私は電子戦用エンジェロイド Typeβ『ニンフ』
マスターのいないエンジェロイド……だった。
でも、少し前にトモキが私のマスターになってくれた。
よく分からないんだけど、その時何故か翼が新しく生えてきて、
私は本来の性能を取り戻した。
トモキのエンジェロイドとして、私は今までよりトモキの役に立てる、
純粋に嬉しかった。
私のマスター……トモキは今何を考えてるんだろう?
お っ ぱ い も み て え !!
おっぱいが揉みたい、むしょうに揉みたい。
くそう、こんな時に限ってエロ担当のそはらがいないなんて!!
肝心な時に使えない女だ!!
この衝動をどう抑えれば……こうなったら!!
「ニンフ、頼みがある!!」
「……ふぇ?」
俺に突然話し掛けられた為、ニンフはそんな間抜けな声を出したが、
俺の言葉の意味を理解すると、口元を綻ばせながら頷いた。
「う、うん。何をして欲しいの?」
ニコッという擬音が聞こえてきそうなぐらい、嬉しそうに微笑むニンフ。
いや、あの、ニンフさん?そんな嬉しそうに笑われるとなんか罪悪感が
沸き上がって来るんですけど…
「どうしたの、トモキ?」
笑顔のまま俺の顔を覗き込んでくるニンフ。
ええい、ままよ!!罪悪感とか関係ねぇ!!俺はおっぱいが揉みたいんだ!!
「ニンフ、頼みっていうのは…」
「うひょひょひょっ、触り放題じゃあ」
………………うん、分かってたわよ。だってトモキだもん。
トモキは今私の反認知システムで透明になって、人混みの中で気付かれ
無いように女の人の胸を揉んでいる、無差別に。
何て言うか、動力炉がムズムズするけど、これはマスターの命令。
そう、トモキが喜んでくれてるんだから……
…
……
………むう
…………
……………
………………もうっ!!
なんだか嫌だ、トモキが他の女の人に鼻の下を伸ばしてるのが。
私は無意識の内にトモキに近付き、その手を掴んでいた。
「ん?」
不意に右手が柔らかい感触に包まれ、俺はそっちに目を向けた。
「…………帰る」
「…は?」
頬を膨らませたニンフが突然そんな事を言うから、俺は間抜けな声をあげてしまった。
いやいやニンフさん、正直まだ揉みたりねぇッス!!
「……帰る!!」
ニンフは語気を荒げてもう一度繰り返す。
その顔は拗ねてるような怒ってるような……あ〜、この顔は見たことあるわ。
確か桜祭りの時もニンフはこんな顔してたっけか。
「はぁ〜、仕方ない、じゃあ帰るか」
「……うん」
ニンフは俺の手を握ったまま、引っ張るように早足で歩きだした。
その背中からは怒りのオーラが出ている。
コイツにセクハラした訳でも無いのに、なんでコイツがこんなに怒るんだろうか?
コイツは未確認生物の中では一番人間っぽいんだけど、一番理解出来ないのも
やっぱりコイツだ。
はあ、それにしても全然揉みたりねえ……
「しくしく……」
部屋の隅から体育座りをしたトモキの泣き声が聞こえてくる。
家に帰ってきてからずっとこんな感じだ。
うーん、やっぱり可哀相な事をしただろうかいやそれは無いわね。
でも、トモキが落ち込んでるのを見るのも嫌だ。
やっぱり……
トクン……トクン…トクン
わ、私トモキのエンジェロイドだし。
トクン…トクン…トクン
う、うんこれはマスター…トモキに喜んで貰うため。
トクン…トクン、トクン
「ね、ねえ。トモキ」
「んー?」
力の無い返事を返してくるトモキ。
トクン、トクントクン
「そ、そんなに触りたいなら、私の触らせてあげよっか?」
い、言ってしまった。顔が紅潮してくるのが分かる。
トモキは私の言葉に一瞬カッと目を見開いて……
とても微妙そうな半笑いを浮かべた。
「ちょ、ちょっとなによその顔!!」
人がせっかく勇気を出して言ったのに。
「いや、その……」
トモキはとても言いづらそうに口をもごもごさせたあと、
「……揉むほど、ないじゃん」
そんな事をボソッと言った。とても悲しそうな顔で、視線に哀れみを込めて。
…………
顔が紅潮してくるのが分かる…………今度は怒りでだが。
「し、失礼ね!!私だって少しはあるわよ!!」
激昂した勢いのまま、私はトモキの左手をとって……
ペタン
そんな擬音が聞こえた気がした。
現在、左手、胸の上、ニンフの。
「あっ……うぅ」
我に帰ったのか、ニンフがそんな声を出した。
ちなみに顔は茹でダコのように紅くなっている。
それにしても
「…ど、どう?少しはあるでしょ?」
いや、ない。悲しい程に!!
