「ん…」  
「ふぁ…あ、あん…ああっ!」  
そこはオルルの街の一角にある宿屋。  
二人の男女が生まれたままの姿で絡み合っていた。  
アキラの手がキュオの胸を愛撫し、体を舐め回す。  
キュオはそのしぐさに敏感に反応する。  
乳首は硬くそそり立ち、さらなる快感を求めようとする。  
おもむろにアキラはキュオの尻尾を掴み、元から上へとなでる。  
「ここが弱いのも相変わらずだな。ここももうこんなになってる」  
そういってアキラはキュオの秘所を直に触れる。  
そこはもう洪水のように愛液であふれかえっていた。  
アキラは手に絡みついた愛液をキュオに見せ付けて、いじわるそうにつぶやく。  
「いやらしなぁ…キュオ」  
「ふにゃぁ、アキラのいじわる、そんな風にいわないで…」  
愛液にまみれたその指をキュオの口に近づけ舐めとらせる。  
そしてアキラはキュオの獣耳をペロっとなめたあと、キュオに向かってつぶやく。  
「こんなに濡らしてるやつはそうはいないぞ。ほんとにいやらしいな」  
「いやぁ…」  
アキラの言葉を否定しようにも体のほうは確かに反応している。  
肌は赤くそまり、耳も尻尾もピクピクと震えている。  
アキラが唇を近づけるとキュオは自分から舌を絡めてきた。  
「ぷはぁ…ね、ねぇ…もう、アキラのぉ…ほしいよぉ…」  
「しょうがないな、そら」  
アキラは自分のすでにそそり立ったモノをキュオの濡れた秘所にあてがい挿入した…  
「ああぁ、入ってる…アキラのぉ…はぁん…」  
キュオの嬉しそうな喘ぎが二人きりの部屋に響き渡った…  
                    *  
ネバーランドに召還され、どのくらい経ったのだろうか。  
俺と同じ異界の魂クリングゾールの野望をうちくだいた後、俺は旅に出た。  
…女連れだが。  
自分が言うのもなんだが、俺はかなりのひねくれ者だと思う。  
迷惑をかけたのも一度や二度じゃない。  
そんな俺を見放さず見守っていてくれた仲間たちには本当に感謝している。  
今、一緒に旅している女性、キュオもその旅で知り合った。  
「アキラ、あとどのくらいかなー」  
「もうすぐ着くだろう。一度は通った道だしな」  
獣のみたいな耳と尻尾を持った、少し子供っぽい娘、キュオ  
俺はこの娘と一緒に先の旅で回収した神器をふたたび封印するたびに出ていたのだ。  
「日も暮れ始めてきたころだし、今日はもう休むとしようか」  
俺が提案すると、キュオは喜んでうなづいた。  
「結構歩いたからキュオ、疲れたにゃ」  
ゾーマ神殿は寒い雪山を越えなくてはならないためここでしっかり休んでおく必要がある。  
火をおこし、寝床を確保して食事の準備にはいる。  
といっても料理はもっぱら彼女の役目で俺の出る幕はないわけだが…  
準備している姿をみながら、俺は思い返す。あの旅のことを。  
キュオは俺が召還されて始めてついた町で出会ったっけな。  
道に迷ってたあいつに適当に教えてやっただけだ。  
それがビンゴだったらしく、お礼に仲間になると申し出てきた。  
正直、この程度のことで命がけの旅に参加するなんて…  
随分、能天気なやつだと感じたのを覚えてる。  
                    *  
「アキラ」  
キュオの呼びかけに、意識を現実に向ける。  
「何か考え事?」  
「いや、俺らが始めてあったときの事を思い出してな」  
俺の返事に傍にいたキュオも聞き返す。  
「うーん、あのころのアキラはちょっとばかり無愛想だったにゃ」  
俺だってもうちょっと愛想良くしておけばって後悔してるんだが。  
キュオも召還されて間もなかったからしかたないにゃ、とフォローしてくれているが…  
「そんなことより、ごはんできたにゃ」  
「そうか、じゃいただくとしようか」  
「「いただきます」」  
こいつが料理できると聞いたときは少なからずびっくりしたものだ。  
それを言ったら失礼だにゃと返されたが  
「ふふ、まだおかわりはあるにゃ」  
俺はなんどかお代わりをすると、彼女はひどく嬉しそうな顔をする。俺はそんな彼女の表情が好きだった。  
                      *  
テントの中で二人ならんで寝るのももうなれた。  
(アキラと初めてあったときかぁ)  
ニヴァの街で迷ってたあたしが道を尋ねたのがアキラだった。  
親友のフレデリカに会うのが目的でこの街にある森にいこうとしたけど、  
アキラ達もそこに用があるということでお礼もかねて一緒についてくことにしたんだっけ。  
ちょっと警戒心がたりなかったかな?なんて思ったりもしたけど、  
アキラはなぜか信用できるような気がした。  
フレデリカ悪い奴にだまされて、立ちふさがってきたとき、一生懸命説得に付き合ってくれて。  
フレデリカとまた一緒にいられるようにしてくれて。  
アキラにお礼に言ったら、すごくそっけなかったにゃ。  
そして必死で戦ってるアキラをみていたら、だんだんとあたしの中で  
アキラの存在が大きくなって、気づいたら「特別」な存在になってた。  
神器を渡して落ち込んでるアキラをみたら、気が気じゃなかった…  
今思い返すとネージュもフレデリカも、もしかしたらっておもった。  
フレデリカでも、どうしても渡したくなかったから…  
ハイレインは狙った獲物は必ず捕らえるものにゃ!  
そう思い立ったら行動あるのみ。最後の戦いの前に思い切って  
胸のうちにあるもの全部を打ち明けて、  
それで…  
(あ…)  
股間がキュンとなった。  
もしかして…  
濡れてる…  
自分の初めての事を思い出してちょっと興奮しちゃったのかなぁ。  
ほんとにいやらしくなっちゃった。  
自分でこのまま鎮めてもいいんだけど、こんなのにしたのはアキラなんだから  
アキラに責任をとってもらうにゃ。  
そう思った私は隣に横たわっているアキラに覆いかぶさった。  
                         *  
ピチャ、ピチャ、チュ…  
(ん…)  
体が何か急に重くなった気がする。  
それになんだろう。下半身がすごく気持ちいい…  
そうおもって目を開けてみると、キュオが俺のモノを舐め回していた。  
「く、うぁ…」  
「あ、やっと起きたにゃ、アキラぁきもちいい?」  
そういいながら、俺のものを握った手を優しく上下にしごく。  
「う…そ、そりゃ、気持ちいいけど…どうしたんだよ…」  
明日はちときついところに行かなきゃいけないから今夜はナシにしておこうと思ったのだが。  
「ふふ、初めてのときを思い出したら、キュオたまらなくなったにゃ。責任とってにゃ」  
なに言ってるんだか…  
反論しようにもキュオの攻めがアキラの言葉を封じる。  
「く、もう…でる…」  
そのまま、アキラはキュオの口内で達した。  
キュオの口内が白濁液で満たされ、キュオはためらいもなくそれを飲み込んだ。  
その舌の気持ちよさに俺の理性は沈黙した。  
「…仕方ないな」  
「ん、気持ちよくしてにゃ」  
体制を入れ替え、キュオを下に横たえると改めてキスをする。  
 
