『フィーミューのハラショー夜這い演習』
・タナトス×フィーミュー（θ×φμ）
・花嫁との初夜にそなえて冥府双子が冥王に夜這ってレクチャー
・双子の外見は歌声イメージからアダルト設定
・口調、性格、設定、全てにおいて捏造注意
草木も眠る丑三つ刻。
蒼く冷たい闇の底にそびえる城の中、冥府を治める王の寝室。
広々とした寝台で、うとうととまどろんでいたタナトスは扉が開く音で目を覚ました。
静かに閉まる音に続いて、忍ばせるような足音が二つ。
こんな時間……でなくてもタナトスの寝室を訪ねる者など一組しかいない。
「……φ、μ」
ぴたりと足音が止まった。その後、すたすたと足早に近付いて来る。
タナトスは身を起こし、来訪者を待った。
天蓋を捲って入って来たのは、タナトスの予想通り、彼の従者であるフィーとミュー。
ただ一つ、彼の予想と違っていたのは、二人はいつものケープとロングドレスではなく、
薄い夜着一枚だけをまとっていたこと。
髪に結んだリボンや唇と同じ紅紫の地に、胸元と肩紐、裾に黒いレースが付いたそれは
衣服としての役割をほとんど果たしていない。
幾重にも折り重なったレースで辛うじて胸の先端は隠れているものの、ミューの豊かな
乳房やむっちりと肉付きの良い腿や腰、フィーの折れそうに細い胴のくびれや、しなやかな
脚の線、淡い影をまとったそれらの輪郭が薄布越しに浮かび上がって見える。
表情の変化が乏しい彼にしては珍しく、タナトスは驚いたような表情を浮かべ、二人を
交互に眺めた後、尋ねた。
「コンナ時間ニ ドゥシタ」
「花嫁ヲ迎ェニ往カレル前ニ…θニ、女性ノ扱ィヲ覚ェテ頂コゥト思ィ、参リマシタ」
「ドゥィゥ意味ダ？」
「φトμノ体デ練習ヲシテ頂ク、トィゥ意味デスワ」
そう答え、二人は、しゅるりと胸紐を解いて前を肌蹴た。ぱさり、と布が床に落ち、
冷たい花の香りが漂う。薄明りの中にさらけ出された肢体は美しかった。
燐光を放つ透けるように仄白い肌と、ぬばたまの黒髪との対比が目に痛いほどだ。
感心したように眺めていると、二人は寝台に上がり、彼の両脇に静かに身を寄せた。
「レンシュゥ？」
「初夜ノ練習デス。花嫁ニトッテ初メテノ睦言デショゥカラ、θガ導ィテ差シ上ゲナィト
ィケマセン」
理解しきれていない様子のタナトスに粛々と告げ、フィーは彼の夜着に手をかける。
するすると裾を持ち上げていく間にミューがタナトスの髪をまとめ、そのまま頭を通して
脱がした。
「θガ気持チ良ィト感ジル処ハ、大抵、花嫁モ気持チ良ィト感ジマス。覚ェテ下サィナ」
ミューはゆったりとした口調でそう告げ、フィーとちらっと視線を交わすとタナトスの
身体に手を這わす。
冷たい指が触れる感触にタナトスは眉をひそめた。
けれど、それも僅かの間で、与えられる刺激に徐々に順応していく。
首に、胸に、腹筋に、腿に、細い指が触れ、さすり、なぞり、唇と舌がそれに続いていく。
やがて一通りなぞり終えた後、唇に唇が重ねられ、隙間から小さな舌が潜りこんだ。
それに応えようとタナトスが舌を差し出し絡めると、開いた口の端をもう一つの舌に
なぞられ、無防備になった口内に侵入される。つるりと歯列をなぞられ上顎の裏を舌先で
くすぐるように舐められると、背筋に甘やかな痺れが走った。
顎を伝って零れた唾液を、フィーとミューの唇と舌が舐め取り、飲み干す。
くすぐったさに似た感覚をタナトスが明確な快感として認識できるようになった頃には、
彼の腰の物は腹に付きそうなほどに反り返って、先端から熱い雫を零していた。
その強張りにフィーとミューの頬、滑らかな肌と柔らかな肌が左右から擦り寄せられる。
「アァ……熱ィ」
「フフ、スゴク……大キィデスワ」
艶然とした笑みで思い思いに呟くと、ちゅっ、と口付けた。
ちゅくちゅくと音を立てて唾液をまぶしてから、互いの指を絡ませるようにして茎部を
