「マスター・・・」  
たなびく一筋の飛行機雲が、12月の寒空を彩るラインとなって、にび色の空を駆けていく。  
初めて二人が出会ったこの丘の上、大きく広げた羽で風を感じながら、イカロスはいつまでもその光景を見つめ続けていた。  
 
 
・・・  
 
 
「ここにいたか。イカロス」  
「マスター・・・」  
声をかけるとイカロスは目をそらしたまま返事をした。  
 
「探したぞ・・・なにやってんだ?こんな所で」  
イカロスはただ黙って、丘の上に広がる薄く曇った空を見つめている。  
 
「空を見たって雪はまだ降ってきそうにないぜ」  
「・・・なんでもありません、マスター」  
智樹を無視するように、イカロスはその場を立ち去ろうとする。  
 
「待ってくれ、イカロス。話がある」  
「今・・・話は・・・したくないです」  
「そうか、じゃあ俺が勝手に話すから、聞いてくれるだけでいいよ」  
「・・・」  
つれなくするイカロスに、智樹は粘った。  
「わかった。じゃあこれが最後だって約束する。だから、話を聞いてくれ」  
しばらくの沈黙のあと  
「・・・・・わかりました」  
空を見上げたままではあったが、イカロスは智樹の熱意に押された形で頷いた。  
「ありがとう。じゃあ聞いていてくれ・・・まず謝っておく、ごめんな」  
いきなり謝る智樹に、イカロスがちょっと戸惑ったのをその後姿から察してとれた。  
 
「お前がハーピィ達を撃退した後泣いた理由。そしてその後俺たちから離れていこうとした理由。それを自分で考えようもせず、お前に何度も聞いたことだ」  
イカロスは、やはり黙ったままだ。  
「お前のことは俺自身にとって、すごく大切で大きな問題だ」  
「・・・・・・・・」  
 
「俺は、お前のがきてからその優しさに甘えて生活してきた。おまえが傍に居ることも、お前が俺にしてくれることも、俺がマスターなんだから当たり前のことだって  
無意識に思ってきてたんだと思う。それだけじゃない。みんなとの疲れるけど楽しい日常も当たり前にそこにあるものなんだなぁって思ってた」  
沈黙はつづけていたが、イカロスはそんな智樹の話に耳を傾けているようだった。  
そして、いつ以来か智樹が子供の頃のいつの間にか孤独になっていたことの話と、イカロスが現れて仲間が本当に大切なものなんだなあと思ったことをイカロスに語った。  
   
 ただ、じっと空を見上げて話を聞いているイカロスに、智樹は『話しておければならないこと』をはっきりと口にすることにした。  
「・・・お前が言っていたこと・・・あの後俺なりに考えたんだ」  
『私は・・・もうマスターの傍にはいられません』智樹の中に、昨日イカロスが泣きながら別れ際に告げた言葉が蘇った。  
 
「お前の言葉は信じている。嘘をついたり何かを誤魔化してああいう言い方をしたなんて思っていない。もし仮にそうだとしても、俺がお前の言葉を信じたんだからそれでいい」  
「・・・・・・・・」  
「その上で一生懸命考えた。たとえそれが間違っていても、正解を教えてくれなんて詰め寄らないよ」  
 沈黙を守りながらも、イカロスの息遣いが、決して揺らぐことのなかったその心とともに乱れていくのが伝わってくる。  
「俺は無神経だった。イカロスは強いって、会長の家にお邪魔したときもそうだったけど兵器は嫌だなんて言ったりした。  
お前の気持ちなんて考えもせずに・・・」  
その言葉に、イカロスの体がビクッと反応する。  
「俺は・・・やっと気づいたんだ。お前は俺に嫌われるのが嫌で・・・戦いの為に作られたエンジェロイドだって事を必死に隠して・・・  
ニンフを助けるためとはいえ、本当につらい思いをしてたんだって。」  
 
イカロスはその言葉にハッとこちらを振り返り顔を見つめた。  
 
「本当にごめんな・・・俺はお前の心を踏みにじったと思う・・・。お前は自分は兵器だから俺に嫌われると思って、傍に居れないって思ったんだろうな・・・」  
イカロスはそんな智樹を見て、動揺した様子を見せていた。  
 