そのまま唇をずらし、頬、特徴的な耳たぶをなめる。  
その感触にキュオの耳がピクッと反応する。  
「は、ふあ…あん…」  
キュオの肢体に舌を這わしつつも胸に触れる。  
はじめのうちはそれこそ丁寧に揉んでいたのだが、今では多少強く扱うぐらいにまでなった。  
特別大きいというわけでもないキュオの胸だが俺の手にしっくりとくる。  
人差し指で両胸の乳首をこねくり回すと、すぐさま指を押し返すように隆起する  
「ん、ああん、アキラ…ふああ、ああん」  
そのまま勃起した乳首に吸い付き、軽く歯を立てる。  
「ああ!んぁ…か、噛んじゃ駄目だってぇ…ふああ」  
どうやらキュオは軽く達したようだ。  
「もう、こんどはキュオの番なんだから!」  
そう言うと、キュオは体勢を変え、自身の秘所をアキラの顔にうずめ、自身はアキラのペニスを口に含む。  
シックスナインの体勢だ。  
一度、キュオの口淫を味わっていたそれは瞬く間に大きく形をかえる。  
亀頭をかるくついばみ、竿をなめ上げ、さらには奥までくわえ込み上下に動かす。  
「く、うああ…」  
声を抑えようにも抑えきれず、外に漏れ出す。  
「アキラ…かわいいにゃ」  
勝ち誇ったようにキュオはアキラに言い放つ。  
言われたアキラも言われっぱなしでは男がすたるといわんばかりに反撃する。  
 