握り、根元から笠の括れの部分まで、裏筋をこすり上げるようにゆっくりと扱く。
それから、身を預けるようにタナトスの腿に乳房をのせ、やわらかな刺激を贈りながら、
雫が溢れる鈴口に唇を寄せ、互いの舌を絡ませるようにじっとりと舐め回した。
そのまま舌を這わせ続けながら、フィーの右目、ミューの左目、冥く輝く二つの瞳が、
反応をうかがうようにタナトスを見上げた。
二人の愛撫は激しいものではなかったが彼には充分なようで、静かに息を乱し、二人が
自分の物に奉仕する姿を食い入るように見ている。
注がれる視線を意識しながら、ミューは悪戯をするように目を近づけ、長い睫で鈴口を
くすぐるように瞬きをした。その瞬間、
二人の体の下でグッと張り詰める気配がすると同時に、手の中でビクン、と痙攣が起きた。
すかさずにフィーが陰茎を捻るように真横に倒す。
達しかけた感覚をせき止められ、タナトスがもどかしさに呻くと、ミューは楽しそうに
にっこりと微笑んだ。
「余リ早ク、ィッテシマワレルノハ……勿体ナィデスワ」
「ナルベク我慢ナサッテクダサィ、ソノ方ガ、達シタ時ノ快感ガ増シマス」
「……ソゥィゥモノダロゥカ」
不満気に顔をしかめるタナトスに、二人は頬を寄せ合って小さく笑い「ソゥィゥモノデス」
と答えた。
「サテ…次ハ、女性ノ器ニツィテ知ッテ頂キマス。……横ニナッテ頂ケマスカ？」
タナトスが素直に寝台に身を沈めると、フィーは「失礼ィタシマス」と一言断りを入れ、
彼の顔を跨いだ。
ミューがどこからか灯りを持ってきて照らすと、タナトスの目に其処がはっきりと見える
ようになった。桃色の割れ目が仄かな明りを受け、てらてらと光っている。
フィーは自ら手を添え、秘所を広げて見せた。目に鮮やかな色にタナトスが嘆息すると、
一瞬身じろぐ。けれど、すぐに気を取り直して言葉を続けた。
「割レ目ノ上ノ方ニァル、芽ノヨゥナ部分ガ…θノ、先端ニ当タル部分デス、ソシテ……」
……「此ノ……」と言いながら、とろとろと雫が溢れてくる中に指を挿し入れて見せた。
「ン……中ガ、θノ、幹ニ当タル部分デス」
口調こそ淡々としているが、その声音は仄甘く、湿り気を帯び始めている。
細い指を咥えている隙間がひくひくと動いているのを見て、好奇心に駆られ指を這わせた。
びくりとフィーの脚が震え、くっ、と息を呑むような気配がする。
「触ッテハィケナィカ？」
「イェ、構ィマセン。中ハ、ユックリ……向キヲ確カメナガラ、入レテ下サィ」
潤んだ吐息に促され、フィーの指がどけられた箇所にタナトスが自分の指を挿し込むと、
喰らいつくように内壁が絡みついてきた。
……熱い。腹側の壁がざらざらしている。
全体の触り心地を確かめようと手首を捻ると、頭の両脇に付かれた真白い腿に力が入った。
「ソノママ広ゲルヨゥニッ、ン……ユックリ解サナィト、花嫁ハ…痛ガルカト思ワレマス」
「解ッタ」
あっさりと頷きながら、タナトスは空いた手でフィーの腿から臀部を撫で上げ、華奢な
胴のくびれに添えた。
掌にしっくりと納まるそこは、両手で掴めば指が回りきってしまうほどに細い。
薄く浮いた肋骨の上で、控えめだが椀を伏せたように形の良い乳房と、ぴんと昂ぶった
紅桃色の尖りが揺れている。……良い情景だと思った。
「ン……ハァ、ンンッ、………………？」
反応を楽しむように無邪気に出し入れを繰り返していた指が不意に止まった。
フィーが伏せていた瞼を開いて見ると、タナトスは眉を顰めた微妙な表情で、脚の間を
通してフィーの背後を見ていた。
視線を辿って返り見ると、ミューがタナトスの陰茎を双球で挟み込もうとしている。
やわらかな白い肉がひしゃげて、鬱血した肉塊にみっしりと吸いついている様はとても
淫靡できれいだ。自分の胸では出来ないから少しミューが羨ましい、とフィーは思った。
