「よう智樹。ニンフはいるか」  
 
ある日、守形は智樹の家にやって来た。  
事前に連絡はなかった。智樹はいぶかしく思いながら、  
居間にいるニンフを呼んだ。  
 
「あら守形じゃない。何のよう?  
 もしかして、またダイブゲームでもしたいんじゃないでしょうね?  
 今日はかったるいから勘弁してよ」  
 
ニンフは涼しげなワンピースを着ていた。季節な夏真っ盛り。  
棒アイスをペロペロしながらの登場は、愛くるしかった。  
 
守形は方に上げていたリュックを床において、玄関先で服を脱ぎ始めた。  
 
「なあに。俺はおまえに会いにきただけだ。用ならすぐ終るさ」  
 
言い終わる頃には、守形はパンツ一丁になっていた。  
なぜか目がギラギラしており、野生の動物のような顔をしている。  
 
「は…? 何してるすか先輩…?」 と智樹。  
 
「服を脱いだだけだが? これから事をするのに服は不必要だろう。  
 悪いが、ニンフは借りていくぞ」  
 
守形はニンフに手を伸ばした。ニンフはあからさまに警戒した顔でそれを  
払いのけようとすると、守形は舌打ちした。彼は驚異的な俊敏さで  
ニンフの背後に回ると、セクハラを始めた。  
 
「ちょっと、何するの…離して!! 離してってば!!」  
 
「ふぅむ。このさわり心地…。見事だな」  
 
「ちょ…智樹ぃ。助けてええええ!!」  
 
「はぁはぁ……やはり……ロリは素晴らしい…!!」  
 
守形は恍惚の表情でニンフの尻を触っていた。  
知的で冷静な守形はどこへ消えたのか、ただのセクハラ親父と化している!!  
ニンフが嫌がって守形の手を叩こうとすると、今度は胸を触ってくる。  
さらに、隙を見ては首筋にキスしたり、うなじを舐め回すなど、セクハラ行為は  
留まるところを知らなかった。  
 
智樹は、フルボッキしたあそこを隠そうともせず、その様子を見守っていた。  
 
(ニンフの奴、なんてエロそうな顔してるんだ…。あんな顔されたら…  
 たまらないじゃないか…。俺は…ニンフの保護者?として守形先輩を止める  
 義務があるだろう。本来なら…。だが、あのニンフの顔はどうだ…?)  
 
智樹は、鼻息を荒くしながら考えていた。  
 
(俺は…ニンフと同居している。だが…あんなエロい顔のニンフを見たことがない。  
 あっ。今大声で喘いだぞ。か、かわいいな…。お、俺としたことが…  
 未確認生物に欲情している…だと…?)  
 
智樹は玄関先で座禅を組みながら、今どうすべきか考えることにした。  
禅寺での修行を思い出し、住職の顔を思い出し、アストレアに殺されそうに  
なったことを思い出した。  
 
そして…。ついにある行動にでた。  
 
「おーい。いかろすぅ! 喉がかわいた。茶を淹れてくれええ!!」  
 
 

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