フラーテルとソロル、一応近親相姦注意。
頬の痛みに目を覚ますと、俺は白い部屋の中にいた。
「……」
自室、ではない。少なくとも俺には見覚えが無い所だ。
拉致られた…訳無いな。俺拉致る理由ないし
とりあえずベッドから起き上がり部屋を探索することにした。
自室から出された事が殆どなかった俺にはなんか新鮮な感じがする。
「しかし…殺風景な部屋だな」
ベッドと後は部屋の備え付けの洗面台と鏡くらいか。
特にする事も無い俺は顔でも洗おうかと思い直し立ち上がる。
覗き込んだ鏡の中、その俺の顔は疲労困憊した土気色をしていた。くるくるした頭も相変わらずだ。
目を引いたのは頬に走る治りかけの一本の朱線。
まるで刃物で傷つけられたような。
それがじくりと痛んだ気がして顔を顰め慌てて押さえる。
「い…っ…なんだ、これ」
思わず手を見る。僅かに滲んだ血の赤と痛み。
霞んだ記憶が繋がった。
そうだった、俺妹に刺し殺されそうになったんだっけ。
吐いた嘘も拒絶の言葉も何もかも思い出して俺は頭を抱える。
マジか落ち着け俺。今妹に会ったらこの頬の傷だけではすまないだろう。
滅多刺しは嫌、俺痛いの嫌いだし。
「お兄様…!」
音を立てて扉が開く。
そこに立っていたのは恐らく俺の頬に傷をつけた少女。
その瞳は目薬を点した後のようにうるうるしていて今にも泣き出しそうだ。
「お兄様…おにーさまーっ!」
俺の胸板向かって飛び込んできた紫色の塊…もとい妹。
避ける事も、逃げる事もせずに漢な俺は受け止めた。
「げほっ!?」
それは鳩尾に直撃、抱きついてきた少女と共に俺の身体が吹っ飛び、洗面台に頭を打ち付けてしまった。
意識が吹っ飛んだ。花が咲き乱れ、小鳥が歌い、川が流れる楽園が見える。
「……」
「探したんですよっ!ああ、もう絶対離れません…!お兄様…愛しています!」
感動の再会というか、ここで会ったが百年目というか。
涙を浮かべた少女は首筋にぎゅうっと抱きついてくる。
妹よ、わざとか知らんがその位置は頚動脈にジャストフィットだ。
「……ソ、ル…苦し…!」
微熱を帯びた瞳、上気した頬。
恋する乙女は話を全く聞いてはくれない。
愛するのはいいけど、恋しい人が死にかけって事に気付いて下さい。お願いします。
必死に動かした唇は少女に言葉を伝えはしない。
俺の意識はまた深い底へ落ちていく。
本日二回目の覚醒。
うん、なんで俺は素っ裸?
そしてなんで妹が俺の愚息をいじくり回してますか?
「おはようございます、お兄様」
半勃ちの肉棒に口付けて妹が朗らかに笑う。
その光景にはどこか背徳的な美しさがあった。
「うふふ…お兄様は今日も元気みたいですね」
「なっ…おま、何してるんだ!」
「え?日課ですよ?」
日課って…俺は知らないうちに妹にそんな変態行為をさせていたのか?
いや、してない。俺はしてない断言できる。
「それって自分一人で勝手にやってたんじゃないのか?」
「いえ、寝ているお兄様にきっちり許可を貰ってから、一緒のベットに入ってましたよ?」
ソロル、それ許可言わない寝言。
そりゃあ睡眠中の何言われてもOK出すような状態でそう言われてもいいって言っちゃうでしょうよ。
「それにすっきりさせるとお兄様のご機嫌がよかったですし」
妹はそう言って愛しい物を扱うようにそそり立つ肉棒に頬擦りしだす。
柔らかな頬の感触が気持ちいい…
ってダメだ俺、正気に戻れ!近親相姦ダメ絶対!