「……続ケテ下サィ」向き直ってそう告げると、タナトスは息を吐き、少し不服そうな
顔をしたが、結局はその言葉に従った。
深々と中を探られ、フィーは声を抑えるように指を噛む。人間の物よりもずっと長く、
節くれ立った指は、付け根まで入ると結構な質量を感じさせる。
……破瓜前の乙女には苦しいだろう。
フィーはそう考え、手遊びに耽るタナトスに声をかけた。
「花嫁ノ場合……最初ハ指デハ、辛ィカモシレマセン」
「ソゥカ、ドゥスレバィィ？」
「……御舌デ舐メテ頂ケマスカ」
「解ッタ」
指を抜いた拍子に口元に滴った雫を、タナトスは興味深げに舐め取る。血液に似た薄い
塩気を帯びた味に、悪くない、と思った。自然に口の端がつり上がる。
早速、その蕩けたような箇所に舌を這わせようと思うが届かない。
タナトスはフィーの腿を抱え込み、左右に割り開いた。がくんと腰が下がって顔の上に
座り込んでしまいそうになるのを、フィーはシーツに手を付いて支え、辛うじて避けた。
「φ、我ノ頭ニ手ヲ置ケ」
「ンッ……失礼致シマス」
くしゃりと髪に指が潜り、頭蓋に弱い重みがかかる。
タナトスはフィーの姿勢が定まったのを確認すると、じゅくじゅくと誘うように潤む、
桃色の裂け目に舌を這わせた。
蠢き、掻き乱す舌に、フィーが好い反応を示せば、そこを執拗に攻められた。
強い刺激に身を震わせる度に、真白い背で長い三つ編みが蠍の尾のようにのたうつ。
暫くして、フィーは小さく、叫ぶように制止の声をかけた。
「ンッ、クゥ、ァッ……モ、モゥ、充分デスッ」
「……ン、ソゥカ」
舌が離れ、フィーは震える足に何とか力を込めてタナトスの上から退く。そうして、
乱れた呼吸のまま微笑んだ。
「ハァッ……ハァ、サ、先程ノヨゥニ続ケラレレバ、花嫁モ満足ナサレルト思ィマス」
「解ッタ」
「……φ、ソロソロィィカシラ？」
先程から自分の指で慰めていたミューが待ち切れなくなったように声をかける。
フィーは口の端を薄く上げ、目で頷いた。
「ソロソロ？」
「μノ中ヘ、θガ入ルノデスヨ」
「失礼ィタシマス」
フィーが説明をしている間に、ミューは立ち上がってタナトスの胴をそっと跨ぐと、
用を足す時のように膝を折り曲げる。
触れるか触れないかという位置まで来ると、強張りに手を添え、自分の秘所にあてがう。
それから、濡れそぼった泥濘をずりゅずりゅとなぞり、目を細めた。
一つ大きく息を吐いてから、ぐっと腰を落とし受け入れる。くぷり、と先端が沈んで、
押し広げられた桜色の入り口が、みっちりと括れの部分を締めつけた。
「……ユックリ、参リマスワネ」
蕩けるような笑みで告げた後、体重をかけて身を沈めていく。やがて全てが呑み込まれた。
それを確認すると、ミューは脚から力を抜いてタナトスの上にぺたりと座りこむ。
腰をやんわりと挟み込むやわらかな腿の感触と、陰茎に吸いつくようにふんわりと包み込む
熱くぬめった感触。二つの快い感触にタナトスは目を細めて大きく息を吐いた。
その胸にしなだれるように身を寄せて、フィーはとうとうと囁く。
「θガ、上ニ為ラレテモ宜シィノデスガ…花嫁トθデハ、体ノ大キサガ違ィ過ギマスノデ、
コノ形ガヤリヤスィカト」
「ハァ…ッ、θ、ィカガデスカ？」
「…………熱ィ」
「私モデスワ……ァア、ドゥシヨゥ、φ、動ケナィワ」
完全に座りこんでしまったため上手く動けないのか、ミューはもどかしげに腰をくねらす。
「θ、μノ腰ヤ臀部ヲ掴ンデ、揺スッテァゲテ下サィ」
「コゥカ？」
フィーの言葉に従い、タナトスはミューの腰を掴んで揺す振った。
ミューが嬌声を上げて仰け反る。重量感のある胸がたっぷん、と弾み、髪先が散らばった。
「前後ダケデナク、左右ヤ、コゥ、」
フィーがミューの腰を掴んで円を描くように動かす。
二つの呻きと共に、ぐちゅぐちゅと卑猥な音が鳴った。
「コノヨゥニ動カスノモ、良ィカト思ワレマス。花嫁ノ反応ヲ見テ、動ィテ下サィ」