「俺が兵器が嫌だって言ったのは、お前がかわいそうだって思ったからなんだ・・・」  
「・・・・・は・・・・い・・・・」  
イカロスの目に涙が浮かぶ。  
「スイカかわいがったりヒヨコ買って育てたりお前はけっこう優しいやつだからさ・・・・・・。そんなやつが生まれつき人殺しの道具なんてあんまりだなんて思ってさ・・・・」  
「・・・・・・・・・・は・・・・・・・・・い・・・・」  
大粒の涙を流しながらも、イカロスはまっすぐに智樹を見据えていた。  
 
「でもな、イカロス。俺は今、こう思っているんだ・・・・」  
「・・・・・・・・・・・・」  
「お前が兵器でよかった。おかげで友達を助けられた・・・お前はとこの丘の上で出会うことができて、本当によかったって・・・・」  
「・・・マス・・・・ター・・・・」  
「俺はお前と一緒に居たいと思った。あの時も、そしてこれからも・・・たとえお前が兵器であっても、  
俺にとって・・・あいつらにとって・・・かけがえのない仲間だから・・・」  
「・・・・・・っ・・・・うっ・・・・・」  
「もう・・・・一緒に居られないなんて言わないでくれ」  
「・・・・・・・ぅぅぅ・・・・マスターっ!」  
 
智樹の広げられた腕の中に、イカロスが飛び込む。  
 
「ぅ・・・うぅ・・・・・・・うわぁぁぁああああん!」  
堰を切ったようにイカロスは泣き出した。いつか、傷ついて帰ってきたその時より激しく。  
それはされると壊れてしまいそうなとてもとても小さな女の子のようで、そして何より愛おしかった。  
 
「辛かったんだな・・・・・」  
「うぅっ・・・・ひっく・・・・うわぁぁぁああ〜!」  
智樹は声を掛けながら、嗚咽をするイカロスの背中をやさしくなでてやる。  
 
「でも・・・・もう大丈夫だ・・・・お前は・・・・独りなんかじゃない。俺が・・・・みんなが傍にいる・・・」  
「うぅ・・・・うぅぅぅ・・・っ・・・くすっ・・・・」  
「そして・・・俺はお前と・・・・この先なにがあっても・・・・ずっと・・・・ずっと一緒に居たいんだ・・・・」  
「・・・・・マスター・・・私も・・・・・一緒に居たいです・・・・」  
「ああ・・・いつまでも二人で・・・・スイカ育てたり・・・そはら達とバカやったりしような」  
「はい・・・・マスター・・・ずっと・・・・一緒です・・・・」  
 
イカロスが智樹の顔を見上げ、濡れた瞳にその姿を映す。  
「イカ・・・ロス・・・」  
智樹はイカロスを抱きしめ、唇を重ねた。  
 
『あの時』とはまた違う気持ちのこめられた、優しく、お互いの気持ちを確かめ合うような。  
「マスター・・・・私に・・・・もっとマスターの事・・・・教えてください・・・・」  
 
イカロスの呟きがすっかり暗くなった夜空に吸い込まれていった。  
 
 
「・・・マスター・・・・・」  
布団に押し倒されたイカロスは、少し驚いたように智樹の顔を見上げた。  
 
流石に12月の夜は寒く、あそこでは風邪をひいてしまうので2人で家に戻っていたのだ。  
「マスターは、昔のこと・・・もっと教えてくれるって・・・・・・」  
「残念だったな。これが教える条件だ」  
「・・・・・・」  
ほんのりと顔を赤らめ困惑するイカロスを、智樹は心から愛おしく感じていた。  
 
「いや・・・聞きたくないんならそう言ってくれ」  
「・・・・・聞きたいです」  
「じゃあ仕方ないな」  
「・・・・・はい」  
イカロスもこれから何が起こるのかわかっているのだろう。熱く潤んだ目からは今にも涙が溢れ出しそうで  
乱れた服の隙間から除く肌は既に熱を帯び始めているのが見て取れた。  
「・・・・しかしマスター・・・・・」  
「どうしたんだ?」  
「いえ・・・・あの・・・・」  
「なんだ?」  
もじもじとするイカロスを見て、智樹はすぐあることに思い当たった。おそらくイカロスはエンジェロイドであることを気にしているのだ。  
 
「・・・・・・大丈夫だ」  
「・・・・・・え?」  
「未確認生物だろうが関係ない。俺はお前のすべてを受け入れる。だから心配するな」  
「マス・・・・・ター・・・・」  
「大丈夫だ・・・・・お前は綺麗だよ」  
「・・・・・ほんとうですか?」  
「ほんとうだ」  
「マスターは・・・・・嘘をつきませんよね」  
「ああ・・・・・俺の言うことを信じてくれ」  
「はい・・・・マスター・・・・」  
2人はそっと唇を重ねる  
 