襲いくる快楽の波に飲まれかけながらも必死で少女の肩を掴み、引き剥がした。
妹はなぜ拒絶されるのか分かっていないようで不思議そうに尋ねる。
「どうしてですか?」
「どうしてって…俺達は…兄妹だろうが!」
俺の言葉にぴくりと少女の眉根が上がる。
…なんか気に障る事言ったか?俺。
「また、同じ事を言うんですねお兄様」
わかりました。
そう静かに呟いて、妹は俺に背を向けた。
しばらくすると背中を震わせた少女の押し殺した泣き声が室内に響く。
なんか俺が悪い事した気分になってきた。
「…大丈夫か?」
振り返ったソロルは零れた涙を微笑みに換え、呟く。
「じゃあ要らないでしょうから切り取ります」
「へ?…いぎぃ!」
しゃきんと取り出されたのはとっても切れ味抜群そうな銀色に輝くナイフ。
間髪入れずに左手で我が愚息を握りこみ、刃をそっと押し当てた。
冷えた刃の感触がそのまま背中を駆けていく。
「ソ…ロル?待った、マジで切り取りは勘弁してくれっ!」
「だって…お兄様が誰かに取られちゃう…」
誰も取らないだろそんなマニアックな所。
突っ込んでやりたいがソロルの表情は真剣そのものでとてもじゃないが言えない。
「わかった……何してもいいから!」
「…本当ですか?嘘ついたら遠慮なく切り取りますよ?」
こくこく素直に頷く俺を見て少女はおとなしく刃を退く。
というかシンボル切り取られるくらいなら針千本飲まされた方が大分マシな気がする。
「な…ぁう…」
伸ばされた少女の手が俺自身をゆっくりと愛撫する
気恥ずかしさについ逸らした、その視線の先。
俺は無機質な目で俺達を見つめるカメラの存在に気がついた。
あれ、もしかして撮ってる?俺見られてる?
「ダメ……!監視卿が見てる…!」
「見せ付けてあげましょう…お兄様…」
「…お前…羞恥心とか無いのかよ!…っあ!」
肉棒を躊躇無く口に含みながら妹はご丁寧に返事をしてくれた。
「なひれひゅ」
「く、…ちに物入れて喋るなぁ!」
本当の所、喋る度に舌が当たって気持ちいい。
それに気が付いたのか裏筋周辺を丁寧に舌で撫で擦る。
くすぐったいような不思議な感覚に吐精しそうになるが流石に早すぎだろ俺と、必死に自分を激励して耐える。
「い…ぁ」
「んぁ…ふふ、おにいさま……おっきい」
少女は一旦口を離す。
先走りと唾液の混じった粘っこい液体が唇と肉茎を繋いだ。
攻め立てる手を休める事無く、妹は包皮を剥きながら尋ねた。
「気持ちいいんですよね?」
「う」
「おとなしく言った方が楽ですよ?」
年下とは思えないほどに妖艶な笑みを浮かべ、白い指が下から上へと撫で上げる。
それだけでますます硬くなる愚息が我ながら情けない。
「気持ちいい…けど…ぁ!」
「…じゃあ出してあげます」
所々に口付けを落としながら、また肉棒が少女の口腔に収められていく。
粘膜同士が擦れ水音が部屋に溢れていく。
「おにひひゃま…」
「…噛む、なっ!」
そろそろ限界が近い、目の前が何か白く見えてきた。
じゅるじゅると啜り上げ、甘噛みして、指が根元に軽く爪を立てる。
包皮の下の亀頭に少女の歯が掠めた。
ごめんなさいもう無理です限界です!
「ごめ、出…ぅ…っ!」
「ふぁ……んくっ」
俺自身から勢いよく迸る白濁を妹は特に気に留めずに飲み込んでいく。
それどころか尿道口に残る精まで余さず飲み干してからソロルはようやっと口を離した。
「ソロル…大丈夫か…?」
「ええ、慣れてますから」
「嘘っ!?」
「うふふ、冗談です」
でもなんか手馴れてたし、あながち冗談だとも言えないような。
俺が寝ている間に妹は一体何をしてきたんだろう。
…考えて薄ら寒くなる。
「ではお兄様、第二回戦へ突入しましょうか。まだ元気そうですし…」
「…嫌って言ったら切り取るんだろ?」
「はい」
どこまでも本気な妹の言葉に俺はただうな垂れた。
「では早速挿入…」
「いや待て、落ち着け」
「なんですか、お兄様?」
明らかに不満げな表情を浮かべる少女をしどろもどろにながら俺は押し留める。
「いやあの…その…前戯とか……」
「要りません…やりたいんですか?」
「濡れてないと…入りにくいんじゃ……?」
俺の言葉に妹は不敵な笑みを浮かべた。
「その心配は無いです」
少女の手が下腹部へ下りていく。
僅かに生えた下草をくぐり、そして自らの花弁に一本指を滑り込ませた。
「ぁ…んぅ…ほら」
ずい、と差し出された指先にはつややかに光る愛液。
指を舐め取りながら、呆気に取られる俺の前でソロルは笑う。
「私…お兄様の事を想うとすぐこうなるんです…おかしいですか?」
彼女の身体は何か俺を想う余りに進化していってるらしい。
事実はエロゲより奇なりって名言だ。
「さぁ、交わりましょう?お兄様」
妹の柔らかい体が押し付けられ、俺が押し倒された形になる。
…俗に言う騎乗位という奴だ。
「あは、さっきみたく硬くなってますよ?」
「…しょうがないだろうが」
少女の柔らかい尻の感触で再び元気になりだした我が息子に泣きそうになる。
哀しき男の性って奴ですか?