「……アァ、解ッタ…ッ」
「後ハ…少々、乱暴ニナリマスガ……」
そう言いながらフィーはタナトスの手を取り、ミューの手首を掴ませた。
「コゥシテ固定シテ、指ト同ジ様ニ、内壁へ擦リ付ケルヨゥニ、腰ヲ突キ上ゲテクダサィ」
「……コゥ、カッ？」
「キャァッ！」
「ハィ、ソゥデス。後ハ……θガ果テルマデ、ォ好キナヨゥニ続ケテ下サィ」
「解ッタ」
短く答えて、タナトスはミューの手首を握り直すと、腰に力を入れて深々と突き上げた。
ミューが悲鳴じみた声を上げるのにも構わず、何度も何度も繰り返した。
「ク……ッ！ ンッ！ ヤ、ァマリッ、激シッ、テ、ヮッ！ ……アァッ！」
ミューの体が浮いて落ちる度に、湿った肌のぶつかる音と、ぐちゅっ、と大きな水音が
鳴る。シーツの上に散らばる漆黒の絹糸の流れが蛇のようにのたくった。
いささか荒っぽい扱いに息を乱しながら、ミューは自らも臀部で円を描くように動いた。
けれど何度目かの突き上げの後、耐えかねたようにタナトスの胸に崩れ落ちる。
その拍子にミューの腕を掴む手が離れた。離れた手はむっちりと脂の乗った腿をすべり、
やわらかな白い双丘に触れ、掴み直し、前以上に強く引き寄せた。
内壁を抉られるような苦しさと、腰が砕けそうな快楽にさいなまれ、何度も小さく身を
震わせ、フィーの目じりに、涙がにじんで零れていく。
二人の体に挟まれた球体が潰れて、ぷっくりと尖って色付いた突起が擦れる。
ミューは更なる刺激を与え合う事を求めて、タナトスの胴に柔肉をこすりつけるように
体を揺らした。
「……ソロソロ、ィキソゥダ……ッ」
「構ィマセン、μノ膣内ニ出シテクダサィ」
傍らのフィーの進言に、ミューもコクコクと頷く。
「ドゥゾ……ッ！ ソノママナカニッ……出シテクダサィ……ッ！」
「……ッ、グ……ッ」
ミューの言葉と共に、きゅんきゅんと求めるように内壁が収縮する。
その動きに促されるままタナトスはミューの奥深く、子宮の入り口に叩きつけるように
精を放った。
「〜〜ッ！ ァ……ッアアアァ…ッ！！」
胎内を揺らす熱い衝撃にミューは身を震わせて叫び、その絹を裂くような甘い鳴き声の
余韻が消えるのと同時に、……ふつん、と糸が切れたように脱力した。
……
蒼い闇に沈む部屋の中に、乱れた息遣いだけが響く。
その息遣いが静まった頃、タナトスは静かに身を起こし、無言のまま二人を抱きしめた。
二人も何も言わずにそっと腕を回して返した。
未だにつながったままのミューがすすり泣くような吐息を漏らす。
フィーはそんなミューの髪をあやすようにやさしく撫で、タナトスに小さく微笑んだ。
「オ疲レデショゥ、今宵ハモウ……ッ！？ θ……！？」
背を撫でていたタナトスの手が滑り降り、フィーの脚の付け根に滑り込んだ。
くちゅっ、と湿った音が響き、フィーの身体が強張る。粛々とサポートをしていた筈の
彼女のほっそりとした腿には、幾筋もの透明な液体が伝っていた。
物欲しげに震える入り口に指が挿し込まれようとしたところで、フィーはタナトスの腕を
掴んで押し止める。
「ッ、私ノ事ハ、結構デス」
「……μモφモ、我ノ大切ナ従者ダ。等シク愛デネバ」
「アゥ、ンンッ……ハァ、ヤメ……」
「ソレニ、モット……」
「……モット…？」聞き返すフィーに、タナトスは幼な子のように目を輝かせて微笑んだ。
「試シタィノダ、付キ合ッテクレ」
その言葉に二人は一瞬顔を見合せ、その後、花が咲くように艶やかな笑みで応えた。
「φハ、θノ 従者｛モノ｝デス、何度デモ ォ好キナヨウニ ォ試シクダサィ」
「μハ、θノ 従者｛モノ｝デス、何度デモ ォ好キナヨウニ ォ試シクダサィナ」
……それから様々なお勉強を経たタナトスは、いざ花嫁との初夜本番では、色々と必要以上
の事をやらかして、花嫁をドン引きさせてしまったそうだ。
お終い