ピンク色のそこは愛液に濡れ、男を誘うような匂いを発していた。  
肉ビラを舌でかきわけ液を残さずなめとろうとする。  
「ふあ!アキラ…ん、あああ!」  
「お留守になってるぞ」  
アキラがそういうと必死に快感に耐えながらもアキラのペニスに奉仕する。  
ここでアキラは突然、キュオの秘所に指を突き入れる。  
「ふあああ!それ反則…だよぉ…んあああああ!」  
グチュグチュと音をたて、膣内をかき回すとキュオはますます声を大にしてあげる。  
「指じゃ、いやぁ…アキラのぉあれじゃなきゃ…だめにゃああ」  
声も絶え絶えにアキラに懇願する。  
「ああ、俺も…おまえのなかがいい…」  
「うん、は、はやく…いれてほしいにゃ…」  
アキラ自身のペニスももはや我慢できないと自己主張していた。  
「いくぞ…」  
キュオのそこはもう十分すぎるぐらいに受け入れる準備が整っていた。  
アキラのものがぐいぐいと進入していく。  
「全部、はいったぞ」  
「う…ん、は、はやくぅ動いてえええ」  
この感触は何度味わっても飽きる事がないぐらい具合がよかった。  
それをじっくり味わうようにはじめはゆっくり、そしてしだいに激しく腰を振る。  
キュオの膣内がアキラのモノをキュウキュウと締め付け、アキラにさらに快感をもたらし、  
アキラが一突きするたびにキュオもまた快感を得る。  
 
「あん、あん、あん、ん、ああ、あああん、んあ!!」  
「キュオ、いいぞ、すごく、いい」  
「アキラアキラアキラぁあ、いい…気持ちいいよぉ!!」  
そこにいるのは本能のままに快感をむさぼろうとする牡と牝だった。  
何度も体勢を変えながらアキラは腰を振り続け、キュオはそれを受け入れる。  
それもやがて限界を迎える。  
「アキラ、アキラも、もうキュオ、いく、いっちゃうーーー」  
「ああ…お、俺も…だ」  
そして絶頂にむけてラストスパートをかける。  
「「あああああああああ!!」」  
これまでにないぐらい嬌声が狭いテントに響き渡る。  
「はぁ、はぁ、はぁ…」  
「はぁ、ああ、アキラ…気持ち、よかった…にゃ…」  
体力の限界でもはや返事する事もままならなかったアキラはキュオに笑顔で応える。  
(キュオもハイレインになるにゃ)  
そういえば、こいつは前にそういっていたっけな。  
思えばあの時から、俺はこいつに捕まっちまったのかもしれないな。  
だがなぜか不思議と悪い気はしなかった。  
それだけこいつに心を奪われてるって事か。  
これからもよろしくな。  
そう呟いてアキラは目を閉じた。  
よろしくにゃ…  
抱きしめられたままの少女からの呟きが聞こえたような気がした。  
                           *  
「ン…」  
寝ぼけ眼を何とかこすりつつ目を覚ます。  
日が赤い…  
まさか!  
どうやら一日中眠りこけていたようだ。  
「んーー?アキラーどうしたにゃ?」  
「どうもこうもしない。…寝過ごしちまったようだな」  
「うん、って、ええー!!」  
出発は明日に延期するしかないだろう。  
その旨をキュオに伝えると、  
「ん、ごめんにゃ…」  
「まぁいいさ、時間はたっぷりあるんだから」  
そういうと沈んだ表情が一変、笑みを浮かべた。  
「じゃあ、またし…」  
「言っておくが、もうしないからな」  
「えーー」  
寝過ごした原因を忘れたのか?  
神殿にはドッペル鞭女が出没すんだぞ…  
文句を言うキュオを尻目にとりあえず、昨日の食事の余りを腹に入れる。  
「今度は、ちゃんとしたとこでな」  
そういってキュオの頭をなでるとキュオの尻尾はうれしそうに振れるのだった。  
 
                            完  
 

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