 
――  
 
 
――――・・・・ちゅっ・・・んちゅっ・・・・・  
 
静寂に響く、キスの音。  
イカロスの唇は、とてもやわらかくて・・・・・熱かった。  
 
丘の上での優しさに溢れたキスとは比べ物にならないくらい、熱く、激しく、求め合う。  
「・・・・・・あっ・・・・・」  
そっとイカロスのシャツに手を伸ばすと、小さな声をあげてイカロスが俺を見上げる。  
シャツのボタンを、外していく。  
目を閉じてなされるがままになるイカロス。  
年相応の女の子のその表情に、手が震えた。  
 
「あ・・・・・・」  
はずし終えた前を開くと、大きなおっぱいがあらわれた。  
たまらなくなって、手を伸ばす。  
「はっ・・・・・・・っ・・・・・」  
イカロスは薄目を開けながら、全てを俺に任せていた。  
その胸を張るように、俺の手に押し付ける。  
悪戯でそはらのおっぱいを揉むことはあったが、イカロス側からされるそれは全く味わったことのない感触を手に、脳に、伝えてくる。  
「あっ・・・・んくっ・・・・ぅ・・・」  
「ごめん・・・・痛いか?」  
「ちが・・・います・・・・マスター・・・・・なんか・・・・変・・・・」  
未知の感覚に怯えているのだろうか、イカロスが不安を込めた眼差しで俺を見つめてきた。  
 
「大丈夫だ・・・・・俺に任せろ」  
「・・・・・・はい」  
さっきより、少し力を弱くしてみる。  
不安にひそめた眉が、和らぐ。唇が小さく開いて、光る。  
「これ・・・・いいか?」  
「・・・・・んっ・・・・」  
その頷きに、手を二つにして両方をやさしく攻める。  
嘘みたいな大きさに、抱えきれなくなった重さが俺の指の間からこぼれる。  
「あっ・・・・はぁっ・・・・ぁ・・・・・ぅっ・・・・」  
手の動きに合わせて、イカロスが息を漏らす。  
 
強張っていた体が、柔らかくなっていく。  
張り詰めていた空気が、次第に熱さへと変わっていく。  
知らない感触、変わっていくイカロスの表情、それに・・・・  
「っ・・・・マスター・・・・そこは・・・・・」  
パンツに手が届く。その上からそっと撫でた。  
「・・・・・ふっ・・ぅぅう・・・・・・・」  
吐息に色っぽさが乗ってくる。  
俺は、その大事なところを撫で続ける。  
「あぁ・・・・・はぁ・・・・ぁ・・・・」  
胸の上下が大きくなる。  
すぐに・・・湿り気が、滑りが、俺の指を襲った。  
 
俺はパンツを脱がさぬまま、その中に手を入れた。  
「あっ・・・・ぁぁあ・・・・・マスタ・・・・ぁ・・・・・っ!」  
驚くほどすべすべの肌を手のひらに感じながら、その指先を進める。  
「・・・・・ぁっ・・・・あぁぁっっ!!!」  
簡単に俺の指を受け入れたその部分は、とても熱く、とても強く、中の異物を締め上げる。  
奥のほうまで、なんの抵抗もなく埋まっていく。  
 
エンジェロイドとか未確認生物とか、そんなものはとっくに俺の頭の中から消え去っていた。  
俺は、ただ、目の前の―最愛の―イカロスという女の子を愛することに夢中になっている。  
ぬちゅっ・・・・  
「・・・・・あぁっ・・・・ふっ・・・・」  
中指全部を飲み込んだまま、イカロスは小さな吐息を吐く。  
 
―――こんなぬるぬるの、エッチな所を持っているのに、  
熱くてぐちょぐちょで、俺の指を持っているのに、  
神経を焼けつくしてしまうような、色っぽい吐息を持っているというのに、  
俺に すべて なされるがまま。  
 
そんな時、ふと脳裏をよぎった普段の無表情の彼女の顔に、俺はさらに興奮した。  
そして、さっきからどうしようもなくなっている自分自身が、さらにきつく勃ちあがるのを感じた。  
 
「イカロス・・・・」  
「・・・・んっ・・・んちゅっ・・・・ちゅ・・・・」  
悩ましげに吐息を漏らすその小さな唇にキスをすると、待ちかねたように深く絡みつく。  
かわいいその仕草に、ついに自分の欲望が耐え切れなくなるのを感じた。  
 
