ニンフによってアストレアが気絶するほどの絶頂を味あわせられるのと同様、智樹もまたその際の射精でしばらく身動きが取れないほどの快感の中をたゆたっていた。  
 智樹をしばらく休ませるためにも甲斐甲斐しくアストレアの世話をするイカロスと、その様子をそばでニヤニヤと見ているニンフの姿を横目に、ゆっくりと呼吸を整えるとようやく体が言うことを聞くようになってきた。  
 
 もはや誰のなにとも知れない汁を吸ってじっとりと重くなり始めたシーツに手をつき、智樹はゆっくりと体を起こす。  
 イカロスとニンフに声をかけて優しく引き起こしてもらうというのも魅力的な選択肢ではあったが、智樹はあえてそれを選ばなかった。  
 智樹のちょうど隣、手を伸ばせば届くほどのところで四つん這いになり、ふりふりと小振りな尻房を左右に振るニンフに、さっきのお礼をしなければならない。  
 
 そしてなにより、悦びには、サプライズが必要だと思うがゆえに。  
 
「ニンフ」  
「キャッ!? ……あ、トモキ。うふふ、なあに、次は私にしてくれるの?」  
 
 ゆっくりと音もなくニンフに近づき、声をかけると同時に後ろからのしかかる。  
 エンジェロイドたるニンフは、華奢な見た目とは裏腹に智樹の体重を支えても揺るがず、期待に揺らめく瞳を肩越しに智樹へ向けてくる。  
 智樹はニンフのうなじに唇を這わせ、答えに代えた。  
 
「あんっ、嬉しい……いっぱい、いっぱいしてね、トモキ」  
「ああ、もちろんだ」  
 
 首筋をさかのぼり耳をくすぐる智樹の舌に羽を震わせ、妖艶な光を宿していた瞳に今度はすがるような色を浮かべて、ねだる言葉を紡ぎ出すニンフ。  
 ごくり、と思わず喉が鳴った。  
 
 智樹は両手でニンフの慎ましやかな胸を覆い、まずは痛みを感じないようにやわやわとさすりあげる。  
 その感触に顎を逸らしたニンフの頭越しにイカロスへ目配せをして、次に徹底的に愛してやると言葉はなしに約束してやり、どこか不安げな表情を浮かべていたイカロスを安心させてから、智樹はニンフの体を楽しんだ。  
 
「あっ……はぁ、んっ、くふっ……あふっ、あぁ……ん」  
「んむっ、ちゅっ、あっ、マスター……ひうぅっ」  
 
 アストレアの時とは違い、智樹はまずニンフの体を徹底的に愛撫することから始めた。  
 イカロスやアストレアと比べればどうしても未成熟なニンフにも十分な快感を与えるためには欠かせないことである。  
 
 ニンフの体は四つん這いのまま背中に乗った智樹の体重を支えるために身動きができず、智樹のされるがままになっている。  
 なだらかな起伏を描く乳房に這わせた掌全体を使うようにして優しくもみしだき、しこり始めた乳首は指の間でつまんで引っ張り、こねあげる。  
 時折手をずらして鎖骨をなぞりながら喉を通って口の中へと指を入れ、舌に絡めて唾液をまぶす。  
 また別の手は脇を撫で上げてニンフの全身を震えさせ、薄く脂肪のついた腹部をたどって小さなヘソのすぼまりをくすぐった。  
 
「くひっ!? と、トモキ……変なとこいじらないでよっ……きゃんっ」  
「んー? 変なとこって? 俺はニンフが気持よくなるところしか触ってないよ?」  
「や、乳首だめぇ! んひいぃぃぃぃっ、ゆ、指でこねないでぇ!?」  
 
 ニンフの小さな体は智樹の腕の中にすっぽりと収まり、智樹のされるがままに体を弄ばれていた。  
 
 だが、智樹はただ直接ニンフを嬲るだけでは終わらせない。  
 
 ニンフの顔のちょうど目の前には、二つの大きな乳房がプルプルと震えている。  
 智樹に呼ばれ、ニンフの前に回り込んだイカロスの巨乳である。  
 智樹は両手でニンフの体をあますとこなく愛撫する傍ら、手持無沙汰なイカロスを呼び寄せ、ニンフの頭の上でねっとりと舌を絡めるディープキスをし続けている。  
 イカロスは智樹の両肩に手を置き、精一杯上半身を傾けて智樹の唇に奉仕する。  
 重力に引かれた乳房が紡錘形を描いてニンフの顔の前で揺れ、時折智樹との口の間から熱い唾液が滴ってニンフの頭上にぽつりぽつりと落ちていく。  
 