心の中だけで叫んだつもりだったが、顔にでも出てたのか、ニンフが頬を膨らませる。
「あるわよ!!ちゃんと触りなさいよ!!」
やけになったのか開き直ったのか、ニンフは俺の手を更に強く
胸に押し当てる。しかも俺の手を円を描くように回し始めた。
いや、あの、ニンフさん?その動き妙にエロいんですけど!?
「……んっ!!」
左手がなにか突起に触れると同時に、ニンフがなまめかしい声をあげる。
まままままままさかっ。あれですか!?Bの地区ですか!?
さ、流石にこれはヤバイ!!「に、ニンフ!!手を……」
「ひゃっ、うぁん……」
慌てて手を退けようとしたが、ニンフが話してくれない。
それどころか、下手に力を込めたのがいけなかったのか、ニンフの乳首を
更に刺激してしまったらしく、ニンフが甲高い声をあげる。
「と、トモキぃ……」
ニンフが更に切なそうな声をあげ、こちらを見つめてくる、
その顔は先程までの膨れっ面とは打って変わって、妙な色気を含んでいる。
ヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイ、可愛い、色っぽい。
このままだと流されてしまいそうだ。流石に初体験が未確認生物ってのは、
いやでも、ニンフぐらい可愛いなら別に……
「……トモキ」
俺がそんな葛藤をしていると、ニンフが俺の名前を囁く。
潤んだ瞳で見つめながら。熱にうかされたように頬を上気させて。
「……好き」
う……あ、う。
一言で言うと、トドメだった。
「ニンフ」
名前を呼んで、ニンフを優しく押し倒す。
ニンフは抵抗もせず、むしろ自分から俺を引っ張るように倒れ込む。
さっきまでは少しだけ低い位置にあったニンフの顔が、正面にくる。
それと同時
「……んむ」
ニンフが俺の唇に唇を重ねてくる。
やわらかい。
ニンフの唇は、物凄く優しい感触がした。
その感触を堪能するヒマも無く、すぐにニンフは唇を話す。
「トモキぃ…」
先程よりももっと切なそうな声で、ニンフは俺を呼ぶ。
全身の力を抜き、それでも視線だけはしっかりと俺を見つめている。
「ニンフ」
今度は俺の方からキスをしてやる。さっきよりも少しだけ長く。
「ん……ちゅぱ」
唇を離すと、二人を繋ぐように、唾液が糸をひく。
「せつ…ない……よ」
ほうけたような表情のまま、ニンフは呟くと、太ももをこすり合わせはじめる。
「ニンフ?」
「トモキ、早く…」
名前を呼ぶと、ニンフは懇願するような声をあげる。
(えっと、まさか……)
確かエロ本で……
恐る恐る太もものつけね、その……ワレメに手を伸ばす。
「……ん!?」
パンティー越しにそこに触れると、ニンフの身体がビクンッと跳ねた。
いや、それよりも………
ビショビショだった。軽くひくぐらいに。
今までこういった経験が無い俺には、みんなこうなのか、ニンフが
そういう仕様なのかは分からなかったが、少なくとも濡れ足りない
という事は無いと思う。
だってパンティーがぐしょぐしょだったし。
流石に我慢出来なくなり、ズボンのファスナーを下ろし、モノを取り出す。
ニンフはそれを見て一瞬目を丸くしたが、軽く微笑んで頷いた。
俺は勢いに任せてパンティーをずらし、ニンフのワレメにあてがい、
腰を前に
ツルンッ
「…ひゃあっ!!」
「あ、あれ?」
う、上手く入らない。ていうか滑った時に俺のがニンフの敏感な部分
を刺激したらしく、ニンフがやたら甲高い声をあげた。
