酒の酔いに身を任せた赤髪の男は少女の衣服を脱がせる。
少女は少しだけ躊躇いながらも、それを受け入れていくしかない。
しかし、その不安げな瞳は近くで眠る赤ん坊を見やった。
男のほうはそんなことを気にする様子もなく、露になりつつある柔らかな素肌に喰らいつく。
産後に女らしくなった体とは裏腹に、顔はどこかあどけなさが残っている。
それがまた情欲をそそるものだ。
男の手がすっかり膨らみきった胸に伸びる。
荒々しく揉むと薄紅色の先端から白い乳液が滲み出る。
「あっ・・・」
少女の口から吐息が漏れる。
男のもう片方の手が柔らかな大腿に伸びようとした時だった。
「・・・ふぎゃああああ!!」
突然赤ん坊の泣き声が暗い部屋に響き渡った。
少女は飛び起きて、すぐさまベビーベッドに向かう。
「どうしたの?大丈夫よ、よしよし」
少女は赤ん坊を胸に抱きかかえあやす。
父親譲りの鳶色の瞳を潤ませて、差し出された乳房にしがみつく。
「こいつに邪魔されたのは何度目だ?」
母親の胸に幸せそうに吸い付く赤ん坊を覗き込みながら、
男が呆れた声で言った。
「仕方ないわ。赤ちゃんなんだから・・・」
「俺が先にもらうはずだったのによ・・・」
「だから、別の部屋にして欲しかったのよ」
「・・・だけどよ、こいつが眠っている傍でするほうが燃えるだろう?」
男が少女の耳元で意地悪く囁く。少女は顔を真っ赤にする。
「そ、そんな・・・」
両親のそんな会話も知らない赤ん坊は、母の胸にしがみついたままいつの間にか眠っていた。