「んぁっ……はぁ、ぁんっ……やらぁ……もう、もうやらぁぁ……っ!」  
 
 ニンフはどんどん高められていく。  
 半ば押さえつけられて自由の利かないままに体中に手を這わされ、背中には智樹の重みとぬくもりを感じている。  
 目の前で揺れるイカロスの胸は同性であっても理性を狂わされる魅力に溢れ、智樹に押さえられていなければむしゃぶりついてしまいたいほどの色香がある。  
 
 首筋に滴る二人の唾液は燃えるように熱く、そのまま脳まで染み込んでいくような気さえした。  
 そして何より、先ほどから股の間、きゅっと締めた両の太腿の間で硬さと熱さを増していく智樹自身の存在が、否が応にもニンフの興奮を煽っていった。  
 
 休む間もなく与えられる刺激にニンフの泉はこんこんと蜜を流し、自身と智樹の準備は既に十分すぎるほどにできている。  
 しかし智樹は腰を動かすことなく、手だけでニンフをいじり、イカロスとのキスに夢中になっているように思える。  
 
 焦らされている。  
 ニンフが耐えられなくなり、自ら卑猥な言葉で智樹にねだるのを待っている。  
 そのことをさとり、羞恥に脳髄を焼かれながらもニンフは、智樹の思惑通りに興を買うための言葉を脳裏で練り上げる。  
 
 それ自体が、他では得難い自分自身の快楽にもつながっていることを自覚しながら。  
 
 
「んッ、あっ……と、トモキっ」  
「ん、どうしたニンフ?」  
 
 ついに、ニンフは決意して智樹の名を呼ぶ。  
 智樹もまたニンフの様子が変わったことに気付き、愛撫の手を緩めて言葉を待つ。  
 
 イカロスも智樹から唇を離し、真正面からじっと見つめてくる。  
 ニンフは、自分が恥ずかしい言葉を口にする瞬間を二人に見られる羞恥に逃げ出したい気持ちが溢れるのを感じていた。  
 だが、それすら今のニンフには快感だった。  
 
「わ、私、もう限界なの。あそこからどんどん愛液が出て止まらなくなっちゃいそうなの。だから……だからね? ト……トモキの大きいので、私の一番奥まで塞いでくださいっ!」  
 
 一言ごとに顔が熱くなるのを感じながら、一息で言い切った。  
 
「……うーん、できればもうちょっとエロい言葉を使ってほしかったけど、まあいいか。良く言えたね、ニンフ」  
「あ……ん、ちゅっ、んむっ……トモキィ」  
 
 ご褒美、とばかりにもたらされる優しいキス。  
 唇をついばむように小刻みに降ってくるトモキのキスはそれまでの快楽と羞恥にゆであがった心と体をじんわりと癒し、火を噴きそうなほどに燃え上がった体を落ち着かせてくれた。  
 
 それこそが、さらにニンフを高めようとする智樹の策だと気付くのは、その数秒後であった。  
 
「ッ!??? っあああああぁぁ!?」  
「く……ふぅ、やっぱりニンフのこっちはきついな」  
 
 口づけながら腰を引き、狙いを定めた智樹のペニスが一気に入りこんだニンフの穴は、ドロドロに蕩けた膣ではなく、シミ一つない肛門だった。  
 
 ついさっきまでアストレアに対して攻めていたところを、今度は智樹の極太によって貫かれているニンフ。  
 突然のことに両目を見開き、舌を突き出してプルプルと全身を震わせている。  
 
「んッ……じゃ、そろそろ動くよ、ニンフ」  
「や、やぁぁ……待って、トモキ……待ってぇ……わ、私そっちは……ふひゃあああああ!?」  
 
 とぎれとぎれの懇願にも耳を貸す気はない。  
 さっきまで散々アストレアを嬲っていたのだからよほどされたかったのだろうと勝手に思うことにして、智樹はニンフのアナルを蹂躙し始めた。  
 
「やっ、あっ、ふぁ、あ……お、おふっ! く、苦しいっ、苦しいよ、トモキ! もっと、ゆっくりぃ!」  
「うーん、そうしてやりたいのは山々なんだけどな、ニンフ。お前が締めつける力が強すぎて、あんまりゆっくりやると動かせなくなるんだよ。まあニンフは元々アナルも大好きだから、大丈夫だよな」  
「そ、そんなああああ!?」  
 
 ニンフの悲鳴にも構わず、智樹は力強く腰を打ちつけニンフのアナルの奥をえぐる。  
 腰を掴んで持ち上げ、前屈のような姿勢にしたニンフのきつく締まるアナルへと限界までペニスを挿入し、名残惜しげに吸いついてくる肛門を引きのばしながら腰を引き、そのまま再び打ち付ける。  
 