「?」
涙目な俺を不思議そうに見る少女。
俺を中に迎え入れようとソロルが腰を浮かせ、肉棒の先に湿ったものが当たる。
「入れ、ますよ?」
少し緊張しているような言葉。
頷こうとした俺の返事を待たずにソロルは一気に腰を落とした。
「ひゃ…んあぁ…!」
狭くぬめる肉壁を押し広げ、進んでいく感触に俺は溺れる。
熱く硬い肉棒が柔肉を抉り、突き上げる感覚に妹は喘ぐ。
「ふぁ、や…にいさまぁ!」
甘い嬌声と共に少女は仰け反り、腹を撫でた。
繋がった事を確認するように、愛しいものがあるかのように。
「あはっ、おにいさまがいる…ぴくぴ、くしてる…の」
言葉に呼応してか、柔肉はゆっくり肉棒を締め付けていく。
「ぅ…ソロ、ル……」
「ふぇ、あ!…はぅ、く…ぁ」
結合部から音と泡を立てて愛液が溢れていく。
一番奥まで突き上げれば妹は一層高い声を上げて鳴いた。
「ひぅ…っ!お、にいさま…ぁ!きもちい、い?」
「私のこ、と…好き?愛して、る?」
俺を見下ろして幸せそうに微笑む少女。
その純粋無垢で一直線な瞳に俺の背筋が凍る。
この一心不乱な愛情は重すぎる。
いずれは彼女を壊し、俺を殺すだろう愛を少女は叫んだ。
「ひゃふ…お兄様ぁ…愛して、ますっ!…何よりも…誰よりもぉ!」
とろけた脳髄が紡ぐ言葉はもはや意味を成さない。
「ぅあ、ひゃぅ、やぅああああぁ…」
涙と唾液を零して少女は獣のように喘ぐ。
それは俺の腹や敷物に落ちて、愛液と共に小さな染みを作る。
俺もただ快感を引き出すことしか考えられなくなっていた。
「ソロルっ…ごめ…」
「おにいさまぁ…ぁぁああああっ!」
絶頂を迎えたソロルの身体が痙攣する。
恍惚の表情で崩れる妹の中に俺は精を吐き出した。
本日三度目の覚醒。どうやら俺はあのまま寝てしまったらしい。
俺の腕の中には寝息を立てる暖かい塊。
満ち足りた幼子のような妹の寝顔には年相応の愛らしさが出ていた。
未だ繋がったままだったのが恥ずかしいので萎えた肉棒を抜き取る。
一瞬身体が跳ねたがまた規則正しい寝息を立て始めたのにちょっと安心した。
「さっきまでと同じとは……思えないな」
遮る物が無い一途な愛情。
それはいつか俺を滅ぼしてしまうだろう。
それなら、今伝えておきたい。
「なぁソロル」
さらさらした紫の髪を手で梳いてやりながら俺はぽつりと呟いた。
「…俺もお前が好きだよ」
その言葉と共にぱちりと開いた紫の瞳。
何が起こったのかよく分からなかった。
「本当ですかっ!?」
少女が飛び起き、俺の首を絞め上げる。
これまたいい感じに絞め技状態だ妹よ。…お前狙ってるな?
「ぐぇ…ソロル…お前いつから!?」
「…寝たふりも見抜けないんですかお兄様?」
しょうがない人ですね、と呟いて額に口付ける。
そこには勝利の微笑みがあった。
「お互い愛し合ってると分かりましたし…どうですか、もう一回?」
「…嫌って言ったら切り取、るんだろ?」
「はい」
乗り気の少女を止める術を俺はまだ知らない。
ついでに酸素不足で意識が朦朧としてきた。
「さぁ、楽園に還りましょう?」
少女の声が囁く。
勝手にしてくれと投げ遣り気味に呟いて、暗闇に呑まれる意識に身を任せた。
―おしまい―
おまけ
「がはははは!…オイあんたの目は節穴かい?」
「そーだ、こんな可愛い子が…」
下卑た笑みを浮かべた男達は少女の性器を覆う純白の布に手を伸ばす。
「ゃ…めろぉ…!」
強い青の目が激しい拒絶を表すが男は気にせずにゆっくり脱がしていく。
「やめ、て…ぇ、いやあぁぁあ!」
顔を赤くしたルキアの叫びと共に幼い割れ目が露わになる。
ついに現れたたてすじに男達は目を細めた
「ほーらな」
「こんな可愛い子が男の子な筈ねぇよ…」