「ここが桜井君の家ね」  
はぁ~。  
女の子が家に来るって思うと嬉しいのに、それが先生だってだけでどうしてこんなに憂鬱なんだろ……  
「ねぇトモちゃん……どうして先生はトモちゃんの家までついて来たの?」  
「俺にも分かんねぇよ。なんか教育が必要とか言ってたけど」  
そうだよ、アンケート書かなかっただけで家まで来るなんてちょっとおかしくね?  
もしかして他に目的があるのかも。  
例えば……カオスとか?  
はっ!もしかしてコイツ、カオスの母親でもあるのか!?それで様子を見に来たのか!?  
「ところで見月さんはどうしてここにいるの?早く自分の家に帰りなさい」  
「えぇ!?は、はい……」  
そはら……  
お前を無駄死になんかさせないさ。  
ニンフやアストレアはもう遅いかもしれないが、とりあえずカオスにはコイツみたくなるなってきちんと教育しとくからな。  
「それじゃお邪魔します」  
おい!家主より先に家に入る客人なんて聞いたことないぞ―――って、あれ?  
「どこいくんですか?居間はこっちっすよ?」  
なんで階段あがってんの?そっちは俺の部屋くらいしかないぞ?  
ま、まさかそれが目的なんて言わないですよね~?  
いくら先生といえど、思春期の男の子の部屋に事前連絡もなしで入ったりはしないですよね~?  
あ、カオスを探してんだろ!?  
それだったらきっと居間にいるぞ!  
ほら!居間からテレビの音が聞こえてくるだろ!?  
「……ここが桜井君の部屋ね」  
ギャーーーッッ!思春期の男の子の部屋に入っちゃダメーーー!  
いや、イカロスやそはら達は勝手に入ってくるけどさ!  
「待て待て待て!勝手に入るなよ!」  
「……そんなに嫌がるなんて怪しいわ。やっぱりチェックする必要があるわね」  
―――ガチャ  
いやあああああああああああ!!  
「さて未成年が買ってはいけないものが………………え?」  
な、何だ!?早速何か見つけたのか!?  
いや落ちつけ!確か今朝出るときは部屋は片付いていたハズ!  
だから今の反応は演技だ!  
顔が引きつっているのも俺の自滅を誘っているんだ!  
「……トモくん……これはどういう事……?」  
トモくん?  
あ~、そいやコイツ夢の中ではそう呼んでたっけ。  
なんかよっぽど衝撃的なことがあって、思わず素が出ちゃった!って感じに聞こえるんだけど。  
俺の気のせいなんだろうか?  
 
 
「zzz……」  
 
 
…………アレ?なぜカオスさんが俺の布団で寝てるの?  
しかもなんでお宝コレクションの一部がその横に散乱してるの?  
何で?どうして?なぜ?  
「……説明しなさい」  
「いや、俺にも何が何だかさっぱりで!」  
―――キュイィ  
ってイカロスは何で目が赤くなってるの!?  
「サイッテー!!」  
何でニンフは怒ってるの!?別に俺がなんかしたわけじゃねーだろ!?  
「先輩、カオスはいつもここで寝てるんですか?」  
寝てねーよ!お前はちょっと黙ってろ!  
「確かに胸は小さい女性の方が素敵に見えるのは当然だけど……だからってこれはいけないと思うわ」  
「ちょっと待て!お前、何かとんでもない勘違いしてねーか!?」  
いくら女の子大好きな俺でも、さすがにカオスには手をだすはずねーだろ!  
それに小さい胸は全然素敵じゃねーぞ!  
「……んんん……だれか……いるの…?」  
あ、ごめんなカオス。起しちまったか?  
「って!なんでここに寝てんの!?お前の部屋はイカロスの所だろ!」  
「ん~……おにいちゃんのおへやで……この本(エロ本)よんでたら……ねむくなってねちゃった」  
うわああああああああ!やっぱりこれはお前の仕業だったのか!  
女の子はこの本を読んではいけません!  
「なんでこの本には、はだかのおんなの人しかいないの?おとこはいないの?」  
いるわけねーーー!!  
エロ本買って男の裸が出てきたら訴えるわ!まぁ、たまに男優さんが裸でいるけどさ!  
「そんな事よりカオス!いいからちょっとおいで!」  
早くコイツをイカロスの部屋にでも連れて行って寝かせないと大変な事に―――  
お、おや?私の肩をつかんでいるのはどなたかな~?  
「マスター……ちょっと代わってもらえますか…?」  
「お、おいおい!もうちょっと穏やかにだな!」  
「カオス……この前注意したばかりなのに……」  
やめろイカロス!俺の布団で寝てただけでそんなに怒るな!  
「テレビを見ないときは消しなさいって言ったでしょ……」  
……え?テレビ?  
「ごめんなさい、いかろすお姉さま」  
何だテレビか~。脅かすなよな。  
てっきり布団に入ってた事に対して怒ったのかって勘違いしちゃっただろ。  
でもこういう風景見ると、まるでお母さんとその娘みたいでいいですナ~。  
おや?またしても誰かが俺の肩に―――  
「とっっっっっっっても大事なお話があるから、今すぐ下に行きましょうね」  
だってさ、カオス。  
……のわけないですよね……ハイ……  
 