 ニンフは体が小さいために、膣は智樹の全てを収めることができないが、アナルならば話は別である。  
 どこまでも続くような腸内の粘膜がぴっちりと智樹を包み込み、入口がきつくきつく智樹を締めあげる。  
 
ずっ、ずぷっ、ぬぽっ、ぐぬぷぷぷぷ……  
 
 出し入れされる結合部から、膣とはまた違った卑猥な音が漏れ聞こえてくる。  
 そのあまりの羞恥に、シーツへ押し付けた顔をいやいやと振るうニンフを見る智樹の目は嗜虐の愉悦に燃え上がり、ますます強く腰を使った。  
 
 横ではなく、斜めに突き下ろすようにしてニンフのアナルを穿つその責めに、ニンフも絶頂が近づいてきた。  
 
「あっ、あッ……あぁ! ト、トモキィ……も、もうらめ……私、私……イクッ!」  
「ああ、わかった。どんなふうにイクのか、言ってごらん」  
「お尻! お尻でイクの! トモキに上からアナルずぽずぽされて、お尻の穴をきゅぅって締めてトモキを扱いて一緒にイクのぉ! 出して、出してトモキ! 私のおなかの中一杯になるくらい精液出してぇ!」  
「はい、よくできました」  
 
ピシャンッ!  
 
「んひいぃあああああああ! あ、熱いッ! イク、トモキのおなかの中に出されてイクウゥゥゥゥゥゥ!!」  
 
 ニンフの淫らな懇願に、合格の証として小さな尻房が揺れるほどの平手をお見舞いしする。  
 その衝撃で一層締めあげるニンフのアナルに腰まで埋もれよとばかりにペニスを押し込んで、腸内深くに射精した。  
 
「はっ……あ……ん、ふぅ……ん」  
 
 トモキを咥えこんだまま背筋を震わせて余韻に浸るニンフ。  
 腸内をたゆたう精液の熱さにうっとりと眼を細め、堪能している。  
 
 それを見て、智樹は思う。  
 
 
「アストレアは気絶するほどよかったんだから、ニンフにも同じようにしてあげないとね」  
「へっ? と、トモキ!? んぁっ! そ、そんな……まだ固いッ……んほおぉおおお!?」  
 
 ニンフの腸内で反り上がったままのペニスをカリまで引きぬき、一度停止。  
 そのままニンフの尻を押し下げ、自分は腰を上げて亀頭がニンフの腸内の下側、ちょうど膣と子宮の裏をなぞるように押し当てる。  
 
「ッ! ま、待って! いい、それはしなくていいから! そんなことされたら……私……私……っ!」  
「うん、大変なことになるだろうね」  
「わ、わかってるんでしょう……? だったら……!」  
 
 ニンフは、必死に懇願してくる。  
 イった直後に子宮の裏をなぞり上げられれば、さっきのアストレア以上に快楽の頂点にたたきこまれてしまうだろうと。  
 
 だが、首をひねって智樹に言い募るその顔は未だ引ききらない絶頂の残滓に赤く染まり、不安を湛えた目は涙できらめき、その瞳の奥に、智樹は確かな期待の色を感じた。  
 
「だから」  
 
 ゆえに、容赦はしない。  
 
「思いっきり狂っていいよ」  
 
 決して逃げられないようニンフの腰を強く掴み、目配せでイカロスにもニンフの肩を掴んで固定させ、限界まで力をためた腰を、一気に突きこんだ。  
 
ずぬりゅりゅりゅりゅりゅりゅりゅッ!!!!!  
 
「――――ッはぁぁあああああああああん!!!!!!!????」  
 
 智樹がペニスを引きぬいたときのまま、ニンフは尻を高く掲げてアナルから精液をドロドロと噴き出している。  
 前後不覚になるほどの絶頂に体を震わせながら、時折精液の泡が膨らんでは弾けるニンフの姿はさっきのアストレアに負けず劣らず淫らで、美しい。  
 
 自分が作り出した二つの芸術とも言うべき少女の裸身にこの上ない満足を覚える智樹であった。  
 
 
 だが、まだ饗宴は終わらない。  
 
「……マ、マスター」  
「イカロス。……んっ」  
「んぁ……ちゅっ、んぷっ……はぁ……んん〜」  
 
 アストレアとニンフの相手をしている間、一人行き場のない興奮と情欲をため込んだイカロスがいる。  
 胸を押しつけながら肩にしなだれかかってきたイカロスに、もう言葉はいらない。  
 挨拶代わりにねっとりと舌を交わらせるディープキスをして、そのままイカロスを押し倒した。  
 
「いやってくらいしてやるよ、イカロス」  
「はい、マスターっ!」  
 
 
 嬉しそうに答えて唇に吸いついてくるイカロスに、智樹は再び舌を差し出した。  
 

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