く、くそう、今度こそ。
俺はもう一度ニンフのワレメにモノの先端をあてがい……
「……やぁん」
……今度はペニス全体をワレメに擦りつけてしまった。
「ト、トモキぃ……」
懇願するような声を出すニンフ。
「つ、次こそは……」
しかし、焦りはじめると余計うまくいかなくなるようで。
ツルンッ「ひゃうんっ!!」
ツル「きゃんっ!!」
ツルルン「…やぁのぉ…」
何度も入れ損じ、そのたびニンフがなまめかしい悲鳴をあげる。
ていうかマズイ、これはこれですっげえ気持ちいい。このままでは
入れる前に射精してしまう。
俺は少しだけ息を整え、冷静になってからもう一度よく狙って……
「トモちゃーん。いるー?」
ビックーン!!
メリメリメリメリっ、ブチ、ブチブチッ。
「ッ!!」
玄関の方から聞こえたそはらの声に、ビクンッと背中が伸びる。
必然的に、腰を前に突き出す形になってしまい……
「……ッハ…ッ……!!」
視線を落とすと、四分の三ぐらいまでニンフの中に埋没した俺のモノ。
そして、声にならない悲鳴をあげ、苦痛に顔を歪ませるニンフ。
ズキンッ、と胸が痛む。
「ご、ゴメンっ」
腰を動かさないように注意しながら、ニンフの目元の涙を拭ってやる。
「……い、いの…」
ニンフは痛そうにしながらも、軽く微笑んで首を横に振った。
トクンッ、と心臓がはねる。
ああ、やっぱりコイツスゲエ可愛いわ。
俺はそんなニンフに対して微笑み返
「トモちゃーん、鍵開いてるから入るよー」
ギャーーーーー!!
そうだった!!いい雰囲気になってる場合じゃなかった!!
ヤバイ、こんなシーンを見られたら……
見ればニンフも顔を真っ赤にして焦っている。
「トモちゃーん」
ヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイ
「…あ」
その時、ニンフが何かに気付いたかのような声をあげる。
そして、震える手を俺の額に当てて……
「トモちゃーん。いないのかな?」
そはらが襖を開けて部屋に入ってくる。
いえ、います、すぐ近くに。
(セ、セーフ!!)
今俺とニンフは、ニンフの反認知システムによって姿を消している。
ニンフがとっさにかけてくれたのだ。
(ありがとな)
小声でニンフに向かって礼を言う。そしていつも通りニンフは顔を紅くする。
このままそはらをやり過ごせれば……
(…んんっ……く)
ニンフがくぐもった声で辛そうに喘ぐ。まだ痛いらしい。
(まあ、それもそうか)
ニンフの膣はそのからだと同じでとても小さく、じっとしてても
すぐに射精してしまいそうなぐらいキツク締め上げてくる。
無理矢理こじ開けてるような状態なので、ニンフは痛いに決まってる。
「うーん、鍵開けたまま出かけるなんて、トモちゃんも無用心だなぁ」
(ヤバッ)
そはらが呟きつつ、こちらに向かって歩いてくる。
(くっ)
そはらにぶつからないように、ニンフを抱えるように身体を動かす。
「……んきゃっ!!」
その動きが繋がってる部分を刺激してしまったらしく、ニンフが小さな悲鳴をあげる。
(と、トモキ、動かないで……)
(い、いや、仕方ないだろ今のは)
「あれ?今なんかニンフさんの声が聞こえたような…」
さっきの悲鳴が聞こえていたらしく、そはらが不思議そうに首を傾げる。
「うーん、確かこの辺から」
言いつつ、俺の頭に向かって手を伸ばしてくるそはら。
(ヤバッ)
(〜〜!!〜〜!!〜ッ!!)