「説明しなさい」  
説明って言われてもなぁ……  
カオスがどうして俺のお宝コレクションに興味をもったかなんて俺にも分からん。  
「マスター……どうぞ……」  
「お、サンキュー。やっぱ日本人はお茶に限るね!ほら、先生もお茶飲んでちょっとは落ちついたらどうですかね?」  
そしてすぐ帰ってくれないかなぁ~。  
「そういう態度を取るのね。分かったわ。なら私も本気でいくわね」  
お茶を出したらキレやがった。  
まったく、未確認生物には落ち着くって言葉がないのか。  
ってかさっきから俺の事トモくんって呼んでるけどいいのか?仮にも教師だろ。  
「話を始める前に……アルファ。ちょっと日和を連れてきてくれないかしら?」  
「……了解……」  
なんかもう先生やる気ないんだな。  
アルファとか、メッチャ素が出てますけど?  
「風音はなんか関係あるんか?」  
「えぇ。とっても関係あるわ。一番の目的でもあるし」  
  ・  
  ・  
  ・  
キイィィィィィィィンン!  
ドンッッ!  
「コラァァァァァァ!イカロオォォォォォォォス!ちゃんと玄関から帰ってこいよ!」  
なんでコイツは言われた事をきちんと守らない!?  
でかでかと穴のあいた天井と白目剥いてる風音に謝れ!  
「ったく……で、話ってなんだ?」  
「そうね、まずはアルファについて訊こうかしら」  
イカロスについて?  
「どうしてキスしたの?」  
「ぶっ!?」  
な、なんでコイツはキスの事知ってんだ!?あの時はイカロスしかいなかったハズだろ!?  
「え……智樹とアルファって……キス……してたんだ……」  
「桜井君……」  
「うわ~!違うんだよ、二人とも!別にしたくてしたわけじゃ―――ってなんかこの言い方だとイカロスに失礼だな。いや、正直嫌じゃなかったですよ!?  
イカロスさんは美人だし、そんな人とキスしたんだから、ちょっとは嬉しかったわけで……お、おいイカロス!顔を赤く染めんな!こっちまで照れるだろ!?  
あとニンフも日和もなぜ泣く!?」  
俺は一切悪い事をした覚えはないのに、なんでこんなに罪悪感が沸いてくるの!?  
こんな時こそアストレアの出番だろ!?いつものボケ発言をかましてくれ!  
「私、この間師匠から教えてもらいました!キスって恋人同士がする口づけの事ですよね?トモキと先輩は、いつの間に恋人になったんですか?」  
……ふぅ。お前に期待した俺がバカだったよ。  
そして……あの、ダイダロスさん?さっきから体が震えていられるのは、その、寒いのですか?  
「……違うわ……トモくんとアルファは恋人なんかじゃない……そう……恋人なんかじゃ……そんな事は絶対に……」  
こえええよ!前髪が長くて表情が見えない分、すげー威圧感がでてんぞ!  
「それでアルファ……どうしてトモくんとキスしたの?」  
 

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