(…わたし どうして もりのなかにいるの?
ねぇさまはどこ…?)
暗闇に呑まれた森の中。冷たい地面に放り出された華奢な少女は、其処に横たわったまま 小首を傾げた。
視線を上げた先にいたのは 数人―いや十数人と言うべきか―の男達。掴まれた手に抗い起き上がろうとすると、長い髪がサラサラと横に流れ 白い顔が夜目に明るく浮かび上がった。
(――あのおじいさんは いつも わらってくれたひと。
あのおにいさんは いつも やさしくしてくれたひと。
わたしのてをつかんでいるのは おとなりのおにいさん。
めのまえでわらっているのは おようふくをくれるおじさん…)
息を荒げた男に囲まれてなお、少女は状況を理解しきれてはいないようで、その証拠に その可憐な頬に滲む感情は恐れではなく 単なる戸惑いに近い物だった。
「おじさん・・・?」
少女が首を傾けたのを合図に 男達は彼女を囲む円を狭め、その身を包む簡素な服に手を伸ばしだした。
農作業で節くれだった指により 上半身を包む上着の留め具が外される。肌を撫でる夜風が冷たく 思わず 嫌イヤ、と首を振ると 突然男は半ばまでは丁寧に外されていた鋲を 一気に破るように剥ぎ取った。
.
ふわふわした形の良い胸が上着から零れ、月の光に青白く照らされる。整ったそれは穏やかな影を生み、重力に従って僅かに潰れていた。誰にも触れられた事のない雪原のような儚さを孕んだ乳房に 誰かと言わず、男達の喉がゴクリと鳴る。
その欲望の的となっている少女はと言うと、自分が今まさに男達によって汚されそうになっているとはつゆ知らず、それより姉に縫ってもらった上着が破り捨てられた事にショックを受け、涙を滲ませていた。
(ねぇさまがくれた おようふく…
やぶれちゃったよぉ・・・)
溢れる涙を拭う事も出来ず 泣きじゃくる少女。ポロポロと雫を地面に染み込ませながら、何故こんな目にあっているのかと 働かない頭を使って、必死に考える。
(わたし、わるいことしたのかなぁ…)
姉から離され こんな目にあっているのは、きっと自分が悪い事をしてしまったからなのだ…。考えた末に出した答えに 少女は一人納得し、そのまままた泣き出した。小さい頃のお仕置きの痛みを思い出し イヤイヤと頭を振る。
「…ごめん、なさい ごめ…なさいっ
もう わるい、ことしませんッ
いいこに します…!
ご めんなさぃ ごめんなさい!!
だから おしおきは やだぁ・・・」
.
少女の泣き声に男達は顔を見合わせ 下卑た笑みを漏らした。
――どうやらこの愚かな娘は、自分達がしようとしている行為に気付いていないらしい。
どうせこの娘の言う事なんて誰も信じないから 思う存分マワしてやろうと思っていた彼らだが、
少女が勘違いしているなら丁度良い。『お仕置き』だと称せば この娘は何でもするだろう。そう目で会話した彼らは 酷く優しく―しかしその目に映る獣の色を隠す事無く―少女の瞳を覗き込んだ。
「――それは駄目だよ。
君は悪いこと しちゃったんだから。
だから『お仕置き』しなくちゃね」
「君が『お仕置き』受けないなら、お姉さんにも『お仕置き』しなくちゃいけないなぁ〜」
「大丈夫。おじさん達は優しいから いたーい『お仕置き』はしないよ」
「・・・ほんと?」
男達の思惑に気付かず 少女は純真な瞳を瞬かせて訪ねる。本当だよ、とニヤつく男と 脳裏に浮かぶ姉の顔を何度か代わる代わる思ってから、彼女はやがて小さく小さく頷いた。
「…ごめんなさい。
ちゃんと おしおき うけます。
ちゃんと いいこにして おじさんたちのいうこと ちゃんとききます…!!」
必死の形相で言った少女を後目に、男達は目配せを交わし 無防備に横たわった未成熟な身体に 無骨な手を貪るように伸ばしていった…
―*―*―*―*―
娘の躰は 酷く柔らかかった。そして…とてもあたたかかった。
――なんて滑らかな肌だろう と彼女の腕に手を這わせていた男は唇を歪めた。
吸い付くような 弾力に富んだ肌。
それに触れながら 男は自分の妻の手を思い出し 微かにため息をつく。
農作業に駆り出された事のない少女の肢体は 幼い頃に聞いた、遠い国の姫君を思わせた。
「っやだぁ…」
クニュ、と 骨張った指が胸の頂の蕾を捉える。
柔いソレを引っ張り、摘み、擦りあげると 桜色のソレは瞬く間に固くなり、ツンと空を向いた。
荒い息のまま 紅い木の実にも似た小粒を口に含み吸い上げる。
歯で固い其処を甘噛みすると しなやかな少女の腰が跳ね、下半身を覆う布が捲れ上がった。
地味な布の下の足は今までの抵抗により、緩く開かれていた。
白く細い両足は その奥にある秘密へと男を誘っているかのような色気を纏っていた。その妖艶な空気に 男達は誰ともなくスカートの中に手を伸ばした。
男の指が奥まったその場所に触れた瞬間、少女は反射的に足を閉じようとした。
が 、勿論それは阻まれ 逆に両足首を掴まれ 男達の眼前に生娘の聖域を晒す羽目になった。
恥部を隠す薄い布は 僅かに湿っていた。
複数の手によって愛撫された幼い体は それでもしっかりと、自らを守る為の手段を知っていたのだ。
オイ濡れてるぜ コイツ、と誰かが嗤いを漏らした。
中身だけは 何も知らない幼女と同じなのに、体だけは一人前の『女』だと言うことが 男達の性欲を刺激した。
無数の手が 逃げる腰を押さえつけ、少女の下着を剥ぎ取った。
ギラつく獣の前に現れた少女の性器は まだ生え揃わない絹糸によって 申し訳程度に隠されていた。
――誰が真っ先に その花弁に手を伸ばしたのだろう?
気付けば誰もが密壷から溢れるモノに指を絡めていた。
手を濡らし透明な糸を引くソレに男達は狂喜し 競って蜜を舐め続けた。
「ふ、あぁッ…やだやだ、いたいよぉ…!」
沢山の指が少女の性器を嬲り、幼い内膜は赤く腫れていた。
無遠慮な指は固い花弁を割り、奥まった細い場所を引っ掻き回す。
体を拓かれる痛みと恐怖に少女は震えていた。
けれどその姿は男達の嗜虐心を煽る事にしかならず 少女の悲鳴は男達の息と淫らな水音によってかき消された。