふむ…」
思慮深い声を出しながらもう一度スキャンをする。秋葉は体が動かせない変わりに精一杯の睨みと怒声を上げた。
「なぁにがふむふむよ!もう調べたんでしょ!放しなさいよ!」
「嫌だね!!」
ツンと顔を逸す様にレオパルドは目にあたるレンズを怪しく光らせ、それを挟む上下のピラミッドの様な正四角錐を片側だけ幅を細めた。
優越感に浸り見下ろす表情にしか見えない。レオパルドは人工知能の機械の塊であるくせに実に人間らしい表情をしてみせるのだ。
上から優位に見下ろす仕草其の物で秋葉を見たかと思うと突如としてレオパルドがぶるぶると震え出した。
その震えが怯えでは無く何時もの癇癪によるものだと知っている秋葉は嫌な予感に眉根を寄せた。
「お前が言ったんだぞ!!…本物の裸も見た事が無いってな!!…偉大な人工知能の僕が何故人間の裸など…とも思ったが、知らないならば知ればよいだけの事!!調べてやるさ!努力家な僕ならできるさレオパルド!!ほうら見事な褒めしりとりだ、ふはははははは!」
「あ、あんた馬鹿じゃないの!」
「この僕が馬鹿だと…全く馬鹿はお前だ枯れ葉、今はどちらが優位か分からないのか?」
その言葉と同時に無数の真紅のコードが体のラインに這う様に蠢いたかと思うと至る所の服の隙間から進入して直に肌に触れてくる。
「やめなさいよ!…冷たっ………ぅぅ…」
肌を這い回る冷たい感触に背筋がぞくりと悪寒が走り、秋葉はぐっと下唇を噛むと強く目を瞑った。強く瞑った目尻に小さな涙が浮かぶ。
ざらざらと膝の裏や脇などの柔肌の温度を奪いつつ太股や胸に向って進んで来ると、腹が立つのも忘れて秋葉は悲鳴の様に叫んだ。
「止めて止めて!私が悪かったわ!」
「う〜ん…感覚関係がいまいちだな…よし、リンクさせて…」
様子を見て悩む仕草をすると目であるレンズを光らせレオパルドは試行錯誤する。
「って聞きなさいよ!!!」
「まぁた、この僕に命令か!おっと、リンクしてキタ――━━!…冷たいしぞわぞわ…ふむ…」
レオパルドがぶつぶつと呟く間にもコードの先端が上半身と下腹部の敏感な部分に迫り秋葉は戦慄した。
女の子ならば何時か好きな人と結ばれて――と、秋葉も当然ながら思ってその時を胸に描いた事もある。
それが訳の分からない機械にいい様にされて奪われてるかもしれない。
この馬鹿の実験の為に
「デリカシーの無い馬鹿な機械よあんたは!!」
「…ふ、ふん!そんな口が利けない様にしてやる!!」
下着の隙間を越えコードのせいで尖った乳首を嬲り捏ね回し、秘部の割目を撫で回し始めた。不快な感覚に秋葉は鳥肌を立て
「嫌嫌嫌!!!嫌だってやぁっ…」
ぎゅうっと乳房をコードが巻いて乳首をより立たせ先端を撫でると微かに体に快楽が走った。
「ひぃっぁっ」
「あぁっ…ん゛んっこれは中々…気持ちいい…のだな」
レオパルドはリンクさせた秋葉の微弱な感覚を誤魔化す咳払いをした後に、コードの先端を繊細に動かした。
「や…だぁ…ぁっ」
「はぁ…んー、中々凄いな」
秘裂も撫で上げるとレオパルドは一部非常に敏感な所を見つけて不思議に思いつついた。
「あっ…ゃっあんた…覚えて…なさい!!」
「記録なら…んっ…取ってあるぞ…僕に抜かりはない…しかし此所は気持ちいいな」
「記録?!ゃぁっ…はぅっぁ」
乳首と秘部の芯を刺激され続け、秋葉の息が熱を帯び
「んっ…気持ちいいんだろう枯れ葉…」
レオパルドは勝ち誇った様に得意気に聞いた。
「違っ…ひぁっ…そこは止めて!!」
「隠すな隠すな!ふはっ…僕も気持ちいいぞ!…おや、下の方から水分が…此所は膣か…よし」
他への愛撫を容赦無く続けているのに幾つものコードが膣に向った。
触られた事が無い膣の入口を撫でられると秋葉の背筋が弓なりになり、秘裂の奥の花弁が期待にひくついた。
嫌なのに体は反応を示して受け入れる準備をしている。
「欲しいのか…?此所に」
レオパルドもその瞬間を待ち構え興奮気味に呟く
「あっあっぁ嫌!嫌!」
心は拒絶しても刺激を欲しがる体が嫌で秋葉の瞳が潤んで零れた涙が目の端から落ちた。
「はぁっ…行くぞ」
そんな秋葉の様子にも気付かない位にレオパルド自身が夢中になってコードをゆっくりと入れ、肉壁をゆるりと掻き回した。
「はぁっぁっん…あぁっあんぁっ」
膣の上部と秘部の芯を同時に刺激され秋葉の腰が揺れると同時に
「ぎんもちいい―――!!」
奇声をあげてレオパルドは膣を攻めるコードを増やし、更にかき回した。
「あっあっぁあん!…ひぁああん」
「凄いっ!凄いぞ枯れ葉!!!これはやばいっ」
全ての性感帯を休み無く刺激されて秋葉の喘ぐ声が大きくなる。初めての感覚に秋葉は戸惑いながら快楽に流される
「もう!駄目!!ああっ何これっはぁんやあぁっ」
「凄い!!イクのか秋葉!!僕はイクぞ!!!ああああああ!!!」
「ああっあぁぁっ!!!」
秋葉の絶頂に共に果てるとレオパルドは気まずそうに小さく囁いた。
「はぁはぁ…少しビール出ちゃった…」
「馬鹿……パルド…何を…言って」
息も途切れ途切れな秋葉はレオパルドに目だけを見やり呟いた。
「いや………本当に」レオパルドは慌てふためいて秋葉を縛っていたコードを回収し、状況確認の作業に入った。
「…もう…知らない」
床でくたりと肢体を伸して秋葉は意識を薄れさせながら溜め息を吐いた。
おわり