その手を避ける為に屈んだ為、結果的にニンフに更に密着する形になり、
ニンフが無言で悲鳴をあげる。
どうやら奥まで届いていたのを、更に突き上げてしまったらしい。
「うーん、やっぱり勘違いかなぁ?」
空中を掻き混ぜるように手を横に振ったあと、そはらは呟く。
そして、くるりと方向転換すると、襖を締めて部屋からでていった。
ガチャンッ
そはらが玄関を閉める音が聞こえる。
それから少し間を置いてから、ニンフは反認知システムを解除する。
そして、更に少し見つめあったあと、ニンフが口を開いた。
「…ねぇ……うご…いても………いい、わよ」
途切れ途切れに言うニンフ。そんな風に言われると、余計動きずらいんだよ……
「いい……のよ、慣れてきた……から」
もう一度言って、俺を促すように自ら腰を動かす。
「……ひっ、ぎ……うぐっ」
苦しそうに喘ぎ声をあげるニンフ。
「くっ…」
これじゃあ、俺が動くよりもニンフに負担がかかるじゃないか。
俺は心の中で覚悟を決め、ゆっくりと動かす。
「あっ……んぁっ…」
俺が自分から動いた事に気が付いたのか、無理に作ったような微笑みをむけてくる。
ああ!!こいつはもう!!可愛いなチクショウ!!
俺は自分が抑え切れなくなり、腰を振るペースを上げる。
「…あぁっ…んぐっ……ぐぅ……あ、うぅんっ…」
腰を振り続けていると、ニンフの声に少しだけ甘いものが混じりはじめる。
このまま、ニンフが気持ち良くなれるまで続けたかったけど、
いかんせん、強烈な締め付けに俺の方が持ちそうに無い。
「くっ、くうぅっ!!」
射精するのをどうにか我慢しようとするが、無理臭い。
「…うんっ……トモキッ、トモキィ」
しかも、トドメと言わんばかりに、
「……好…き……好き、好き」
ニンフがそんな事を呟き始めた。
「うっ…おっ」
射精の時を伝えるように、モノが激しく脈打つ。
そういえば、コイツラエンジェロイドって、妊娠とかの心配はないんだろうか?
そんな考えが頭をよぎり、俺がモノを抜こうとすると、
ガシッ
意図的なのか無意識なのか、ニンフが足を絡ませてくる。
「……好き……好き…トモキ…んんっ…好き」
ニンフはまどろんだ瞳で俺を見つめながら、譫言のように繰り返す。
「くっ、も、出る」
我慢の限界を超え、ニンフの中にいれたまま
「……好き……大好きっ」
びゅるっ、びゅるる、びゅるっ、ビクンッ
俺は大量の精液を吐き出した。
「あぁ、熱い……」
精液の熱さを感じているのか、ニンフが呟く。
結局、俺だけでイってしまった。
罪悪感もあり、ニンフへの心配もあり、俺はニンフの顔を覗き込む。
そんな俺に気付くと、ニンフは息を乱しながらも、
「えへへ」
幸せそうに微笑んだ。
〜おまけ〜
緑溢れる草原の中、俺は空を見上げながら寝転んでいる。
ああ、いつもの夢か。
バサッ、バサッ
いつもの女の子がいつも通り空から降ってきて……
あれ?なんか顔が紅い?
そして、いつもの少女が口を開く。
「ト、トモくん!!は、初めからあんなマニアックなプレイはだめだと思うわ!!」