「いいか・・・イカロス・・・・」  
「ぁ・・・・はい・・・・マスター・・・・」  
もうぼんやりしているその瞳を見つめながら、俺はそのパンツを脱がす。  
膝を抱え、高く持ち上げる。  
イカロスのその大事な部分が、露わになった。  
「あ・・・・・あの・・・・・マスター」  
「ん?・・・・」  
熱く涙を溜めた目で俺を見上げる。  
「私・・・・こういうの・・・・よくわからないので・・・・」  
「あ、うん・・・・・」  
言いながらイカロスはシーツをぎゅっと握り締めた。  
「・・・・・マスターの・・・・好きにして・・・・ください・・・」  
 
すぐ消えてしまいそうなその言葉。  
火傷しそうなくらい熱く火照っていて、それでいてどこまでも白い肌。  
痛いくらい、俺のベルが腫れ上がる。  
ものも言わずに、イカロスを抱きしめた。  
 
「ふぁっ・・・・・んんっっ・・・・・」  
「――――んはぁぁあああぁぁっ!!!」  
まるで何の抵抗もなく、イカロスは俺自身を受け入れた。  
どこまでも熱いその柔肉に、吸い込まれるように腰を進めて・・・・  
「はっ・・・・・あぁっ・・・・!!!」  
一番奥に当たった。  
奥一杯、根元までみっちり埋まった俺のもの。  
最初は熱さだけだったのに、すぐにぬるぬると締め付けが襲ってきた。  
「うあっ・・・イカ・・・ロス・・・ッ!!」  
俺のものを押し返すような容赦ない締め付けについつい苦しげな声が漏れる。  
「はぁっ・・・・はっ・・・・ぜ、全部・・・・入りました・・・・」  
今まで経験したことのない異物感に眉をひそめながらも、熱のこもった眼差しでイカロスが問いかける。  
「ああ・・・・ほら・・・・奥までぎっしりだ・・・」  
「ぁ・・・・はぁ・・・・んっ・・・・やっ・・・・」  
結合部を見て、少し恥ずかしそうに目をそらす。  
そんな動作が、俺にはたまらなく愛おしいと思えた。  
 
「動くぞ・・・・イカロス・・・・」  
「はい・・・・マスター・・・。もっと―――ふぁぁああっっ!」  
了解が取れた瞬間、思わず腰を突き出す。  
・・・・・・というより、もう動き続けていないと、頭がどうにかなっちまいそうだ・・・・  
「はあぁぁっ・・・・マスターっ・・・・!あっ・・・・んぁぁっ・・・・・!」  
「お前の中・・・・すげぇ・・・・めちゃくちゃ気持ちいいよ・・・・・・・」  
「あぁっ・・・・マス・・・・あっ・・・はぁぁぁっ・・・!」  
深くものをねじ込むたびにゆれるおっぱいに、思わず手が伸びる。  
「ふぁあああっっ!・・・・・熱い・・・・ですっ・・・あぁぁあっ!!」  
覆いかぶさりながら右手で胸を鷲づかみにして、今度は形が崩れるほど乱暴に揉みしだく。  
すっかり勃起した乳首も、指で激しく擦りたてる。  
「んぅっ・・・・やぁっ・・・・はぁっ・・・・マ、・・・マスターっ・・・・!」  
先ほどの愛撫とは比べ物にならないほど強い刺激に、締め付けがさらに強くなる。  
 
「胸が・・・・気持ちいいのか・・・?」  
「はぁっ・・・・はい・・・・気持ち・・・・いい・・・です・・・・はぁぁぁあっ!」  
腰を押さえつけられながらも強い快感に身をよじり、その澄んだ可愛い喘ぎを撒き散らした。  
その様子にもうどうにも我慢できなくなってしまった。  
激しく、激しく、イカロスを突き立てる。  
「だめ・・・・だめぇ・・・ですっ・・・・!・・・ぁっ・・・・気持ちいい・・・んんっ!!!」  
拡張された膣は、俺のものを押し出そうと必死に締め付けてくる。  
その締め付けを力で押し返すのが、たまらなく気持ちいい。  
「あぁっ・・・・あっ・・・マスターのがっ・・・・んぁぁぁっ・・・・!」  
突き上げる度にイカロスの背中が宙に浮き、また背をつけようとした所を思い切り突く。  
俺のそれを受け入れる度に涙とよだれを滴らせるイカロスの綺麗な顔は、普段の澄ました表情からは想像もできないほどいやらしくて、エロい。  
 
体はガクガクと揺れ、俺の突き上げによる振動なのかイカロスの体が痙攣しているのかもわからない。  
それでも動きを止める事無く、ひたすらに突き刺し続ける。  
 
「あっ・・・・ひっ・・・・・ふぁぁっ・・・・・あぅ・・・・んんっ!!!」  
さんざんに愛撫の間じらされ続けた俺の先端は麻痺してきて、今どういう状態なのがわからなくなっている。  
結合部からは絶え間なく水が溢れ、シーツのイカロスのおしりを濡らし続けている。  
「はぁっっ・・・・はぁぁぁっ・・・激し・・・すぎますっ・・・!マスター・・・・っ!私・・・・おかしく・・・・」  
「ああっ・・・俺も・・・・・もっと・・・・一緒にっ・・・!!!」  
どこがどうなっているかわからないままめちゃくちゃにイカロスのドロドロの中を突き進んでいた俺のものが、ついに限界を訴えてくる。  
骨を溶かすような甘い痺れが腰の辺りに広がりはじめる。  
「ふぁぁあっ・・・マスターっ!・・・私・・・変ですっ・・・・!気持ちよすぎて頭が真っ白に・・・・・・・はぁぁぁああっ!」  
徐々に激しさを増す容赦ない締め付けに、急速に射精感が高まっていく。  
それに従うように、更に激しくイカロスの中を突き立てる。  
「イ・・・イカロスッッ!!!俺・・・・うあぁぁっ・・・・!」  
「はあっ!・・・・ます・・たっ・・・・!・・・んんんっ・・・!」  
イカロスの腰をがっしりと掴み、体を固定する。  
そして、最後の力でイカロスの一番奥へと、亀頭を思い切り突き刺した。  
「ああぁっ・・・んんん!――――」  
 
「くぅうううっ・・・・!!」  
「――――はああああぁぁぁぁ・・・・・!!」  
 
イカロスの奥深くへと突き刺したものは、肉と愛液に包まれたまま射精の快感に震えた。  
「うぁ・・・駄目だ・・・止まらない・・・・」  
限界まで我慢し続けた故か、そのあまりにも暴力的な快感に腰が砕けそうになり引き抜きもせずそのままイカロスの上に倒れ込む。  
 
「ふぅ・・・・あふぅ・・・・はぁ・・・はぁ・・・マスターの・・・・たくさん私の中に出てます・・・・・」  
ぐったりとイカロスの胸にうずめた俺の頭を、優しく撫でながらそう言った。  
「イカロス・・・・・・」  
「・・・・マスター・・・」  
いつしか絡めていた指が、強く握られる。  
ずっとこうしていたい気持ちを抑え、体を起こしようやく引き抜くと、放った白い液がイカロスの綺麗なあそこを伝わって  
シーツに垂れて広がった。  
その様子に胸を焼かれるような興奮を覚えながら、俺は大きく息を吐いた。  
そして・・・・まだ体か火照っているというのに、  
体の芯にはお互いが残っているというのに、強烈な眠気が俺を襲った。  
そのまま、布団に倒れこむ。  
 
「・・・・・マスター?」  
「悪い・・・・イカロス・・・・今日は昔の話・・・・してやれそうにないわ・・・・」  
隣のイカロスがきゅっと縮まるのが肌越しに伝わってくる。  
そして、ふぅ・・・・と息を吐いた。  
「マスターの昔の話は・・・・いつでも聞けます・・・・」  
少し寒いのだろうか、イカロスが俺の肩に顔をうずめてきた。  
もう12月だから無理もない。そっと布団をかけてあげた。  
 
暖かい。  
イカロスの熱が、優しさが、愛が、肩越しに伝わってくる。  
既に薄れ始めた俺の意識を奮い立たせて、その後に続く言葉を待つ。  
「マスターとは、この先ずっと一緒ですから・・・・・」  
「イカロス・・・・・・」  
 
 
返事なんて、言葉なんて必要ない。答えはもうお互いに分かりきっていたから。  
今までにない充実した気持ちを胸に抱きつつ、隣に感じるもう離さないと決めた、その少女とのこれからを思いながら・・・・  
「おやすみなさい・・・・マスター」  
 
智樹は深い眠りの中へと落ちていった。  
 
 
 
おわり  
 
 
 

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